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7話 噂の結果!
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俊司と慎に謝罪してもった翌日、朝、学校に登校すると、下駄箱に入っていた上履きの靴に穴が開いていた
悪質な嫌がらせだな。
最近になって、校内を歩いている時、敵意、もしくは殺意のような視線を感じていた。
朝霧は学校でも有名な美少女ギャルである。
俺のようなモブが彼女と噂になれば、そのことを気に入らない男子も多い。
有名になるのも考えものだな。
悪評ぐらいなら構わないが、持ち物を壊すのは勘弁してほしい。
俺は釘を強引に抜き、上履き靴に履き替え、階段へと向かった。
すると階段から降りてきた男子が、体を横に移動し、わざと俺の肩にドンとぶつかる。
先日も階段で衝突した男子と同じだ。
まさか俺が階段に上るのを計って、当たってきているのか?
後を振り返ると、体格の大きな男子は俺を睨んでいた。
知らない顔だな……雰囲気的に年上……三年生か。
上級生と揉めるのは非常にマズイ。
俺は男子を無視して階段を上ることにした。
二階に到着し廊下を歩いていると、いきなり足元が引っかかった。
転ぶことはなかったが、明らかに故意だ。
廊下にいる誰かが、わざと足を出したんだろう。
周囲を見回すと、廊下の壁際にいる男子二人が、俺を見てニヤリを顔を歪ませる。
どうやら隠す気もないらしい。
荒事は嫌なんだけどな。
このままだと増長しそうだし……声をかけてみるか。
俺は体を翻し、男子二人の前に歩いていく。
「俺に何か用か?」
「いや」
「そうか、急に足を出すなよな」
「知らねー」
男子達は俺を睨んで、壁から去っていった。
これであの二人は、悪戯してこないだろう。
俺は大きく息を吐いて、教室へと向かった。
室内に入り、自分の席に座って大きく息を吐く。
これからのことを考えると気が重いな。
子猫の動画でも見て心を癒そう。
鞄の中からスマホを取り出し、動画を見る。
子猫が、短い脚でヨチヨチと歩いていた。
あまりの可愛さに、頬を緩めていると、横から手が伸びスマホを取り上げた。
「あぁ……俺の子猫が」
「朝から動物を愛でて、現実逃避してんな。自分の置かれた状況を少しは考えろ」
「スマホ返せ! 学校なんて普段と同じだろ」
「最近、宗太のことで嫌な噂があってな。詳しい内容は知らないが、気をつけろよ」
忠告ありがとう。
しかし、既に嫌がらせを受けてるよ。
俺が黙っていると、慎が視線を下に向け、眉を寄せる。
「靴に穴が開いてるじゃないか。誰にやられた?」
「わからない。靴箱を開けたら、穴が開いていたんだ」
「やり方が露骨だな」
「俺もそう思う」
二人で話していると、俊司が教室に入ってきた。
そして、俺達の元へ駆け寄ってくる。
「朝から二人で真剣な顔して、何かあったのか?」
「宗太の靴がやられた」
「おぉ、見事にやられてんな」
慎の言葉に、俊司は視線を下げ、大げさに目を見開く。
「やっぱり、噂通りだな」
「俊司、何か知ってるのか?」
「先輩達の間で、宗太が噂になってるらしいぞ。三年生の誰かが、宗太を逆恨みしてるんだとさ」
「面白いことになってんな。その件なら俺も知ってるぞ。先輩達から聞いた話を教えてやるよ」
三人で話していると後から声をかけられた。
振り返ると、岡部智也がニヤリ笑いながら立っていた。
岡部はサッカー部に所属しているから、クラスの女子からも人気が高い。
普段はスポーツ系の男子と集まっている。
つまりカースト上位グループの岡部と、俺達三人はあまり接点はないのだ。
「どうして話に乗ってきたんだ?」
「最近、宗太は目立ってるからな。手助けしたら、女子達からの評価が上がりそうだろ」
サラリと自分の為、女子の為と言ってしまうなんて、さすがは爽やか男子。
モブな俺達とは違うな。
俊司だったら「お前のために動くんだから、何か奢れ」と取引を持ちかけてくるところなのに。
岡部は笑顔で話を続ける。
「部活に行ったら、先輩達に宗太のことを「どんな奴だ」って聞かれたんだ。それで質問してみたら、遠藤って先輩が、宗太に女を取られたって怒ってるらしいんだ」
「サッカー部の先輩なのか?」
「いや、ボディービル部の三年らしい」
「うわー、ガチのマッチョじゃん。宗太、喧嘩を売られたら絶対に逃げろよ。お前なんて殴られたら一発で骨折コースだぞ」
「わ……わかってる」
頭の中に、全身魔改造で、筋肉ムキムキの短髪男が、俺に迫ってくる映像が浮かぶ。
これは無理、想像しただけで、立ち向かう気力が萎える。
すると登校してきた結奈が、俺達の方へと歩いてきた。
「岡部まで集まってどうしたの? また九条が何かやったの?」
「朝霧と同じにするな。そもそもの原因は、お前なんだからな」
「私?」
唇の人差し指を当て、結奈は首を傾げる。
その仕草が、ちょっと可愛い。
岡部は俺と結奈を交互に見て、ニヤニヤを笑みを浮かべた。
「これじゃあ、遠藤先輩が逆恨みする気持ちもわかるよな」
「遠藤君って岡部の知り合いだったんだー」
「違うって、それより朝霧は、遠藤先輩と二人で遊びにいったことあるか?」
「うん、あるよ。学校帰りに声かけられて、マックを食べに行こうっていうから、一緒に行ったよ」
「その一回だけか?」
「そういえば、何度か、マックに行ったかな。ファミレスにも行ったし、スタバにも行ったわね。全部、遠藤君が奢ってくれて、気前のいい先輩だよね」
無邪気に答える朝霧。
彼女の話を聞いて、男四人は無言で頷き合うのだった。
遠藤先輩、完全に朝霧と付き合ってると思ってるよな。
それなのに、朝霧は食事を提供してくれたとしか思っていないなんて……同じ男として、ちょっと同情するよ。
悪質な嫌がらせだな。
最近になって、校内を歩いている時、敵意、もしくは殺意のような視線を感じていた。
朝霧は学校でも有名な美少女ギャルである。
俺のようなモブが彼女と噂になれば、そのことを気に入らない男子も多い。
有名になるのも考えものだな。
悪評ぐらいなら構わないが、持ち物を壊すのは勘弁してほしい。
俺は釘を強引に抜き、上履き靴に履き替え、階段へと向かった。
すると階段から降りてきた男子が、体を横に移動し、わざと俺の肩にドンとぶつかる。
先日も階段で衝突した男子と同じだ。
まさか俺が階段に上るのを計って、当たってきているのか?
後を振り返ると、体格の大きな男子は俺を睨んでいた。
知らない顔だな……雰囲気的に年上……三年生か。
上級生と揉めるのは非常にマズイ。
俺は男子を無視して階段を上ることにした。
二階に到着し廊下を歩いていると、いきなり足元が引っかかった。
転ぶことはなかったが、明らかに故意だ。
廊下にいる誰かが、わざと足を出したんだろう。
周囲を見回すと、廊下の壁際にいる男子二人が、俺を見てニヤリを顔を歪ませる。
どうやら隠す気もないらしい。
荒事は嫌なんだけどな。
このままだと増長しそうだし……声をかけてみるか。
俺は体を翻し、男子二人の前に歩いていく。
「俺に何か用か?」
「いや」
「そうか、急に足を出すなよな」
「知らねー」
男子達は俺を睨んで、壁から去っていった。
これであの二人は、悪戯してこないだろう。
俺は大きく息を吐いて、教室へと向かった。
室内に入り、自分の席に座って大きく息を吐く。
これからのことを考えると気が重いな。
子猫の動画でも見て心を癒そう。
鞄の中からスマホを取り出し、動画を見る。
子猫が、短い脚でヨチヨチと歩いていた。
あまりの可愛さに、頬を緩めていると、横から手が伸びスマホを取り上げた。
「あぁ……俺の子猫が」
「朝から動物を愛でて、現実逃避してんな。自分の置かれた状況を少しは考えろ」
「スマホ返せ! 学校なんて普段と同じだろ」
「最近、宗太のことで嫌な噂があってな。詳しい内容は知らないが、気をつけろよ」
忠告ありがとう。
しかし、既に嫌がらせを受けてるよ。
俺が黙っていると、慎が視線を下に向け、眉を寄せる。
「靴に穴が開いてるじゃないか。誰にやられた?」
「わからない。靴箱を開けたら、穴が開いていたんだ」
「やり方が露骨だな」
「俺もそう思う」
二人で話していると、俊司が教室に入ってきた。
そして、俺達の元へ駆け寄ってくる。
「朝から二人で真剣な顔して、何かあったのか?」
「宗太の靴がやられた」
「おぉ、見事にやられてんな」
慎の言葉に、俊司は視線を下げ、大げさに目を見開く。
「やっぱり、噂通りだな」
「俊司、何か知ってるのか?」
「先輩達の間で、宗太が噂になってるらしいぞ。三年生の誰かが、宗太を逆恨みしてるんだとさ」
「面白いことになってんな。その件なら俺も知ってるぞ。先輩達から聞いた話を教えてやるよ」
三人で話していると後から声をかけられた。
振り返ると、岡部智也がニヤリ笑いながら立っていた。
岡部はサッカー部に所属しているから、クラスの女子からも人気が高い。
普段はスポーツ系の男子と集まっている。
つまりカースト上位グループの岡部と、俺達三人はあまり接点はないのだ。
「どうして話に乗ってきたんだ?」
「最近、宗太は目立ってるからな。手助けしたら、女子達からの評価が上がりそうだろ」
サラリと自分の為、女子の為と言ってしまうなんて、さすがは爽やか男子。
モブな俺達とは違うな。
俊司だったら「お前のために動くんだから、何か奢れ」と取引を持ちかけてくるところなのに。
岡部は笑顔で話を続ける。
「部活に行ったら、先輩達に宗太のことを「どんな奴だ」って聞かれたんだ。それで質問してみたら、遠藤って先輩が、宗太に女を取られたって怒ってるらしいんだ」
「サッカー部の先輩なのか?」
「いや、ボディービル部の三年らしい」
「うわー、ガチのマッチョじゃん。宗太、喧嘩を売られたら絶対に逃げろよ。お前なんて殴られたら一発で骨折コースだぞ」
「わ……わかってる」
頭の中に、全身魔改造で、筋肉ムキムキの短髪男が、俺に迫ってくる映像が浮かぶ。
これは無理、想像しただけで、立ち向かう気力が萎える。
すると登校してきた結奈が、俺達の方へと歩いてきた。
「岡部まで集まってどうしたの? また九条が何かやったの?」
「朝霧と同じにするな。そもそもの原因は、お前なんだからな」
「私?」
唇の人差し指を当て、結奈は首を傾げる。
その仕草が、ちょっと可愛い。
岡部は俺と結奈を交互に見て、ニヤニヤを笑みを浮かべた。
「これじゃあ、遠藤先輩が逆恨みする気持ちもわかるよな」
「遠藤君って岡部の知り合いだったんだー」
「違うって、それより朝霧は、遠藤先輩と二人で遊びにいったことあるか?」
「うん、あるよ。学校帰りに声かけられて、マックを食べに行こうっていうから、一緒に行ったよ」
「その一回だけか?」
「そういえば、何度か、マックに行ったかな。ファミレスにも行ったし、スタバにも行ったわね。全部、遠藤君が奢ってくれて、気前のいい先輩だよね」
無邪気に答える朝霧。
彼女の話を聞いて、男四人は無言で頷き合うのだった。
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