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16-②
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響騎さんはクスッと笑うと、言い返そうと顔を上げた私の唇をキスで塞いだ。
突然のキスに翻弄され、入り込んできた舌に口腔をゆっくりと舐られると、体が一気に熱くなり、なんとかして鼻から息を逃す。
「んっ、ふぅ……ンッ」
それでもキスは激しくなって、背中に添えられた大きな手に支えられるように体がのけ反っていく。
クチュッと空気を含んだ音に、気恥ずかしさと同時に昂揚するのを止められなくて、気が付いたら必死に響騎さんの動きを真似て舌をそろりと動かしてみる。
そんな私の反応に驚いたのか、ほんの一瞬だけ響騎さんの動きが鈍った気がしたけれど、すぐに舌を搦め捕られて考える余裕すら奪われてしまう。
「すげえ可愛い」
「ゃんっ」
「トロッとした顔してる」
「ぁうっ、ふ」
響騎さんはキスの合間に喋る余裕があるのに、私はキスに応えるのに必死で、せいぜい彼の背中を力なく叩くことしか出来ないのが悔しい。
息もつかせないほどの激しいキスに溺れそうになると、響騎さんはジュルッと音を立てて、溢れそうになった唾液を啜り、ようやく唇を離して私の唇を指で拭った。
「めちゃくちゃエロい顔」
「ちょっ、見ないでくださいっ」
「なんで。もっと見せろよ」
咄嗟に顔を覆い隠した手を払われて、至近距離で見つめられると、可愛いと言いながら破顔する響騎さんに心臓がドキンと跳ねる。
「やっぱり一緒に風呂入ろう」
「なんでそうなるんですか」
「なんででも」
「きゃっ」
軽々と横抱きにされてしまい、放して欲しいと顔を見上げれば額を押し付けてきて、楽しげに啄むようなキスで機嫌を取られてしまう。
どうしたって私は響騎さんが好きで仕方ない。
恥ずかしいことだって、初めてのことだって、全て相手がこの人だから愛おしい。
響騎さんの腕の中にいるから、尚更それを嫌というほど思い知らされる。
そして響騎さんは私を抱いたまま階段を上り、ベッドルームを抜けて奥の洗面所に向かうと、ようやく私を腕の中から降ろし、甘いキスで誘惑しながら私の服を器用に脱がす。
「ああ、いいね」
下着姿になった私を、響騎さんの艶かしい視線がじっくりと捕える。
「そんなに見ないでください」
「なんで。最高の眺めじゃないか」
また啄むようにキスをしてから服を脱ぎ捨てると、初めて素肌が密着してドキドキと早鐘を打つ心臓が痛い。
背中に回された響騎さんの手が、ブラのホックを外し、肩甲骨をなぞって這い上がる指先がゆっくりと肩紐をずらす。
「あ、の……」
「ん?」
「こんなの、恥ずかしさのハードルが高すぎます」
「なんだそのハードル」
「だって」
「これからもっと恥ずかしいことするぞ」
「や、あの。私も覚悟はしてますけど」
「分かったよ。じゃあもう少し待ってやる」
響騎さんは身を屈めると、私の肩口に唇を落として、そのまま胸元に移った唇がチリッと白い乳房に赤い痕をつける。
「先に風呂入ってきな」
「……はい」
うるさくなった心臓の音に、掻き消されてしまうほど小さな声で返事するのが精一杯な私を、改めてギュッと抱き締めてから響騎さんは洗面所から出て行った。
(こんなの、緊張しない方が変だよ)
一人残された洗面所で鏡に映る姿には、はだけたブラジャーの端にキスマークが残されていて、それだけでお腹の奥の方がキュンと疼く。
「もう。本当に困るよ」
これ以上好きになったら、ドキドキしすぎてどうにかなってしまいそうだ。そんなことを考える、鏡に映った私の顔は真っ赤に染まっていた。
突然のキスに翻弄され、入り込んできた舌に口腔をゆっくりと舐られると、体が一気に熱くなり、なんとかして鼻から息を逃す。
「んっ、ふぅ……ンッ」
それでもキスは激しくなって、背中に添えられた大きな手に支えられるように体がのけ反っていく。
クチュッと空気を含んだ音に、気恥ずかしさと同時に昂揚するのを止められなくて、気が付いたら必死に響騎さんの動きを真似て舌をそろりと動かしてみる。
そんな私の反応に驚いたのか、ほんの一瞬だけ響騎さんの動きが鈍った気がしたけれど、すぐに舌を搦め捕られて考える余裕すら奪われてしまう。
「すげえ可愛い」
「ゃんっ」
「トロッとした顔してる」
「ぁうっ、ふ」
響騎さんはキスの合間に喋る余裕があるのに、私はキスに応えるのに必死で、せいぜい彼の背中を力なく叩くことしか出来ないのが悔しい。
息もつかせないほどの激しいキスに溺れそうになると、響騎さんはジュルッと音を立てて、溢れそうになった唾液を啜り、ようやく唇を離して私の唇を指で拭った。
「めちゃくちゃエロい顔」
「ちょっ、見ないでくださいっ」
「なんで。もっと見せろよ」
咄嗟に顔を覆い隠した手を払われて、至近距離で見つめられると、可愛いと言いながら破顔する響騎さんに心臓がドキンと跳ねる。
「やっぱり一緒に風呂入ろう」
「なんでそうなるんですか」
「なんででも」
「きゃっ」
軽々と横抱きにされてしまい、放して欲しいと顔を見上げれば額を押し付けてきて、楽しげに啄むようなキスで機嫌を取られてしまう。
どうしたって私は響騎さんが好きで仕方ない。
恥ずかしいことだって、初めてのことだって、全て相手がこの人だから愛おしい。
響騎さんの腕の中にいるから、尚更それを嫌というほど思い知らされる。
そして響騎さんは私を抱いたまま階段を上り、ベッドルームを抜けて奥の洗面所に向かうと、ようやく私を腕の中から降ろし、甘いキスで誘惑しながら私の服を器用に脱がす。
「ああ、いいね」
下着姿になった私を、響騎さんの艶かしい視線がじっくりと捕える。
「そんなに見ないでください」
「なんで。最高の眺めじゃないか」
また啄むようにキスをしてから服を脱ぎ捨てると、初めて素肌が密着してドキドキと早鐘を打つ心臓が痛い。
背中に回された響騎さんの手が、ブラのホックを外し、肩甲骨をなぞって這い上がる指先がゆっくりと肩紐をずらす。
「あ、の……」
「ん?」
「こんなの、恥ずかしさのハードルが高すぎます」
「なんだそのハードル」
「だって」
「これからもっと恥ずかしいことするぞ」
「や、あの。私も覚悟はしてますけど」
「分かったよ。じゃあもう少し待ってやる」
響騎さんは身を屈めると、私の肩口に唇を落として、そのまま胸元に移った唇がチリッと白い乳房に赤い痕をつける。
「先に風呂入ってきな」
「……はい」
うるさくなった心臓の音に、掻き消されてしまうほど小さな声で返事するのが精一杯な私を、改めてギュッと抱き締めてから響騎さんは洗面所から出て行った。
(こんなの、緊張しない方が変だよ)
一人残された洗面所で鏡に映る姿には、はだけたブラジャーの端にキスマークが残されていて、それだけでお腹の奥の方がキュンと疼く。
「もう。本当に困るよ」
これ以上好きになったら、ドキドキしすぎてどうにかなってしまいそうだ。そんなことを考える、鏡に映った私の顔は真っ赤に染まっていた。
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