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45.魔法陣の判子
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アーリアの指導を受けたとしても、魔法陣を描ける魔導士に育成には時間がかかりそうだな。
魔法士から魔導士へと育てる技術については、エルファスト魔法王国は既に研究所を持っている。
同じようなことを行っても、魔法王国の技術に追いつくことはできないよね。
そこまで考えて、僕はアーリアに向けて小さく手をあげる。
「魔法陣というのは、常に同じ魔法陣を用いるの? 例えば火炎魔法を使いたい時は、火炎魔法の魔法陣を使うだろ。その魔法陣は毎回同じ絵柄なのかな?」
「ええそうよ。同じ規模の魔法であれば、毎回同じ魔法陣を描くことになるわ」
「魔法陣を描くのに人体から魔力を流すと言っていたけど、それは人の体から直接的に流さないといけないのかな?」
「そんなことはないわ。だって私はミスリルの専用のペンで魔法陣を描いたでしょ。魔法陣に一定量の魔力が保持できれば、別に人の魔力に拘る必要もないはずよ」
そこまでアーリアの話を聞いて、僕はあることに気づいてハっとする。
その表情を見て、アデル兄上がニヤリを笑った。
「その顔は何かを思いついたって感じだな。何でも言ってみろ。俺が協力してやる」
「うん、それじゃあ、大至急でエリーを連れて来て。エリーが合流したら僕のアイデアを話しするよ」
「それぐらい俺が行ってきてやるぜ」
アデル兄上は全身に力を入れて加護を開放して、部屋から飛び出していった。
アデル兄上の加護は「聖剣士」。
その加護の身体強化の能力を開放すれば、僕の「暗殺者」の加護の身体強化よりも強いかも。
アデル兄上が部屋を出ていって、室内が妙に静かなことに気づく。
不思議に思ってキョロキョロと周囲を見回すと、ベッドの上で毛布を抱き枕にして、オーランはスヤスヤと寝息を立てていた。
殺し屋のオーランにとって、魔法陣の話なんて興味のないことなんだろうな。
眠っていれば、アデル兄上と喧嘩することもないし、このまま寝かせておこう。
しばらく待っていると扉がバンと開き、アデル兄上がエリーを小脇に抱えてもどってきた。
そして床へとエリーを放り投げる。
「魔導車を組み立てていただけなのに! どうして、私がこんな目に遭わないといけないのよ!」
「まさかアデル兄上が、こんな乱暴に連れてくるとは思わなかったんだよ」
僕がペコペコと頭を下げている隣で、アデル兄上がエリーを指差して笑う。
「いいから、つべこべ言わずにイアンの話を聞け。お前の好きそうな話をするはずだ」
「え、私の好きな話?」
「うん……ある機械を作ってもらいたいんだ」
僕はアデル兄上、エリー、アーリアの三人に向けて、魔法陣の判子を作るアイデアを話した。
その判子の先に魔獣の血を塗って、ペッタンペッタンと金属板に魔法陣の判を押せば、魔法陣を量産することができる。
これが僕の考えたアイデアだ。
話を聞き終えたアーリアはウンウンと頷く。
「いいアイデアだと思います。でも気がかりは、魔法陣は複雑な紋様なので、精密な部分を判子で再現できるかという点です」
「そこについてのヒントはアーリアから既にもらっているよ。複雑な魔法陣は幾つもの魔法陣を重ねたていると言ってたでしょ。ということは、魔法陣を重ねる前の一つ一つに分解できるってことだよね」
「なるほど、魔法陣を一度に描こうとするのではなく、幾つも重ね合わせることで、一つの魔法陣にすることは可能ですね」
僕の話しが理解できたようで、アーリアは嬉しそうにニッコリを微笑む。
アーリアの隣にいるエリーが興奮の声をあげる。
「例えば、四つの判子があったとして、四つの判子を順番に押していくと、一つの画になるというわけね。それなら複雑な魔法陣でも判子で作ることは可能ね。こんな面白そうな機械のアイデアを初めて聞いたわ」
このアイデアは前世の日本の記憶にあった版画だ。
僕の見た映像は、色の違う版画を使うことで、カラフルな絵柄を再現するモノだった。
しばらくの間、僕達四人はどういう判子の機械を作るかを話し合った。
アーリアとエリーはすぐに仲よくなり、どんな魔法陣を描くか二人で話を進めていく。
アデル兄上は、二人の隣で、ふんふんと頷いていたけど、たぶんわかっていないと思う。
さて、ここでちょっとした問題が僕の頭をよぎる。
王都周辺の森で、魔獣の血を確保するのは良い手だけど、魔獣を狩って王都まで血を運んでくるのに日数がかかる。
そうなれば魔獣の血の鮮度も落ちるし、いちいち魔獣討伐にいくのは手間だよね。
今はいいけど、これから先のことを考えると、他の方法を試したほうが良さそうな気がする。
エルファスト魔法王国が魔法陣の研究を行うために、研究所で魔蟲を養殖しているというのは、魔法陣を描く塗料を確保するのに効率がいいからだ。
僕は、手の平をポンと叩いてアデル兄上を見る。
「アデル兄上、ちょっと行ってほしい場所があるんだけど?」
「俺も協力するぜ。何でも言ってくれ」
「それじゃあ、ちょっと王都の下水道へ行って、スライムを捕まえてきて」
僕の言葉を聞いて、アデル兄上は舌を出して、ゲッソリした表情をする。
そういえば、アデル兄上って意外ときれい好きだったのを忘れてたな。
魔法士から魔導士へと育てる技術については、エルファスト魔法王国は既に研究所を持っている。
同じようなことを行っても、魔法王国の技術に追いつくことはできないよね。
そこまで考えて、僕はアーリアに向けて小さく手をあげる。
「魔法陣というのは、常に同じ魔法陣を用いるの? 例えば火炎魔法を使いたい時は、火炎魔法の魔法陣を使うだろ。その魔法陣は毎回同じ絵柄なのかな?」
「ええそうよ。同じ規模の魔法であれば、毎回同じ魔法陣を描くことになるわ」
「魔法陣を描くのに人体から魔力を流すと言っていたけど、それは人の体から直接的に流さないといけないのかな?」
「そんなことはないわ。だって私はミスリルの専用のペンで魔法陣を描いたでしょ。魔法陣に一定量の魔力が保持できれば、別に人の魔力に拘る必要もないはずよ」
そこまでアーリアの話を聞いて、僕はあることに気づいてハっとする。
その表情を見て、アデル兄上がニヤリを笑った。
「その顔は何かを思いついたって感じだな。何でも言ってみろ。俺が協力してやる」
「うん、それじゃあ、大至急でエリーを連れて来て。エリーが合流したら僕のアイデアを話しするよ」
「それぐらい俺が行ってきてやるぜ」
アデル兄上は全身に力を入れて加護を開放して、部屋から飛び出していった。
アデル兄上の加護は「聖剣士」。
その加護の身体強化の能力を開放すれば、僕の「暗殺者」の加護の身体強化よりも強いかも。
アデル兄上が部屋を出ていって、室内が妙に静かなことに気づく。
不思議に思ってキョロキョロと周囲を見回すと、ベッドの上で毛布を抱き枕にして、オーランはスヤスヤと寝息を立てていた。
殺し屋のオーランにとって、魔法陣の話なんて興味のないことなんだろうな。
眠っていれば、アデル兄上と喧嘩することもないし、このまま寝かせておこう。
しばらく待っていると扉がバンと開き、アデル兄上がエリーを小脇に抱えてもどってきた。
そして床へとエリーを放り投げる。
「魔導車を組み立てていただけなのに! どうして、私がこんな目に遭わないといけないのよ!」
「まさかアデル兄上が、こんな乱暴に連れてくるとは思わなかったんだよ」
僕がペコペコと頭を下げている隣で、アデル兄上がエリーを指差して笑う。
「いいから、つべこべ言わずにイアンの話を聞け。お前の好きそうな話をするはずだ」
「え、私の好きな話?」
「うん……ある機械を作ってもらいたいんだ」
僕はアデル兄上、エリー、アーリアの三人に向けて、魔法陣の判子を作るアイデアを話した。
その判子の先に魔獣の血を塗って、ペッタンペッタンと金属板に魔法陣の判を押せば、魔法陣を量産することができる。
これが僕の考えたアイデアだ。
話を聞き終えたアーリアはウンウンと頷く。
「いいアイデアだと思います。でも気がかりは、魔法陣は複雑な紋様なので、精密な部分を判子で再現できるかという点です」
「そこについてのヒントはアーリアから既にもらっているよ。複雑な魔法陣は幾つもの魔法陣を重ねたていると言ってたでしょ。ということは、魔法陣を重ねる前の一つ一つに分解できるってことだよね」
「なるほど、魔法陣を一度に描こうとするのではなく、幾つも重ね合わせることで、一つの魔法陣にすることは可能ですね」
僕の話しが理解できたようで、アーリアは嬉しそうにニッコリを微笑む。
アーリアの隣にいるエリーが興奮の声をあげる。
「例えば、四つの判子があったとして、四つの判子を順番に押していくと、一つの画になるというわけね。それなら複雑な魔法陣でも判子で作ることは可能ね。こんな面白そうな機械のアイデアを初めて聞いたわ」
このアイデアは前世の日本の記憶にあった版画だ。
僕の見た映像は、色の違う版画を使うことで、カラフルな絵柄を再現するモノだった。
しばらくの間、僕達四人はどういう判子の機械を作るかを話し合った。
アーリアとエリーはすぐに仲よくなり、どんな魔法陣を描くか二人で話を進めていく。
アデル兄上は、二人の隣で、ふんふんと頷いていたけど、たぶんわかっていないと思う。
さて、ここでちょっとした問題が僕の頭をよぎる。
王都周辺の森で、魔獣の血を確保するのは良い手だけど、魔獣を狩って王都まで血を運んでくるのに日数がかかる。
そうなれば魔獣の血の鮮度も落ちるし、いちいち魔獣討伐にいくのは手間だよね。
今はいいけど、これから先のことを考えると、他の方法を試したほうが良さそうな気がする。
エルファスト魔法王国が魔法陣の研究を行うために、研究所で魔蟲を養殖しているというのは、魔法陣を描く塗料を確保するのに効率がいいからだ。
僕は、手の平をポンと叩いてアデル兄上を見る。
「アデル兄上、ちょっと行ってほしい場所があるんだけど?」
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