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この草はギリギリ食べられる
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ある国の東の森で大きな籠を背負った1人の少女が日が登りきらないうちからせっせっと森に生る植物を採っていた。
木々の間から漏れる朝日に照らされきらきらと光るの銀の髪。血の筋が見えそうなほど白い肌。折れそうなほど細い手足は枝のようだった。
「きゃー!!すっごい!たくさん生ってる!!」
しかし少女はそれをものともせずあっちに行ったりこっちに行ったり、植物を見つけては飛び跳ねるように喜んでいた。
「ふぅ。籠がいっぱいになっちゃった…誰も来ないこんな奥にはこんな楽園があるなんて!」
少女の足元には食べることのできる野菜の葉がその場一面に生えていた。
少女の言う楽園とは決して花畑でもなんでもない。
「あっ太陽がもうあんな所に!朝市に間に合わなくなっちゃう!」
少女は空を見上げると慌てて籠を背負い直し森を抜け出た。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今日は奮発してお肉買っちゃっおっかなあ?
みんな喜ぶだろうな
あ、、でも勝手にお金使っちゃったらネルに怒られちゃうかな?
でも最後にお肉食べたのはもうずいぶん前だしなぁ
「リアちゃん!今日は売れたかい?」
「お肉屋さん!そうなんですよ!今日はお金持ちですよー!」
「ははっそうかい?それなら、これ安くするよ?」
1番安い鳥の肉をさらに安くしてくれるの?!
「うーん、買います!」
「よし、きた!弟たちにたくさん食わしてやりな」
「はい!」
勢いで買っちゃったし仕方ないよね?
商店街を抜けさらに住宅街のさらに奥。
貧民層が家かどうかも微妙な建物に住まう場所に私と弟たちが暮らす家がある。
「ただいまぁ」
「リア!おかえり!」
「リアっ今日はどうだった?」
「リー、おかぁりっ」
上からネル、アル、メルの弟たちが出迎えてくれる。
「ふふんっ今日はねぇ。じゃーん!」
「っ!」
「肉だ!!」
「なぁにこれぇ」
アルはお肉好きだもんね。メルはお肉見たことなかったかな?
「リアリア!どうしたんだコレ!」
「ふふっ今日はねいっぱい売れてねお金持ちなんだよ」
「金持ち!すげぇっ」
「おかねもちってなぁに?」
「うーん、色んな物がたくさん買える人の事かな?」
お金持ちの基準なんて知らないけど、お肉を買えるのはお金持ちだ。
「リア、こっちきて」
ネルが暗い顔をしてアルとメルに聞こえない場所に行く。
「お金、どうしたの」
「えっほ、ほんとにいっぱい売れたんだよ?」
「そんなに売れるものが採れたっていうの?」
「うん!あのね森に誰も見つけてない植物の楽園があったの!明日もそこへ行けばたくさん稼げるよ」
「リア、誰も見つけてないって森の奥まで行ったの」
「うっでも何も無かったしそれに森の入口の近くはもう採り尽くして何もないし…」
「リアっ僕はリアが森に行くのも本当は反対だって言ってるよね」
「ご、ごめんでも」
「リアにもし何かあったら僕達はどうすればいいの?ねぇ、リア。僕も働くよ。そうすれば危険な場所になんて行かなくても多少は楽になるでしょ?」
「それはダメ!アルもメルもまだ小さいし誰かが家にいなくちゃ。それに孤児にくれる賃金なんて1食にもならないし、暴力を振るわれることもあるんだよ」
「それならリアも約束してよ。お肉なんて高いもの買わなくてもいつものご飯で僕らは大丈夫だから」
ネルはそう言うが、私に言い聞かせるために私の手を握るその手は成長期の少年には似つかわしくない痩せた腕だ。
私たちはこの借りているので家の家賃を払うので精一杯。だけど孤児の私たちは家がなければ路上で生活することになる。
そうなれば、、最悪なことになるのは見に見えている。
以前私は孤児でも雇ってくれる場所で働いていた。しかし毎日日が昇るころから日が沈むまでくたくたになって働いても貰える賃金は日々の食事どころか家賃を払えず家を追い出された。
すぐに別の職場を見つけたが家賃は払えたものの雇い主は酷い人で暴力で人を従える人だった。結局殴られ続け身が持たず逃げるように辞めた。
あの頃はまだメルが産まれたばかりの赤ん坊だったしアルやネルもずっとお腹を空かせゴミを漁るくらいひどかった。
いま、私は森へ入りそこで採った植物を朝市で売ることで収入を得ている。
ただし森には危険な魔物がいる。森には魔力溜りがありそこから魔物が発生してしまう。
森でとった野菜などの植物には魔力が込められており高く売ることができる。
魔力が込められた植物は食べると自分の中にある魔力結晶が補強される。
魔力結晶は強ければ強いほどいいとされているが、結晶に貯められた魔力を使う人は限られている。
それも魔力の使い方は学校に行かないと教えて貰えないので私たちみたいな貧民層は使わない。
魔力結晶は産まれた時にそれぞれ持つ大きさが違う。大きい人はそれだけ魔力を貯めることができるが、それを調べるには教会へ行きお金を払わないと調べることが出来ない。
そんなお金があるのなら穴の空いた靴を新しいものに変えたいし、食事の質を上げる。
それに大抵の人は普通サイズであるから調べて無駄になることの方が多いらしい。
少し、思考がずれたがネルの細い腕を見る。
「ねぇ、ネル。お腹いっぱいご飯、食べたいね」
「っ、、大丈夫!僕、今のご飯で満足してるよ」
ネルは嘘つきだ。
優しくて、下の弟たちを私の代わりに一生懸命面倒を見て、自分の分の食事も渡してしまう。
優しい嘘つき。
木々の間から漏れる朝日に照らされきらきらと光るの銀の髪。血の筋が見えそうなほど白い肌。折れそうなほど細い手足は枝のようだった。
「きゃー!!すっごい!たくさん生ってる!!」
しかし少女はそれをものともせずあっちに行ったりこっちに行ったり、植物を見つけては飛び跳ねるように喜んでいた。
「ふぅ。籠がいっぱいになっちゃった…誰も来ないこんな奥にはこんな楽園があるなんて!」
少女の足元には食べることのできる野菜の葉がその場一面に生えていた。
少女の言う楽園とは決して花畑でもなんでもない。
「あっ太陽がもうあんな所に!朝市に間に合わなくなっちゃう!」
少女は空を見上げると慌てて籠を背負い直し森を抜け出た。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今日は奮発してお肉買っちゃっおっかなあ?
みんな喜ぶだろうな
あ、、でも勝手にお金使っちゃったらネルに怒られちゃうかな?
でも最後にお肉食べたのはもうずいぶん前だしなぁ
「リアちゃん!今日は売れたかい?」
「お肉屋さん!そうなんですよ!今日はお金持ちですよー!」
「ははっそうかい?それなら、これ安くするよ?」
1番安い鳥の肉をさらに安くしてくれるの?!
「うーん、買います!」
「よし、きた!弟たちにたくさん食わしてやりな」
「はい!」
勢いで買っちゃったし仕方ないよね?
商店街を抜けさらに住宅街のさらに奥。
貧民層が家かどうかも微妙な建物に住まう場所に私と弟たちが暮らす家がある。
「ただいまぁ」
「リア!おかえり!」
「リアっ今日はどうだった?」
「リー、おかぁりっ」
上からネル、アル、メルの弟たちが出迎えてくれる。
「ふふんっ今日はねぇ。じゃーん!」
「っ!」
「肉だ!!」
「なぁにこれぇ」
アルはお肉好きだもんね。メルはお肉見たことなかったかな?
「リアリア!どうしたんだコレ!」
「ふふっ今日はねいっぱい売れてねお金持ちなんだよ」
「金持ち!すげぇっ」
「おかねもちってなぁに?」
「うーん、色んな物がたくさん買える人の事かな?」
お金持ちの基準なんて知らないけど、お肉を買えるのはお金持ちだ。
「リア、こっちきて」
ネルが暗い顔をしてアルとメルに聞こえない場所に行く。
「お金、どうしたの」
「えっほ、ほんとにいっぱい売れたんだよ?」
「そんなに売れるものが採れたっていうの?」
「うん!あのね森に誰も見つけてない植物の楽園があったの!明日もそこへ行けばたくさん稼げるよ」
「リア、誰も見つけてないって森の奥まで行ったの」
「うっでも何も無かったしそれに森の入口の近くはもう採り尽くして何もないし…」
「リアっ僕はリアが森に行くのも本当は反対だって言ってるよね」
「ご、ごめんでも」
「リアにもし何かあったら僕達はどうすればいいの?ねぇ、リア。僕も働くよ。そうすれば危険な場所になんて行かなくても多少は楽になるでしょ?」
「それはダメ!アルもメルもまだ小さいし誰かが家にいなくちゃ。それに孤児にくれる賃金なんて1食にもならないし、暴力を振るわれることもあるんだよ」
「それならリアも約束してよ。お肉なんて高いもの買わなくてもいつものご飯で僕らは大丈夫だから」
ネルはそう言うが、私に言い聞かせるために私の手を握るその手は成長期の少年には似つかわしくない痩せた腕だ。
私たちはこの借りているので家の家賃を払うので精一杯。だけど孤児の私たちは家がなければ路上で生活することになる。
そうなれば、、最悪なことになるのは見に見えている。
以前私は孤児でも雇ってくれる場所で働いていた。しかし毎日日が昇るころから日が沈むまでくたくたになって働いても貰える賃金は日々の食事どころか家賃を払えず家を追い出された。
すぐに別の職場を見つけたが家賃は払えたものの雇い主は酷い人で暴力で人を従える人だった。結局殴られ続け身が持たず逃げるように辞めた。
あの頃はまだメルが産まれたばかりの赤ん坊だったしアルやネルもずっとお腹を空かせゴミを漁るくらいひどかった。
いま、私は森へ入りそこで採った植物を朝市で売ることで収入を得ている。
ただし森には危険な魔物がいる。森には魔力溜りがありそこから魔物が発生してしまう。
森でとった野菜などの植物には魔力が込められており高く売ることができる。
魔力が込められた植物は食べると自分の中にある魔力結晶が補強される。
魔力結晶は強ければ強いほどいいとされているが、結晶に貯められた魔力を使う人は限られている。
それも魔力の使い方は学校に行かないと教えて貰えないので私たちみたいな貧民層は使わない。
魔力結晶は産まれた時にそれぞれ持つ大きさが違う。大きい人はそれだけ魔力を貯めることができるが、それを調べるには教会へ行きお金を払わないと調べることが出来ない。
そんなお金があるのなら穴の空いた靴を新しいものに変えたいし、食事の質を上げる。
それに大抵の人は普通サイズであるから調べて無駄になることの方が多いらしい。
少し、思考がずれたがネルの細い腕を見る。
「ねぇ、ネル。お腹いっぱいご飯、食べたいね」
「っ、、大丈夫!僕、今のご飯で満足してるよ」
ネルは嘘つきだ。
優しくて、下の弟たちを私の代わりに一生懸命面倒を見て、自分の分の食事も渡してしまう。
優しい嘘つき。
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