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黄色いワンピース
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「わぁー!!!」
至は、黄色いワンピースを着たガイ骨女への恐怖で絶叫し、後ろに倒れそうになった。
そこに葵の体にいる僚が、至が倒れないように前から抱き締めた。
そして、からかうように笑った。
「オイっ!しっかりしろよ!鍛えてるめちゃくちゃいい体して、ガキの頃から本当変わんねービビリだな」
「体鍛えてようが無かろうが、誰でもビビるわ!普通!」
至は、抱き締めてくる僚に猛抗議したが、やがて恐る恐る再びガイ骨女の方にゆっくり視線を向けた。
彼女はその場から動かず、ただ、ただじっと至達を見ていた。
至は、ガイ骨なので彼女の感情が表情から読み取れない。
ただ…風も無いのに、たまに彼女のキレイな長い黒髪だけが揺れる。
すると僚は、至の耳元に顔を近づけ囁いた。
「至、あの霊は大丈夫。俺達に害は与えないよ」
「なっ…何で、そんな事、分かんだよ?」
もう、何が何だか分からない…
至は、眉を顰めた。
そして僚は、更に至が混乱するような事を言った。
「実は、さっき、あの霊の腕に触った。葵は、人や物に触れば人や物の過去、残留思念が視えるが、俺は霊に触れば、そいつらの過去が視える。いわゆる、霊の残留思念が…」
「…」
至は、口を開けたまま固まった。
「あの女はな…」
僚はそのまま、至の耳元で囁き始めた。
至は、黄色いワンピースを着たガイ骨女への恐怖で絶叫し、後ろに倒れそうになった。
そこに葵の体にいる僚が、至が倒れないように前から抱き締めた。
そして、からかうように笑った。
「オイっ!しっかりしろよ!鍛えてるめちゃくちゃいい体して、ガキの頃から本当変わんねービビリだな」
「体鍛えてようが無かろうが、誰でもビビるわ!普通!」
至は、抱き締めてくる僚に猛抗議したが、やがて恐る恐る再びガイ骨女の方にゆっくり視線を向けた。
彼女はその場から動かず、ただ、ただじっと至達を見ていた。
至は、ガイ骨なので彼女の感情が表情から読み取れない。
ただ…風も無いのに、たまに彼女のキレイな長い黒髪だけが揺れる。
すると僚は、至の耳元に顔を近づけ囁いた。
「至、あの霊は大丈夫。俺達に害は与えないよ」
「なっ…何で、そんな事、分かんだよ?」
もう、何が何だか分からない…
至は、眉を顰めた。
そして僚は、更に至が混乱するような事を言った。
「実は、さっき、あの霊の腕に触った。葵は、人や物に触れば人や物の過去、残留思念が視えるが、俺は霊に触れば、そいつらの過去が視える。いわゆる、霊の残留思念が…」
「…」
至は、口を開けたまま固まった。
「あの女はな…」
僚はそのまま、至の耳元で囁き始めた。
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