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エピローグ
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僕は綾と、緑に囲まれた高台に立っていた。
さらさらとした風が綾の髪をゆっくりと踊らせている。
松田の葬式は生まれ故郷のこの地で行われた。僕はやっと墓参りに来ることができた。
事件の後、僕は綾に対する率直な気持ちを告げた。それから僕たちはお互い特別な人になった。
「ひとつ不思議に思っていることがあるんだ」
松田の墓に花を添えた後で僕は綾に言った。
「何ですか?」
「僕みたいな三枚目のことをどうして好きになったの?」
「三枚目?」
綾は不思議そうな顔をした。
「僕は見てくれは悪いし、性格だって社交的でも、積極的でもない。こんな僕のどこがいいのかなって、ずっと思っていた」
綾は笑い出したいのを我慢するような表情になって、悪戯っぽい目で僕を見る。
「本当にそう思っています?」
「うん。おかしい?」
「だって、清原さんは高校の時も、大学でも、バンドでボーカルをしていたじゃないですか」
「うん。歌は上手くなかったかもしれないけれど、それなりには歌えたからね」
「それだけじゃ、ありません。だって、清原さんは格好いいから。だからボーカルに選ばれたのです」
綾は僕にきっぱりとした口調で言った。
僕は今までそんな風に考えたことはなかった。
「僕が格好いい?」
「少なくとも、私や私の友達はみんなそう思っています」
そうだったのか。
もしかしたら、本当に恐ろしいのはあのネズミじゃなくて、自分の無知なのかもしれない。
僕は綾の笑顔を見ながらそう思った。
終わり
さらさらとした風が綾の髪をゆっくりと踊らせている。
松田の葬式は生まれ故郷のこの地で行われた。僕はやっと墓参りに来ることができた。
事件の後、僕は綾に対する率直な気持ちを告げた。それから僕たちはお互い特別な人になった。
「ひとつ不思議に思っていることがあるんだ」
松田の墓に花を添えた後で僕は綾に言った。
「何ですか?」
「僕みたいな三枚目のことをどうして好きになったの?」
「三枚目?」
綾は不思議そうな顔をした。
「僕は見てくれは悪いし、性格だって社交的でも、積極的でもない。こんな僕のどこがいいのかなって、ずっと思っていた」
綾は笑い出したいのを我慢するような表情になって、悪戯っぽい目で僕を見る。
「本当にそう思っています?」
「うん。おかしい?」
「だって、清原さんは高校の時も、大学でも、バンドでボーカルをしていたじゃないですか」
「うん。歌は上手くなかったかもしれないけれど、それなりには歌えたからね」
「それだけじゃ、ありません。だって、清原さんは格好いいから。だからボーカルに選ばれたのです」
綾は僕にきっぱりとした口調で言った。
僕は今までそんな風に考えたことはなかった。
「僕が格好いい?」
「少なくとも、私や私の友達はみんなそう思っています」
そうだったのか。
もしかしたら、本当に恐ろしいのはあのネズミじゃなくて、自分の無知なのかもしれない。
僕は綾の笑顔を見ながらそう思った。
終わり
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