22 / 29
第22話:虚飾の真理、あるいは全能の右腕
しおりを挟む
アイアン・ドームがその巨体を地中へと沈め、鉄の断末魔を奏でる背後で、世界は「沈黙」に支配されていた。
吹き荒れていた極北の吹雪が、ある一点を境にピタリと止んでいる。いや、止んだのではない。風という現象そのものが、その空間から剥奪されたのだ。雪は空中に静止し、重力さえもが自らの役割を忘れたかのように、不自然な静寂が荒野を包み込んでいた。
その静寂の中心に、男が立っていた。
白装束を纏い、一切の感情を排した美しい顔を持つ男。七賢者がリーダー、【沈黙】の賢者・ゼロ。
彼が歩を進めるたびに、世界から「音」が消えていく。リィネの荒い呼吸も、グリムの駆動音も、崩落するドームの轟音さえも、彼の周囲数メートル以内では「存在しないこと」として処理されていた。
「……摩天様。おいたが過ぎましたね」
ゼロの声は、耳で聞くのではなく、直接脳内に響く無機質な「概念」だった。
「貴方がこの世界の理(ルール)を書き換え、少女を救った代償は大きい。……見てごらんなさい。貴方のその無残な姿を」
カイは、焼け爛れた左腕をだらりと下げ、地面に膝をついていた。先ほど世界のリセット・エネルギーを一人で引き受けた代償は、最強の呪術師といえども無視できるものではなかった。左腕の魔力回路は完全に消滅し、残された右腕も過負荷で激しく震えている。
「……沈黙、か。……随分と、退屈な魔法を……使うじゃないか……」
カイは血の混じった唾を吐き出し、黄金の瞳でゼロを睨みつけた。
「魔法? いいえ。これは『調整』です」
ゼロは淡々と語る。
「数千年前、貴方が転生という身勝手な選択をした際、貴方は自らの中から『魔術(ソロモン)』と『呪術(摩天)』を切り離した。……それが、この世界という檻の鍵を壊し、歪みを生じさせたのです。管理局の、そして我ら七賢者の目的は、貴方が捨てたその『鍵』を回収し、檻を再び、永久に閉ざすことにあります」
「檻……だと?」
「ええ。この世界は、貴方のような規格外の存在を閉じ込めておくための、巨大な揺り籠。ダンジョンとは、その揺り籠を維持するための吸魔装置に過ぎない。……貴方が『鍵』を完成させる前に、ここで再び、永遠の静寂へと沈んでいただきましょう」
ゼロが右手を掲げると、カイの周囲から「魔力」という概念そのものが消失した。
真空を超えた無。そこでは呪術を紡ぐための言葉も、魔術を構成するための論理も、形を成す前にゼロの権能『絶対沈黙』によって消去される。
「カイ様には……指一本、触れさせませんわ!」
絶体絶命の瞬間、カイの前に躍り出たのはリィネだった。
彼女の漆黒のドレスはボロボロになり、その肌からは魔力の枯渇による死の予兆が透けて見えていた。だが、彼女の瞳には、かつて教会で怯えていた少女の面影は微塵もない。
「――深淵の福音:『命を賭した絶唱』!!」
リィネは自らの寿命を燃料に、文字通り「血を吐くような」呪歌を紡いだ。沈黙の領域に対し、彼女は自身の存在そのものを「音」に変えてぶつけたのだ。
「リィネ……! やめろ、お前の体が……!」
「……いいえ、カイ様。……あなたは、私に『明日』をくれました。……だから、今の私は、あなたの『明日』を守るために、ここにいますの!」
リィネの目から、血の涙がこぼれ落ちる。彼女の放った情念の闇が、ゼロの沈黙を一瞬だけ押し留めた。
「主! 私の全演算能力を、物理防壁に転換! ……残存耐久度、三パーセント……一パーセント……」
グリムもまた、機体の大部分を損壊させながら、カイを庇うように盾となった。ゼロが放つ見えない「消去の衝撃」をその身で受け、銀色の装甲が紙屑のように引き裂かれていく。
「主……。……お逃げ、ください……。……分析結果……あなたが生き残ることが……最良の……論理……です……」
バチバチと火花を散らし、グリムのセンサーが消えていく。
リィネが倒れ、グリムが沈黙する。
その惨状を、カイは膝をついたまま、ただ見ていることしかできなかった。
(……ああ、そうだ。私は、いつだってそうだった)
カイの内面で、冷徹な自省が響く。
(前世でも、最強を求めて独りで歩き……その果てに、弟子を狂わせた。……今世でも、また同じことを繰り返すのか? 仲間を得たなどと浮かれ、結局、彼女たちに命を肩代わりさせるのか……?)
「……ふん。論理的に言えば、貴方の負けですよ、摩天様」
ゼロが歩み寄る。その手には、因果さえも切断する「無」の刃が握られていた。
(……いいや。論理だと? そんなものは、もういらん)
カイの意識の深淵で、右腕に宿るソロモンの回路が、かつてない激しさで脈動を始めた。
『……求メルカ。左腕ノ不条理ヲ、右腕ノ論理デ包容スル、禁忌ノ統合ヲ』
(ああ。ソロモン、お前は計算が得意だったな。……ならば、お前の計算式の中に、私の左腕に宿っていた『絶望という名の無限』を代入しろ)
『ソレハ、論理ノ崩壊ヲ意味シマス。……右腕ハ、人ノ形ヲ留メナイデショウ』
(構わん。……世界が檻だというなら、その檻ごと、お前の計算機を叩き壊してやる)
カイは震える右手を自らの胸に突き立てた。
左腕に遺っていた、焼けて消えかけた呪力の残滓を、右腕のソロモン・回路が強引に吸い上げていく。
秩序(魔術)が混沌(呪術)を飲み込み、混沌が秩序を食い荒らす。
かつてカイが転生の際、効率化のために切り離した二つの極。それが今、この極限状態において、一本の腕へと無理やり再統合されていく。
「――全能の再定義。因果、論理、呪詛……すべてを我が右手に収束せよ」
カイの右腕が、凄まじい熱と光を放ち始めた。
右腕の呪印が、黄金の輝きを放ちながらも、その奥底から光を一切反射しない「虚無の黒」が溢れ出す。
腕の筋肉は膨張し、皮膚には未知の術式が浮き彫りとなって刻まれていく。
「……なっ!? その腕は……まさか、失われたはずの『鍵』を、自らの肉体で再構築したというのか!?」
ゼロの顔に、初めて動揺の色が走った。
カイはゆっくりと立ち上がった。焼け爛れた左腕はもはや不要。彼の右腕一本には、今の世界が定義し得ない「全能」の力が宿っていた。
「……ゼロ。お前の『沈黙』は、死体と同じで退屈だ」
カイが右手を軽く振る。
それだけで、ゼロが展開していた絶対沈黙の領域が、ガラスが粉々に砕けるような音を立てて崩壊した。世界に「音」が、そして「因果」が戻ってくる。
「私はな、お前が『無』だと定義したこの空間に、私の『意志』を上書きすることにした。――呪術・魔術究極統合奥義」
カイの瞳が、黄金と漆黒の螺旋を描きながら、ゼロを射抜く。
「――『全能の宣告(オール・マイティ・デクリメント)』」
カイが右手をゼロに向かって突き出した。
それは攻撃ですらなかった。カイが「そこに破壊が在る」と言葉を紡ぐ前に、現象が結果を追い越し、ゼロの存在そのものを「間違い」として世界から排斥する、神の権能。
「ガ、アアアアアアアアアッ!!!」
ゼロの「静寂の外套」が、一瞬でズタズタに切り裂かれた。彼の絶対的な防御は、カイの放つ「全能のノイズ」の前では、ただの薄い紙同然だった。
ゼロは、血に染まった白装束を押さえながら、大きく後退した。
「……素晴らしい。……クク、ハハハ……! ついに……ついに、檻を破るための『真の鍵』が完成しましたか。……摩天、いや、カイ殿」
ゼロは、不気味な笑みを浮かべながら、消えゆく霧のように姿を希薄化させていく。
「今は退きましょう。……ですが、貴方がその力を手に入れた以上、世界(管理局)は貴方を全力で抹殺しにかかる。……楽しみにしておりますよ。貴方がこの世界の檻を壊すのか、それとも檻の重圧に押し潰されるのかを」
ゼロの気配が完全に消失した。
再び、本当の静寂が荒野に戻る。だが、それは先ほどまでの死の無音ではなく、ただの「雪の降る夜の静けさ」だった。
「……はぁ、……はぁ、っ……」
カイは右腕に宿った過剰な力を強引に封印し、その場に膝をついた。右腕の皮膚からは蒸気が上がり、凄まじい痛みが神経を焼いている。
「カイ……様…………」
雪の上に倒れていたリィネが、微かに指を動かした。カイは這うようにして彼女の元へ行き、焼け爛れた左腕ではなく、新しく覚醒した右腕で彼女の体を抱き上げた。
「……リィネ、よく頑張ったな。……グリム、お前もだ」
グリムの残ったセンサーが一瞬だけ点滅し、「……主……お見事……です……」と、ノイズ混じりの音を漏らした。
カイは、抱き上げたニア、そしてリィネとグリムを見回した。
アイアン・ドームは完全に崩壊し、吹雪の向こうには夜明けの微かな光が見え始めている。
「……世界が檻、か。……だったら、壊すだけだ」
カイは、統合された「全能の右腕」を強く握りしめた。
管理局、七賢者、そしてこの世界を縛る不自由なシステム。
隠居生活を奪われた魔王の怒りは、ついに世界そのものを「リフォーム」するための、本当の反逆へと火をつけた。
最強の呪術師の冒険は、ここから「世界を相手にした戦争」へとステージを変える。
カイは夜明けの空を見据え、不敵に、どこまでも不遜に笑うのであった。
吹き荒れていた極北の吹雪が、ある一点を境にピタリと止んでいる。いや、止んだのではない。風という現象そのものが、その空間から剥奪されたのだ。雪は空中に静止し、重力さえもが自らの役割を忘れたかのように、不自然な静寂が荒野を包み込んでいた。
その静寂の中心に、男が立っていた。
白装束を纏い、一切の感情を排した美しい顔を持つ男。七賢者がリーダー、【沈黙】の賢者・ゼロ。
彼が歩を進めるたびに、世界から「音」が消えていく。リィネの荒い呼吸も、グリムの駆動音も、崩落するドームの轟音さえも、彼の周囲数メートル以内では「存在しないこと」として処理されていた。
「……摩天様。おいたが過ぎましたね」
ゼロの声は、耳で聞くのではなく、直接脳内に響く無機質な「概念」だった。
「貴方がこの世界の理(ルール)を書き換え、少女を救った代償は大きい。……見てごらんなさい。貴方のその無残な姿を」
カイは、焼け爛れた左腕をだらりと下げ、地面に膝をついていた。先ほど世界のリセット・エネルギーを一人で引き受けた代償は、最強の呪術師といえども無視できるものではなかった。左腕の魔力回路は完全に消滅し、残された右腕も過負荷で激しく震えている。
「……沈黙、か。……随分と、退屈な魔法を……使うじゃないか……」
カイは血の混じった唾を吐き出し、黄金の瞳でゼロを睨みつけた。
「魔法? いいえ。これは『調整』です」
ゼロは淡々と語る。
「数千年前、貴方が転生という身勝手な選択をした際、貴方は自らの中から『魔術(ソロモン)』と『呪術(摩天)』を切り離した。……それが、この世界という檻の鍵を壊し、歪みを生じさせたのです。管理局の、そして我ら七賢者の目的は、貴方が捨てたその『鍵』を回収し、檻を再び、永久に閉ざすことにあります」
「檻……だと?」
「ええ。この世界は、貴方のような規格外の存在を閉じ込めておくための、巨大な揺り籠。ダンジョンとは、その揺り籠を維持するための吸魔装置に過ぎない。……貴方が『鍵』を完成させる前に、ここで再び、永遠の静寂へと沈んでいただきましょう」
ゼロが右手を掲げると、カイの周囲から「魔力」という概念そのものが消失した。
真空を超えた無。そこでは呪術を紡ぐための言葉も、魔術を構成するための論理も、形を成す前にゼロの権能『絶対沈黙』によって消去される。
「カイ様には……指一本、触れさせませんわ!」
絶体絶命の瞬間、カイの前に躍り出たのはリィネだった。
彼女の漆黒のドレスはボロボロになり、その肌からは魔力の枯渇による死の予兆が透けて見えていた。だが、彼女の瞳には、かつて教会で怯えていた少女の面影は微塵もない。
「――深淵の福音:『命を賭した絶唱』!!」
リィネは自らの寿命を燃料に、文字通り「血を吐くような」呪歌を紡いだ。沈黙の領域に対し、彼女は自身の存在そのものを「音」に変えてぶつけたのだ。
「リィネ……! やめろ、お前の体が……!」
「……いいえ、カイ様。……あなたは、私に『明日』をくれました。……だから、今の私は、あなたの『明日』を守るために、ここにいますの!」
リィネの目から、血の涙がこぼれ落ちる。彼女の放った情念の闇が、ゼロの沈黙を一瞬だけ押し留めた。
「主! 私の全演算能力を、物理防壁に転換! ……残存耐久度、三パーセント……一パーセント……」
グリムもまた、機体の大部分を損壊させながら、カイを庇うように盾となった。ゼロが放つ見えない「消去の衝撃」をその身で受け、銀色の装甲が紙屑のように引き裂かれていく。
「主……。……お逃げ、ください……。……分析結果……あなたが生き残ることが……最良の……論理……です……」
バチバチと火花を散らし、グリムのセンサーが消えていく。
リィネが倒れ、グリムが沈黙する。
その惨状を、カイは膝をついたまま、ただ見ていることしかできなかった。
(……ああ、そうだ。私は、いつだってそうだった)
カイの内面で、冷徹な自省が響く。
(前世でも、最強を求めて独りで歩き……その果てに、弟子を狂わせた。……今世でも、また同じことを繰り返すのか? 仲間を得たなどと浮かれ、結局、彼女たちに命を肩代わりさせるのか……?)
「……ふん。論理的に言えば、貴方の負けですよ、摩天様」
ゼロが歩み寄る。その手には、因果さえも切断する「無」の刃が握られていた。
(……いいや。論理だと? そんなものは、もういらん)
カイの意識の深淵で、右腕に宿るソロモンの回路が、かつてない激しさで脈動を始めた。
『……求メルカ。左腕ノ不条理ヲ、右腕ノ論理デ包容スル、禁忌ノ統合ヲ』
(ああ。ソロモン、お前は計算が得意だったな。……ならば、お前の計算式の中に、私の左腕に宿っていた『絶望という名の無限』を代入しろ)
『ソレハ、論理ノ崩壊ヲ意味シマス。……右腕ハ、人ノ形ヲ留メナイデショウ』
(構わん。……世界が檻だというなら、その檻ごと、お前の計算機を叩き壊してやる)
カイは震える右手を自らの胸に突き立てた。
左腕に遺っていた、焼けて消えかけた呪力の残滓を、右腕のソロモン・回路が強引に吸い上げていく。
秩序(魔術)が混沌(呪術)を飲み込み、混沌が秩序を食い荒らす。
かつてカイが転生の際、効率化のために切り離した二つの極。それが今、この極限状態において、一本の腕へと無理やり再統合されていく。
「――全能の再定義。因果、論理、呪詛……すべてを我が右手に収束せよ」
カイの右腕が、凄まじい熱と光を放ち始めた。
右腕の呪印が、黄金の輝きを放ちながらも、その奥底から光を一切反射しない「虚無の黒」が溢れ出す。
腕の筋肉は膨張し、皮膚には未知の術式が浮き彫りとなって刻まれていく。
「……なっ!? その腕は……まさか、失われたはずの『鍵』を、自らの肉体で再構築したというのか!?」
ゼロの顔に、初めて動揺の色が走った。
カイはゆっくりと立ち上がった。焼け爛れた左腕はもはや不要。彼の右腕一本には、今の世界が定義し得ない「全能」の力が宿っていた。
「……ゼロ。お前の『沈黙』は、死体と同じで退屈だ」
カイが右手を軽く振る。
それだけで、ゼロが展開していた絶対沈黙の領域が、ガラスが粉々に砕けるような音を立てて崩壊した。世界に「音」が、そして「因果」が戻ってくる。
「私はな、お前が『無』だと定義したこの空間に、私の『意志』を上書きすることにした。――呪術・魔術究極統合奥義」
カイの瞳が、黄金と漆黒の螺旋を描きながら、ゼロを射抜く。
「――『全能の宣告(オール・マイティ・デクリメント)』」
カイが右手をゼロに向かって突き出した。
それは攻撃ですらなかった。カイが「そこに破壊が在る」と言葉を紡ぐ前に、現象が結果を追い越し、ゼロの存在そのものを「間違い」として世界から排斥する、神の権能。
「ガ、アアアアアアアアアッ!!!」
ゼロの「静寂の外套」が、一瞬でズタズタに切り裂かれた。彼の絶対的な防御は、カイの放つ「全能のノイズ」の前では、ただの薄い紙同然だった。
ゼロは、血に染まった白装束を押さえながら、大きく後退した。
「……素晴らしい。……クク、ハハハ……! ついに……ついに、檻を破るための『真の鍵』が完成しましたか。……摩天、いや、カイ殿」
ゼロは、不気味な笑みを浮かべながら、消えゆく霧のように姿を希薄化させていく。
「今は退きましょう。……ですが、貴方がその力を手に入れた以上、世界(管理局)は貴方を全力で抹殺しにかかる。……楽しみにしておりますよ。貴方がこの世界の檻を壊すのか、それとも檻の重圧に押し潰されるのかを」
ゼロの気配が完全に消失した。
再び、本当の静寂が荒野に戻る。だが、それは先ほどまでの死の無音ではなく、ただの「雪の降る夜の静けさ」だった。
「……はぁ、……はぁ、っ……」
カイは右腕に宿った過剰な力を強引に封印し、その場に膝をついた。右腕の皮膚からは蒸気が上がり、凄まじい痛みが神経を焼いている。
「カイ……様…………」
雪の上に倒れていたリィネが、微かに指を動かした。カイは這うようにして彼女の元へ行き、焼け爛れた左腕ではなく、新しく覚醒した右腕で彼女の体を抱き上げた。
「……リィネ、よく頑張ったな。……グリム、お前もだ」
グリムの残ったセンサーが一瞬だけ点滅し、「……主……お見事……です……」と、ノイズ混じりの音を漏らした。
カイは、抱き上げたニア、そしてリィネとグリムを見回した。
アイアン・ドームは完全に崩壊し、吹雪の向こうには夜明けの微かな光が見え始めている。
「……世界が檻、か。……だったら、壊すだけだ」
カイは、統合された「全能の右腕」を強く握りしめた。
管理局、七賢者、そしてこの世界を縛る不自由なシステム。
隠居生活を奪われた魔王の怒りは、ついに世界そのものを「リフォーム」するための、本当の反逆へと火をつけた。
最強の呪術師の冒険は、ここから「世界を相手にした戦争」へとステージを変える。
カイは夜明けの空を見据え、不敵に、どこまでも不遜に笑うのであった。
0
あなたにおすすめの小説
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
最弱弓術士、全距離支配で最強へ
Y.
ファンタジー
「弓術士? ああ、あの器用貧乏な最弱職のことか」
剣と魔法が全てを決める世界において、弓は「射程は魔法に及ばず、威力は剣に劣る」不遇の武器と蔑まれていた。
若き冒険者リアンは、亡き叔父から譲り受けた一振りの弓「ストーム・ウィスパー」を手に、冒険者の門を叩く。周囲の嘲笑を余所に、彼が秘めていたのは、世界をナノ単位で解析する「化け物じみた集中力」だった。
リアンの放つ一矢は、もはや単なる遠距離攻撃ではない。
風を読み、空間を計算し、敵の急所をミリ単位で射抜く精密射撃。
弓本体に仕込まれたブレードを操り、剣士を圧倒する近接弓術。
そして、魔力の波長を読み取り、呪文そのものを撃ち落とす対魔法技術。
「近距離、中距離、遠距離……俺の射程に逃げ場はない」
孤独な修行の末に辿り着いた「全距離対応型弓術」は、次第に王道パーティやエリート冒険者たちの常識を塗り替えていく。
しかし、その弓には叔父が命を懸けて守り抜いた**「世界の理(ことわり)」を揺るがす秘密**が隠されていた――。
最弱と笑われた少年が、一張の弓で最強へと駆け上がる、至高の異世界アクションファンタジー、開幕!
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
古代文明の最強王、5000年後に転生すると魔法が弱体化しすぎていたのでもう一度最強になります。~底辺貴族からの成り上がり~
しNぱ
ファンタジー
5000年前、魔法文明マギア魔導王国を築き、
魔法体系そのものを創造した王アーケ・マギアス・マギアは、
さらなる魔法の発展を求め、自らの魂を未来へ送る転生魔法を発動した。成熟した古代魔法を超える研究が進んだ世界を見たいという純粋な探求心から、5000年後の世界へと意識を沈めた。
目覚めた先は、スケルド男爵家三男レイフとしての赤子の身体だった。産まれた瞬間から記憶を持つ彼は、質素な家と薄い魔力の流れを前に、未来の魔法研究が古代よりも大きく退化していることに気づく。最底辺と呼ばれる家に生まれながらも、家族は温かく、彼の異常な魔力量を希望として受け入れた。
幼少期から魔力操作を自然に行い、三歳で石を浮かせ、五歳で光魔法を自在に扱うなど、古代王としての力を隠しながら成長する。外では古代魔法を使わず、転生者であることを悟られないよう慎重に振る舞いながら、未来の魔法体系を観察し続けた。
十歳になると身体強化などの古代魔法を最低限だけ使い、父との剣術訓練でも圧倒的な動きを見せるが、本来の力は隠したまま過ごす。そして十六歳、高等魔導学園に入学したレイフは、初日の実技試験で無詠唱魔法や術式無効化を用いて試験官を圧倒し、最底辺男爵家ながらA級判定を受ける。
その姿を見たストラング公爵家の令嬢エリナは、彼に強い興味を抱く。5000年後の世界は古代より魔法が退化していたが、だからこそ発展の余地がある。レイフは古代王としての知識をもとに、もう一度魔法の未来を切り開くことを決意する。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる