プロレタリア

毒鼠STRUM

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川野晴香

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私は、川野晴香、高校2年生・・・
お母さんが失踪して2年になる・・・今は、お父さんと2人で暮らしている・・・
お父さんの仕事は刑事、いつも帰りが遅い・・・だからいつも会話らしい会話をしていない・・・
私は学校の教室からボーっと外を眺めてると後ろから友達の会話が聞こえてきた・・・

『・・・そう、3年くらい前いたらしいよぉこの学校に・・・』

『どんなヤツ?』

『何かぁ毎日喧嘩して、かなりの人数を病院送りにしてたみたい・・・今じゃ伝説のヤンキーって言われてるってぇ』

『マジ?コワっ今は平和だねぇ・・・でその伝説のヤンキーはどうしてるの?』

『さぁ・・・高校2年の時に中退して、それからわからないって』

『それも怖いよねぇ・・・ソイツの名前わかるの?』

『確かぁ聞いた話だとぉ独邪って・・・』

『・・・ハハっ名前もヤバイね・・・』

『しかも趣味が音楽に芸術だったって!』

『マジ?何そのギャップ!?』

”俺は、出来損ないの大道芸人です・・・“

昨日助けてくれた人かも・・・あの人独邪っていうんだぁ・・・
確かに、あの人の喧嘩凄かったなぁ・・・自分よりも大きい人達相手だったのに・・・
強かった・・・

あそこに行けば又会えるかなぁ?

”もう、こんな危ないトコ来ちゃ駄目ですよ・・・“

あの独邪って人、高校2年までどんな日々を送ってきたんだろう・・・
スッゴイ気になってきた・・・
服のセンスも何か面白いし、頭はツンツンにして、首にバンダナ巻いて、上着は長半纏に中はパンクなTシャツ着て、ズボンはダボダボ・・・靴なんかゴツイブーツ・・・手首にはトゲトゲのリストバンド・・・
イケメンでホームレス・・・

『やっぱ学校終わったら会いに行こっ』
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