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第5話 ハーフエルフ、拾いました
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名前が変わった。
帝国の系譜を引く五王家の一族は、その名の頭にリュクの聖句を付ける。現カサリア王ネイアスは公式の場ではリュクネイアスと呼ばれる。
リアの場合はリュクレイアーナ・クリストール・カサリアとなる。リュクレイアーナという王家の人間は、建国以来一人もいなかった。二千年前の武帝リュクレイアーナを憚って、誰も名付けなかったのである。
それを除けば民間ではレイアナというのはそれほど珍しくない名前であり、事実アガサは物語の登場人物からその名を採ったのだ。
リアはネイアスの3番目の子であり、唯一の女子でもあった。もっとも王位継承権は与えられなかった。母が側室ですらなく、ただの平民であったからだ。ただ唯一の娘ということもあり、手元で育てなかったことを不憫と感じたのか、ネイアスの愛情は強く受けて育てられることとなる。
アガサにはこれを機に後宮に入らないかという話もされたのだが、本人が断った。それは彼女の生き方ではなかったからである。
父母の馴れ初めについては、ルーファスぐらいしか知っている人間はいないようで、それも教えてもらっていない。単にまだ早いと思われているのだろう。リアも特に興味はなかった。
リュクレイアーナ・クリストール・カサリア、10歳。
その日の彼女は早起きだった。
普段から日の出前までに訓練を終わらせるほど早起きの彼女だが、睡眠軽減、高速回復などのギフトにより、その日はさらにいつもより早く起きた。
暗視のギフトで部屋の中は問題なく見える。まとわりつく寝巻きを素早く脱ぐと、訓練着に着替える。
ぴったりとした黒のズボンに飾りスカート。上着も黒でその上の革鎧も黒。黒が好きというのもあるが、返り血が目立たない色でもある。
巨大な姿見の前で髪を掻き上げる。
「うん、今日も可愛い」
クローゼットの片隅に置かれた木刀とナイフを腰に帯び、これだけは砂色のマントをまとって準備は完了。
窓を開け、五階から飛び降りる。
壁面のわずかな引っかかりに手をかけ、ふわりと着地する。そのままダッシュして庭園を突っ切り、後宮と王城の境目となる5メートルほどの壁を、何も補助なく飛び越える。
目指す先は20メートルを越える城壁だ。さすがにこれはひとっ飛びとはいかない。途中でわずかな手がかりを頼りに、身軽に跳躍していく。
城壁の上には監視の目と魔法の障壁があるが、それは力ずくで突破した。有無を言わせぬ速度。問答無用の魔力。既に父王は諦めて、無理に止めさせようとはしない。
助走をつけて跳躍。幅20メートルの水堀を見事に越える。そこから先はもうアナイアスの町並みである。
そこを駆け抜けるリアの姿はまさに黒い疾風。これが夜なら都市伝説が生まれそうな勢いである。
この日、リアには目的があった。
ゴブリンさんをぶっ殺すことである。
剣と魔法の世界には、やはり魔物がいるのである。それがどうして地球でも有名だったゴブリンだとかオークなのかは不思議だが、いるものは仕方ない。
そのゴブリンさんが王都から数日の距離にある森で、繁殖しているらしいとは、里帰りしたアガサの店で聞いた。物語の中でも雑魚として扱われるゴブリンだが、この世界でもちょっと危険な害獣扱いである。
この世界での殺人童貞を捨てるため、リアはこのゴブリンを退治することにしたのだった。
ちなみに伝説によるとどこかの山奥には、善良なゴブリンが少数暮らしているそうな。
ともかくリアは街を駆け抜け、巨人にも対抗するほどの市壁を軽々と越え、アナイアスの外へと降り立った。
そこからは全力である。肉体強化のスキルと魔法を使って、人間の限界を超える。
アナイアス周辺の穀倉地帯を越え、比較的安全な森の中の道を辿り、やがて朝日が完全に登る頃には、高々とした山脈を背にした起伏の多い道へと出る。
「あれ?」
その進路上に、行き倒れがいた。
砂色の服は、汚れによるものだろう。小さな背負袋をしょった、長い金髪の女性である。手には杖を持っている。
「もしも~し、生きてますか~?」
返事がない。ただの屍のようだ。
「…お腹…減った…」
いや、生きていた。
見捨てるわけにもいかないので、とりあえず仰向かせようとする。すると金髪の間から、特徴的な長い耳が現れた。
エルフである。容姿に優れた森の種族。王都にも住んでいたが、男のエルフばかりであった。女のエルフは初めて見たが、話に聞いていた通り美しい。
「よく噛んで食べてね~」
携帯食を水で柔らかくして提供したら、ものすごい勢いで食べ始めた。なんでも5日間、花の蜜しか吸っていなかったらしい。
食料は充分に持ったはずなのだが、道をショートカットしようとして森で迷ったのだとか。
森で迷うなよ、森の妖精。
「いや、あたしはハーフエルフなんで」
ルルーと名乗ったハーフエルフは、簡単な身の上話を始めた。
エルフという種族は森の中に住んでいるのが大半だが、若いうちは血気に逸って外の世界を目指す者も多い。ルルーの父もその一人で、冒険の途中でルルーの母となる人間と出会った。そして経過はすっとばして、ルルーが産まれた。
孫が産まれたことを母方の祖父に知らせに行く途中、両親は魔物の集団から村を守るために戦い、父は死亡。母も怪我を負い、それが元で故郷に帰ると間もなく死亡。ルルーは魔法使いの祖父に育てられることになる。
祖父はごく平均的な魔法使いで、村で魔法薬などを作って生活の糧としていた。その祖父も先日亡くなり、ルルーは若者特有の都会への憧れで、王都を目指したそうだ。
「無駄に行動力あるけど、王都にアテはあるの?」
「いえ、辻ヒールでもして稼ごうかと。幸い魔法の心得があるので」
「辻ヒールかあ。それなら神殿で手伝いした方がいいと思うけどね。寝泊りも出来るし」
「いえ、エルフは無神論者なので」
そこはエルフっぽいな。
「辻ヒールはねえ…ただでさえ縄張りとかあるし、それにあんた美人だから、ちょっと危ないよ?」
世間知らずそうであるし、このエルフ特有の美貌だと、誘拐とかされそうである。
「都会は怖いんですね」
「そうだね~。娼婦にでもなるなら簡単だろうけど」
「それは絶対に嫌です」
まあ当然だろう。
「う~ん、仕事は紹介出来なくもないけど、エルフかあ…」
「ハーフですが、やっぱり迫害とかされるんでしょうか?」
「いや、むしろエルフスキーの人間から狙われる可能性が高い」
そうでなかったら、あっさり母の店にでも紹介するのだが。
「まあでも、雇ってくれそうな心当たりはある」
「本当ですか!?」
ルーファスじいちゃんが「美人の助手がほしい」などとほざいていたことを思い出した。300歳超えても枯れていないのはすごい。
「それじゃあ、行こうか。私におぶさって」
「いえ、なんとか歩けますから」
「普通に歩いたら、まだ二日はかかるよ? 心配しなくても、私は強化魔法使えるから」
それでは、とおぶさってきたルルーのお尻をしっかりつかむと、リアは駆け出した。
「え、は、速い~!」
それでも充分に速度を落としながらも、夕方までに二人はアナイアスに到着したのである。
ゴブリン達を虐殺するのは、これから一週間後のこと。
帝国の系譜を引く五王家の一族は、その名の頭にリュクの聖句を付ける。現カサリア王ネイアスは公式の場ではリュクネイアスと呼ばれる。
リアの場合はリュクレイアーナ・クリストール・カサリアとなる。リュクレイアーナという王家の人間は、建国以来一人もいなかった。二千年前の武帝リュクレイアーナを憚って、誰も名付けなかったのである。
それを除けば民間ではレイアナというのはそれほど珍しくない名前であり、事実アガサは物語の登場人物からその名を採ったのだ。
リアはネイアスの3番目の子であり、唯一の女子でもあった。もっとも王位継承権は与えられなかった。母が側室ですらなく、ただの平民であったからだ。ただ唯一の娘ということもあり、手元で育てなかったことを不憫と感じたのか、ネイアスの愛情は強く受けて育てられることとなる。
アガサにはこれを機に後宮に入らないかという話もされたのだが、本人が断った。それは彼女の生き方ではなかったからである。
父母の馴れ初めについては、ルーファスぐらいしか知っている人間はいないようで、それも教えてもらっていない。単にまだ早いと思われているのだろう。リアも特に興味はなかった。
リュクレイアーナ・クリストール・カサリア、10歳。
その日の彼女は早起きだった。
普段から日の出前までに訓練を終わらせるほど早起きの彼女だが、睡眠軽減、高速回復などのギフトにより、その日はさらにいつもより早く起きた。
暗視のギフトで部屋の中は問題なく見える。まとわりつく寝巻きを素早く脱ぐと、訓練着に着替える。
ぴったりとした黒のズボンに飾りスカート。上着も黒でその上の革鎧も黒。黒が好きというのもあるが、返り血が目立たない色でもある。
巨大な姿見の前で髪を掻き上げる。
「うん、今日も可愛い」
クローゼットの片隅に置かれた木刀とナイフを腰に帯び、これだけは砂色のマントをまとって準備は完了。
窓を開け、五階から飛び降りる。
壁面のわずかな引っかかりに手をかけ、ふわりと着地する。そのままダッシュして庭園を突っ切り、後宮と王城の境目となる5メートルほどの壁を、何も補助なく飛び越える。
目指す先は20メートルを越える城壁だ。さすがにこれはひとっ飛びとはいかない。途中でわずかな手がかりを頼りに、身軽に跳躍していく。
城壁の上には監視の目と魔法の障壁があるが、それは力ずくで突破した。有無を言わせぬ速度。問答無用の魔力。既に父王は諦めて、無理に止めさせようとはしない。
助走をつけて跳躍。幅20メートルの水堀を見事に越える。そこから先はもうアナイアスの町並みである。
そこを駆け抜けるリアの姿はまさに黒い疾風。これが夜なら都市伝説が生まれそうな勢いである。
この日、リアには目的があった。
ゴブリンさんをぶっ殺すことである。
剣と魔法の世界には、やはり魔物がいるのである。それがどうして地球でも有名だったゴブリンだとかオークなのかは不思議だが、いるものは仕方ない。
そのゴブリンさんが王都から数日の距離にある森で、繁殖しているらしいとは、里帰りしたアガサの店で聞いた。物語の中でも雑魚として扱われるゴブリンだが、この世界でもちょっと危険な害獣扱いである。
この世界での殺人童貞を捨てるため、リアはこのゴブリンを退治することにしたのだった。
ちなみに伝説によるとどこかの山奥には、善良なゴブリンが少数暮らしているそうな。
ともかくリアは街を駆け抜け、巨人にも対抗するほどの市壁を軽々と越え、アナイアスの外へと降り立った。
そこからは全力である。肉体強化のスキルと魔法を使って、人間の限界を超える。
アナイアス周辺の穀倉地帯を越え、比較的安全な森の中の道を辿り、やがて朝日が完全に登る頃には、高々とした山脈を背にした起伏の多い道へと出る。
「あれ?」
その進路上に、行き倒れがいた。
砂色の服は、汚れによるものだろう。小さな背負袋をしょった、長い金髪の女性である。手には杖を持っている。
「もしも~し、生きてますか~?」
返事がない。ただの屍のようだ。
「…お腹…減った…」
いや、生きていた。
見捨てるわけにもいかないので、とりあえず仰向かせようとする。すると金髪の間から、特徴的な長い耳が現れた。
エルフである。容姿に優れた森の種族。王都にも住んでいたが、男のエルフばかりであった。女のエルフは初めて見たが、話に聞いていた通り美しい。
「よく噛んで食べてね~」
携帯食を水で柔らかくして提供したら、ものすごい勢いで食べ始めた。なんでも5日間、花の蜜しか吸っていなかったらしい。
食料は充分に持ったはずなのだが、道をショートカットしようとして森で迷ったのだとか。
森で迷うなよ、森の妖精。
「いや、あたしはハーフエルフなんで」
ルルーと名乗ったハーフエルフは、簡単な身の上話を始めた。
エルフという種族は森の中に住んでいるのが大半だが、若いうちは血気に逸って外の世界を目指す者も多い。ルルーの父もその一人で、冒険の途中でルルーの母となる人間と出会った。そして経過はすっとばして、ルルーが産まれた。
孫が産まれたことを母方の祖父に知らせに行く途中、両親は魔物の集団から村を守るために戦い、父は死亡。母も怪我を負い、それが元で故郷に帰ると間もなく死亡。ルルーは魔法使いの祖父に育てられることになる。
祖父はごく平均的な魔法使いで、村で魔法薬などを作って生活の糧としていた。その祖父も先日亡くなり、ルルーは若者特有の都会への憧れで、王都を目指したそうだ。
「無駄に行動力あるけど、王都にアテはあるの?」
「いえ、辻ヒールでもして稼ごうかと。幸い魔法の心得があるので」
「辻ヒールかあ。それなら神殿で手伝いした方がいいと思うけどね。寝泊りも出来るし」
「いえ、エルフは無神論者なので」
そこはエルフっぽいな。
「辻ヒールはねえ…ただでさえ縄張りとかあるし、それにあんた美人だから、ちょっと危ないよ?」
世間知らずそうであるし、このエルフ特有の美貌だと、誘拐とかされそうである。
「都会は怖いんですね」
「そうだね~。娼婦にでもなるなら簡単だろうけど」
「それは絶対に嫌です」
まあ当然だろう。
「う~ん、仕事は紹介出来なくもないけど、エルフかあ…」
「ハーフですが、やっぱり迫害とかされるんでしょうか?」
「いや、むしろエルフスキーの人間から狙われる可能性が高い」
そうでなかったら、あっさり母の店にでも紹介するのだが。
「まあでも、雇ってくれそうな心当たりはある」
「本当ですか!?」
ルーファスじいちゃんが「美人の助手がほしい」などとほざいていたことを思い出した。300歳超えても枯れていないのはすごい。
「それじゃあ、行こうか。私におぶさって」
「いえ、なんとか歩けますから」
「普通に歩いたら、まだ二日はかかるよ? 心配しなくても、私は強化魔法使えるから」
それでは、とおぶさってきたルルーのお尻をしっかりつかむと、リアは駆け出した。
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