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第3話
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「少しは疑えよ、バーカ」
せっかくの美人を全てダメにする発言です。その声を百歩譲っても、その言い方は無いと思います。さっき、私も憧れるみたいなことを言ってしまったので、尚更です。
「オイ、ダイジョウブカ」
ウニョウニョが消し飛んだフワフワの方へ叫びます。しかし、もう一度、フワフワが現れることはありません。
「チッ、シカタナイ」
状況が一体一となったことを把握しても、ウニョウニョは戦闘体制を崩しませんでした。
「おまえ、強そうだな」
だから、その姿でその声はやめてください。
「仕方ない、少しは本気を出すとしよう」
本当に、やめて?男でもいいから、声のトーン上げない?
黒の上着を脱ぐ、ことはせず、少し前屈みの体勢を取りました。するも、ウニョウニョがいきなり飛び下がって、距離をとりました。
それでも彼女は体勢を崩しません。
両者に沈静の緊張感が走ります。
「チッ」
しかし、長続きはせず、ウニョウニョは逃げ出しました。そして、それを彼女は追いかけます。
「おい待てよ」
すぐに彼女はウニョウニョに回り込みました。その時の速さはおよそ糸が出ないスピードでわありませんでした。彼も変なモノの1人などでしょうか。
ウニョウニョ、回り込まれたところから逃げ出そうと彼女とは逆の方に逃げていきまます。
次に逃げられないと、判断したウニョウニョが身体中のウニョウニョを使い攻撃へ転じました。何個も使い、彼女へ攻め立てますが、彼女は華麗にによけていきます。ただ、半歩ほどでよけて、ウニョウニョへ近づいていくため、ただ歩いているだけのようにみえました。
そして、彼女はウニョウニョの懐まで達したところで、右手の銃を片手で構えました。
構えたそれは、筒部分と手持ち部分が同じほど長く、中央で緩い角度で曲がっているため、ブーメランのうよにも見えます。それから、トリガーの下には他の指が掛けられそうな輪っかもついています。
「では、人に手を出した罪で払います」
「ヤ、ヤメロ!」
「なむさん!」
そう言って、彼女は引き金を引きました。
「よし、帰るか」
彼女が売った先には力無く倒れたウニョウニョがおり、少しずつ先から、透けていくように見えました。
それに彼女は興味ないのか、私に迷わずちかづきまして。
「マジで、面倒かけんな」
私に対する、バカの次は説教でした。
紐から外されないまま説教が続きます。
「てか、なんで、妖にほいほいついて行けるの?自殺志願者なの?」
「え?そんなつもりは……」
「妖は悪いやつ、はい!繰り返して!」
「あ、妖は悪いやつ」
「もっと大きく!」
「妖は!悪いやつ!」
よくわからない美人にご教授頂きながら、私は後悔していました。
本当になんでこんなことしてるんでしょう?助けて貰ったのは有難いのですが、説教が待っているなら、何もされず捕まっているだけの方がマシでした。それに、さらに会話をした事で確定しました。彼女は彼女ではなく彼です。声の低い彼女ではなく、女装癖の彼でした。そう思うと、人の見方も変わってきます。
ーーだから、もう我慢できません!
「あ、あのっ!」
「なに?」
彼は話を切られ、不機嫌そうに相槌を返しました。
私は今まで思っていたことを言いました。それは、もう、耐えられないほどに迫っていたのです。
「トイレ行っていいですか⁉︎」
こうして私は、女装癖美人男性、そして七日間同棲する
安倍樹と出会ったのでした。
せっかくの美人を全てダメにする発言です。その声を百歩譲っても、その言い方は無いと思います。さっき、私も憧れるみたいなことを言ってしまったので、尚更です。
「オイ、ダイジョウブカ」
ウニョウニョが消し飛んだフワフワの方へ叫びます。しかし、もう一度、フワフワが現れることはありません。
「チッ、シカタナイ」
状況が一体一となったことを把握しても、ウニョウニョは戦闘体制を崩しませんでした。
「おまえ、強そうだな」
だから、その姿でその声はやめてください。
「仕方ない、少しは本気を出すとしよう」
本当に、やめて?男でもいいから、声のトーン上げない?
黒の上着を脱ぐ、ことはせず、少し前屈みの体勢を取りました。するも、ウニョウニョがいきなり飛び下がって、距離をとりました。
それでも彼女は体勢を崩しません。
両者に沈静の緊張感が走ります。
「チッ」
しかし、長続きはせず、ウニョウニョは逃げ出しました。そして、それを彼女は追いかけます。
「おい待てよ」
すぐに彼女はウニョウニョに回り込みました。その時の速さはおよそ糸が出ないスピードでわありませんでした。彼も変なモノの1人などでしょうか。
ウニョウニョ、回り込まれたところから逃げ出そうと彼女とは逆の方に逃げていきまます。
次に逃げられないと、判断したウニョウニョが身体中のウニョウニョを使い攻撃へ転じました。何個も使い、彼女へ攻め立てますが、彼女は華麗にによけていきます。ただ、半歩ほどでよけて、ウニョウニョへ近づいていくため、ただ歩いているだけのようにみえました。
そして、彼女はウニョウニョの懐まで達したところで、右手の銃を片手で構えました。
構えたそれは、筒部分と手持ち部分が同じほど長く、中央で緩い角度で曲がっているため、ブーメランのうよにも見えます。それから、トリガーの下には他の指が掛けられそうな輪っかもついています。
「では、人に手を出した罪で払います」
「ヤ、ヤメロ!」
「なむさん!」
そう言って、彼女は引き金を引きました。
「よし、帰るか」
彼女が売った先には力無く倒れたウニョウニョがおり、少しずつ先から、透けていくように見えました。
それに彼女は興味ないのか、私に迷わずちかづきまして。
「マジで、面倒かけんな」
私に対する、バカの次は説教でした。
紐から外されないまま説教が続きます。
「てか、なんで、妖にほいほいついて行けるの?自殺志願者なの?」
「え?そんなつもりは……」
「妖は悪いやつ、はい!繰り返して!」
「あ、妖は悪いやつ」
「もっと大きく!」
「妖は!悪いやつ!」
よくわからない美人にご教授頂きながら、私は後悔していました。
本当になんでこんなことしてるんでしょう?助けて貰ったのは有難いのですが、説教が待っているなら、何もされず捕まっているだけの方がマシでした。それに、さらに会話をした事で確定しました。彼女は彼女ではなく彼です。声の低い彼女ではなく、女装癖の彼でした。そう思うと、人の見方も変わってきます。
ーーだから、もう我慢できません!
「あ、あのっ!」
「なに?」
彼は話を切られ、不機嫌そうに相槌を返しました。
私は今まで思っていたことを言いました。それは、もう、耐えられないほどに迫っていたのです。
「トイレ行っていいですか⁉︎」
こうして私は、女装癖美人男性、そして七日間同棲する
安倍樹と出会ったのでした。
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