氷の王子様と微笑みの男装令嬢

芯夜

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第一章 非公式お茶会

20 魔法と魔物と言えば冒険者①

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Side:アシェル10歳 冬



初めてのお茶会から5回目の秋の王宮夜会に合わせた集まりが終わり。
一番誕生日の遅いマリクが先月10歳の誕生日を迎え、この3月の集まりで皆10歳になった。

——秋に一度の非公式お茶会フルメンバーでの集まりだが、3~5回目の集まりにリリアーデとデュークは来ていない。

リリアーデがシルコット辺境伯爵家の加護持ちであることが発覚し、上手くコントロールできるようになるまで領地を出ることができないらしい。

王家と8家の加護の中で、メイディー家の加護の衝動が無難で人畜無害とするならば、シルコット家の加護の衝動は特殊で他人を巻き込むタイプのものだ。

潜在消費の回復方法が相性のいい相手——魔力枯渇をした後にだけ判るフェロモンのようなものを感じるらしい——の体液。
衝動は性欲で、潜在消費量が多いほど理性で抑えきれないほどの衝動に捕らわれるらしい。

中でも伴侶にするレベルで相性のいい相手というのは、一際強くて耐えがたい程いい匂いがするらしいのだが、リリアーデの場合はそれがデュークだった。
本来加護の性質的に、近親相姦にならないように親兄弟から強い匂いがすることはないらしい。
微かに兄弟からも匂いがするが、加護的な伴侶が見つかると全く匂いがしなくなるのだという。

本来であればリリアーデとデュークが加護で結ばれることは無い、のだが。リリアーデが“授け子”だったため、厳密には近親相姦とはならないらしい。
結果、一番親和性が高い相手がデュークになってしまったようだ。兄弟からの匂いも消えてしまっているので、デュークがリリアーデの加護による伴侶に間違いないらしい。

——と、デュークからの手紙で知った。

リリアーデやデュークと手紙のやり取りをしているが、リリアーデは度重なる潜在消費の他に、衝動暴発も起こしたらしい。
ようやくここ最近はコントロールが付くようになってきたので、来年からはまたお茶会に参加できそうだという。

次の秋が楽しみだった。




10歳になる年から社交界へ出席できるようになるため、初夏の社交界シーズン幕開けのデイパーティーでデビュタントが行われている。
デビュー後はガーデンパーティーなどに参加し、結婚相手探しや情報交換をするのだ。

10歳でデビューするのは王都に居るか、地方の下級貴族が任意で通学できる王立学院初等部の寮に住まわせてパーティーに参加させるパターンだ。
特に下級貴族はどうにかして良縁を探そうと躍起になっている気がする。

最も多いのは王立学院中等部に入学して、王都へ滞在が強制される13の年でのデビューだ。
各地の貴族が王立学院に集うのでパーティーへ参加しやすくなるし、各貴族への顔見せや学院内での派閥の獲得にも影響があるらしい。

その次に多いのが、王立学院高等部へあがる16歳で成人を迎えた時だ。
夜会への参加、アルコールの摂取が可能となる16になる年の、一番最初の夜会でデビュタントする貴族も多かった。
デイパーティーと夜会では規模も煌びやかさも違うため、一生に一度のデビュタントを16の年にする貴族は多いのだ。

今年、非公式お茶会メンバーの中でデビュタントを済ませたのは、王族であるアークエイドだけだった。



さて、そんなメンバー全員が10歳の誕生日を迎えて初めての王都組のお茶会。

10歳になる年、ではなく。誕生日を迎えて10歳以上になれば出来るようになることがある。

今日はその許可を保護者達から貰うため、アシェル達4人は大人テーブルの前に姿勢を正して立っていた。



4人で並ぶと背丈はアシェルとアークエイドはほぼ変わらないが、ほんのちょっぴりアークエイドの方が高くなってきた。次にマリク、その次がエラートの順に高い。

アークエイドとアシェルの背丈が変わらないと言っても、元々はアシェルの方が少し高かったのに、ここ数ヶ月で追いつかれてしまった。

出会った頃はボブカットだったアークエイドは髪の毛が伸びて、胸辺りまでの漆黒を首元で一つに結んでいる。
今から成長期に入り身長が伸びるのだろうが、同じ年の男の子としては標準的な背丈だ。
元々宮中では眼鏡をかけていたらしいのだが、最近では運動をする時以外は、お茶会会場でも眼鏡をかけて過ごしている。王立学院で過ごすときに違和感を感じないために慣れさせているらしい。
ほどよくついている筋肉はぱっと見には目立たず。一緒に庭園で遊んでいるにも関わらずその肌は女性が羨む白さで、黒髪とのコントラストが美しい。
中世的な体格と、切れ長で涼やかな瞳、薄い唇が浮かべる微笑みは、まさしく王子様だ。
——外でこの微笑みが見れるのかはわからないが。

エラートは相変わらず短髪で襟足だけが長い。首元で結ばれた尻尾のような髪の毛は子供のころより伸びて、毛先は胸のあたりまで伸びている。
貴族は長髪の男性が多いのだが、長い髪の毛は顔の周りがうざったいらしい。
子供の中では誰よりも背が高く、子供のころから体格の良さは変わらない。
腹筋や二の腕にも筋肉がしっかりついているし、彫りの深い顔立ちも小麦色の肌も男らしい。
普段は快活な少年だが、剣術で撃ち合っている時はキリリとしていてギャップがすごい。成長期が来たら筋肉質な長身の偉丈夫になるだろう。

マリクの髪は外跳ねの癖っ気で、一番長い毛は鎖骨辺りまで伸びている、鼻にかかりそうなほど伸びた前髪は分けられて、半分は耳にかけてアシメントリーな髪型だ。
上背はあるが、全体的にしなやかな筋肉がついていて、アークエイドとエラートを足して2で割ったような体格だ。
切れ長な目元と鋭い瞳孔、ピンと立った三角の耳も凛々しく、黙って立っていればカッコイイ。黙って立っていれば。
喋れば無邪気な笑顔を見せ、尻尾をぶんぶん振っている大型犬である。

アシェルも髪が伸び、臍辺りまで伸びていた。
非公式お茶会では動き回ると思ってアベルのように片側で三つ編みにしてたらしているが、普段はそのまま片側で結んでいるだけだ。
背はもう少し伸びると思うが、女の身体では友人達ほど目覚ましい伸び幅は見られないだろう。今のところ女性としては少し高めだ。
ゆくゆくは兄達のように中性的で小柄な男性ポジションに納まれたらと思っている。
肌は相変わらず白いままで、全体的に薄い色素と相まって不健康に見えてしまう。しかし身体を鍛えているおかげか、冬が来るたびに倒れないか心配されることはなくなった。
それでも目に見えて筋肉の付きにくい家系らしく、華奢な見た目のままだった。



目の前にある大人テーブルにはアンジェラ、キルル、メアリーが座っている。
アシェル達の背後にある子供テーブルは今、メルティーだけで貸し切り状態だ。

じっとアンジェラに見つめられたアークエイドが口を開く。

「母上、俺達4人でパーティーを組んで冒険者登録することの、許可を頂きたく思います。」

いつもより僅かに緊張の混じった声に、アンジェラの眉がピクリと動いた。

「技術を学びたいのであれば、騎士団の訓練に混ぜてもらったらいいのではないかしら?」

「技術を学ぶのではなく、実戦で魔物討伐や野営などの実用的なことを学びたいと思っています。対人だけでは対魔物向けの訓練にはなりません。」

「王族・貴族子息がわざわざ危険を冒してまでやることかしら?」

「権力と力を持っているからこそ、各地で猛威を奮う魔物退治には、積極的に参加するべきだと思っております。」

「戦場に出ればそこには、権力も守ってくれる人間もいないわよ。」

「自分自身の身を守れるほどには、鍛錬を積み重ねてきたと考えております。」

「不測の事態が起きることも考えられるわ。物見遊山で命をかける覚悟がないのならば認められないわ。」

「瘴気のある場所に赴くのです。物見遊山などではありません。力ある者が脅威から逃げていては民は守れません。」

「王族としての自覚はあって?」

「幸いなことに私は第二王子ですので。」

「リスクを理解した上での決断なのね。でも、わたくしは他の子供達を預かっている立場なのだけれど?」

「もちろん。許可を頂くのは私一人で構いません。」

淡々と応酬していた会話に区切りがつき、アンジェラが子供達の顔を見渡した。

「俺はとーさんからもかーさんからも許可を貰ってます。ね、かーさん。」

「えぇ、あたし達は賛成というか、むしろ冒険者として活動するのは推奨してるわ。獣人族はそもそも武勇を示すことが強さで、権力が高いほど強くあるべきとされているしね。ついでに相性のいーこがいたらテイムしてきなさいな。旦那様も喜ぶし、人族の加護とやらでマリクには必要でしょー。」

「俺はラビちゃんだけでいいんだけどなー。」

マリクの言葉にキルルが応える。
獣人族の文化もあり、一人っ子のマリクを冒険者にすることに異論はないようだ。

ラビちゃんはマリクがテイムしているホーンラビットの名前だ。お茶会にもたまに連れてきてくれている。

続いてエラートが口を開く。

「俺も父上からちゃんと許可を頂いてきました。“騎士団副団長の息子として恥ずかしくない程度には仕込んでいる。”って言ってもらいました。あと何かあったら囮でもなんでもして、仲間を助けろと。」

「それは俺が許可しない。」

「だからもしもの場合だって。騎士は仲間と民を守るのが仕事だろ。」

「お前はまだ騎士じゃない。」

「ぜってーいつか、アークから頼られる騎士になってみせる!」

「だったら縁起でもないことはいうな。」

エラートとアークエイドの掛け合いに、微笑ましい空気が流れる。

少し場が和んだ状態だが、アシェルも意志を示さなければならないらしい。

「僕も家族——お父様とお義母様の許可は頂きました。今までは年に一度、リリィ達やノア達から領地で得た素材を譲ってもらっていましたが、今後色々な素材を自分で手に入れたいと思っています。魔素の濃い場所にしか生えない薬草もありますから。」

そう。アシェルは是が非でも冒険者になりたかった。
マリクは誘いがなくてもいずれ冒険者登録しただろうが、アークエイドとエラートは巻き込んでしまった気がする。

男の子なので、冒険者や魔物と戦うことに興味はあっただろうが、アシェルが強く望んだので付き合ってくれたのではないかと思う。

家の薬草園には豊富に色々な素材が植えられているが、魔素の含有量や、植生的に庭では育てられない植物も存在する。

そして錬金において必要な素材は、薬草だけではない。
魔物からとれる素材も立派な材料になるのだ。

アンジェラは目を見開いてメアリーを見た。メアリーが頷いたのを見て、アシェルに向き直った。

「まさかアシェルが許可を取っているとは思っていなかったわ。よくアベルが許したわね。」

「少し悩んでいるようでしたが、思っていたよりもすんなり許可を頂きました。」

「そう……。あなたのお兄様達は?あなた達が危険な目にあうのは全力で止めるような気がするのだけれど。」

そう言ってアシェルとメルティーの顔を交互に見やる。
どうやらアンジェラも我が家のシスコン・ブラコンっぷりを知っているようだ。

「わたくしは身の程をわきまえていますから、冒険者になんてなろうと思ってませんわ。アシェ義兄様がやりたいことをやるのは、反対しませんし。」

急に話を振られたメルティーが少し声を張り上げて答える。

「お兄様達には無事パーティーが組めたら、手紙で報告するつもりです。今年は忙しいとかで長期休暇中ですが、既にどちらも学院にいますので。それにアルお兄様は冒険者登録していたらしいので、僕だけ駄目は通用しません。」

「そう……少しお気の毒ね。」

アンジェラはメイディー家の兄二人が妹二人を溺愛していることを知っているので、冒険者になった連絡を受けた兄達が学院で暴走するのではないかと危惧する。
息子達に先に手紙を出さないといけないわ、と考えながら苦笑した。

そんなアンジェラの気持ちも知らず、アシェルは二人の兄達を思い浮かべる。

きっと王立学院に入学してなかったら——学院が全寮制でなかったら、そしてまだ長期休暇で帰省中だったら、猛反対されていただろう。
一足早く戻ったアレリオンにも、学院へと戻る支度をしていたアルフォードにもバレないように、わざわざこっそりと両親から許可を貰ったのだ。

兄達は時折の休日とは別に、いつも年二回の長期休暇には必ず家に帰ってくるが、その時には缶詰にされないことを祈るしかない。

「分かりました。この4人でパーティーを組んでの冒険者登録は許可するわ。でも学院に入るまでは、4人だけで活動しなさい。今まで模擬戦をしているからお互いの力量や引くべきところは分かるでしょう。学院に入学後は相談して決めたらいいと思うけれど、少なくともそれまでは、フィアフィーとサマンサのところの双子を巻き込まないように。あの子たちの領地は大魔素溜まりの中でも、特に瘴気の濃い地帯に面してるから。年に一度くらいは息抜きさせてあげて頂戴。」

四方の辺境伯爵家は、国境の大魔素溜まりの瘴気から溢れる魔物を討伐している。
そのため、戦えるようになると子供のころから魔物との戦闘に参加することが多い。
リリアーデの加護が発覚したのも、魔物との戦闘によるものだろう。

「ありがとうございます、母上。」

アークエイドが頭を下げるのにあわせて、アシェル達も頭を下げる。

「キルル、冒険者にいい知り合いはいるかしら?流石に誰にも師事しないまま、冒険者として活動させるわけにはいかないわ。しばらく付き添って指導してくれるパーティーが欲しいのだけれど。」

「もちろん。マリクから話を聞いてすぐに目星は付けてるわ。色よい返事がもらえそうなのはバランスタイプで人当たりのいい男女混合パーティーよ。」

「半年ほどは護衛依頼という形でお願いしましょう。活動日次第だけれど、しばらくは子供達を見てほしいから、遠征依頼に出なくてもいい程度の報酬は用意するわ。」

それからアンジェラとキルルに、活動日はどうするのかや、戦闘時の役割分担などを根掘り葉掘り聞かれ話を詰めた。

やたら冒険者活動に詳しいので聞いてみると、アンジェラは結婚前まで、キルルは現在も冒険者として活動しているらしい。

メアリーは戦闘経験は学院の授業で必要だったからという最低限なため、黙って話を聞いていた。

メルティーはちょこちょこ話してくれるキルルの武勇伝に、キラキラと目を輝かせている。



話し合いで決まったのは。



・活動日は最初の二か月は週に一度魔の森にある一の森へ。三か月目から四か月目は週に一度ダンジョンへ。最後の二か月とそれ以降の活動は二週間に一度1泊2日か2泊3日の野営を込みでの活動を行う。
泊りがけ前提だが、必ず毎回どこで何日予定かを親に伝え、許可を得ること。
4人揃わない日は活動せず、次の活動日まで待つこと。

・基本的には王都郊外にある三つの魔の森の中でも一番瘴気が薄く魔物も弱い一の森での活動を行う。他の場所で狩りをしたい場合は事前に許可をとること。
但し冒険エリアにあるダンジョンでの活動は許可しない。
ダンジョンに入るのは指導者がついてくれる二か月間だけで、そこで必要な知識は教えてくれるらしい。日帰りだが、ダンジョン内での休憩や野営についての知識も教えてくれるそうだ。
ダンジョンに4人で潜ってはいけない理由はトラップルームなど、瘴気の濃いエリアにはないダンジョン独自のシステムがあるので、魔の森での活動より怪我や死のリスクが跳ね上がるかららしい。

・もう少し荒い口調や言葉遣いを練習するなり慣れるなりすること。後衛職であれば敬語を使うものもいるようだが、少数派だという。あまりお上品すぎると、質の悪い冒険者に絡まれることもあるらしい。
所作や言葉遣いから貴族の子供か尋ねられても、家名を名乗る義務はないので無視していいらしい。パーティーメンバーでもないのにプライベートを聞くのはマナー違反だそうだ。
ちなみに武力で喧嘩を売られたら、武力でやり返していいそうだ。
先に手を出してはいけないが、やられっぱなしはつけ上がらせるだけなので、仕返ししようと思わせない程度には懲らしめておくように言われた。

・冒険者として活動するときは髪色や瞳の色を変える魔道具を装着すること。
基本的に色を足していく魔道具なため、アークエイドの黒髪は誤魔化せないらしい。
アークエイドはカツラと瞳の色を変えるブレスレットの魔道具を。
アシェルは髪色を変えるピアスの魔道具と、瞳の色を変えるブレスレットの魔道具を装着することなった。

マリクはハーフと言わなければ獣人に見られるし、エラートはカドラス侯爵家の子供なので、直系色は出ない家系のため変える必要はないそうだ。
逆に将来のことを考えると、この二人は変に誤魔化さずに活動したほうが顔が売れていいらしい。

・最後に魔法に頼りすぎないこと。
これはまだ加護持ちかどうかの判定が済んでいないこともあるが、魔力枯渇した場合。急激な脱力や意識の消失が見られ、戦闘に於いては命取りになる。
魔法は強力な武器となるが、頼りすぎては諸刃の剣になるのだ。



こうして約束事とそれぞれの役割が決まった。
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