隣の茶髪ギャルが気になる件について!!

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!

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8話 公園での話し合い!

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午前中の授業が終了し、昼休憩となった。
いつものように俊司と慎が俺の席に集まってきた。
それに構わず、教材を鞄に詰め込み、俺は椅子から立ち上がった。
すると俊司が不思議そうに声をかけてくる。

「学食にでも行くのか? もしかして加奈ちゃんが弁当を作ってくれなかったのか?」
「違うだろ。宗太は鞄を持っているじゃないか。おまえ、午後の授業をサボるつもりなのか?」

さすがは慎、察しがいい。
俺はチラリと窓側に視線を向け、二人に答える。

「放課後まで教室に居たら、朝霧が一緒に帰ると言い張りそうだろ。だから逃げようと思ってな」
「女子達と一緒に帰ればいいじゃないか。それで皆でカラオケに行こうぜ」
「だからダメだって言ってるだろ」
「いいじゃねーか。女子達と遊びに行く機会なんて、早々ないんだからさ」
「俊司は、俺をネタにして女子が目当てなだけだろ」

俊司と俺が言い合いをしていると、慎が目を細める。

「今日は昼から帰ったとしても、毎日はサボれないだろ。それに今日、遠藤先輩が現れるとも限らないぞ。もう少し冷静に考えてから、行動を決めたらどうだ」
「そんなことはわかってるさ。別に遠藤先輩から逃げるつもりはない。ただ女子達を巻き込みたくないだろ。だから帰るんだ」
「なるほどな。そういうことなら、噂を広めた俺と俊司にも責任がある。俺も一緒にサボるとするか。
帰りにマックにでも寄っていこう」
「慎の奢りならな」
「おいおい、二人で勝手に帰るなよ。マックに行くなら俺もサボる」

慎の提案に、慌てて俊司も同意した。

「じゃあ、駐輪場で待ってるな」

鞄を取りにいく二人に声をかけ、俺は教室の後のドアから廊下に出る。
左右を見回すが、朝、嫌がらせをしてきた二人組の姿はない。
念のため、いつものルートを通らず、校内を遠回りして、裏口から校舎を出た。
そして駐輪場に到着し、俊司と慎を待つことにした。

五分ほど待っていると、二人は現れ、皆で自転車に乗り裏門から道路に出る。
そしてしばらく三人で走っていると、一台の自転車が俺達を追い抜き、手前で停車する。

「おいおいおい、俺を話もせず逃げるのか」

俺達三人は自転車を止め、ジッと男子を見据える。
すると俊司が小さな声で呟いた。

「あれ、たぶん遠藤先輩だ」

大柄で短髪……階段で俺にぶつかってきた男子……やはり遠藤先輩だったか。

遠藤先輩はニヤリと笑い、俺達三人に「話せる場所に、お前達ついてこい」と告げ、自転車に乗って走り出した。
その後ろ姿を見て、慎が俺に問いかける。

「どうする、今の隙に逃げるか?」
「そんなことしても無駄だろ。また学校に行けば、待ち伏せされるだけだからな」
「うわーめんどくせー!。俺、帰っていいか?」

俊司は嫌そうな表情をする。
すると慎が俊司を睨んだ。

「ハンバーガー2つ、奢ろう」
「ポテトも付けてくれ」
「二人の分は俺が奢るよ。巻き込んじまったからな」

俺の言葉に俊司は「やった!」と声を上げた。

それから俺達三人は、遠藤先輩の後に続いて自転車を走らせた。
すると道路脇に小さな公園があり、遠藤先輩が自転車を止める。
俺達三人が自転車から降りると、遠藤先輩は公園の中へと歩いていく。

敷地の中央で、遠藤先輩は立ち止まり、俺達三人をジッと見据える。
そして俊司と慎を後に残し、俺は一歩前に進み出た。

間近で見る遠藤先輩は、首を太く、両肩は盛り上がり、腕が異様に太かった。
さすがはボディービル部。
こんな筋肉鎧と喧嘩なんてできるはずがない。
モブの俺なんて、一発で病院コースになりそうだ。

そんな俺の内心も知らず、遠藤先輩は首をコキコキと鳴らし、ジッと睨んでくる。

「ここなら、邪魔されずに話ができる。九条、結奈に近づくな。結奈は俺の女だ」
「遠藤先輩、噂を聞いて誤解してるみたいですが、俺と朝霧はただのクラスメートですよ。俺は朝霧に告白したこともないし、付き合ってもいないです」
「そうであれば、放課後に二人で抱き合っていたという噂はなんだ。お前のクラスを調べたが、九条と結奈が教室の仲でも抱き合っていたと、後輩たちから報告があった。これでもまだ言い逃れするつもりか」

居残りの時は目撃者は俊司と慎の二人だけ、しかし教室で朝霧と抱き合ったことは、クラスの生徒全員が見ている。
噂を広めるつもりはなかったとしても、上級生に問われれば、簡単に教えるよな。

「それは朝霧が俺をからかっただけで……クラスで大騒ぎにはなりましたけど、俺と朝霧は付き合っていないですから」
「じゃあ、結奈から手を引くんだな」
「だから、遊びに誘ったこともなければ、手も足も出してないですよ」

俺の答えを聞いても、遠藤先輩は険しい表情で両拳を握っている。
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