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30.仲の悪い二人
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オーランと顔合わせした後も、三日に一回ぐらいの頻度で真夜中に城を抜け出して街へと向かった。
オーランに情報収取の依頼をしたことで、カーネルさんも色々と探ってくれている。
しかし、「蜘蛛」についてのガセネタはあるけど、これといった有力な情報はなかった。
そんなある日、朝食を済ませて自室で本を呼んでいると、いきなり後ろから声をかけられた。
「その本、面白い?」
突然のことに驚いて振り返ると、そこにはオーランが立っていた。
ここは厳重に警護されている王城の中のはず……それなのに、なぜオーランがいるの?
放心状態になっている僕の手から本を奪い取って、オーランは無言で本を開く。
「それって帝王学の本だけど、オーランはわかるの?」
「難しい字……読めない……」
無念そうな表情をして、オーランが手から本を床に落とす。
それなら何のために本を読む振りをしたの!
僕は引きつりながら微笑む。
「ここへ何しにきたのかな?」
「イアンの住んでいる場所が気になった」
僕はカーネルさんにもオーランにも、自分の素性について何も教えていない。
そのことに疑問を持ったオーランが、僕のことを探ろうとする気持ちはわかる。
でも王家と聞いて、二人に警戒されるのもイヤだったから、言い出せなかったんだよね。
「ごめん、隠すつもりじゃなかったんだ」
「別に気にしてない」
そう言って、オーランはツカツカと歩いてベッドに近づくと、両手を大の字に広げてベッドにダイブした。
「いい匂い、気持ちいい」
いったい何しにきたんだよ!
額に片手を当てて悩んでいると、廊下からバタバタと走ってくる足音が聞こえて、扉が勢いよく開いた。
ハァハァと肩で息をしならがエミリア姉上が入ってくる。
そしてベッドに横になっているオーランを指差して叫んだ。
「なにかイヤな予感がビビビとして、イアンのことが気になって来てみれば、その少女は何?」
「いやいや僕とオーランは別に疚しい関係じゃなくて」
「それなら、どういう関係か説明しなさい」
エミリア姉上が胸を張ったおかげで豊満な胸がプルンと揺れる。
僕の部屋に女子が来たことを、遠くにいたはずの姉上が察知するなんて、それってもうエスパー並だよ。
何と言っていいのか頭を抱えていると、ベッドに寝ていたオーランが、エミリア姉上の方へ顔を向ける。
そしてボソリと呟いた。
「友達以上、恋人未満」
「なんですって。 イアンは絶対に渡さないわ」
「現在、進行形」
オーランのあおり文句に刺激され、エミリア姉上はベッドまで飛んでいき、二人は口喧嘩を始めた。
どうして二人は初対面のはずなのに、こんなに険悪なの。
僕は途方に暮れ、二人の言い合いが収まるのを待つことにした。
半時ほど経つと、部屋の中は静かになった。
エミリア姉上はベッドに手を置いて、肩で息をしている。
それとは対照的に、オーランはベッドからピョンと跳ね起き、床に着地した。
そして僕の前まで歩いてくると、耳元でボソリと呟いた。
「夜、廃墟に来て」
やはりオーランは何かを伝えるために王城まで来たようだ。
僕が大きく頷くと、オーランはスタスタと窓に近寄り、窓枠に足をかける。
それを見たエミリア姉上がオーランを指差した。
「これで勝ったと思わないで! 次は必ず勝つわ!」
「いつでも挑戦は受ける」
そう言い残してオーランは窓から飛び降りて姿を消した。
エミリア姉上は両拳を握りしめて、ワナワナと体を震わせている。
ちょっとエミリア姉上のキャラが変わったような……これもオーランの影響なのだろうか……
それから後、泣いて僕の体を抱きしめるエミリア姉上を落ち着かせるのに時間がかかった。
夜になり、姉上と一緒にベッドに横になって目をつむる。
そして姉上がぐっすりと寝ていることを確かめて、僕は装備を整えて城を抜け出した。
廃墟に直行して部屋へ入ると、いつになく服装を整えたカーネルさんと、オーランが出かける用意をして待っていた。
「どこかへ行くの?」
「うむ。裏で「蜘蛛」が操っているという人身売買の闇市が開かれておる。ちょっと調査に行こうと思ってイアンを誘ったのだ」
王都では頻繁に子供達の行方不明が起こっている。
王都で人身売買が行われているという噂もあり、警備兵団長を中心に、兵達も調査していたのだけど、尻尾を捕まえることができずにいたんだよね。
その闇市が開催されるなら、ぜひ調査したい。
しかし、僕のような子供が行って、変に思われないだろうか?
ちょっと心配になっていると、それを察したオーランが呟く。
「大丈夫、イアンは私が守る」
「オーランは殺し屋として、その筋にはちょっと名が売れておる。それに王都の裏稼業をしていて、ワシを知らん者はおらん。ワシ達が一緒だから安心せい」
カーネルさんは自信あり気に胸を張る。
ここは二人を信用しよう。
もし、マズイことになれば、「暗殺者」の加護で切り抜ければいいからね。
僕達三人が廃墟の外へ出ると、鬼のように目を吊り上げたエミリア姉上が仁王立ちしていた。
「どこへ行くの? 私も一緒に連れていきなさい!」
あー、やっぱり寝てなかったのか。
こうなったら、姉上も一緒に連れて行くしかないね。
オーランに情報収取の依頼をしたことで、カーネルさんも色々と探ってくれている。
しかし、「蜘蛛」についてのガセネタはあるけど、これといった有力な情報はなかった。
そんなある日、朝食を済ませて自室で本を呼んでいると、いきなり後ろから声をかけられた。
「その本、面白い?」
突然のことに驚いて振り返ると、そこにはオーランが立っていた。
ここは厳重に警護されている王城の中のはず……それなのに、なぜオーランがいるの?
放心状態になっている僕の手から本を奪い取って、オーランは無言で本を開く。
「それって帝王学の本だけど、オーランはわかるの?」
「難しい字……読めない……」
無念そうな表情をして、オーランが手から本を床に落とす。
それなら何のために本を読む振りをしたの!
僕は引きつりながら微笑む。
「ここへ何しにきたのかな?」
「イアンの住んでいる場所が気になった」
僕はカーネルさんにもオーランにも、自分の素性について何も教えていない。
そのことに疑問を持ったオーランが、僕のことを探ろうとする気持ちはわかる。
でも王家と聞いて、二人に警戒されるのもイヤだったから、言い出せなかったんだよね。
「ごめん、隠すつもりじゃなかったんだ」
「別に気にしてない」
そう言って、オーランはツカツカと歩いてベッドに近づくと、両手を大の字に広げてベッドにダイブした。
「いい匂い、気持ちいい」
いったい何しにきたんだよ!
額に片手を当てて悩んでいると、廊下からバタバタと走ってくる足音が聞こえて、扉が勢いよく開いた。
ハァハァと肩で息をしならがエミリア姉上が入ってくる。
そしてベッドに横になっているオーランを指差して叫んだ。
「なにかイヤな予感がビビビとして、イアンのことが気になって来てみれば、その少女は何?」
「いやいや僕とオーランは別に疚しい関係じゃなくて」
「それなら、どういう関係か説明しなさい」
エミリア姉上が胸を張ったおかげで豊満な胸がプルンと揺れる。
僕の部屋に女子が来たことを、遠くにいたはずの姉上が察知するなんて、それってもうエスパー並だよ。
何と言っていいのか頭を抱えていると、ベッドに寝ていたオーランが、エミリア姉上の方へ顔を向ける。
そしてボソリと呟いた。
「友達以上、恋人未満」
「なんですって。 イアンは絶対に渡さないわ」
「現在、進行形」
オーランのあおり文句に刺激され、エミリア姉上はベッドまで飛んでいき、二人は口喧嘩を始めた。
どうして二人は初対面のはずなのに、こんなに険悪なの。
僕は途方に暮れ、二人の言い合いが収まるのを待つことにした。
半時ほど経つと、部屋の中は静かになった。
エミリア姉上はベッドに手を置いて、肩で息をしている。
それとは対照的に、オーランはベッドからピョンと跳ね起き、床に着地した。
そして僕の前まで歩いてくると、耳元でボソリと呟いた。
「夜、廃墟に来て」
やはりオーランは何かを伝えるために王城まで来たようだ。
僕が大きく頷くと、オーランはスタスタと窓に近寄り、窓枠に足をかける。
それを見たエミリア姉上がオーランを指差した。
「これで勝ったと思わないで! 次は必ず勝つわ!」
「いつでも挑戦は受ける」
そう言い残してオーランは窓から飛び降りて姿を消した。
エミリア姉上は両拳を握りしめて、ワナワナと体を震わせている。
ちょっとエミリア姉上のキャラが変わったような……これもオーランの影響なのだろうか……
それから後、泣いて僕の体を抱きしめるエミリア姉上を落ち着かせるのに時間がかかった。
夜になり、姉上と一緒にベッドに横になって目をつむる。
そして姉上がぐっすりと寝ていることを確かめて、僕は装備を整えて城を抜け出した。
廃墟に直行して部屋へ入ると、いつになく服装を整えたカーネルさんと、オーランが出かける用意をして待っていた。
「どこかへ行くの?」
「うむ。裏で「蜘蛛」が操っているという人身売買の闇市が開かれておる。ちょっと調査に行こうと思ってイアンを誘ったのだ」
王都では頻繁に子供達の行方不明が起こっている。
王都で人身売買が行われているという噂もあり、警備兵団長を中心に、兵達も調査していたのだけど、尻尾を捕まえることができずにいたんだよね。
その闇市が開催されるなら、ぜひ調査したい。
しかし、僕のような子供が行って、変に思われないだろうか?
ちょっと心配になっていると、それを察したオーランが呟く。
「大丈夫、イアンは私が守る」
「オーランは殺し屋として、その筋にはちょっと名が売れておる。それに王都の裏稼業をしていて、ワシを知らん者はおらん。ワシ達が一緒だから安心せい」
カーネルさんは自信あり気に胸を張る。
ここは二人を信用しよう。
もし、マズイことになれば、「暗殺者」の加護で切り抜ければいいからね。
僕達三人が廃墟の外へ出ると、鬼のように目を吊り上げたエミリア姉上が仁王立ちしていた。
「どこへ行くの? 私も一緒に連れていきなさい!」
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