氷の王子様と微笑みの男装令嬢

芯夜

文字の大きさ
288 / 313
第四章 王立学院中等部三年生

287 儀式の間と転生者①

しおりを挟む
Side:アシェル14歳 秋



スクロールの期限が来てからというもの、アシェルは常に眠気と戦っていた。

寝起きすぐであれば顔を洗ったりすれば覚醒するのだが、少し気を抜くとうとうとしてしまう。

喋ったり動いたりしていれば眠気が出ないからと、一日寝てばかりもなんだしと思ったのもあり。日中は武術の訓練に充てていた。
怠惰に過ごしすぎると身体が訛ってしまうのも理由の一つだ。

それすらも、少し気を抜くと寝てしまいそうになる。

家庭教師や授業で習ったことを反芻しながら柔軟、筋トレ、走り込みに始まり、木剣を持っての素振りや型のおさらい。
アークエイドが手合わせをしてくれる時は、一緒に木剣を打ち合った。

一度は手合わせ中に眠気がやってきて、身体強化が上手くかからなくなり。
ちょっとした事故にもなりかけた。

相手がアークエイドで打ち合い慣れていたから大惨事には至らなかったが、アークエイドが些細なアシェルの変化に気付いてくれなければ大怪我を負っていただろう。

アベルやアレリオンが邸に居る時は、どちらかが必ず付き添いの元。
錬金についての勉強や、実際に薬を使ってみて体内魔力を判別したり動かす訓練をしている。

こちらの成果はイマイチだ。

その時は確かに理解したと。覚えたと思うのに。
時間が経つとどんどん抜け落ちてしまう。無くなってしまうというより、霞がかかって詳細が分からなくなる感じだ。

結局体内の魔力反応の区別もつかないので、アークエイドの味見は未だに家族に頼りっきりだ。

訓練しても出来ないことが悔しくて仕方がない。
勉強面で挫折らしい挫折をしたことがないので、余計にままならないことが悔しいと感じるのかもしれない。

あまりにも異様に眠たいので、アベルに診察もしてもらったし、眠気が取れるような薬も処方してもらった。

それでも身体のどこにも異常はなく。
体内の魔力反応だって、NMの毒を受けた時のような変な動きをしているということはないらしい。

眠気覚ましの薬も効かない。
なるべく薬が効くように体内の魔力を絞っても、絞ることに集中している間に寝てしまう。

結局分解しきる前に追加投与しているのだが、驚くほど効果が無かった。

アベル曰く「しばらく徹夜続きで疲れた人間でも、眠気が吹き飛ぶくらい強力なんだけどね。」だそうだ。
王宮の執務がデスマーチな時に使われる薬らしい。

そんな毎日が夢現の時間に支配される生活を送っていたが、10月末日の今日は街歩き以来の外出の日だ。

アルフォードとイザベルの婚約式の日である。

「アシェル様、本当に大丈夫ですか?無理をなさらなくても……。」

そう言って心配してくれるイザベルに、何が何でも行くからと言い張ったのは昨日のことだ。

邸の中であれば寝入ってしまったあと男装姿で抱えられても問題ないが、流石に外では嫌だからとドレスを着せて貰って。

咄嗟に服装の違いでお嬢様言葉がでてこないことには少し溜息を吐かれたが、イザベルとアベルに今日だけはいつも通り喋る許可を得た。
頭がぼんやりしているので、言葉の使い分けまでなかなか意識を割けないのだ。

普段通りだといつもの言葉遣いになるし、令嬢らしくと言われたら薫の意識を強くすればどうにかなるのだが、それは困ると言われた。薫の意識を強くされると体調不良も気付きにくいからと。

メイディー公爵家とトラスト伯爵家の婚約式なので、アークエイドは関係ないのだが。
アシェルが控室に行くのが分かっているので付いてくると言ったアークエイドが、馬車に揺られる隣に座っている。

ガタゴトという、殆ど揺れないのに響く馬車の音に耳を傾けながら、うとうとしたまま大聖堂に向かう。

アシェルは婚約式が始まる直前に集合で良いだろうと、アベルたちと一緒に出発ではなく、第二便でアークエイドとメアリーと共に馬車に乗っている。

アークエイドがどうしても王宮に行かなくてはいけない日の昼間の付き添いも、メアリーがやってくれていた。
最近はなんだかんだとメアリーと過ごす時間が長くなっているなと感じる。

「アークエイド殿下がいらっしゃるから大丈夫だと思うけれど……。わたくしも控室に行くわよ?」

「いいえ、メアリーお義母様は婚約式に出てください。僕は記憶持ちだから出れないけど、メアリーお義母様は参加できるんですから。大丈夫です。アークはどっか行けって言っても、絶対傍から離れませんから。」

「そうね……。でも、何か困ったことがあったら呼んでちょうだい。殿方に伝えにくいことだってあると思うから。」

「ありがとうございます。」

今日のメアリーに嫉妬の色は見られない。
というよりも、あのスクロールを使って邸に戻ってきてから嫉妬の色は無く、ずっと心配されている。

今までしたことがなかったのに、ちょくちょくおやすみのキスを貰うようになった。
それはメアリーと再婚してから滅多にしなくなっていたアベルも。

アークエイドが居ない時に武術の訓練は駄目だと言われたので、メアリーが付き添ってくれる時には刺繍をして過ごしていた。
孤児院へ寄付してもらおうと思ったのだ。

針を持ったまま寝るのは危ないのに、気付けば船を漕いでしまっていて。
メアリーが刺繍道具を回収して、膝枕までしてくれて寝かしつけてくれたこともある。

スタンピードの時にキルルがしてくれたように、背中をポンポンと優しく叩いてくれて。
ぼやけた意識だったので覚えていないが、子守唄も歌ってくれていたように思う。

そうやってメアリーに寝かしつけて貰ってお昼寝すると、不思議と寝起きはかなりスッキリしていた。
うとうとしているのですぐお昼寝できるのだが、その寝付きもいい気がするのだ。

未だにメアリーの嫉妬が何に起因するものなのか判明していないが、ここ最近の関係はかなり良好なのではないかと思っている。

馬車が大聖堂の前に到着する。

アシェルはアークエイドに抱えられて馬車から降りた。
心の底からドレスで来て良かったと思う。

馬車に乗る時は手を取ってもらっているのに足を踏み外してこけそうになったため、転げ落ちたらどうするんだと、自分の足での乗り降りの許可が降りなかったのだ。

こけて怪我をするくらいなら特に気にならないのに、寝惚けてて受け身が取れるのかと呆れられた。

そもそも前世でこけそうな時に、体術で習うような受け身なんて取ったことが無い。普通は手をついて顔面を守るくらいでは?と思うのに、アークエイドが過保護すぎる。

アシェルを降ろしたアークエイドは、続いてメアリーの手をとり、馬車は停留所でしばらく休憩だ。

今回は御神体がどれか分かっているので、大聖堂の礼拝堂にあたるホールで、御神体の植木鉢に軽く頭を下げておく。

お祈りまではしないが流石に素通りもどうかと思うので、アシェルなりの神様への敬意だ。

今日もメアリーが先導してくれて、その後ろをアークエイドに腕を絡めて歩いていく。
家族以外にエスコートされる気恥ずかしさより眠気の方が勝ちそうで、時折ぐらつく身体の支えにしている感じだ。

神官が開けてくれた儀式の間へメアリーが入っていく。

相変わらず儀式の間は真っ白で。
何処に照明があるのか分からないが、とても明るい空間だ。

中央の雛壇と祭壇の前には、白を基調にした衣装に身を包んだアルフォードとイザベルが立っていて、同じく白を基調にした少し派手な神官服を着た祭司から説明を受けている。

来年にはアシェルとアークエイドの婚約式をする予定なのだが、儀式そのものに出られないアシェルもあそこに立つのだろうかと少し疑問に思う。

残る家族は壁際で談笑に耽っているようだ。

二家で行う婚約式は二回目だし、メイディー家は三回目、トラスト伯爵家は四回目の婚約式への参加である。
当主たちは自分達や兄弟のものにも参加しているだろうし、雰囲気に緊張などは見られず和やかに過ごしている。

アシェルにとっては見ているだけでも不安を掻き立てる部屋なのだが、儀式の間に足を踏み入れない訳にはいかない。

聖杯のような物に家族の血を垂らすのだが、この儀式の間で行わないといけないらしいのだ。
腕だけとか片足だけとかではなく、身体全体が儀式の間に入っていないとダメらしい。

アレリオンとサルビアの婚約式の時も、少しだけ儀式の間で待って、婚約式が始まる直前に血を提供してアシェルだけ控室に移動していた。
今日もその予定だ。

だからアークエイドと共に、儀式の間に足を踏み入れた。

それだけなのに。

過去二回には感じなかった空気の変化を感じる。

「アシェ、どうした?」

数歩進んで立ち止まったアシェルに、アークエイドが心配そうに声をかけてくれる。

でもその声は、聞こえているはずなのにアシェルの中には残らなかった。

「……嫌……、やだっ……!」

「アシェ!?」

ドンっと腕を組んでいたアークエイドを押し離して、アシェルは自分の身体を守るようにしゃがんで頭を抱える。

アシェルは——薫はココを知っている。

この真っ白な世界も。

この部屋を満たす神気空気も。

薫が死んだあとに訪れた場所にそっくりだった。

何故いきなり思い出したのか分からないが、初めて意識に浮上した記憶に、夢現の思考はあっさりと飲み込まれる。

その場所は、薫を生まれ変わらせてくれると言われた場所。
そして薫としての人生を取り上げようとした場所だ。

明らかに様子のおかしいアシェルの元へアベルたちもやってくるが、アシェルにはその足音も姿も認識できなかった。

アシェルに見えるのは、透けるような明るい金髪に、ブルーの瞳をもつ中世的な男性だった。

彼は薫に言った。

可哀想に。次は君にふさわしい世界に生まれ変われるよと。

「嫌っ、新しい人生なんて要らないっ!私にふさわしいかどうかは、私が決める事よっ。私は幸せだったのっ。嫌、やめて……咲と健斗との思い出を、取り上げないでっ!!」

そんな薫の言葉が聞こえているのかいないのか。
彼は勝手に話を続けている。

新しい世界の名前は“古都”。
日本にある京都がイメージの、綺麗に区分けされた世界。
日本人なら馴染み深い名前じゃないかな?

“地球”とは違ってファンタジーな魔法もある世界で、君の知的好奇心を満たしてくれるよ。
家族も君みたいな一族なんだ。

そう神様が話している間にも、薫の中からどんどん思い出が抜け落ちていく。

「そんなのどうでもいいっ。咲と健斗の居ない世界なんて要らないっ。忘れたくないよ……。二人のこと忘れないといけないなら、生まれ変わりたくない!消さないで、取り上げないで……良い子にするから。私の、大事なものなの……。」

「アシェっ、しっかりしろっ。アシェは咲のことも健斗のことも覚えているだろ!何を思い出したのか知らないが、記憶に引っ張られるなっ。薫は、アシェル・メイディーは今こうして生きている。二人の親友のことも忘れてないだろ?」

薫に視線を向けた穏やかな笑みを浮かべた金髪の男性の表情が焦りを含んだ、と思ったらぶんぶんと肩を揺さぶられ、アシェルの視界にサファイアブルーの瞳が映った。

混乱した頭で現状を把握しようと頭を働かせ、ようやくアシェルは落ちついた。
アークエイドの言う通り。今のアシェルの中に親友二人の記憶はしっかり残っている。

周囲には今日の主役のはずの二人や、神官まで集まってきている。

「……あーく……ごめんなさい。」

ドレスの袖で瞳から溢れていた涙を拭おうとして、ハンカチが目元に当てられる。

「謝らなくて良い。アシェが無事ならそれで。聖杯に血だけ垂らして、早めに控室に行かせてもらおう。」

「うん。」

何故今回、生まれ変わる時のことを思いだしたのか分からない。
“授け子”と違って“記憶持ち”には前世と生まれ変わる間の記憶はないはずなのだ。

それでもアシェルははっきりと、あの金髪の男性が神様だったと断言できた。
人型だが、人間には思えない雰囲気を醸し出していたのだ。

アークエイドに支えて貰って立ち上がり、やはり不安を掻き立てる空間から目を逸らそうと、アークエイドの腕にぎゅっと抱きつく。

(こんなにも不安なのは……覚えてなくても記憶を消される感覚が残ってるからなのかも。それなら“授け子”が平気で、“記憶持ち”だけが不調を訴えるのもおかしくないよね。)

でもその時は確かに記憶が消えていくと感じたはずなのに、なぜアシェルには二人の記憶が。前世の記憶がしっかり残っているのだろうかとも思う。

神様が何に慌てていたのかも覚えていない。
意識が現実に戻ってきてしまえば、先程思い出したものはどんどん靄がかかって見えなくなってきている。

そんな思考に意識を飛ばしている間に神官とアークエイドが協力して、聖杯にアシェルの血を垂らしてくれた。

「終わったぞ。控室に——。」

「少し待ってもらえるかな?この部屋を出れられると困るんだよね。」

アークエイドの声を遮るように男の声が響いた。

誰もがその声の主に視線を向け、部屋の奥に居る先程までは居なかったはずの男に神官たちは全員頭を下げている。
奥に扉のような物は無く、何処から出てきたのか見当もつかない。

その男は茶髪に茶色い瞳の、平民らしい何の特徴のない男性だった。
前世の感覚で言えばイケメンだろうが、こちらにはイケメンが溢れすぎていて平凡だと感じる容姿。年の頃はアベルたちと変わらないか少し上だろうか。

それなのに、アシェルはソレを神様だと思った。

なんでこんなところに?と思うが、この世界は生命の神への信仰だけはとても深い。
実際に“授け子”という奇跡も起きるし、神託なんて言うものもあるのだ。

神官たちが当たり前のように頭を下げているので、もしかしたら神様がふらっと世界に現れることもあるのかもしれない。

もしかしてまた記憶を奪われてしまうのかと、身構えた身体が硬直する。

そんなアシェルを庇うように、アークエイドが一歩前へ出た。

「ふふ、やっぱり逸材だね。私に気付いたんだ?あぁ、『彼女以外、動いては駄目だし、喋っても駄目』だよ。……まさか思い出すとは思っていなかったけれど、稀有な魂が闇に染まらなくて良かったよ。隣の彼に感謝しなくては。」

「生命を司る神様が……何を、しにきたんですか。」

「警戒されてしまっているね。そうだね……アフターケアに来たら、たまたま魂に傷を負っていたから。ついでにその傷も治してあげようかなっていう、神の気まぐれってやつかな。——なに?自分で神の気まぐれって言うなだって?でもヒトはいつもそう言うじゃないか。もっと分かりやすくって、仕方ないだろう?私にだって制約があるんだ。全く。今代の御子は力が強すぎてうるさいね。嫌なら他に降りろって?君の身体が一番具合が良いんだから。長生きしてもらわないと困るよ。」

恐らくアシェルしか動いたり喋ったりできないのだろうと問いかけると、男は答えた。
のだが、途中から独り言で誰かと会話している。

あの身体の持ち主と喋っているのだろうという事は、会話の内容から推察できた。

そして否定されなかったことから、やはり目の前の男の意識は転生を司る生命の神が憑依した状態なのだろう。

「私の、記憶を奪いに来たんですか?」

アフターケアと言われても、それくらいしか思い浮かばなかった。

生と死の狭間で感じた記憶が薄れていく感覚。

あれが生まれ変わりとして必要な過程だとするならば。前世の記憶がこんなにもハッキリと残っているアシェルは、世界にとってのイレギュラーなのかもしれない。

「無理やりそんなことしないよ。あの場所はそういう作りだから、君には悪いことをしたなって思ってる。まさか記憶が消えることで魂に影響があるとは思っていなかったんだ。きちんと記憶は返してあげただろう?本当は魂に負荷をかけそうな嫌な記憶だけ、消すか薄めてから降ろすつもりだったんだよ。母体が持たなかったから、それが出来ずに慌てて降ろしたんだけどね。アフターケアはその処置をしてあげようかなって思ってね。新しい人生はどうだい?ちゃんと君の魂にふさわしい環境だっただろう?……あぁ、生まれてから起こったことは、私は何も関与していないからね。降ろしてしまえば、普通はこういう特殊な空間を除いて関与できないから。」

一言返せばつらつらと長文が返ってくる。
会話をしているというよりも、男が言いたいことを言っているだけとも、アシェルに説明してくれているようにも感じる。

「……お陰様で、良い人生とだけ。」

「そう、それは良かった。その一族なら、君の魂にぴったりだと思ったんだ。で、どうする?っと、その前に君に伝言を伝えないとだね。あとからじゃ意味が分からないかもしれないし。『彼女の記憶を知らない人間は出て行って』。」

男の声に合わせて、神官たちとトラスト伯爵家の人間が扉に吸い寄せられるように出て行く。
トラスト伯爵家でこの場に残ったのは、サーニャとイザベルだけだ。

恐らく、前世の記憶があることを知っているのではなく、詳細を知っているかどうかでふるいにかけられたのだろう。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 【ご報告】 2月28日より、第五章の連載を再開いたします。毎週金・土・日の20時に更新予定です。 また、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。 引き続きよろしくお願いいたします。

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました

星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎ 王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝―― 路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。 熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。 「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」 甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。 よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、 気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて―― しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!? 「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」 年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。 ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております

紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。 二年後にはリリスと交代しなければならない。 そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。 普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…

大金で買われた少女、狂愛の王子の檻で宝石になる ―無自覚な天才調合師は第二王子の婚約者(虫除け)を演じることになりました―

甘塩ます☆
恋愛
「君を金貨三十枚で買ったのは、安すぎたかな」 酒浸りの父と病弱な母に売られた少女・ユナを救ったのは、国中から「放蕩王子」と蔑まれる第二王子・エルフレードだった。 ​「虫除けの婚約者になってほしい」というエルの言葉を受け、彼の別邸で暮らすことになったユナ。しかし、彼女には無自覚の天才調合師だった。 ​ユナがその才能を現すたび、エルの瞳は暗く濁り、独占欲を剥き出しにしていく。 「誰にも見せないで。君の価値に、世界が気づいてしまうから」 ​これは、あまりに純粋な天才少女と、彼女を救うふりをして世界から隠し、自分の檻に閉じ込めようとする「猛禽」な王子の物語。

獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない

たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。 何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

処理中です...