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第5話:20階層の門番、あるいは再会の約束
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ダンジョンの深淵は、地上とは流れる時間の質が異なる。
第20階層。そこは、これまでの「水没した古都」の景観から一変し、音さえも吸い込まれるような漆黒の回廊が続く、神殿のようなエリアとなっていた。
カイはその回廊の突き当たりに立っていた。
目の前には、天を衝くほど巨大な黒石の門。表面には、血管のように蠢く赤黒い呪印が刻まれている。
「……ようやく着いたか。私の庭の、入り口にな」
肩に乗った式神のクロが、警戒するように喉を鳴らした。
カイは門の前に立つ、一つの「人影」を見据えていた。それは人間ではない。全身が鈍い銀色の装甲で覆われ、継ぎ目からは青白い燐光が漏れ出している、人型の機械――機巧呪術兵(オートマタ)であった。
その名は『グリム』。
数千年前、最凶の呪術師・摩天が自らの書庫を守るために、倒した「剣の聖徒」の魂を核にして作り上げた傑作である。
「識別――侵入者」
グリムの頭部、十字に開いたスリットから、赤く鋭い光が放たれた。その声は、錆びついた金属を擦り合わせるような、無機質で乾いた響き。
「排除……開始。我が主(あるじ)の許可なき者、一歩も――通さず」
グリムの腕が超高速で動き、背負っていた大鎌が空間を切り裂いた。
直後、カイが立っていた場所は、一振りで発生した真空の刃によって石床ごと粉砕された。並の冒険者であれば、何が起きたか理解する間もなく肉塊に変わっていたであろう一撃だ。
「相変わらず、主人の顔も忘れて忠実なことだ」
カイは数メートル横、瓦礫が舞う中を無造作に歩きながら微笑した。
だが、グリムは止まらない。動力源である呪核が激しく唸り、全身の呪印が発光する。
「警告。出力制限――解除。対象を『最高警戒対象』に更新。――死の舞踏(マカブル)、起動」
グリムの姿が消えた。
いや、あまりの超高速移動に視覚が追いついていないのだ。前後左右、全方位から同時に放たれる音速の斬撃。カイはそれを、舞うような足捌きで、紙一重の距離ですべて回避していく。
一方、その頃。
第18階層付近の深い霧の中を、一人の少女が走り続けていた。
聖女候補、リィネ・ルミナス。
彼女の足取りは、もはや教会の教えに従う敬虔な聖女のそれではない。純白だった修道服は泥と血に汚れ、銀髪は乱れている。彼女が手に持っているのは、かつての杖ではなく、折れた石柱の破片だった。
「はぁ、はぁ……っ……!」
背後から、リィネの肉を狙う魔物の群れが迫っていた。
教会を捨てた彼女に、もはや神の加護はない。祈りを捧げても、以前のように聖なる光が敵を払ってくれることはない。
「キ、ギィィィッ!」
一体の『首狩り狼(デプス・ウルフ)』が、リィネの喉笛を目掛けて跳躍した。
もはや、これまで。
そう確信し、リィネが目を閉じたその時。
彼女の指先――15階層でカイが放った呪力に触れた箇所が、唐突に熱を持った。
「……え?」
指先から溢れ出したのは、どす黒く、しかしどこか温かい、一匹の『黒い蝶』だった。
その蝶が羽ばたきを一つ見せると、飛びかかっていた狼の群れが一斉に絶叫し、その場で全身を腐敗させて崩れ落ちた。
「これは……カイ様の、力……?」
蝶はリィネの周りを優雅に旋回した後、暗い通路の奥へと飛んでいった。
「待って……待ってください!」
リィネは走り出した。その蝶の向かう先に、彼女が求める「真実」があるのだと信じて。
もはや彼女の中に恐怖はなかった。自分を救ってくれたあの禍々しくも絶対的な力が、自分を導いてくれている。その確信だけが、彼女を突き動かしていた。
「……素晴らしい。数千年の時を経てなお、呪核(エンジン)の出力は衰えていないな」
カイはグリムの猛攻を受け流しながら、感心したように呟いた。
グリムの鎌が、カイの首筋をコンマ数ミリの差で掠める。空気が熱を帯び、火花が散る。
「だが、グリム。お前がその魂を捧げた『主』は、すでに目の前に立っている」
「否定。我が主は、全盛の魔力を持ち、世界を恐怖させたお方。……貴様の魂は、酷似しているが――足りない」
グリムの双眸がさらに赤く燃え上がった。
「不足分は……死をもって、補完せよ!」
グリムの背中から無数の黒い触手が伸び、カイの退路を完全に断った。それだけではない。各階層に配置された呪力の増幅器が、グリムの出力に呼応して、エリア全体の重力を数倍に引き上げた。
「――呪術奥義:『死界(ヘルヘイム)』」
グリムの声と共に、領域全体が負の感情の渦に呑み込まれた。
この領域内で動ける生物はいない。あらゆる魂が重圧によって潰され、影となって消える禁忌の術だ。
しかし、カイはその渦の中心で、静かに右手を挙げた。
「足りない、か。確かに今のこの体には、かつての呪力の大半は宿っていない。だがな、グリム」
カイの全身から、重力を、そして領域そのものを押し返すほどの、圧倒的な「格」の波動が立ち昇った。
それは魔力でも呪力でもない。この世界そのものを
支配する「理」に対する、絶対的な命令権。
「お前に呪印を刻み、お前に魂を吹き込んだ指捌き。……それを忘れたとは言わせんぞ。――『刻印上書き・解呪の極(かいじゅのきわみ)』」
カイの指先が、空中に瞬時に数万の数式を描き出した。
それは現代の魔法学では解読に数百年を要するであろう、超緻密な呪術のプログラムだ。
その指先が、突っ込んできたグリムの額、呪核が位置する心臓部に触れた。
「――停止(ストップ)」
カチリ、と世界の歯車が止まるような音が響いた。
荒れ狂っていた死の領域が、霧散した雲のように消滅した。
振り上げられていたグリムの大鎌が、カイの頭上のわずか数センチのところで静止した。
グリムの身体を走る燐光が、赤から、カイと同じ深い黒へと書き換えられていく。
「……あ、あ…………」
グリムの喉から、声にならない音が漏れた。
彼はその場に崩れ落ち、跪いた。その動作は、もはや「排除対象」に対するものではなく、最愛の主人に対する「臣下の礼」そのものだった。
「識別……完了。魂の紋様、術式の構成、そしてこの……不遜なまでの余裕。……間違いない。……おかえりなさいませ、我が主(マスター)」
グリムの頭部が深々と垂れられた。
「長く……本当……に、長く……お待ちしておりました」
その無機質な声に、初めて人間のような微かな震えが混じったのを、カイは見逃さなかった。
カイは無言でグリムの銀色の頭部に手を置いた。
「よく守り通した。お前を縛っていた『絶対守護』の呪縛は、今私が解除した。これからは、お前自身の意思で動け」
「……御意のままに」
その主従の再会の光景に、足音が混じった。
「カイ……様……っ!」
通路の陰から、肩で息をしながらリィネが駆け寄ってきた。
彼女の姿を見て、グリムが瞬時に大鎌を構えようとするが、カイが手でそれを制した。
「……あ。リィネか。わざわざ教会を抜けてまで、死にに来たのか?」
カイの冷たい言葉に、リィネは首を横に振った。彼女は膝をつき、必死にカイを見上げた。
「違います! 私は……私はただ、あなたが言った『光が必要なのは闇が深いから』という言葉の先を知りたかった。教会の神様は、私に何も教えてくれませんでした。でも、あなたのあの力は……あんなに恐ろしいのに、私の背中を押してくれたんです」
リィネは、自分の汚れた手のひらを見つめ、再びカイを直視した。
「私を……あなたについて行かせてください! 私の祈りが、あなたの足元を照らす光にならないとしても……あなたの歩む闇を、共に見ていたいんです」
静寂が場を支配した。
肩に乗ったクロが、面白そうにリィネを見下ろしている。
グリムは主人の判断を静かに待っている。
カイは溜息をつき、巨大な黒石の門――21階層へと続く門を見上げた。
「……勝手にしろ。ただし、言っておくが、ここから先は『私の庭』ではない。何者かによって書き換えられた、未知の深淵だ。守ってやる義理はないぞ」
「……はい! よろしくお願いします、カイ様!」
リィネの顔に、弾けるような笑顔が戻った。
カイは彼女に背を向け、巨大な門に手をかけた。
「グリム。お前も来い。このダンジョンを勝手にリフォームした不届き者の顔を、拝みに行くぞ」
「御意、我が主」
重い地響きと共に、数千年間閉ざされていた第20階層の門が、ゆっくりと開かれた。
門の先から吹き抜けてきたのは、これまでの階層とは比較にならないほど濃厚な、そして「禍々しい」魔力の風。
カイを先頭に、漆黒の機巧兵グリム、そして光を捨てた聖女リィネ。
異端とも言える奇妙な一行は、人類未到達の第21階層へと、その一歩を刻んだ。
同じ頃、王都の大教会では、枢機卿バルドスが震える手で報告書を握り潰していた。
「聖女の逃亡、聖騎士団の壊滅……。もはや猶予はない。全近隣諸国へ通達せよ。ダンジョンを拠点とする『新世の魔王』の出現を。……人類総力をもって、この異端を殲滅するのだ!」
世界の車輪が、大きく、そして不吉に回り始めた。
元最強呪術師の「散歩」は、ここから本格的な「世界制覇」へと変貌していく。
第20階層。そこは、これまでの「水没した古都」の景観から一変し、音さえも吸い込まれるような漆黒の回廊が続く、神殿のようなエリアとなっていた。
カイはその回廊の突き当たりに立っていた。
目の前には、天を衝くほど巨大な黒石の門。表面には、血管のように蠢く赤黒い呪印が刻まれている。
「……ようやく着いたか。私の庭の、入り口にな」
肩に乗った式神のクロが、警戒するように喉を鳴らした。
カイは門の前に立つ、一つの「人影」を見据えていた。それは人間ではない。全身が鈍い銀色の装甲で覆われ、継ぎ目からは青白い燐光が漏れ出している、人型の機械――機巧呪術兵(オートマタ)であった。
その名は『グリム』。
数千年前、最凶の呪術師・摩天が自らの書庫を守るために、倒した「剣の聖徒」の魂を核にして作り上げた傑作である。
「識別――侵入者」
グリムの頭部、十字に開いたスリットから、赤く鋭い光が放たれた。その声は、錆びついた金属を擦り合わせるような、無機質で乾いた響き。
「排除……開始。我が主(あるじ)の許可なき者、一歩も――通さず」
グリムの腕が超高速で動き、背負っていた大鎌が空間を切り裂いた。
直後、カイが立っていた場所は、一振りで発生した真空の刃によって石床ごと粉砕された。並の冒険者であれば、何が起きたか理解する間もなく肉塊に変わっていたであろう一撃だ。
「相変わらず、主人の顔も忘れて忠実なことだ」
カイは数メートル横、瓦礫が舞う中を無造作に歩きながら微笑した。
だが、グリムは止まらない。動力源である呪核が激しく唸り、全身の呪印が発光する。
「警告。出力制限――解除。対象を『最高警戒対象』に更新。――死の舞踏(マカブル)、起動」
グリムの姿が消えた。
いや、あまりの超高速移動に視覚が追いついていないのだ。前後左右、全方位から同時に放たれる音速の斬撃。カイはそれを、舞うような足捌きで、紙一重の距離ですべて回避していく。
一方、その頃。
第18階層付近の深い霧の中を、一人の少女が走り続けていた。
聖女候補、リィネ・ルミナス。
彼女の足取りは、もはや教会の教えに従う敬虔な聖女のそれではない。純白だった修道服は泥と血に汚れ、銀髪は乱れている。彼女が手に持っているのは、かつての杖ではなく、折れた石柱の破片だった。
「はぁ、はぁ……っ……!」
背後から、リィネの肉を狙う魔物の群れが迫っていた。
教会を捨てた彼女に、もはや神の加護はない。祈りを捧げても、以前のように聖なる光が敵を払ってくれることはない。
「キ、ギィィィッ!」
一体の『首狩り狼(デプス・ウルフ)』が、リィネの喉笛を目掛けて跳躍した。
もはや、これまで。
そう確信し、リィネが目を閉じたその時。
彼女の指先――15階層でカイが放った呪力に触れた箇所が、唐突に熱を持った。
「……え?」
指先から溢れ出したのは、どす黒く、しかしどこか温かい、一匹の『黒い蝶』だった。
その蝶が羽ばたきを一つ見せると、飛びかかっていた狼の群れが一斉に絶叫し、その場で全身を腐敗させて崩れ落ちた。
「これは……カイ様の、力……?」
蝶はリィネの周りを優雅に旋回した後、暗い通路の奥へと飛んでいった。
「待って……待ってください!」
リィネは走り出した。その蝶の向かう先に、彼女が求める「真実」があるのだと信じて。
もはや彼女の中に恐怖はなかった。自分を救ってくれたあの禍々しくも絶対的な力が、自分を導いてくれている。その確信だけが、彼女を突き動かしていた。
「……素晴らしい。数千年の時を経てなお、呪核(エンジン)の出力は衰えていないな」
カイはグリムの猛攻を受け流しながら、感心したように呟いた。
グリムの鎌が、カイの首筋をコンマ数ミリの差で掠める。空気が熱を帯び、火花が散る。
「だが、グリム。お前がその魂を捧げた『主』は、すでに目の前に立っている」
「否定。我が主は、全盛の魔力を持ち、世界を恐怖させたお方。……貴様の魂は、酷似しているが――足りない」
グリムの双眸がさらに赤く燃え上がった。
「不足分は……死をもって、補完せよ!」
グリムの背中から無数の黒い触手が伸び、カイの退路を完全に断った。それだけではない。各階層に配置された呪力の増幅器が、グリムの出力に呼応して、エリア全体の重力を数倍に引き上げた。
「――呪術奥義:『死界(ヘルヘイム)』」
グリムの声と共に、領域全体が負の感情の渦に呑み込まれた。
この領域内で動ける生物はいない。あらゆる魂が重圧によって潰され、影となって消える禁忌の術だ。
しかし、カイはその渦の中心で、静かに右手を挙げた。
「足りない、か。確かに今のこの体には、かつての呪力の大半は宿っていない。だがな、グリム」
カイの全身から、重力を、そして領域そのものを押し返すほどの、圧倒的な「格」の波動が立ち昇った。
それは魔力でも呪力でもない。この世界そのものを
支配する「理」に対する、絶対的な命令権。
「お前に呪印を刻み、お前に魂を吹き込んだ指捌き。……それを忘れたとは言わせんぞ。――『刻印上書き・解呪の極(かいじゅのきわみ)』」
カイの指先が、空中に瞬時に数万の数式を描き出した。
それは現代の魔法学では解読に数百年を要するであろう、超緻密な呪術のプログラムだ。
その指先が、突っ込んできたグリムの額、呪核が位置する心臓部に触れた。
「――停止(ストップ)」
カチリ、と世界の歯車が止まるような音が響いた。
荒れ狂っていた死の領域が、霧散した雲のように消滅した。
振り上げられていたグリムの大鎌が、カイの頭上のわずか数センチのところで静止した。
グリムの身体を走る燐光が、赤から、カイと同じ深い黒へと書き換えられていく。
「……あ、あ…………」
グリムの喉から、声にならない音が漏れた。
彼はその場に崩れ落ち、跪いた。その動作は、もはや「排除対象」に対するものではなく、最愛の主人に対する「臣下の礼」そのものだった。
「識別……完了。魂の紋様、術式の構成、そしてこの……不遜なまでの余裕。……間違いない。……おかえりなさいませ、我が主(マスター)」
グリムの頭部が深々と垂れられた。
「長く……本当……に、長く……お待ちしておりました」
その無機質な声に、初めて人間のような微かな震えが混じったのを、カイは見逃さなかった。
カイは無言でグリムの銀色の頭部に手を置いた。
「よく守り通した。お前を縛っていた『絶対守護』の呪縛は、今私が解除した。これからは、お前自身の意思で動け」
「……御意のままに」
その主従の再会の光景に、足音が混じった。
「カイ……様……っ!」
通路の陰から、肩で息をしながらリィネが駆け寄ってきた。
彼女の姿を見て、グリムが瞬時に大鎌を構えようとするが、カイが手でそれを制した。
「……あ。リィネか。わざわざ教会を抜けてまで、死にに来たのか?」
カイの冷たい言葉に、リィネは首を横に振った。彼女は膝をつき、必死にカイを見上げた。
「違います! 私は……私はただ、あなたが言った『光が必要なのは闇が深いから』という言葉の先を知りたかった。教会の神様は、私に何も教えてくれませんでした。でも、あなたのあの力は……あんなに恐ろしいのに、私の背中を押してくれたんです」
リィネは、自分の汚れた手のひらを見つめ、再びカイを直視した。
「私を……あなたについて行かせてください! 私の祈りが、あなたの足元を照らす光にならないとしても……あなたの歩む闇を、共に見ていたいんです」
静寂が場を支配した。
肩に乗ったクロが、面白そうにリィネを見下ろしている。
グリムは主人の判断を静かに待っている。
カイは溜息をつき、巨大な黒石の門――21階層へと続く門を見上げた。
「……勝手にしろ。ただし、言っておくが、ここから先は『私の庭』ではない。何者かによって書き換えられた、未知の深淵だ。守ってやる義理はないぞ」
「……はい! よろしくお願いします、カイ様!」
リィネの顔に、弾けるような笑顔が戻った。
カイは彼女に背を向け、巨大な門に手をかけた。
「グリム。お前も来い。このダンジョンを勝手にリフォームした不届き者の顔を、拝みに行くぞ」
「御意、我が主」
重い地響きと共に、数千年間閉ざされていた第20階層の門が、ゆっくりと開かれた。
門の先から吹き抜けてきたのは、これまでの階層とは比較にならないほど濃厚な、そして「禍々しい」魔力の風。
カイを先頭に、漆黒の機巧兵グリム、そして光を捨てた聖女リィネ。
異端とも言える奇妙な一行は、人類未到達の第21階層へと、その一歩を刻んだ。
同じ頃、王都の大教会では、枢機卿バルドスが震える手で報告書を握り潰していた。
「聖女の逃亡、聖騎士団の壊滅……。もはや猶予はない。全近隣諸国へ通達せよ。ダンジョンを拠点とする『新世の魔王』の出現を。……人類総力をもって、この異端を殲滅するのだ!」
世界の車輪が、大きく、そして不吉に回り始めた。
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