9 / 12
本編
9 ミラという少女
しおりを挟む
毎日朝と晩、必ずシリウスと口付けを交わして魔力を貰って、日中もガントとフィリスに周辺を見張ってもらって、隠れてこっそりとキスをする。
そのお陰で、エディフィールは人並みかどうかは分からないが、倒れることなく授業に参加できていた。
一年生の間は大体皆同じような授業内容だ。
選択授業が増えて授業が分かれるようになってくるのは二年生からで、一年生の間はどちらかというと集団授業に慣れることが目標のように思える。
エディフィールはシリウスとガントとフィリスという、体調のことを十分に理解してくれている友人達と過ごしている。
のだが、ミラという少女は毎日毎日、めげずにシリウスと行動を共にしようとする。
エディフィールとしては、平民というだけで虐めにあうこともあると聞いてしまえば、確実に他の生徒が手を出しにくいこのグループに擦り寄ってくるのは分かる気がした。
どうやら魔法の才で入学したらしいのだが、後見人が居ないらしい。
平民でも才能を買われて貴族の後見人が付いていれば、学院内で身分を理由に見下されることはない。
何かあれば後見人が出てくるから。
でも後見人の居ない平民は、学費が免除になると言っても生活費を自分で稼がなくてはいけない。
学院の敷地外には許可なく出れないので、学生向けのアルバイト掲示板のようなものがある。
そこで主に掃除などのお手伝いをして、お小遣いを稼ぐのだ。
ちなみに平民だけでなく、家計の苦しい下級貴族もお世話になるそうだ。
そんな事情をミラ本人から聞いてしまったので、エディフィールは多すぎる食堂のご飯をミラに分け与えていた。
そうしないと、いつもパン一個しか食べていないのだ。
エディフィールとしては食べかけを食べさせてしまって申し訳ないのだが、かと言って小食すぎるので残してしまうのも勿体ない。
ミラは美味しい美味しいと喜んで食べてくれるので、小皿にエディフィールが食べれそうな分だけ選り分けて、残りのトレイに乗った食事をあげている。
餌付けした形になってしまったが、そのせいでエディフィールはミラに懐かれてしまった気がする。
放課後になるとエディフィールは寮へ、シリウスは生徒会へ仕事に、ガントは剣術クラブに身体を動かしに、フィリスは魔術研究会へ学びに行ってしまう。
言ってしまえばクラブ活動をしに行っている。
だがエディフィールは体力に難ありなので、放課後は寮で大人しくするくらいしかやることがないのだ。
そこに目を付けたのか、ミラのアルバイトが無い日は彼女に付き合ってお茶をすることが多くなった。
話の内容は主にミラの身の上話だ。
「私も後見人が付いたらって思うんですけど、元々身寄りが無かったせいか、だーれも後見人になってくれなかったんですよね。自分に魔力があるって分かってはいたけど、まさか王立学院に入れるくらいあるとは思ってなかったし、これなら私も一人で生きていけるって思ったんですけど。ちゃんと、他の候補者と一緒に皆の前で試験したんですよ?その中で一番優秀だって褒めてくれたのに、私の経歴を聞いた途端に無視されちゃって。酷いと思いません?」
ぷりぷりと怒りながら、ミラは甘い果実のジュースに口を付ける。
「孤児って言っても、市民権は持ってたんでしょ?」
「あったり前よ。たまたま叔父様と叔母様が、スラム街で私を拾ってくれて育ててくれたの。ちゃんとあちこちで働いて、自分のお金で市民権を獲得したわ。税金だって自分の分は自分で払ってたわよ。叔母様は身籠っていたから、下手に養子縁組すると相続がどうのとかでややこしいと思ったから、養子縁組はしなかったのに。それを何か後ろめたいことがあるんじゃないのかですって。失礼しちゃうわ。親の顔も知らない孤児が、何の陰謀を企てるって言うのよ。養子縁組を申し入れてくれた叔母様達にも申し訳ないわ。」
「ミラ嬢が何か陰謀を……無理じゃないかな?」
短い付き合いのエディフィールにも分かるくらい、ミラは表裏が無いのだ。
思ったことはズバッというし、自分が間違っていない限り謝りもしない。
それが一部の権力を笠に着て歩いている貴族には嫌われているのだが、権力に媚びへつらうのではなく、自分の意見をしっかり持っているミラは好ましいと思う。
世渡りはしにくそうだが、それがミラの良いところだと思うのだ。
華憐で打たれ弱そうな見た目からは想像の付かない芯の強さではあるが。
「私も無理だと思う。けど、エディフィール様に言われるとちょっともにょる。はー……後見とかもうどうでも良いから、能力だけ見てどっかに拾い上げて貰えたらなー。やっぱりコネが無いと魔法師団に入るとかって無理かしら?」
ぐでーっとテーブルに突っ伏したミラに、はしたないよと声を掛けると背筋がしゃんと伸びる。
「もしかして……シルに声を掛けたのはコネ狙い?周囲は王子妃狙いって思ってるみたいだけど。」
「あーそう見えてもおかしくないのかしら?別に王子妃なんて狙ってないわ。だって、平民どころか出自の分からない孤児よ?そりゃあ絵本の王子様みたいでときめかないかと言われたらときめくけど。それとこれは別でしょ?それに……私は多分恋愛はしないわ。好きな人は唯一人で十分だもの。……だから、シリウス様の近くで成果を出せば、もしかしたらって思ってね。これでもフィリス様に続いて魔法学では二位だもの。これからも頑張って成果を出すわ。」
少し遠くを見て寂しそうな顔をしたミラは、取り繕う様に元気に言い切った。
その様子が気になりながらも、どこかホッとした自分が居る。
大好きな友人が取られそうとでも思ったのだろうかと疑問に思いつつ、ミラとの会話に戻る。
「シルは実力主義だから、シルが認めてくれると良いね。それよりは、教員たちが色眼鏡じゃなく推薦してくれるのが一番だけど。」
「無理じゃないかしら?それこそコネの世界でしょ?まぁ、私は私に出来ることを頑張るだけよ。絶対後見人になってくれなかった貴族たちを見返してやるんだから!」
決意を新たにしたミラとのお茶会が終わる。
ミラもお金を出すと言ってくれるが、いつも会計はエディフィールがしている。
エディフィールは少しずつお菓子を食べさせて貰えれば満足するし、残すよりはいい。
なにより紅茶もポットサービス一回分なので、一人でお茶をする金額しかかかっていないのだ。
レディに払わせるなんて出来ないよというと、ミラは少し照れる。
今まで自立するために頑張っていたんだろうなと思うから、細やかなエディフィールなりの甘やかしだ。
そのお陰で、エディフィールは人並みかどうかは分からないが、倒れることなく授業に参加できていた。
一年生の間は大体皆同じような授業内容だ。
選択授業が増えて授業が分かれるようになってくるのは二年生からで、一年生の間はどちらかというと集団授業に慣れることが目標のように思える。
エディフィールはシリウスとガントとフィリスという、体調のことを十分に理解してくれている友人達と過ごしている。
のだが、ミラという少女は毎日毎日、めげずにシリウスと行動を共にしようとする。
エディフィールとしては、平民というだけで虐めにあうこともあると聞いてしまえば、確実に他の生徒が手を出しにくいこのグループに擦り寄ってくるのは分かる気がした。
どうやら魔法の才で入学したらしいのだが、後見人が居ないらしい。
平民でも才能を買われて貴族の後見人が付いていれば、学院内で身分を理由に見下されることはない。
何かあれば後見人が出てくるから。
でも後見人の居ない平民は、学費が免除になると言っても生活費を自分で稼がなくてはいけない。
学院の敷地外には許可なく出れないので、学生向けのアルバイト掲示板のようなものがある。
そこで主に掃除などのお手伝いをして、お小遣いを稼ぐのだ。
ちなみに平民だけでなく、家計の苦しい下級貴族もお世話になるそうだ。
そんな事情をミラ本人から聞いてしまったので、エディフィールは多すぎる食堂のご飯をミラに分け与えていた。
そうしないと、いつもパン一個しか食べていないのだ。
エディフィールとしては食べかけを食べさせてしまって申し訳ないのだが、かと言って小食すぎるので残してしまうのも勿体ない。
ミラは美味しい美味しいと喜んで食べてくれるので、小皿にエディフィールが食べれそうな分だけ選り分けて、残りのトレイに乗った食事をあげている。
餌付けした形になってしまったが、そのせいでエディフィールはミラに懐かれてしまった気がする。
放課後になるとエディフィールは寮へ、シリウスは生徒会へ仕事に、ガントは剣術クラブに身体を動かしに、フィリスは魔術研究会へ学びに行ってしまう。
言ってしまえばクラブ活動をしに行っている。
だがエディフィールは体力に難ありなので、放課後は寮で大人しくするくらいしかやることがないのだ。
そこに目を付けたのか、ミラのアルバイトが無い日は彼女に付き合ってお茶をすることが多くなった。
話の内容は主にミラの身の上話だ。
「私も後見人が付いたらって思うんですけど、元々身寄りが無かったせいか、だーれも後見人になってくれなかったんですよね。自分に魔力があるって分かってはいたけど、まさか王立学院に入れるくらいあるとは思ってなかったし、これなら私も一人で生きていけるって思ったんですけど。ちゃんと、他の候補者と一緒に皆の前で試験したんですよ?その中で一番優秀だって褒めてくれたのに、私の経歴を聞いた途端に無視されちゃって。酷いと思いません?」
ぷりぷりと怒りながら、ミラは甘い果実のジュースに口を付ける。
「孤児って言っても、市民権は持ってたんでしょ?」
「あったり前よ。たまたま叔父様と叔母様が、スラム街で私を拾ってくれて育ててくれたの。ちゃんとあちこちで働いて、自分のお金で市民権を獲得したわ。税金だって自分の分は自分で払ってたわよ。叔母様は身籠っていたから、下手に養子縁組すると相続がどうのとかでややこしいと思ったから、養子縁組はしなかったのに。それを何か後ろめたいことがあるんじゃないのかですって。失礼しちゃうわ。親の顔も知らない孤児が、何の陰謀を企てるって言うのよ。養子縁組を申し入れてくれた叔母様達にも申し訳ないわ。」
「ミラ嬢が何か陰謀を……無理じゃないかな?」
短い付き合いのエディフィールにも分かるくらい、ミラは表裏が無いのだ。
思ったことはズバッというし、自分が間違っていない限り謝りもしない。
それが一部の権力を笠に着て歩いている貴族には嫌われているのだが、権力に媚びへつらうのではなく、自分の意見をしっかり持っているミラは好ましいと思う。
世渡りはしにくそうだが、それがミラの良いところだと思うのだ。
華憐で打たれ弱そうな見た目からは想像の付かない芯の強さではあるが。
「私も無理だと思う。けど、エディフィール様に言われるとちょっともにょる。はー……後見とかもうどうでも良いから、能力だけ見てどっかに拾い上げて貰えたらなー。やっぱりコネが無いと魔法師団に入るとかって無理かしら?」
ぐでーっとテーブルに突っ伏したミラに、はしたないよと声を掛けると背筋がしゃんと伸びる。
「もしかして……シルに声を掛けたのはコネ狙い?周囲は王子妃狙いって思ってるみたいだけど。」
「あーそう見えてもおかしくないのかしら?別に王子妃なんて狙ってないわ。だって、平民どころか出自の分からない孤児よ?そりゃあ絵本の王子様みたいでときめかないかと言われたらときめくけど。それとこれは別でしょ?それに……私は多分恋愛はしないわ。好きな人は唯一人で十分だもの。……だから、シリウス様の近くで成果を出せば、もしかしたらって思ってね。これでもフィリス様に続いて魔法学では二位だもの。これからも頑張って成果を出すわ。」
少し遠くを見て寂しそうな顔をしたミラは、取り繕う様に元気に言い切った。
その様子が気になりながらも、どこかホッとした自分が居る。
大好きな友人が取られそうとでも思ったのだろうかと疑問に思いつつ、ミラとの会話に戻る。
「シルは実力主義だから、シルが認めてくれると良いね。それよりは、教員たちが色眼鏡じゃなく推薦してくれるのが一番だけど。」
「無理じゃないかしら?それこそコネの世界でしょ?まぁ、私は私に出来ることを頑張るだけよ。絶対後見人になってくれなかった貴族たちを見返してやるんだから!」
決意を新たにしたミラとのお茶会が終わる。
ミラもお金を出すと言ってくれるが、いつも会計はエディフィールがしている。
エディフィールは少しずつお菓子を食べさせて貰えれば満足するし、残すよりはいい。
なにより紅茶もポットサービス一回分なので、一人でお茶をする金額しかかかっていないのだ。
レディに払わせるなんて出来ないよというと、ミラは少し照れる。
今まで自立するために頑張っていたんだろうなと思うから、細やかなエディフィールなりの甘やかしだ。
24
あなたにおすすめの小説
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です
ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」
「では、契約結婚といたしましょう」
そうして今の夫と結婚したシドローネ。
夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。
彼には愛するひとがいる。
それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
世界を救ったあと、勇者は盗賊に逃げられました
芦田オグリ
BL
「ずっと、ずっと好きだった」
魔王討伐の祝宴の夜。
英雄の一人である《盗賊》ヒューは、一人静かに酒を飲んでいた。そこに現れた《勇者》アレックスに秘めた想いを告げられ、抱き締められてしまう。
酔いと熱に流され、彼と一夜を共にしてしまうが、盗賊の自分は勇者に相応しくないと、ヒューはその腕からそっと抜け出し、逃亡を決意した。
その体は魔族の地で浴び続けた《魔瘴》により、静かに蝕まれていた。
一方アレックスは、世界を救った栄誉を捨て、たった一人の大切な人を追い始める。
これは十年の想いを秘めた勇者パーティーの《勇者》と、病を抱えた《盗賊》の、世界を救ったあとの話。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる