氷の王子様と微笑みの男装令嬢

芯夜

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第一章 非公式お茶会

17 天性の女ったらし③

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Side:アークエイド8歳 冬



5歳の時に初めて会ったとき。

陽の光を浴びて輝く銀髪と、その神秘的なアメジストの瞳に一目惚れした。

俺は男色だったのかと密かに肩を落としたが、それでも柔らかく微笑むアシェルに恋い焦がれる気持ちは変わらなかった。

ナイトレイ王家に産まれた者達は、総じて一目惚れ体質で執着心も独占欲も人一倍強い。

そのため王族にも関わらず婚約者は決まっておらず、18歳で王立学院を卒業するまでに相手を見つけていれば恋愛結婚することができる。
もし卒業までに相手がいなかった場合は、婚約者候補になっている相手と政略結婚することになる。

第一王子であるグレイニールはフレイム辺境伯爵家の長女。
第一王女であるアビゲイルはメイディー公爵家の次男。
第二王子のアークエイドの場合は3歳年上のデイライト公爵家の次女が婚約者候補になっている。

(王族の相手が同性など……許されるだろうか?いや、王位継承を考えると、簡単には子供の出来ない同性のほうが良いのか。)

同性婚も少数ながら認められているし、同性でも高難易度の魔法を使えば子を成せると聞いたことがある。
アークエイドが王族とはいえ、第一王子のグレイニールが子孫を残しさえすれば問題ないので、性別は障害ではないはずだ。

そう思っていたのに、その日の模擬戦でアシェルが男装をしただけの女の子であることに気が付いてしまった。
見た目はどこからどうみても、キラキラした見目麗しい少年であるにも関わらず。

身体の動かし方、筋肉の使い方、決して力押しではない戦闘スタイル。

何故そう感じたのか分からないが、注意してアシェルを観ていると。ふとした時に女性らしい所作が見受けられた。
アシェルが女性である可能性に心が震えた。母上に確認をとれば教えて頂けるだろうか?

アシェルと撃ち合うと、そのしなやかな筋肉を活かしてスピードを乗せた打ち込みが飛んでくる。

エラートのように力任せにアシェルの木剣を弾き飛ばすことも出来たのだが、一秒でも長くそのアメジストの瞳を独占していたくて、真剣に撃ち合いをした。
——その身体の線の細さからは考えられないほど強かった。

撃ち合う最中。アシェルからの自分のことを見透かされたような言葉に隙ができ、すかさず飛んできた一筋を思わず力任せに弾いてしまったのは、今考えても勿体ないことをしたと思う。

だがアシェルの言う通り、王族だとか継承者争いがどうだとかいう建前を取り払ってしまえば、素直に楽しむことができて、この友人達と一緒ならば笑うことができた。

王宮はいつも殺伐としていて、どうにかして第二王子の俺を王太子に仕立て上げようとする人間がいれば、第一王子の脅威になりそうな俺を暗殺しようと目論む者もいる。
国同士の戦争のない平和な世界なのに、派閥争いとは厄介なものだと思う。

王位には全く興味がないし、兄弟仲も良好だ。

これからもなるべく感情は表に出さず、とっつきにくくて、馬鹿でも天才でもない扱いにくい王子として生きていく。
それが一番波風を立てずに生きていけるはずだ。

でも、少しだけ——友人達の前では感情を出しても許されるだろうか?






この”非公式お茶会”では——いや、友人達の前では少しだけ感情を表に出せるようになってきた。
もっと上手く笑ったりできればいいのだが、表情筋はあまり仕事をしてくれない。
そんなささやかな感情と表情の変化を、アシェルをはじめ友人達は読み取ってくれる。

この場所でなら王宮内のしがらみからも解放される。
月に一度のお茶会が、とても楽しくて居心地のいい日となった。

そんなある時。お茶会会場の付近を綺麗に着飾ったご令嬢達がうろうろし始めた。
時間も場所も問わず話しかけられる。貴族のマナーとしてそれに対応しないわけにはいかない。
厳密には王子であるアークエイドが話しかける前に話してくるのはどうかと思うが、名乗りのないすれ違った時の挨拶ならば対応せざるを得ないのだ。

いくら冷たく突っぱねても騒ぐだけで一向に減らない。
香水の匂いもきつく、いつも爽やかな香りのアシェルとつい較べてしまい、余計にげんなりする。

友人達は家名は名乗らずとも、皆相手がどの家の出身かなんて気づいているだろう。
あまりにも特色のある見た目の者が多いし、貴族名鑑を頭に叩き込みはじめてもおかしくない年齢だ。貴族名鑑にはこの国の貴族、各家毎に名前と5歳以上の者は写真も載せられる。
ということは、このご令嬢達も自分達の家柄に釣られて集まっている可能性が高い。

心底うんざりしていると、アシェルがそのご令嬢達をまとめてくれた。
ルールを決め、アシェルだけがご令嬢の相手をすることで、アークエイドを含めた全員を守ってくれた。

アシェルの言動は——女心を理解していると言えばいいのだろうか。
その柔らかい微笑みと形の整った薄い唇からは、アシェルからの好意を期待させるような言葉がさらりと紡がれる。

誰にでも向けられるその愛想にムッとする。俺にだけあの笑顔を向けてくれればいいのにと。

だが、それはもうアシェルではなくなってしまう気がして、余計なトラブルに見舞われないようにそっと様子を見守るだけに留めた。






そして今回のお茶会には、アシェルの義妹のメルティーも参加した。

“アーク義兄様”と呼ばれた時は、アシェルと結婚すればメルティーは本当の義妹になるのかと想像してしまい。柄にもなく照れてしまった。

とはいえ、未だに兄上——グレイニール第一王子の相手は決まっていないので、アシェルにアプローチするわけにもいかない。
兄上よりも先に相手を捕まえて、外野で繰り広げられている王位継承争いに燃料を与えたくない。

母上に確認して女だということは解っているのに、何故男装をしているのかは解らなかった。
その謎が解けるまでアシェルのドレス姿は見れないのかと思うと残念だ。

今日はアシェルの到着が遅かったので、送迎に付き添ってきたメルティーも差し入れ現場を目撃していた。
今までは早めに到着して送迎が帰った後に受け取りに行っていたため、家族に見られたのは初めてなのではないだろうか。

友人達とメルティーとその話題で盛り上がるが、ここにきてアシェルの“女ったらし”が無自覚だということが発覚した。

意識してご令嬢達に好かれようとしているのかと思うくらい、甘いマスクと言葉を振りまいているのに。

女好きで男装していたとしても困るが、兄上達の言っていた「無自覚な人たらしほど厄介なものはない。」という言葉を思い出し、なるほどと思う。

恐らくアシェルはメイディー家の兄達と同じ“天性の女ったらし”なのだろう。

少し意地悪な気持ちで、昔のアシェルの言葉を口にした。

『いつも差し入れありがとう。レディ達に囲まれると色とりどりの花が咲き乱れる庭園に紛れ込んだみたいだね。とてもいい香りなんだけど……せっかくいただいたお菓子の香りが分からなくなってしまうんだ。わざわざ強い香りを纏わなくても、お嬢様方ならいい匂いがすると思うんだけどな。……ねぇ、今度は君自身の香りを楽しませてくれる?』

まだ年齢的にセーフであるが、最後の一文なんてねやに誘っているようなものだ。
白昼堂々大勢に言う台詞ではない。
実際、失神していたのは邪推した年上のご令嬢ばかりだった。

一言一句違えてない自信はあるが、我ながら気持ち悪いと思ってしまう。
流石に引かれただろうかとアシェルを見ると、いつもは白い頬を染めていた。

普段あれだけ甘ったるいセリフを平然と言ってのけるのに、いざ言われると照れるのかと驚いた。




書庫で二人きりになったが、いつも隣に腰掛けるのに、アシェルは全く意識してくれることが無い。
そっと身体をぴたっと寄せて座っても「寒いの?しょうがないなぁ。」である。
最近ではそれすら言われず、隣に座ればくっついて座るのが当たり前になってしまった。

アシェルは男装している女の子だなんて周りにバレていないと思っているだろうし、俺のこともただの男友達としか思っていないだろう。
全く意識されてないことが悔しい。

仮に男同士だったとしても、スキンシップに全く抵抗がないように思う。
友人同士と思ってくれているからなのだろうが、あまりに距離が近い。

朝のご令嬢相手の場合、さりげなく手を取って挨拶することで、一定距離以上に近づけていないようなのに。
いや、メルティーにはべったりだったことを考えると、心を許してくれているかどうかということだろうか。

本当に男だったとして、自分が女性受けだけでなく、男受けもする容姿であることは自覚していないのだろうと思う。

キラキラとした儚げな美少年の容姿に、ともすればきつく見えがちな吊り目。それなのに優し気な柔らかい微笑みというギャップ。決して筋肉がついていないわけではないのに、華奢で線の細い身体。
そういう綺麗な男が好きな男も一定数いるのだ。

しかし、アシェルは——いや、友人達は。貴族としては割と有名な話なのだが、同性での恋愛・結婚ができることすら知らなさそうだ。
同性婚は希少例だし、子を望む場合は高難易度の魔法と術式が必要になるため、わざわざ口にするものもいないのだろう。

友人達は割と普通に抱き着いたりじゃれ合ったりしている。

どうすれば恋愛対象として意識してもらえるだろうか。
自分だけにあの赤く染まった表情を見せてくれるだろうか。

そんな邪なことを考えていると、珍しくアシェルが本を読んでいる途中で天を仰いでいた。
普段は一冊読み終えるか、肩を叩いて声をかけるまで読書を中断することはないのにだ。

話を聞いてみると“女ったらし”の評価が不服らしい。

アシェルの兄達を引き合いに出すが解らないようだ。

普段兄上達から聞いている話と、今日のメルティーへの応対を見ている限り。メイディー兄弟は家の中でも普段から同じような言動をとっているのは明白だろう。

先ほど自身のセリフを言われて照れたくらいだ。客観的に見れば甘ったるい台詞を吐いてることも解るだろう。

アシェルに女ったらしを自覚させるため——という名目でアシェルを照れさせるために。今までの台詞を良い感じに頭の中で組み立てる。

その台詞を聴かせる間だけでも意識してほしくて、グイっとアシェルの身体を引いて抱き締めた。

アシェルの背丈のほうが俺より少しだけ高いので、抱き寄せているのに顔の位置はほぼ変わらない。それでも耳元に口を寄せることはできた。

腕の中の華奢な身体から熱と心臓の音が伝わってくる。
普段アシェルの扱っているハーブの香りだろうか。アシェルからはいつも爽やかで心地いい香りがする。
全力で逃げられたらどうしようかと思ったが、咎めるような声は聞こえるがアシェルは大人しく抱かれていた。

抱き締めても嫌がられなかったことへの喜びと、他の人間が相手でも大人しく抱きしめられるのだろうかという嫉妬がない交ぜになる。

男同士という意識の前提がある以上難しいだろうが、それでも精一杯意識してもらえるように、真剣に囁くように耳元で言葉を紡いだ。



『おはよう、今日の笑顔もとても素敵だね。』

『どうしたの可愛いレディ。』『泣き顔も可愛いけど、笑顔の方が素敵だよ。』『僕にできる事ならなんでもしてあげる。』

『目移りしてるの?悪い子だね。』『僕からの愛情が足りなかったかな?』『真っ赤に熟れた顔も可愛いね——他のヤツに見せるのが勿体ないな。』

『君から凄く美味しそうな香りがしてる。』『……ねぇ、今度は君自身の香りを楽しませてくれる?』



どれもこれも何らかの形でアシェルが言った言葉だ。

真っ赤にした顔で慌てるアシェルは、とても魅力的で可愛かった。
願わくば、こんな煽情的な表情は自分の前だけで見せてくれたらなと思った。

釘は刺したがきっとアシェルの“女ったらし”は変わらないのだろうなとも思う。

いつかアシェルのことを一人の女性として口説かせてもらえるだろうか。
自分のことを恋愛対象として意識してもらえるだろうか。

——それまで自分の理性は保つだろうか。

今はまだ恋心と執着心だけだが、年を重ね情欲を感じ始めるとこの独占欲はどこまでも大きくなるそうだ。
何としてもアシェルを手に入れたいが、無理やり傍に置きたいわけではない。
なのに相反する、閉じ込めてでも手に入れたいという願望が捨てきれない。

つくづくこの王家の血は厄介だなと思った。

まずは父上と母上にアシェルを娶りたいと伝えておかなくては、いつ他所の男に掻っ攫われるか判らない。
早すぎるということは無いので根回しはしておかなくては——母上はもう気付いているような気がするが。

とにかく今はまだ、大好きな女性の良き友人でいられるように頑張ろうと思う。
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