75 / 104
第一章
74話:8年越しの「好き」①
しおりを挟む
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
すぐにネクサイユを去るわけではなかった。業務の引き継ぎがあるからだ。久遠に任せてもらっていた業務をやりっ放しで去るわけにはいかないので、その後2日は出勤した。
木曜日と金曜日の2日間、久遠はいつも通りに出社した。資料をまとめ、共有フォルダを整理し、後任に向けて説明用のメモを残す。
チームの誰もが、必要以上に何も聞いてこなかった。そもそも、少人数チームである神永チームは外回りに出ていることが多く、個人で顔を合わせることはあっても、チームが集う機会は最後までなかった。
そして、神永も。
神永がこちらへ戻るのは、久遠が退社する翌日――土曜日なのだ。だから、顔を合わせることなく去ることができる。呆気ないなと思いつつも、ラッキーだと思っていた。
自主退職が決まっても、連絡はしなかった。しようと思えばできたのに、それを躊躇ってしまったのは、画面に名前を表示させる度にどうしても指が止まったからだった。
連絡してしまったら、また揺らいでしまう。話せばあの大好きな声を聞いてしまうかもしれないし、もし、「承知しました」とだけの文字が返ってくるようなことがあったら、それも心が割れてしまう。
久遠はもう、何度も繰り返してきた。自分の意思で彼のそばに残って、期待して、彼の言葉1つに振り回されて、自分の愚かさに呆れ泣くことを。もういい加減にした方がいいのだ。自分のためにも。
退職届は、神永の机の上に置いた。綺麗な字で書くことができなかった封筒を1枚ボツにし、書き直した自分は、相変わらず彼への想いを虚しく燃やしている。
久遠は自分のデスクを見回した。
ペン立て。付箋の束。机の上に出しっぱなしにしていた充電ケーブル。箱に入れるほどでもない荷物をまとめて持ってから、久遠は神永の席を一度だけ見た。
転職してきてから毎日感情のジェットコースターみたいだったけど、こうして振り返ると、まるで短い夢を見てみたいだ。
誰も見てない中で小さく会釈をして、全員出払ってしまっている神永チームのエリアを後にした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
退職しても、溝口や谷口に会うことは出来るだろうか。
そんなことを考えながら、エレベーターの表示が点灯するのをぼんやり眺めていた。エレベーターが久遠がいる10階に到着するまでには、あと少し待たないといけない。
――その時だった。
「小島さん!」
名前を呼ばれた声が、空気を切り裂く。
反射的に振り返って、目を見開いた。
廊下の向こうから、神永がこちらに向かって走ってきている。
肩で息をして、コートを着たままのスーツは乱れている。
ど、どうしよう……。
久遠は、神永があまりに勢いよく向かってくるので、このままでは久遠にぶつかり諸共壁にのめり込んでしまうのではないかという危機感を感じた。
なんで予定より一日早い今日、神永が社内にいるのか。そんなことを深く考えている場合ではなく、つい逃げ腰になる。背後の表示を見上げるが、エレベーターはまだつきそうにない。左右を見るが、階段もない。逃げ道がなかった。
久遠が立ち往生している間に、神永はあっという間にエレベーターホールに追いついてしまった。久遠は持っていた荷物をぎゅっと抱きしめるようにして盾にする。
神永の速くて大きな足音は徐々におさまり、久遠の1m先でストップした。驚きの表情で神永を見上げている久遠を見てから、苦しそうに顔を歪めた神永は膝に手をつき、肩で息をする。
「はぁ……はぁ……」
近くで見ると髪も乱れ、陶器のように白い額には汗も浮かんでいる。神永チーム長らしくない状態だった。
「……どこ行くの」
神永が低い声でそう言った。ゆっくり姿勢を戻し、久遠を睨むようにして見下ろす。
久遠は、逃亡犯が警察に追い詰められたような気持ちになった。会社の意向で退職しただけなのに、見つかってしまった、という緊張を感じる。
「これ。どういうつもり?」
目の前に突き出されたのは、ついさっき神永のデスクに置いてきたはずの退職届と社員証だった。ただ、退職届は無遠慮に握りしめられており、ぐしゃぐしゃになっている。
「辞めるって何?急すぎるでしょ」
久遠の喉がひくりと鳴る。
再会してからだけじゃなく、交際していた頃を含めたって、こんなふうに彼から責めるような威圧感を向けられたことはない。今が初めてだった。
「すみません。連絡させていただこうか迷ったんですけど……出張先で、お忙しいかなと思って」
「……」
神永は答えなかった。代わりに、久遠の腕を掴む。
「ちょっと来て」
声は低くて、短い。有無を言わせない調子だった。
エレベーターホールを出てすぐ右手の壁にあるドアを開け、久遠を中へ押し入れた。そこは、小さな資料室だった。
バタンッ
すぐに扉が閉まって、外の音が遮断される。
神永は、少しだけ距離を取って立ち止まった。
「……説明して。なんでこんなことになってるの?」
久遠が何をどう言えばいいか迷っていると、神永が久遠が抱えていたペン立てやケーブル、それにバッグも取り上げ、そばにあった机に置いた。その行動は、ここでこれからゆっくり話を聞く、というメッセージのように感じた。
狭い室内に、呼吸が2人分だけ。それから、コピー用紙の匂いと、長く使われていない空間特有の少し埃っぽい匂い。
薄暗い部屋で、神永は久遠を見ていた。さっきまでの勢いは鎮火しているが、視線は外れない。
「俺なにも聞いてないんだけど」
「……ごめんなさい」
「どうして小島さんが辞めなきゃいけないの」
「……ご存知ですよね?私、ありすさんのことで……」
ここまでは、神永の目を見られなかった。けれど、その後言われた言葉に、反射的に見上げてしまった。
「話は聞いてるよ。でも……やってないよね?」
怒りを押し殺したような声であまりに当然のように言われ、久遠は一瞬、言葉を失う。
「やってないことでなんで君がいなくなるの?なんでそうやって簡単にいなくなっちゃうの?」
神永の問いかけも耳に入らないほど、久遠は目を丸くして尋ねた。
「信じてくださってるんですか……?私がやってないって」
「当たり前だろ。俺がこんな噂信じると思う?ここ辞めて、それでどうするつもり?」
間髪入れずに被せられる。逃げ道を塞ぐような問い方だった。少しでも逃げ道がほしくて、久遠は再び視線を落とした。
「それは……前の会社が戻ってこないかって声をかけてくれているので、多分そこに」
「それで急にその会社に戻っちゃうの?この前は、ここでは前の会社では出来なかったことが出来るって、君がそう言ってたじゃん」
ぐうの音も出なかった。
『前の会社では出来なかった、自分の本当にやりたいことが出来た、って思えた出張でした』
伊豆出張の最終日、自分が神永に向かって言った言葉が思い出される。
前務めていた北辰医薬とネクサイユを比べてしまうと、正規雇用であるという点以外に北辰医薬の方が優れている点なんて見つからない。
今ここの神永チームで行えていた仕事が、久遠がやってみたかったことと驚くマッチしていたし、周囲の人も温かい。
けれど、もうここにはいられないのだ。
「今回こんな騒ぎになってしまったし、そもそも私はここの派遣でしかないですし……そうした方がいいかなって、思って。派遣会社のほうにも、この騒ぎがちゃんと伝わってるみたいで、派遣会社としても都合が悪いので、私がここは退散したほうがいいと言うことになっていて」
久遠は相変わらず俯いたまま言ったが、神永の声は真っ直ぐ降ってきた。
「やってないことはやってないって、ちゃんと言おうよ。なんで君がいなくなんなきゃいけないのって」
久遠の言葉はまた塞がれてしまった。
ここまで、久遠を信じていること、久遠が消えることに不満を持ってくれること。それを受けて、泣きそうなくらい嬉しい気持ちと、叶わない想いが破裂寸前まで膨張していく恐怖も感じた。
「どうして、何も言ってくれなかったの?俺がいられなかった間、つらい思いしたんじゃないの?……連絡してくれなかったことが、俺はすごく悲しい」
再会してから、彼からここまでストレートに感情を吐露されるのははじめてだったような気がする。
期待されていた若きチームリーダーにとって、直属の部下の相談事を受け止められていなかったことへのショックは大きいのだろう。誰よりも成果にこだわる彼に、不本意な1つの小さな失敗を与えてしまった原因が、今回は紛れもなく久遠であることを、申し訳なく思う。
せめて相談しなかった理由を理解してほしくて、また久遠の口から出てくるのは言い訳だった。
「ご多忙なのに、私のことで時間取っちゃうのも、どうしたらいいか分からなくって」
久遠がそう言うと、神永の顔は苦しそうに歪んだ。何か言いかけて、一度口を噤む。髪をガシガシとかきあげたかと思うと、一つため息をついた。
そして、慎重に口を開く。
「俺たち…………付き合ってたよね?」
一瞬、呼吸を忘れかけた。
呆れて笑っているような、隙間から捻り出すような、苦しそうな声。
決定的な言葉だった。
これまでで一番、2人の過去を紛れもなく明らかに扱った言葉だった。
一織との思い出が、瞬時に頭を駆け巡る。温かくて眩しくて、大切な思い出。
久遠は、何も言えなかった。彼がどうして今それを言い出したのかも、なんて答えるのが正解の問いなのかも分からない。
どうして今、そんなこと言うの……?
これまで2人で触れないようにしてきた腫れ物に、どうして今さら。せっかく、お互いに触れないまま駆け抜けられる寸前だったのに。
けれどこれで、過去を扱う許可が、神永から出た。
久遠も慎重に口を開く。
すぐにネクサイユを去るわけではなかった。業務の引き継ぎがあるからだ。久遠に任せてもらっていた業務をやりっ放しで去るわけにはいかないので、その後2日は出勤した。
木曜日と金曜日の2日間、久遠はいつも通りに出社した。資料をまとめ、共有フォルダを整理し、後任に向けて説明用のメモを残す。
チームの誰もが、必要以上に何も聞いてこなかった。そもそも、少人数チームである神永チームは外回りに出ていることが多く、個人で顔を合わせることはあっても、チームが集う機会は最後までなかった。
そして、神永も。
神永がこちらへ戻るのは、久遠が退社する翌日――土曜日なのだ。だから、顔を合わせることなく去ることができる。呆気ないなと思いつつも、ラッキーだと思っていた。
自主退職が決まっても、連絡はしなかった。しようと思えばできたのに、それを躊躇ってしまったのは、画面に名前を表示させる度にどうしても指が止まったからだった。
連絡してしまったら、また揺らいでしまう。話せばあの大好きな声を聞いてしまうかもしれないし、もし、「承知しました」とだけの文字が返ってくるようなことがあったら、それも心が割れてしまう。
久遠はもう、何度も繰り返してきた。自分の意思で彼のそばに残って、期待して、彼の言葉1つに振り回されて、自分の愚かさに呆れ泣くことを。もういい加減にした方がいいのだ。自分のためにも。
退職届は、神永の机の上に置いた。綺麗な字で書くことができなかった封筒を1枚ボツにし、書き直した自分は、相変わらず彼への想いを虚しく燃やしている。
久遠は自分のデスクを見回した。
ペン立て。付箋の束。机の上に出しっぱなしにしていた充電ケーブル。箱に入れるほどでもない荷物をまとめて持ってから、久遠は神永の席を一度だけ見た。
転職してきてから毎日感情のジェットコースターみたいだったけど、こうして振り返ると、まるで短い夢を見てみたいだ。
誰も見てない中で小さく会釈をして、全員出払ってしまっている神永チームのエリアを後にした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
退職しても、溝口や谷口に会うことは出来るだろうか。
そんなことを考えながら、エレベーターの表示が点灯するのをぼんやり眺めていた。エレベーターが久遠がいる10階に到着するまでには、あと少し待たないといけない。
――その時だった。
「小島さん!」
名前を呼ばれた声が、空気を切り裂く。
反射的に振り返って、目を見開いた。
廊下の向こうから、神永がこちらに向かって走ってきている。
肩で息をして、コートを着たままのスーツは乱れている。
ど、どうしよう……。
久遠は、神永があまりに勢いよく向かってくるので、このままでは久遠にぶつかり諸共壁にのめり込んでしまうのではないかという危機感を感じた。
なんで予定より一日早い今日、神永が社内にいるのか。そんなことを深く考えている場合ではなく、つい逃げ腰になる。背後の表示を見上げるが、エレベーターはまだつきそうにない。左右を見るが、階段もない。逃げ道がなかった。
久遠が立ち往生している間に、神永はあっという間にエレベーターホールに追いついてしまった。久遠は持っていた荷物をぎゅっと抱きしめるようにして盾にする。
神永の速くて大きな足音は徐々におさまり、久遠の1m先でストップした。驚きの表情で神永を見上げている久遠を見てから、苦しそうに顔を歪めた神永は膝に手をつき、肩で息をする。
「はぁ……はぁ……」
近くで見ると髪も乱れ、陶器のように白い額には汗も浮かんでいる。神永チーム長らしくない状態だった。
「……どこ行くの」
神永が低い声でそう言った。ゆっくり姿勢を戻し、久遠を睨むようにして見下ろす。
久遠は、逃亡犯が警察に追い詰められたような気持ちになった。会社の意向で退職しただけなのに、見つかってしまった、という緊張を感じる。
「これ。どういうつもり?」
目の前に突き出されたのは、ついさっき神永のデスクに置いてきたはずの退職届と社員証だった。ただ、退職届は無遠慮に握りしめられており、ぐしゃぐしゃになっている。
「辞めるって何?急すぎるでしょ」
久遠の喉がひくりと鳴る。
再会してからだけじゃなく、交際していた頃を含めたって、こんなふうに彼から責めるような威圧感を向けられたことはない。今が初めてだった。
「すみません。連絡させていただこうか迷ったんですけど……出張先で、お忙しいかなと思って」
「……」
神永は答えなかった。代わりに、久遠の腕を掴む。
「ちょっと来て」
声は低くて、短い。有無を言わせない調子だった。
エレベーターホールを出てすぐ右手の壁にあるドアを開け、久遠を中へ押し入れた。そこは、小さな資料室だった。
バタンッ
すぐに扉が閉まって、外の音が遮断される。
神永は、少しだけ距離を取って立ち止まった。
「……説明して。なんでこんなことになってるの?」
久遠が何をどう言えばいいか迷っていると、神永が久遠が抱えていたペン立てやケーブル、それにバッグも取り上げ、そばにあった机に置いた。その行動は、ここでこれからゆっくり話を聞く、というメッセージのように感じた。
狭い室内に、呼吸が2人分だけ。それから、コピー用紙の匂いと、長く使われていない空間特有の少し埃っぽい匂い。
薄暗い部屋で、神永は久遠を見ていた。さっきまでの勢いは鎮火しているが、視線は外れない。
「俺なにも聞いてないんだけど」
「……ごめんなさい」
「どうして小島さんが辞めなきゃいけないの」
「……ご存知ですよね?私、ありすさんのことで……」
ここまでは、神永の目を見られなかった。けれど、その後言われた言葉に、反射的に見上げてしまった。
「話は聞いてるよ。でも……やってないよね?」
怒りを押し殺したような声であまりに当然のように言われ、久遠は一瞬、言葉を失う。
「やってないことでなんで君がいなくなるの?なんでそうやって簡単にいなくなっちゃうの?」
神永の問いかけも耳に入らないほど、久遠は目を丸くして尋ねた。
「信じてくださってるんですか……?私がやってないって」
「当たり前だろ。俺がこんな噂信じると思う?ここ辞めて、それでどうするつもり?」
間髪入れずに被せられる。逃げ道を塞ぐような問い方だった。少しでも逃げ道がほしくて、久遠は再び視線を落とした。
「それは……前の会社が戻ってこないかって声をかけてくれているので、多分そこに」
「それで急にその会社に戻っちゃうの?この前は、ここでは前の会社では出来なかったことが出来るって、君がそう言ってたじゃん」
ぐうの音も出なかった。
『前の会社では出来なかった、自分の本当にやりたいことが出来た、って思えた出張でした』
伊豆出張の最終日、自分が神永に向かって言った言葉が思い出される。
前務めていた北辰医薬とネクサイユを比べてしまうと、正規雇用であるという点以外に北辰医薬の方が優れている点なんて見つからない。
今ここの神永チームで行えていた仕事が、久遠がやってみたかったことと驚くマッチしていたし、周囲の人も温かい。
けれど、もうここにはいられないのだ。
「今回こんな騒ぎになってしまったし、そもそも私はここの派遣でしかないですし……そうした方がいいかなって、思って。派遣会社のほうにも、この騒ぎがちゃんと伝わってるみたいで、派遣会社としても都合が悪いので、私がここは退散したほうがいいと言うことになっていて」
久遠は相変わらず俯いたまま言ったが、神永の声は真っ直ぐ降ってきた。
「やってないことはやってないって、ちゃんと言おうよ。なんで君がいなくなんなきゃいけないのって」
久遠の言葉はまた塞がれてしまった。
ここまで、久遠を信じていること、久遠が消えることに不満を持ってくれること。それを受けて、泣きそうなくらい嬉しい気持ちと、叶わない想いが破裂寸前まで膨張していく恐怖も感じた。
「どうして、何も言ってくれなかったの?俺がいられなかった間、つらい思いしたんじゃないの?……連絡してくれなかったことが、俺はすごく悲しい」
再会してから、彼からここまでストレートに感情を吐露されるのははじめてだったような気がする。
期待されていた若きチームリーダーにとって、直属の部下の相談事を受け止められていなかったことへのショックは大きいのだろう。誰よりも成果にこだわる彼に、不本意な1つの小さな失敗を与えてしまった原因が、今回は紛れもなく久遠であることを、申し訳なく思う。
せめて相談しなかった理由を理解してほしくて、また久遠の口から出てくるのは言い訳だった。
「ご多忙なのに、私のことで時間取っちゃうのも、どうしたらいいか分からなくって」
久遠がそう言うと、神永の顔は苦しそうに歪んだ。何か言いかけて、一度口を噤む。髪をガシガシとかきあげたかと思うと、一つため息をついた。
そして、慎重に口を開く。
「俺たち…………付き合ってたよね?」
一瞬、呼吸を忘れかけた。
呆れて笑っているような、隙間から捻り出すような、苦しそうな声。
決定的な言葉だった。
これまでで一番、2人の過去を紛れもなく明らかに扱った言葉だった。
一織との思い出が、瞬時に頭を駆け巡る。温かくて眩しくて、大切な思い出。
久遠は、何も言えなかった。彼がどうして今それを言い出したのかも、なんて答えるのが正解の問いなのかも分からない。
どうして今、そんなこと言うの……?
これまで2人で触れないようにしてきた腫れ物に、どうして今さら。せっかく、お互いに触れないまま駆け抜けられる寸前だったのに。
けれどこれで、過去を扱う許可が、神永から出た。
久遠も慎重に口を開く。
0
あなたにおすすめの小説
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
【完結】あなた専属になります―借金OLは副社長の「専属」にされた―
七転び八起き
恋愛
『借金を返済する為に働いていたラウンジに現れたのは、勤務先の副社長だった。
彼から出された取引、それは『専属』になる事だった。』
実家の借金返済のため、昼は会社員、夜はラウンジ嬢として働く優美。
ある夜、一人でグラスを傾ける謎めいた男性客に指名される。
口数は少ないけれど、なぜか心に残る人だった。
「また来る」
そう言い残して去った彼。
しかし翌日、会社に現れたのは、なんと店に来た彼で、勤務先の副社長の河内だった。
「俺専属の嬢になって欲しい」
ラウンジで働いている事を秘密にする代わりに出された取引。
突然の取引提案に戸惑う優美。
しかし借金に追われる現状では、断る選択肢はなかった。
恋愛経験ゼロの優美と、完璧に見えて不器用な副社長。
立場も境遇も違う二人が紡ぐラブストーリー。
【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~
蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。
嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。
だから、仲の良い同期のままでいたい。
そう思っているのに。
今までと違う甘い視線で見つめられて、
“女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。
全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。
「勘違いじゃないから」
告白したい御曹司と
告白されたくない小ボケ女子
ラブバトル開始
溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
椿かもめ
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
Melty romance 〜甘S彼氏の執着愛〜
yuzu
恋愛
人数合わせで強引に参加させられた合コンに現れたのは、高校生の頃に少しだけ付き合って別れた元カレの佐野充希。適当にその場をやり過ごして帰るつもりだった堀沢真乃は充希に捕まりキスされて……
「オレを好きになるまで離してやんない。」
恋とキスは背伸びして
葉月 まい
恋愛
結城 美怜(24歳)…身長160㎝、平社員
成瀬 隼斗(33歳)…身長182㎝、本部長
年齢差 9歳
身長差 22㎝
役職 雲泥の差
この違い、恋愛には大きな壁?
そして同期の卓の存在
異性の親友は成立する?
数々の壁を乗り越え、結ばれるまでの
二人の恋の物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる