神霊魔王の英雄談 〜転生先で性転換してしまいますが主人公を目指してます〜

メンゼ

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序章 転生、そして人外の美少女に。

第一話 転生

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 俺の名前は夢千鶴ゆめちづる。普通の高校生だ....と言いたいけれどもういいや....。

 自分でもおかしいことは知っている。

 俺は世の中に二次元的な出会いを求めている。

 うん、ドン引きしないで欲しい。自分でおかしい事には気がついているから。

 別に俺はただ空から女の子降ってこないかなぁとか、美少女転校生とラブコメが始めらないかなぁとただ願っているだけじゃない(願っているけど!!)。

 俺は二次元的な出会いに会うために出来るだけの努力をしている。例えば高校の部活の殆んどを兼部しているとか(おかげさまで多才)、生徒会に所属したり、パンをくわえて高校まで走ったり(10キロはキツい)した。

 ああ、あと一度高所から落ちようとしたこともあったけ(友達に未然に防がれた)。

 まぁそんな普通じゃない俺は(普通の主人公って二次元的な出会いしてるから自分に普通と言い聞かせていた)今日、ついぞ二次元的な出会いに会えず高校を卒業します。

 どうか卒業式中に出会えますように。



「出会えなかった....」

 卒業式後、俺は友人達と打ち上げに向かっていた。

「まぁまぁドンマイドンマイ」

「そんな出会い億万分の一なんだし落ち込むなよ!!」

「俺はお前のあの努力、尊敬に値すると思うぜ」

「そんなこと言って最初は馬鹿にしてた癖に」

「ばっか、お前ここまでやって来れる奴なんて千鶴ぐらいだぜ?」

「ははは、違いないな」

 友人達は皆俺を慰めてくれる。結局最後まで出会う事はなかったがおかげで皆に出会うことが出来た。

 喧嘩を仲介したり、逆に殴りあったり、部活のライバルになったり....楽しい高校生活になったの皆が居たからかもな。

 俺はクスリと笑う。

「お? どうした千鶴。元気でも出たか」

「元気以外だとすればお前達のそのバカ見てでた笑いだよ。今日は俺が飯奢ってやるよ!! 出会い求めて始めたバイト代も貯まってるしな!!」

 そう言うと友人達はまた騒ぎだした。

 まぁこう言うのもいいな。急に世界が戦争で滅び出すよりかは。まぁもしもそうなったときはアイツとの約束を果たすチャンスかも知れないが。

 そんなことを考えていると目の前の信号機が赤になった。

 俺達は立ち止まり、友人はバカ騒ぎを続ける。

 俺はそんな友人たちに苦笑し信号が青に変わるのを待つ。

 そしてそれは俺の目に映った。

 横断歩道をわたるランドセルをからった女の子とそれに迫る大型トラック。

 内心、どんだけベタなパターンだよっとツッコミながら俺は走り出した。

「千鶴!?」

 背後で友人達の叫ぶ声が聞こえる。だが立ち止まらない。

 俺は少女を気遣う暇もなく勢い良く突き飛ばした。

 走り抜けば大丈夫かなぁ?

 そんな風に悠長な事を考える俺にトラックが突っ込む。

 身体に強い衝撃を感じた瞬間、俺は意識を失った。



 体がふわふわと軽く感じる。いや体なのかこれは。意識はあるが腕や足、頭や体の感覚がない。

 ああ、俺は死んだのか。じゃあこれが死後ってやつか。

 そんな俺に声をかける者がいた。

「貴様、千鶴で合っているな」

 少女の声だ。その声の主は続ける。

「貴様はこれから貴様らで言うあの世に向かうことになる。分かるな?」

 天国や地獄ですか?

「いや、貴様らの天国や地獄は存在せん。転生というほうが正しいのかもしれんな」

 転生? それは良いですね。主人公らしくて。

「うむ、そこで貴様に頼みたいことがある」

 頼みたいこと? ベタに魔王討伐とかですか?
「うむ。何がベタなのか知らんがその通りだ。討伐に向かう貴様の転生後の体は前世の強い思いから派生する力、そしてもう一つ....私からの贈り物が届くだろう」

 ....ええと、それマジですか。

「マジだ」

 夢でも見てるんですかね俺。

「貴様が夢見てようと何だろうと関係ない。もう時間がない。貴様の新たな肉体が目覚める」

 時間?もう転生してんですか?

「答えてる時間はない。魔王討伐、やってくれるな」

 ....皆を守れる主人公、か。魔王討伐、やりますよ。そしたら今度こそアイツに胸はって生きて行けますしね。

「....そうか。分かった。ここでの記憶は転生後忘れているかもしれない。だがやってくれることをいのる」

 最後に一つ聞きたいんですけれど、あなた一体どなたですか?

「私か? わたs..は....前m..王だ」

 え?聞き取れませんでした!! 

「もう..いけ、千鶴。彼女の愛しt....者..よ」


「世界を救う<英雄>となるか、新たな<災厄の魔王>となるか。願わくは、私のように魔に堕ちぬことを祈る」



 鳥の囀(さえ)ずる声が聞こえる。背中には草むらに寝ているかのようにヒヤリとする。目を開けるとそこは森のなかだった。

 辺りは木と草むらで囲まれている。

「ここは....確かさっきまで俺は、女の子を助けて変な夢見て....」

 夢の内容を思いだそうとするが霧がかかったかのように思い出せない。

 けれど、なぜか今自分がどの様な状況であるかわかっていた。

「そうか俺、転生したのか」

 そう考えると気持ちが高ぶってくる。ガバッと立ち上がり叫ぶ。

「ヤッタ!! 念願の二次元的な出会い!! 異世界転生だ!!」

 暫くそうやって叫びながら草むらの上をコロコロ転がっていると今さらのような事に気がついた。

「何かスースーすると思ったら裸じゃないのかこれ」

 そう思い自分の体を見下ろし、絶句する。

「....はぁ?」

 いやまてまて、着いてるものがついてない気がするぞ。あと何かやたらと体の線細くない?

 おいおいちょっと待ちなさい。まさかねぇ。....まさか、ねぇ?。

 コロコロ転がりながら見つけた湖畔こはんにバタバタ走って除きこむ。

 そこにはなんとも可愛らしい少女が映っていた。ボサボサで腰まで届く僅かに青みがかった白色の髪の毛、金色の瞳、僅か尖った耳。線の細いスレンダーなボディ。見た目中学生ぐらいかな。

 試しに自分の顔を触ると映っている少女も顔をさわった。

「マジかよ....」


 俺、前世の名前夢千鶴念願の二次元的な出会いにより転生、超絶美少女に生まれ変わった様です。
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