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title #3 "Welcome, Mr. Another World!OYOYO ” 幕の内 11/?
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"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
幕の内 11/?
「あ~おはよ。昨日はひどい目にあった … ような気がする」
ガヤガヤとして朝の喧騒の中、げっそりした顔で登校してきて机に倒れこむ。
さわさわ
迎えたクラスの連中が探るように挨拶を返す。
ドタッ
あまり歓迎されていないと、深追いはせずにもう一度倒れこむ。
「なんかこの机のクローズアップはデジャビューあるんだけど気の所為かな?昨日なんかあったっけ。どうしたんだ、お前ら顔が無州ってるぞ。笑う門には福来るだぞ」
なんか辛気臭そうな顔をしているクラスメイトに運が逃げそうな表情していると指摘する。
「それはコッチのセリフだ」
誰も賛同をしてくれない。しかし女子の一部はなんかホッとした顔をしてる。
「なんかあった?」
昨日は色々あってみたいで、教室で気を失ったらしいのは覚えているが、なんで気をうしなったのか、何があったか覚えていない。一晩寝て起きたら前日の記憶が粗方すっ飛んでる。まあいつもの事だ。しかしいつもは無い違和感があった。
「本当にナニがあったんだ?あたしいつもと同 … いや、昨日の事はいつもより酷く記憶がつたないんだよな」
いつもと同じって部分には多少嘘があった。前日の事を忘れのはいつもの事だが、今回は自分の恣意的な忘却願望が有ったような気もする。つまり忘れて良かったと思っている。
「なんかのトラウマで忘却型のPTSDって奴になったかな?」
交通事故や戦争等で恐怖を感じた時、ずっと恐怖を感じると体はストレスに耐えきれないと自己防衛の為に記憶を封印して、ショックに耐えれる程記憶が薄れた時に思い出したりするらしい。何があったか知らんが、体がそういうなら今は心に従い忘れていよう。
(過去を全て悪れたいって思ってるから、そう思うと少しだけの前借だな。できれば今朝の事も多分忘れた方がいいような気がするんだよな)
黒歴史って程でもないけど、出来れば忘れたい事案?があった。
今朝ねぐらの古いソファーベッドで起きた時股間に違和感があった。
「えっ??」
赤ジャージのズボンをめくると紙オムツをしていた。
「あっ?」
そんな趣味に目覚めた?それともまだ鏡は見ていないが、浦島太郎みたく100年近く寝ていて、知らぬ内に玉手箱を開けてBBAになったのかと思った。
(ならラッキー。長生き出来たんだ。どんなBBAになったんだろう。覚えてないのはボケたのかな。そういえばボケると現在の事はさっぱりだが、昔の事は覚えているっていうから、懐かしい昔を思い出していたのかな)
昨日まで通っていたと思っていた高校生活は遥か過去の思い出だったのかと思うと嬉しくなった。年を取った時に全てを忘れるのかなと思っていたが、どうやらまだボケてはいないようだ。人生で初の穏やかな日々を過ごせたから郷愁で思い出したかな。
キョロキョロ
高校時代の記憶を参考にすると、そこいらにあるはずの姿見を探すと、学校指定の赤ジャージを着た、まだ小娘な自分が寝ていた。
「ふう。なんだ。長生きできたワケじゃなかったのか … まあ、いいか。これからBBAに成れるかもしれん。 …… なら、こんなもん何で履いてるんだ」
グイっとオムツの中身を確認したが、幸い薄い本のお初にありがち展開の赤いモノは無かったが、それは無いがどう見ても大小便汗以外の体液が付いていた。べたつき具合から見ても、多分汗じゃない。
(そんな薄い本展開は見たことも描いた事もないよな。どんな展開なんだ)
花のJKが起きたら使い捨てオムツ?履いていた。わからん。
「精通でもあったかな。でもあたし一応女子だしな。遅れて色気ついたのかな。それともインキュバス[男性夢魔]にでも憑かれた。それか睡眠暴行魔にやられたかな」
指で拭って嗅いだ体液?は匂いは幸いクリの花の匂いじゃないので、それは大丈夫なようだ … 多分だけど。別に立って歩いても痛みのヒリヒリもしない。一応大丈夫かと手鏡で確認しようと手鏡を探す。
「なんで女ってのは自分のを確認するのに鏡なんぞいるんだ。野郎なんて裏筋の糸ほつれまで剥けば幾らでも確認出来るってのに」
ヨロヨロ
手鏡を鏡台に戻しに行こうとするが、よろけて足腰に力が入らない。
「女の子がお初に体験した次の日は真っすぐ歩けないとは聞いた事あるけど、多分経験ないから知らんが、あたしに昨日何があったんだ。前日の事を全部忘れるなんて、あたしはあの酔っ払いの二人かよ」
学校で睡魔にまけて寝て?からの記憶が全てない。確かに物覚えは絶望的に悪いが断片ぐらいは残っているのが普通なので悩む。幸い見つけた手鏡でみたが、まあ多分大丈夫な色と形であった。わからんけど。
「学校行って誰かに聞こう。でも何で粗相したような恰好になってるんだけど、あたしに何があったっけとは聞けないよな。そういや、この体のダルさはなんか覚えがあるような」
以前睡眠計のガスをまかれて気を失って攫われた事を思い出す。
「そういえば以前朝食つくる婦女暴行魔いたな*。寝てる間にペンシル[細い男根]にやられたかな。やな初体験だな。手遅れかもしれんが中出しされてるなら一応洗っとくか。妊娠もいやだけどVD[梅毒]とかAIDSも怖いし。まあ相当手遅れだけど」
まあどっちもセンセイや治療院に頼み込んで幾ばくかの治療費払えば何とかなるだろう。何しろここは普通に医療活動の他に魔法の杖とは言わんが、それなりに融通の利く魔法での治癒って手段もあるからな。
「あれっ? … あたし魔法嫌いじゃなかったっけ」
基本的に病院にはいい思い出が無いし … 注射嫌い 退屈嫌い 治療費払いたくない 、そして何故か知らんが魔法的治療が輪をかけて嫌いであったが、その輪が取れて普通に嫌いぐらいになっていることに気が付いた。
「女心と秋の空かな。あたしどんないい加減な人間なんだ」
年食ったら肉や油より山菜とか魚が平気になって好物の順位が入れ替わるらしいから、それかと思った。
「ん~~~。ああ、じゃあ平気になったらお金貯められたら、治してもらおうかな。お味噌でもいいけど、ハブられるのは嫌だもんね」
クラスの連中が今度の休みに皆で海に行くって言っていた。クラスで海なんてどんな青春ドラマかと思ったが、何故かウチの連中は他のクラスに比べて気持ちが悪いほど仲がいいらしい。仲良しこよしは嫌いでは無いが好きって程でもない。角が立たないならドロンしたいが、不在に気を使われるのも嫌なので壁の花ぐらいに顔を出しておいた方が気を使わなくていいだろう。
でも出来れば断ろうと、借金の返済でお金が無いので水着が買えないと言ったら、クラスの女子に自分のJC時代ならまだしもJS時代のお古をその場で出されて言い訳が封じられて後に引けなくなった。
「あの女郎(メロー)ども。初めから読んでいやがったな」
ただ行くならそのままでよかったが、水着が無いからと断ろうとしていたので、水着を用意されては水着姿を見せないとダメになった。
誰もあたしの水着姿なんぞ拝見したいとは思わんけど、読者サービスにもならんが、ここまで周到に逃げ道を潰されては変に隠すといらん心配されるといかんから。
「覚悟を決めるか。まだ国から医療補助金出るからな?仕方ない。貯金叩いてセンセイに頼むか。多分足りないな。25年ローンとかだと嫌だな。学校行って医官のお姉さんにも聞いてみよう」
椅子に掛けられた制服に着替えようとして、ジャージの上下を脱いで着替えようとすると手に取った制服は胸元がカギ割きで破けてる。やっぱり婦女暴行あったかなとジャージの上を脱ぐ。
「見回しても部屋にちらかっていないわね。やっぱり寝てるときなんかあったのかな。まあ、いいけど」
Tシャツみたいに頭から被れば良い、いつものブラトップは無かったので、あまり慣れぬが普通のブラを取り出して付ける。
「めんどいな~。このタイプは …」
ハタと気が付く。
「あたしこんなの持っていたっけ」
今時JSだって付けないような真っ白のモノである。
「確かにサイズはそうだけど」
まあいいやとつけようとする。手に持った可愛いモノを付けるんだと思うと、いつものと違った高揚感があるのに気が付く。
「なんかいい事あったかな」
あまり過去を振り向いて良いことないので普段はしないが、なんかした方がいいので心を任せる。
「… あれ、なんで 火傷が治ってるんだ」
思わずそうつぶやいて、姿見の前にパンイチの上半身スッポンポンを晒す。
何とか女子だとは分かるぐらいにあった隆起に張り付ていたふくらみよりよっぽど目立つ火傷痕は無くなっていた。
「❔ ❓ ¿ ❔ なんで治ってるんだ」
擦り傷切り傷で赤チンやマキロン 唾つけときゃ、知らん間に治っていたようなもんじゃなかった。
「?」
ブラを置いて両手で触ってもいつも感じていたザラついていた肌の感触は無くまだ水を弾ける程の瑞瑞しい感触。
「メイクのバイトで、戦争反対のダイ・インイベントに行って、確かにあんな傷をシリコンメイクでつくっていたけど、自分に付けた事なんかなかったよな」
戦争だか反戦やら訴える連中がやってるデモの参加者が死んだふりするダイ・インと言う方法があるが、昔はただ一分道路に寝っ転がっていたが、発祥が美国なのでSFX映画の本場だけに、イベント化していつのまにか傷跡や死者メイクで参加するようなったらしい。
(あれドッカらか知らんが金出るんだよな。お陰であたしらも雇われたんだけど)
人数が足りないと言われたので出来合いの傷痕セットをくっつけて自分も出てくれと言われた。あたしは別に集会の賛同者じゃないし、趣旨に合わないだろうと言ったが、デモの参加者も半分以上はマスコミ向けのバイトだからと言われたので、じゃあってメイクくっつけて出た。そのシリコンゴムを今までずっとつけていたのか?、それも普通は顔や腕、足に付けるものだが、見せない旨の部分に?そんな馬鹿な。
「その時の傷跡メイクを夢の中で現実と混同して、以前からずっと本当に火傷していたと思っていたとか。それにしちゃえらく現実味にある夢だったな」
幾らあたしが夢と現実の境界が曖昧にボケていても、流石にそんな長い間勘違いしてはいないだろうと、なんとか思い出す。
「ああ、そうだった?昨日センセイに治してもらったんだった … 夢で無かったならそれでよかったけど、なんで昨日だったんだ?」
昨日はなんかの記念日だったのかなと思い出す。
トナカイに乗った赤服のJJIにはまだ早いし、誕生日でも無い。赤飯を炊いたワケでも七夕に七五三でも万聖節でも無かった。
なんで今まで治して貰わなかったんですかって、朝飯の時センセイに聞いたら『お前が言うなって』みたいな微妙な顔をしていた。
朝から疲れたって感じがしたんで、なんかあったんだろうと思ったのでそれ以上は考えなかった。
「なんかあったんだろう。まあ済んだことだからいいか」
何事にも理由がある。ただその理由が全て分かるとは限らない。
--------------
「で、センパイやセンセイは他になんか言ってなかったか?」
朝方の事を話しているとネコらが興味津々に聞いてくる。コイツはネコだけに何か面白そうな事があると敏感にかぎつけてくる。
「相変わらずに興味を隠さない奴だな。まあいいけど」
どうもあたしは言葉足らずか言葉あまりで、会話の塩梅がわからないので、抜けた部分は素直に聞いてくれるので、状況を周りにも説明する狂言周し的にはありがたいキャラである。
おまけにぶっきらぼうでもあるので、誤解されやすいとかで、コイツがいないとクラスの連中ともっとギスギスしていると思うので、潤滑剤たるコイツのヘソを曲げないようになるべくソツなく答えるようにはしている。
それをアルファ[便宜上あたし]に大事にされていると思っているらしく、なんか周りに誇らしげである。あたしなんかに贔屓されて何が嬉しいのかわからんが、勘違いは本人の勝手だからほっとく。
「そういやあの二人なんかおかしかったな。朝は大体ボーっとしているのに、何かワチャワチャしていた」
まあおかしな連中ばかり集めて出来た街だから今更気にしないと言う。
「お前らもなんか変じゃないか?なんか顔赤くねえか」
遠巻きに見ている女子も男子も何かおかしい。
「寝不足か?目の下にクマが … お前じゃない」
クマって言ったら、クマ型獣人が自分の事ってボケてシャシャリ出てこようとするのを予めのボケ潰しで制する。せっかくボケられると思っていたのに先んじられて潰されて、どうして教師室にあったのか知らん小石を蹴っている。
「そこの熊ら、ブツブツ言わない」
少しゲッソリしたり、落ち込んだ目じりはほっとくとして。
女子は手ちんこ[指遊び]しているし、男子はネコ型なら分かるがイヌ科の奴も猫背になって男女共にソワソワしている。
鳥獣店に勤めているので知っているがあれは多分発情期だ。目の前のネコも銀色の毛皮に隠れいるが頬に朱が指している。
「大変だなお前らも」
「何が?」
「いや、大変だと思って。だってネコのアレってゴルゴかのび太の射撃命中率並みに必殺必中だろう」
ネコの妊娠率はほぼ100%なので、数か月後にカンパでも求められても叶わんのでちゃんと持ってるか心配になった。アレは基本男が持つのがマナーだが、無くて一番困るのは女の方で、日々の狂言回しの役どころがいなくなると困るのでセンセイから貰っておいてやろう。
「それにネコの女は事後が痛いとか聞いたけど大丈夫か」
ネコのペニスは排卵を誘発するためとかで、先端に返しが付いていて抜こうとすると膣内を引っ搔いてかなり痛いらしい。春先街でサカっているのを見たとき、オスがやることやったからとっとと帰ろうって時にメスが良く飛びかかっていたので「早いのか?」それとも「金が足りない」のかと思ったらアレはメスが痛いからだった。
真珠やイボ付き鉄兜[コンドーム]使うと女が嫌がるらしいので大変だと思った。持っていた赤チンを、いざというときバージンの偽装にも使えるぞ渡す。
バシッ
うぎゃあああ
肉球付きの手が一閃して、顔に三本の内出血痣が付く。
「わたしはまだ処女だ~~~」
そうなの?とっくだと思っていた。ヒトは見かけじゃないと言うとしたが、それどころではない。
「いってええええええええ」
顔を抑えてひーひー言ってるあたしに『安心しろ ミネウチだ』と爪の湾曲した裏側だから大丈夫だと言う。確かに爪の正拳?でやられたら顔が三枚おろしになっていただろう。
「でも痛いんですけど」
誰かが出してくれた手鏡で顔を見ると、どこのキングさんだって爪痕が乙女のご尊顔に走っていた。
「これはファミレスの客が引くな。しゃあない」
バイトに支障が出ると拙い。マジソンバッグの中にポーションを探すと白ガムテに赤マジックで『らすとえりくさあ』と書かれたシャネルナンバー5みたいなガラス瓶を開けようとする。
「待て マテ まて」
周りが止める。
「何?」
「何って?お前何を使おうとしてるんだ」
「ポーションだぞ。顔は流石に赤チンは拙いだろうから、かとていってこんな内出血痕残ってるとバイトに支障が出る」
このままじゃ客の前に出ない厨房の調理担当に回されるが、業務用の調理器具は重いので多分筋肉痛でしばらく苦しむのは嫌だ。多分今朝みたいに体がよろけて通学すら苦行になる。
「それ幾らするか知ってるのか?」
「センパイに貰ったもんだから知らん」
周りを気にせずグっっと、元気はつらつオロナミンCみたいにプルトップ開封しようとすると周りに取り上げられる。お前はこれが幾らするか知ってるのかと再度言われて、だから知らんと言うと、売ったらバイト数十年分だと言われた。
「貰ったもんのを換金したら仁義に反するだろう。それに物なんて必要な時に使うのが正しいんじゃない。食い物だって、食べたい時が美味い時って言うし」
弁当の好きなおかずは一番に楽しむ。
至極常識を言うと、そりゃそうだし使うのは持ち主の勝手だけど、納得できないと止められた。
「仕方ない。クラシックレースを控えたサラブレッドを桜鍋にするのは勿体無いから、誰か治癒魔法余ってる奴いた治してやれるか」
「わたしまだ一人や二人分は大丈夫だからやったげる」
言われて金髪碧眼のエルフ娘が出てきて、魔法治療は大丈夫かと探るように聞いてきた。
「ん?ああ、別に構わんが、チケット[魔法使用回数]減るけど大丈夫か?」
言われた女子は種族のイメージで合わぬ?人懐っこい笑顔で心配ないと言う。
「大丈夫。わたし週末まで紛争地の医師団に帯同していたから、まだ治癒魔法は継続中よ」
そう言って白い手袋を取ると魔法を使ったワケでもないのに淡い橙色の治癒の光を放っている、エルフらしい?細長い白い手が現れる。僅か数ワット程度の明るさであるが、見ているだけで眼精疲労が解けていくようだ。
「そりゃ良かった。回数券減らしたら申し訳ない」
多くのフィクションでは魔法効果は一過性で、即効性のあるものとして描かれるが自分達が主に使うのは永続的なモノである。
魔法だってエネルギーが無ければ発動しないが、短時間に劇的効果を得るってのは非常にコスパが悪い。
短時間に劇的効果の代表みたいなもので火薬による爆発ってのがあるが、何かを破壊する為に多くは使われるが、あれは本来火薬が持っているエネルギーの一割も欲しい効果には使われていない。急激な化学反応にはロスが多いのだ。
ダイナマイト数十キロの爆発エネルギーは削岩作業では畳程度の岩盤を割って終わりだが、仮にその爆発エネルギーを100%電気変換出来たら小国なら数日分の電気使用量になるぐらいだ。
「ハンバーグを焼く時幾ら高火力で短時間に焼いても表面が焦げるだけで中身は生みたいなもんかな。やっぱりじっくり焼いた方が美味しい」
調理のガスだって、強火で短時間に温めるより弱火で時間をかけて温めた方がガス代は浮くと言う。
「ドラッグレースカーとエコカーじゃ同じ燃料で千倍の距離走るっていうもんな」
上から旅行に来る連中が彼らの母国と変わらぬ能力と容姿の為に現地で契約[買った]した生徒らは彼らのオリジナルボディに即した体形に獣化/亜人化するだが、ずっと人気の無い観光地を物見遊山をするなら良いが、人気のある場所に行くならその恰好では拙いので現地人の恰好をしないと周りが騒いで旅行を楽しめない。だからその為に人間への仮装する魔法をつかって一般現地人に紛れて観光を楽しむ。
「二度手間だな。なら普通に一般現地人に憑依して楽しめばよさそうなもんだけど、そうもいかんのだよな」
連中の魂魄は大きく強力であるために、現地人の体と魂魄にはそのままでは収まらない。
「巫女やシャーマンがご神託で神おろしをしたとき、巫女は神の魂に耐えきれずに神が天上に帰った時は支えを失って死ぬとか昔からよくあるらしいもんな」
アッチからすれば使い捨ててもよさそうな程矮小な存在らしいが、幸いあっちにも動物愛護団体か、人権保護憲章でもあるのか知らんが死なれちゃ困る事情があるので、その下準備として連中の魂を受け止めるだけのボディトランスファー[体転移施術]をやってくれるらしい。わかりやすく言えば、憑依する意識体が収まっていた体の複製品になる。やってくるのが獣人ならその獣人に、亜人ならその亜人とそっくりに作り替えられる。
「初め改造手術って言われていたらしいけど、先人達が『俺らはショッカーじゃないんだから勘弁してくれ』って、なんか適当にそれらしい言葉を探して、取り合えず“ボディトランスファー”、略してトランスファー化って事になったとか」
確かに今時の高校生が改造人間って言われると嫌だろうな。いわんや仮面怪人とかドルゲ魔人とか前世魔人も自殺したくなるほど嫌だろう。
取り合えず死ななくて済むようにトランスファー化するのはいいが、先に述べたように、その恰好で上の連中が観光地に行ったら『ケモケットですか。カメラどこにあるんだ。ゲリラ撮影かな。有名俳優とか女優来るんですか』って事になるので、現地人に成りきる為に魔法で化ける。
ここで問題が出来た。
上の連中は大体が短期旅行なので … アッチの世界でも有給はそう取れないらしい … 数日化ければいいので、毎日宿泊先の部屋から外出するとき魔法使って化ければいいが、現地人である我々はそう何度も魔法を使いたく無いと言う者が殆どだった。
何しろトランスファーになったメリットは獣人の強い肉体と魔法を使えるようになるのが目的であったからだ。しかし元々脆弱な体を無理やりスープアップ[性能向上]しているので無制限に使うとエナジードリンクで無理やり体を動かした末路みたいに体が壊れるのでの生涯で使える回数を安全装置として遺伝子の一部に組み込まれて、魔法使用のテロメアが無くなったらそれで赤玉は出ないが魔法は打ち止めである。
トランスファーが魔法を使いたくないと思っても仕方ないだろう。
魔法のブレーカーが落ちるのは体へのダメージ蓄積であると分かったので、どうすれば体へのダメージが少なくなると調べると、元々人間の体は激しい運動をすると早く体は蓄積したダメージでダメになり、適度な運動をした方が健康で体に障害も発生せずに長生きできるので、魔法もそうではないかと検証したところ、体と同じように時間をかけて徐々に効果が出るようにしたほうが回数は増えると結論が出た。
しかしまた問題が出て、魔法は一度発動すると使い切るまで効果が続くので、小出しが出来ないのだ。
「使い捨てカイロみたいなもんかな?密封の封を開けて一度酸化を始めると止まらない。でも空気との接触面の増減をすれば持続時間を少しは調整できる」
揉めばより温かくなるけど早く寿命が来るが、揉まないとあんまり温かくないけど長時間持つのと同じようなものらしい。
それがわかったので、魔法は劇的効果を求めるより時間をかける事が常識になった。
爆炎より小炎。
氷塊より氷片
大癒より小癒
派手さは無いく、別の魔法を使わない限り長い期間複数回使う事が出来るので、ほとんどの者はしょぼいと言われようがチマチマとした魔法ばかり使った。ただ不思議な事に敵には不評であったようだ。爆炎なら即死出来るが、火炎びん程度の小炎では火刑でジワジワ殺されるようなもんだから、暑さに耐えきれずに一思いに殺せって泣きさけんだらしい。まあ、それで戦意喪失で投降するのも逃亡するのもいたので結果はオーライであった。
無論戦いにおいて、火炎びん程度の火力を数投げるより、十トン爆弾一個が敵に充てる被害を天秤にかけて爆弾が良いと分かれば遠慮なく爆弾を降らすが、皆それがわかっているので、魔法を使うときは永続的に使って一回の分が長持ちするように使っていた。
「都市ガスや水道ってチョロチョロ出すとメーター回らないって言うのと同じかな。カウンター回らないと魔法の残数減らないのかね」
庁舎で使ってるプロパンも何とかならんかと言う。何度も謎?の爆発事故が起こる庁舎なのでプロパン会社が意外と高価なメーターこれ以上壊されては溜まらないと撤去したのでどんなにチョロ火にしても、持って帰って重量計測方式なのでガス代が浮かないと文句を言う。
「あなたいつの時代の話をしてるの。チョロチョロにチョビチョビでも今はメーター回るわよ。カロリーセロ理論の亜流ですか。病院が嫌いだから治癒魔法にも腰が引けるのは分かりますけど、くだらない事をいってないで、いいから椅子に座ってください」
「流石エルフは上から目線だな。それはいつからの性格なの」
「さあ~、ふふ。『人間の分際で不遜だ』って言った方がいいですか」
「へいへい。女医さんお願いします。痛くしないでね」
エルフ女子が顔の治療しやすいように椅子に座るように促し、呆れたように冷たい目で見おろしながらつぶやく。
「ちょろ火作戦もメーター動くんだ。じゃあ都市ガス化頼んでも無駄か」
やっぱり酒の席の焼き物はあの二人のブレスでやって貰おう。
焼き物の肴は囲炉裏に置いたカセットガスで焼くのでカセット代がコスパ悪くて大変。でも酔ってるので食材が黒焦げだったり、火事になって大変で、この前壁を貫通したブレスでプロパンボンベが誘爆して、こっぴどく怒られた。火をつけたあの二人は仕方が無いが、自分もだ。ただ単にガス代が勿体ないって自分で焼けっていっただけなのに。
「あなたも苦労してるのね。可哀そうだからなるべく優しくしてあげるわ」
ペタペタと顔を触って治癒開始、
「頼む。魔法治療に成れてない所為かなんかむず痒いような感触がどっかにあるんだよね。ああ、治癒魔法の礼と言ってはしょぼいが、良ければ誰かと来てくれ」
ピラリとパステルピンクのチケットを渡す。
「パフェ?期限は今日じゃない。行けるかな?でもありがとう」
今ファミレスでやってる新作パフェのフェアでタダ券を二枚。
気の無い素振りであったが、やはりエルフらしからぬ朗かな笑みを浮かべて受け取ってくれた。
自分用でギッた[横流し]が従業員は使用禁止であったので、少し前に学校の上級生に世話になったのでお返しにしようと思ったが、“もう”渡す事が出来なかった。体育館に設えた祭壇(そうぎだん)に供えようと思ったが、男子は現物ならまだしもパフェのチケット貰っても嬉しくないだろう。ならコッチは送り出す者がお別れの影膳として頂き、彼らには手向けにはコンビニの廃棄弁当でも明日貰ってこようと思った。
(エルフって動物性脂肪大丈夫だったかな*)
エルフ娘の顔を覗き見る。
♬~
そんな顔をして嬉しそうにしていたので、どうやら生クリーム等は大丈夫みたいだ。手から溢れる暖かな橙の光は潜り込んだ赤外線炬燵みたいで眠くなる。
「やっぱ小癒だと時間かかるのか。腕がだるいだろうから、痛みの引いたし眼鏡でもかけときゃ誤魔化せるだろうから、これぐらいでいいわ」
「い いえ 大丈夫よ」
断られると思ったのか、食い気味に話を進める。
「何を焦ってるんだ?わかったありがとう。じゃあ頼む。先刻言ったように好きなパフェ頼むなら店長に話通しておくわ。なるべく厨房にはデカい苺の乗せるように覚えていたら頼んどく。言っとくが奢るのは一杯だけだぞ」
「お礼をしないといけないのはコッチなんだけど … 」
「ん?なんか言った」
「いいえ。なんでも。じゃあ貰っとく」
そういうと細く長く白い手を顔に置く。
ピト
両手を目元に乗せると、美容院で貰った蒸しタオルを顔に乗せたように気持ちよく目をつむると眠くなってくる。
「(スンスン)なんか香水つけてるか?この匂いは覚えがあるけど、あたしは付けないし、誰かつけたの覚えているのかな。それになんかこの指先も憶えがあるな?以前にあたしあなたに手翳し(てかざし)治療*でも受けたって」
「それは無いと思うよ。手翳しはねぇえ~ … 」
なんか語尾が上がった。なんか嬉しい事でもあったのかと思った。まあ機嫌がいいのなら治癒効果も上がるだろうといらんことは言わんとそこは聞かない。
「あ~、なんか昨日は魔法で酷い目にあったような気がするけど、これは温泉に入ってるみたいで気持ちいいな ……… なんか周りで剣呑な雰囲気するけど、誰か修羅場ってるのか?」
「い い え~~~。(あたしの)周りはとってもハッピイよ」
「そうなの?目を開けらられないから良くわからんが あたしは良くわからんが、それなら(あたしは)よかった」
安心して治療を受ける患者と治療師はとっても幸せそうだが、言うように周りはハッピーでは無かった。
周りでその様子をうかがう級友、特に女子の目つきは怖かった。
何故なら誰はばかる事無く、頼まれてスキンシップ(愛撫)が出来て、そのご褒美の上に、彼女からパフェのご褒美をもらえるなんて羨ましすぎると嫉妬の嵐であった。
「やっぱ目を開けるのが怖いような殺気がするんだけど、気の所為だよな」
昨日みたいに気を失って起きたらベッドだと嬉しいなと願った。
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「そういえばあの話はどうなったんです」
「あ?」
不幸な事に寝入る程の睡魔は襲ってこなかった。眠ってしまえば傷の後遺症とか治癒の疲れとかで昨日みたいに保健室にズラかれたのに。仕方がないので話を進める。
「殺生石の話」
「なんだっけ?ああ、裏庭にあるやつの話だっけ」
言われてそんな話をしたような気がする。
「それ それ、なんか世界が破滅するってテレビ版が受けてるからって急遽作った劇場版でよくありがち展開みたいな事を伏線張ってただろう」
「そんな話したっ?」
「ボケてるんかって、突っ込みたいけど、あんたの場合はボケじゃなくてマジの時々痴呆状態だから困るよな」
世の中には島健忘症って症例があって、大海原を記憶の海とすると所々点在している島のようにその部分だけ記憶が欠損しているのだが、コイツの場合はその島が豪州[世界最大の島]ぐらい大きかった。下手すると禁治産者扱いであるが、周りが事情知っているので今更慌てるクラスメイトはいない。
「あたしは恍惚の人じゃないん。ただ物覚えが常人以上に悪いってだけだ」
「大体合ってるじゃないか」
「それでいいか。であたしはどんな事を言っていたんだっけ」
「封印していた九尾の狐が逃げたとか」
それに敵対していた仏教系組織がおっとり刀でやってきたらしい。
「なんか、どっかで聞いた話だ。絶対劣化パクりって言われそうなありがち展開だな」
「それでも世界滅びる可能性あるって坊さんと言っていたんだろう」
「大丈夫だろう。よくある展開だけど、よくある展開にはよくある結果である大山鳴動して鼠一匹ってパターンじゃない」
現実の予言やハリウッド映画や劇場版アニメじゃ毎月世界が終わるって言ってるけど、その予言に出てきた話で一度でも終わった事は無い。少なくとも歴史には残っていない。
玖馬危機でもノストラダムスでもE.L.E.(Extinction-Level Event=巨大隕石落下等)でも滅びるって言っていたが大丈夫だった。
「人類が滅びるって予言は表に出たデカいだけで数百あったけど、一度も当たってないから今度も大丈夫だろう」
今日まで世界潰れず大丈夫だったから今回も多分大丈夫って理屈が資金繰りがアブナイ会社の大丈夫理論*みたいで危ういが。
「しかし漫画原作も小説原作も劇場版になると猫も杓子も地球が危機ってネタだけでよくやってられるな」
作ってる方も見に行く方もよく飽きないと思う。
「でもその内嘘から出た誠であたるんじゃない?」
ネコらしく縦に割れた瞳孔が細められて意地悪そうに聞いてくる。
「何を期待してるか知らんが、なんかあっても大丈夫だろう」
「何が大丈夫なんだ」
「あの二人がいれば大概の事はだいじょうぶだぞ。まあ、気が向いてやってくれればだけど」
なんか地球の危機を本当に救ったらしい二人もいる。問題は、その危機を作ったのもあの二人であったのだが。
「あの二人地球防衛隊とか趣味で悪の組織から地球を守るヒーローでもやってるの」
「それはやってないと思うけど、なんかあったら無かったことになるから大丈夫だよ」
「無かったこと?ちょっと待て。どういうことだ」
周りも何を言ってるんだと前のめりになる
「なんかあってもあの二人なら大丈夫じゃない?It is no use crying over spilt milk.(こぼしたミルクは戻らない)を全否定するヒトらだから」
「覆水盆に返らずって事か?床に落ちたミルクも飲めるようになるのか。普通に考えれば汚ねえな」
「それは大丈夫。床に落ちたって事そのもの自体がなくなるから」
時間は戻らないってこの世の理から逸脱していると言う。地球防衛軍はやってないが、チックタックプロジェクトやタイムパトロール*の一部業務を個人の事情でやっている。
「あの二人はタイムリーパーだっけ?時間遡行出来るのか」
「うん。あたしはいいっていうにの、たまに過去に連れていかれる」
一日の色んな時間帯に飛ぶので、朝昼晩深夜と目まぐるしく入れ替わるので、凄い時差ボケみたいでメーワクしていると言う。特に長距離の飛行機旅行した事無いので時差ボケの経験無いから、初めての海外旅行みたいに時差ボケでずっとホテルで寝込んでいる状態らしい。主に過去には食材の買い出しに行くらしいが、吐き気と眠気で体が大変で救急車に運ばれた事もあるらしい。
「そうなの」
おまけに今の時代ならいいが、時代が違うと住所氏名年齢職業を聞かれても、そんな人間いないって捕まった事もあるらしい。
「そ そうなの?」
周りがこれはホラ話で笑えばいいのか、真剣に受け取っていいのか分からないって顔を見合わせている。本当なのと探るように聞く。
「別に時間遡行は珍しい事じゃ無かろう。ラベンダーの匂いで時をかけた少女だって、恋人が殺されたからってタイムマシン作って助けに行った博士もいるし、アルミホイルを張り付けた四輪車で過去に行った奴だっている*」
クジラの歌声を録音に行った奴もいれば、前世の自分にあって今のパートナーとの縁を思い返したやつもいた*。
「だから別に珍しい事じゃない。現実かフィクションかの違いだけだ」
「それが一番問題なような気がするが、あの二人はそんな能力あるの」
「あるよ。よく使ってる。特にセンパイは時折気配消えるけど大概別の時間軸に行ってる。特にあのヒト食い物に煩いから困ってるんだよ」
「食い物に困るってなんだ?。カップラーメンにお湯入れてうっかり三分過ぎてふやけたので、お湯を入れて三分後に戻ったりしてるのか ははは」
何度その能力があればと思ったことからしい。
「たまにやってる」
「やってのかい ………… ホント?」
思わず乗り突っ込みを囲んでいる皆がする。
「うん。ちょっと違う。あのヒトうっかり屋なんでお湯を入れたの忘れて他の事やって忘れて、思い出したときは見るも無残な溶けたラーメンなんか食えるかって、三分じゃなくて固いの好きだから2分後だけど、他にも食にもこだわりあって、昔の料理が好きなんだ、これが」
現代じゃ絶滅した食材が無ければ作れない料理があると言うと、リストと年代を書くとどっかからか持ってくる。
京御所院大根は明治時代に種が途絶えたハズだが、あの辛さはタクアンやおでんにすると癖になると言うと今朝?摘みの瑞瑞しい奴を山盛りで盛ってきた。
「ちょっと待て。なんでお前はその明治に絶えた食材の味を知ってるんだ」
「ま まあ、その話は置いといて」
「置いとけねえよ。お前一体いつから生きてるんだ」
色んな時代を生きた人間の記憶を受け継いでいるので、生きた時代のその連中が食べた記憶があるとも思ったが、なんとなく自分の経験のように感じた。
「し~~~。乙女に年を聞くなんて長生き出来ないよ」
そういうと、意味深にニヤッと笑う。普段見せないそら恐ろしい笑顔に場が凍り付く。
ぞぞぞ~~
毛皮を持っている連中は背中の毛が総毛だつ。
「わたしたちは何も聞かなかったよな」
ウンウン
多分冗談だとは思ったが、周りも頷き無かったことにした。
一番困ったのはハジメ人間ギャートルズでも見たのか、マンモスの肉がBBQで食いたいって持ってきた。
非熱処理の“生”状態で。
「わっ!」
山盛りのマンモス肉を見てパニックになった。別の時代の生肉はやばい。今の時代の過熱不足の鶏肉だって熱殺菌が十分じゃなければカンピロバクターが怖いのに、未知の時代の微生物は百倍は怖い。
「人類が滅びたら困るって安全装置のあんたらが、その能力使って逆に人類滅ぼす気ですか」
仮に人類にとって脅威的なウイルスを持ってたとしても絶滅して化石になればウイルスも死ぬので脅威は無くなるるが、それまで生きていたって事は体中菌やウイルスにとって寒天培養状態で微生物は生きている。絶滅したなら消滅してくれた恐ろしい殺人ウイルスが、数万年前にはあったとすると、へたすると世界的なパンデミックだ。
「恐竜じゃないんだからマンモスは人類のご先祖様と併存していたんだったら人類滅んで無いから大丈夫だったんじゃない」
併存しているなら大丈夫じゃないとか言う。現代人がその抗体を持ってるとは限らないと言う。
「江戸時代に流行ったコレラだって糞尿に交じって流れた江戸前湾に休眠状態でいて、あの時代のコレラの抗体は今の人間持って無いから今パンデミックとなると今度の新型呼吸系疾患より大分死ぬらしいぞ」
世界大戦の死傷者より人間を殺したんで、結果世界大戦を終わらせた西班牙風邪だって、感染者は治ったか死んだかで今その当時のウイルスは残っていないが、あれが今流行ったら抗体持ってないだろうし、ワクチンも暫くは無いので相当死ぬって話である。
「ワイルドファイヤー機関[外宇宙微生物対策組織]*のホットラインの電話番号をわたわたと探したわ」
「あんたが“わたわた”と慌てたって、相当だったのね。やっぱり未知の病気は怖いの」
先刻の話だと古来のウイルス種に現代人は抗体が無いので致死率が高そうだから、死にそうな目に何度もあってるとはいえども怖いだろうと言う。「別にそうでもないけど」と、やんわりと否定する。死ぬ事自体はどうでもいいが、治るとなると治療費が痛いし、後遺症も重度だと働けなくとおまんまの食い上げだ。
死んだら死んだで色んな人にかけた迷惑と借金を返してないので借りは返さないと気まずい。そのままくたばるとユーレー連中と同じように残念を残して成仏できずに彷徨うかもしれんと心配する。
「死んだらチャラだって言う割には御破算[ゴハサン]にならないのね」
「チャラは人生だけだ。それこそ算盤(金勘定)は御破算(チャラ)にはならん」
御破算とは算盤の球をまっ白に戻すって意味であるが、どっかの会長が言ったように『金は命より重い』ってのは間違ってないと笑う。
流石に実在はして無かったので知り合いに医官を通じて日本版CDC[疾病予防管理センター]に連絡して付近一帯を消毒液まみれにして、可能なら焼き払った。あたしは一週間レベル4の完全密閉病室に監禁されて、遺書を書かされた。誰に見せるか知らんが一応書いた。センパイは相当怒られていたようだ。
「あたしはパンデミックを内部通報して世界を守ろうとした勇気ある功労者なのに、なんで朝から晩まで針を体中に刺されないといけないの」
こんな事なら黙っておいた方が良かったと思ったぐらいだ。唯一の保菌者かもしれないと分かると、体中を針で刺されて、まさぐられたのだが、普通の感染者としてなら早めに発症したほうが高度治療可能な病院に入院も看護もされてベッドで死ねた。世界的パンデミックの後で発症なら、病院もパンクで未治療の患者は病院の廊下ならまだしも、野ざらしで飢えと渇きでしぬことなる。助からない感染症なら早めに感染した方が楽に死ねる。
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「今思ったんだけど、カップラーメンをふやかしたんで、センパイ達は過去に戻ってお湯を入れて二分後の世界に戻っていってのよね」
「そうだよ」
「つまりセンパイはふやける前のカップラーメンを過去の世界で食べたんでしょう」
「だよね」
「あんたはふやけたことを知っている時間留まっていたんだけど、そのふやけたカップラーメンは過去のセンパイが食べたんだから無いはずよね」
「そうだよね」
「なんでふやけたカップラーメンがあったことをあんたは覚えているの」
過去への時間旅行が出来ない思考実験に、タイムマシンを作った人間が過去に戻って自分の母親を殺したら、母を殺したから子どもの自分は産まれてこなかったんだからタイムマシンも作れないし時間を遡れないし母親も殺せないと言う矛盾にどう折り合いをつけるんだと問う。
「それは簡単でセンパイから聞いてるから」
「ああ、なんだ。そうよね。そうじゃないとおかしいものね」
「別にこの世界に時間順守法があって無断で時間移動したらタイムパトロール隊とか逮捕にくるとか無いし、守秘義務とかも頭ハゲらかした悪の魔法使いみたいに噂をしたら災いがくるから誰も出さないみたいなもんも無い」
「あの悪の魔法使いのハゲは自分の名前を出されたくないなら呪いとかかけるより、直ぐにバレるズラでも被っていれば誰も名前出さなかったんじゃない。それどころか目を反らしてもくれたんじゃない」
「芸能人の大蔵さんとか加賀山さんとか柿田さんとかみたいに、カメラ回ってる時、頭が取れた時はみんな顔を背けたらしいもんな」
「名前を言うんじゃない」
「いや、ついうっかり」
「あんた絶対分かって言ってるでしょう」
ピィーーーッピィーーーッピィーーーッ
惚ける為に分かりやすい口笛を吹く
「ベタ過ぎる表現。昭和かよ」
てな、突っ込みが飛んできた。ネコなんてスカして、ボケを拾ってくれそうにないが、野球のバックネット並みに何でも受けてくれるのでありがたかった。今度ファミレスに来たらコーンフレークを少なめにしてアイスを増量してやろう。店ならいくらサービスしてもあたしの財布は痛まないし。
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「タイムパトロールね。そういや、そうだな。そんなルールや決まり事あるなら授業になりそうだな」
アニメやドラマなら時間移動能力者は時間移動法かなんかの事情で秘密にするってお約束があるけど、あれは話を面白くするための縛りなので現実の自分たちがフィクションの設定に縛られる義理は無いという。
「フィクションの嘘に現実が毒されている」
聖林映画では鍵のかかった手錠は拳銃で壊れ、施錠した鉄製ドアは散弾銃で開き、暗殺者はサイレンサー付きリボルバーで発射音がしない。銃弾は鉛に銅のフルメタルジャケットで鋼より軟質素材を幾ら高速で打ち出しても手錠や扉が壊れる事は無い。多分違う物理法則で動いてる世界だろう。
「でもなんでややこしくなりそうな、まるでフラグを立てるような事をセンパイらはあんたに話したんだ。もうトラブルのフラグだろう」
コイツは聞かれれば何でも答えるって人聞き良い言葉なら“素直”でありていに言えば“馬鹿正直”だ。お喋り好きの暇な主婦に家庭の込み入った事情を、誰にも言わないでって打ち明けるようなもの。拡散希望のハッシュタグを課金して目立たせるようだ。
「だっていつも一緒にいるんだよ」
「それは知ってる … そうだけど、それが?」
「あたしだだよ」
「… ああ、そうだったわね」
皆も思い出した。この学校の連中は他人と魂の共有[憑依]する体質?の所為か他人の考えている事が察せるけど、皆は多分幸運?にも現在進行な気持ちと、大体こんな事を考えてそうぐらいのレベルで察するが、コイツの場合は能力的に上位互換が下位互換か知らんが、現在の状態のみならず、その人の過去の記憶も本人が思い出してない状態であってもあけっぴろげに開示させてしまう。
「それは思うにお気の毒ね。でも他人の黒歴史も嗅ぎつける事が出来るなんて、誰だって他人に隠しておきたい秘密の一つや二つは持ってるから『お前の秘密を知っている』ってブラフでも構わない脅迫文で、強請屋[ゆすりや]だったら商売繁盛ね」
まるでチャールズ・ミルヴァートン*かと文学部の部員が突っ込む。
「ホームズに出てきた世界一有名な恐喝王だっけ?嫌だよ。周り全部に恨まれて最後非業に殺されて、それでロンドン中の被害者からはこの世の春だって“ざまあ”展開で祝われるんだろう。まあ今に続くざまあ展開の元祖みたいなネタであるのはある種栄誉ではあるが嫌だよ。そんな街のチンピラが小遣い稼ぎが出来るって強請の交渉に行ったら殺されて終わりなんてベタ展開が待ってそうで」
映画とか漫画じゃ大体偶然知った子悪党がに金銭の授受をねだりにいったら殺さるのがオチだ。
「それは分かっているつもりだが、あたしがそう言って所で納得してくれるとは思えんよな。どうする?」
そう言って立てた親指で自分の喉笛を掻っ切るポーズを取る。少し笑っているが目は笑っていない。
「今日は仏滅だから、死ぬには良い日らしい」
仏滅は本来葬式を出すには吉日だが、何故か縁起が悪いって思われて遺族は葬式をしたがらないので寺が暇になった。寺だって仕事が無いので暇なので定休日にしている所が多いが頼めばお客様は神様なんで受けてくれる。大概が日をずらすので、予定が立て込んで無いので丁寧にお経も読んでくれるとか。
「お前らに他人を口封じしないといけないような秘密があるとは思えないが、あるの?あるならずっと付け狙われるのは叶わんから、いっそ一思いにって来られても別に構わんが。まあ一応抵抗はするけど、お前ら強いから逃げられるかな」
どっかに埋められるなら蒲鉾の板でも構わないから墓標を頼んだ。強酸性のお風呂掃除液や、メッキ工場のメッキ液で溶かされるのはあんまり好きじゃないと笑う。
「いや いや いや、流石にそこまではコッチが勘弁してくれだ。俺たちはまだ人殺しとしてはアマチアなんだから、出来れば一生そこは素人でいたいんだよ」
人殺しは一度慣れると情動が鈍感になるらしい。紛争地域で武装勢力の命令で少年兵となり虐殺に加担すると、武装解除させらえて人権PKO等に保護されて平和な日常に戻ってもあまり笑わないで、人生楽しめなくなるらしいので、出来れば人殺しは一生アマチアでいたいと言う。
「私たちの秘密を … 知られたら死ぬほど困るって秘密を持ってる奴がいるかどうか知らんが、多分ソイツも話さないと言ってくれればそれでいいよ」
そこまで言うなら多分大丈夫だと皆も妙に安心出来た。
「まあ多分大丈夫だろう。多分数日経てば大概忘れてると思うし、記憶自体は覚えていても誰の記憶か紐付けては思い出せんようになる健忘症の毛があるし、そんな人間の証言なんぞ裁判では認められない。
「確かにあんた自分は壊れているとって言ってるから、相手が否定したら周りがドッチを信じるかといえば言わずもがなかな … あんた、それを見越していた?」
今していた会話にデジャブを感じた。まるで夢で見た光景が現実で起こっているような感がしたので、何かしたかと聞いてみる。
「! … (ニヤリ)」
したり顔で意味深に笑う。
「…… もしかして今の状況 よんでいたのか」
「さあ~」
「あ … あ~」
数人が気が付き、そして伝染する。ここにいるコイツは今の事態を予め経験した、別の時代からやってきたのではないかと。自分たちが黒い気持ちに傾く事も織り込み済みだって知っていたんだと。それを自分達にそれとなく気づかせるように無意識下に送り込んだかもしれないと。
「今のお前は一体何時から来たんだ」
「! … 🎵 」
バレたかと言う顔を浮かべたが、それ以上は煙に巻かれた。
(こりゃダメだ。勝てないわね。どこのラプラスの悪魔か、全知な星詠みだ。しかも見るだけでじゃなくて変えることが出来る運命や運勢どころか、下手すると変えられない宿命まで変えれるんじゃないかコイツ)
しかし、そんな強大な力を持ってるかもしれないが、秘密を握られたかもしれいクラスの皆には危機感はあまりなかった。
(問題か、問題じゃ無いか知らんが、事の本質は本人そんな事はどうでもいいと思ってるって事だな)
多分何も深く考えていないコイツ相手に、色々考えて事にあたるのが馬鹿らしくなって、クラスの連中はコイツの事でチマチマとした事は考えるのをやめた。気になって聞けば素直に応えるし、答えなくても態度で分かる。
「お前はその力を使って何かを企んでいる?」
試しに聞いて見た。
「世界征服!」
笑いながら、世界をあたしの手に平にと、まるで頭上に掲げたデカい元気玉の様に世界を手玉に取るジャスチャーをする。
「お前は悟空かヒンケルか」*
突っ込みに、最上の笑顔を浮かべるアイツになんか知らんが安心した。
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冗談は目の前にある箱を脇にどけるように『置いといて』、普通なら自分の隠しておきたい黒歴史を知られるかもしれないんだから、彼女はどうにかして遠ざけておきたい存在だろう。
「君のような勘の良い小娘は嫌いだよ、って言われそうだな」
「勘がいいですむか?知りすぎた男や、好奇心を抑えらなかった猫の生末は良くて僻地に左遷だな。流行りで言う所の追放か」
切れすぎるので埋め立て地に島流しになった剃刀隊長*みたいに遠くに置きたいのが俗物や奸物の人情であるが、ありがちな、だろう系追放劇は誰も行わなかった。ケツを切られては叶わないと放逐するより、手足を縛っておけばデッドマン装置の重しぐらいにはなる。
「どっかの大王は征服地の痩せた土地の住人が言葉が通じない蛮族だって、皆殺しにして肥料ぐらいになると実行に移そうとしたが、農業に詳しい部下が助命嘆願して五年くれれば果実を実らせると命を掛けた」
五年を待たずに大王軍の食糧地帯になった。役に立たないと思っても所詮それは無能は上の判断だって一例だ。
「実は有能なら更に手放すのは馬鹿だ。交流作ったテスラを放り出したエジソンが、送電では完全に交流に後塵を拝して、後年飼い犬に手を噛まれ立った地団駄踏んでいたからな。有能だけど有能過ぎるのはあまり他で仕事をされて困るのは少年ジャプンみたいに契約金で他で仕事出来ないで飼い殺しで才能を立ち枯れさせるのがが一番いいのよね」
「少年ジャプンは良心的だな。チョンボオンの飽田書店はボツ出しまくって作家に漫画のトラウマ病ませて、2度と原稿書けない再起不能にして捨てるらしいけど」
当時結構大御所追い詰めて契約切って放り出したら他の出版社で活躍したら、編集部員が編集長にちゃんと潰さなかった事を怒られたらしい。
「だろう系ラノベで有能な人材を大した理由なく追放する連中は慧眼の無いアホだと思っていたけど、出版社に比べると意外といいヒト達だったんだ」
作中罵詈雑言に資産没収、悪名の流布程度で追放する側はもしかして神様みたいな慈悲を持った人格者に思えてきた。
「鬼畜なナントカ書店とかと比べられて褒められて連中が喜ぶのかどうか知らないけど、わたしら別にSSランク冒険者パーティでも勇者パーティでも無いのに、そんな労基に駆け込まれると困るような事はしないわよ」
ちゃんと退職金なり慰労金や手切れ金は渡すから心配するなと言われた。
「いや、まずあたしは体力的にも趣味的にも暴力装置なパーティ構成員になれんし、なる気もないし。何かの間違いで準構成員になって正当な評価の元順当に放逐されて、当人的には放りだされてもラッキーと思うぞ」
追放されて愕然としている理由が自分的には不思議でたまらない。悪女の深さ泣けな相手から縁を切ってくれるって最高にラッキーだ。
「今の時代別れ話なんて切り出した方が恨まれるし訴えられるし、下手するとストーカーになられると人生詰む」
自分の意志で出て行ったら自己判断での退職なので労基も結構冷たいし失業保険も三か月出ないが、追い出されたなら、お代官様申す上げますって労基の係官も同情してくれるし慰謝料取れるかもしれんし失業保険も早く出る。
「迷える子羊じゃじゃないんだから、そんな飼い主に盲従してついていくのも嫌だし」
まあ、嫌われている側に金や嫌がらせの為に自分から接触を持つ気は無いが。
「そうでしょうね。いい意味か悪い意味かは見方だけど、あんた他人に恨み事一切言わないものね」
言わないって言うより、人を恨むって凄く心が疲労するので面倒くさくて覚えていられないってのが本当なのだと自分で言っていて呆れる。
「まあ、それでもいいんじゃない。昔から“愚か者の恨みは深い”っていうから、理由はどうあれ恨みを持たないってのは幸いじゃなの。トリ頭の某先輩*は深く物事を考えないから幸せそうだ」
三歩歩いて全て忘れるニワトリやダチョウな日々幸せそうだと皮肉っぽく笑う。
「あれは幸せなのかね? … ああ、幸せか。昆虫学者が言うには、生まれてその日の内に労働に従事して死ぬまで朝から晩まで同じことをしているアリやハチは仕事があって食事が出来て住む所があって仲間がいて、自分と同じ遺伝子残す活動に従事出来て老いて死ぬ。それは生きものとして幸せらしい」
それに比べれば人は変化が無いと退屈だって色んな事に手をだして余計な面倒ごとを背負いこんで苦労する。あくまで昆虫学者の目線であるが、無駄な生き方してるとか。
確かに幾ら楽だって言われても、それは嫌だ。毎日判で押したような生活を出来るって言われてる猫だって、退屈で欠伸してるのに人間は退屈には耐えられないんだから、単純作業やって気が狂ったモダンタイムスのチャーリー*みたいになるだろう。
「落語の寿限無*みたいなだな。万年は生きられないが、子供が健やかに暮らすのは全ての親の願いだから、幸せだな」
人をずっと恨んでると顔と心が歪み、そんな事に限られた人生の時間とエネルギーを費やしたくないし、そんな人間とはまともな人間は付き合いたくないと疎遠になるので、結果打算か余程博愛に溢れたものしか近寄ってこないものだ。そんな博愛主義者はそうそういないので、結果了見が狭い人種に囲まれてる事になる。
「それでこれから先に付き合っていくかどうかのリトマス試験は出来るってぐらいだ。見るとやるとじゃ違うかも知れんが、あんまりそういうお話が好きな連中とも距離を取った方がいい。そんな深い恨みを晴らすのが好きって連中は、自分がやらなくとも元からそんな根相[ねあい=資質]があるかららしい。つまり人を恨みやすい性質を持っているのかもしれん」
「わたし読まんから知らないけど、今のラノベはそんなのばっかりじゃない?そんなのブームなの。少し前は悪役令嬢で、その前はお惚けキャラで、今は誰かをお味噌[失敗して面目を失う]なの」
「まあ何時の時代でも判官贔屓(ほうがんびいき)に牛若丸に弁慶、臥薪嘗胆みたいな虐げられた小が大を見返す御伽噺は庶民には受けがいいみたいね。現実じゃありえないからせめて妄想で留飲を下げたいんでしょう。江戸よりも前の芝居小屋の時代から仇討ちモノは人気だったもの」
「見てきたように言うのね。それは見てきたように嘘を言ってるの、それともあんたの中の誰かが本当に見たの?」
「誰かでも見たし、あたしでも見た。映画や今の時代のお芝居と違って電気製品を一切使ってないから、ユーレーの連中が悪さ出来ないから、あたしでも見れるってセンパイ達が連れて行ってくれた」
「もうなんでもありね、あんたら」
「あの時代は電飾も音響システムも映写機も無いからユーレー定番の電磁パルス攻撃で邪魔もされなかったけど、芝居小屋暗くしないと外光を遮断するために締め切ってるから熱いのよ。あたし折角金毘羅座まで行ったにに倒れたもん」
あの時代はエアコンも無いのに芝居小屋は死ぬほど暑くて熱中症で倒れたとか。
「どっから突っ込めばいいのよ。全部嘘だって決めつけて、今日はエイプレイルフールじゃないわよって言えればいいんだけど、あんた嘘つかないし、念話でも分かるけど本当見たいね。どう言う顔をしてそんなトンデモ話を聞けばいいの」
「じゃあ、今の話は無かった事にして、話を戻して … 何の話をしていたっけ?」
「確か今の時代のラノベの流行り話じゃなかったかな」
「そうだっけ?まあ、それでいいや … 今ラノベを読むような年齢層は溜まってるって話だっけ」
まだ読者層は中高生だと高い風呂屋にも立ちんぼ相手にもいけんだろうから溜まってるのかと予想していた。
そんな展開の好きな連中は、元から心にそんな根相があるとするならお付き合いは考えたい。自分は違うと思っていても朱に交われば赤くなるから、心を腐らせる連中とは距離を置きたい。
「それはわたしたちも覚えがあるから耳が痛いかも」
それが初めからわかっていたなら徹底的にハブるかもしれなかったが、それがわかった時にはもう遅かった。随分隠したい事柄がバレていたようなので。
そうすると対処に困った。
コッチの秘密[手の内]を知っているかもしれない相手ってのは先読みをされていると考えないといけないので下手に動けない。下手に動くと、見えない藪を無暗に突いて蛇を出したら本当に藪蛇だ。
「そういえば今の話とは直接関係ないけど、あんたは下手に動いてお陰で蛇に噛まれたんじゃなかった?」
「?なんの事だ」
「毒蛇に噛まれて死にかけたって言わなかったな」
「そうだったっけ?」
覚えがないって顔をしていたが、いきなり向かい逢ったネコの顔をジッと見る。彼女にそぐわずに真剣だったので、見られたネコは『あたしの魅力に今頃気が付いた?でも御免ね。あたしそっちのキマシタワーな趣味は無いのよね』気の無い素振りであるが、何故か銀の毛皮越しでも顔が赤かった。『心配するな。あたしも無い』ていいつつ、ジッとネコを見た後、周りも一瞥していく。見られた皆がおかしな感覚のとらわれた。
(脳がかゆい)
脳に五感に類する感覚器官は無い。体の各部がそれを受け取って五感を認識する事は出来るが、それ自体に感覚は無いが、時折訪れる感覚の皆はそう表現した。何割かが頭の違和感に頭部に手を抑えるが、直ぐに違和感が霧散したので直ぐに忘れる。
「 … ごめん」
その姿を見て彼女の顔が曇る。
「?」
小さなつぶやきであったが、流石に人並外れた聴力をもっていたので聞こえた。しかし時々彼女が言うので、口癖だと誰も気にしなくなっていった。一度「何に謝ってるの」と聞いたのがいたが、動揺して言葉に詰まっていたので回答を待たずに、その質問はタブーになった。
「ああ、そうか … そういえば、そうだったな。みんなはあんな事も覚えていてくれたんだ」
「ん?」
皆に思い出してもらったのでやっと何があったか思い当たる。郷里のバス停のベンチ待っていたら、頭上の木からうなじに上からなんか起きてきたので払おうとしたら落下物は琉球ハブだったので攻撃されたと思ったらしく噛まれて三途の川が見えた。幸い上流で雨があったのか超すに越せない大井川みたいに渡しは出て無かったので渡らずに済んだ。
「駄目ね、あたし」
「まああなたの立て込み過ぎた事情じゃね。忙しさにかまけてやらなきゃいけない事を忘れるのは仕方ないわよ」
「 … そうだといいんだけど、ありがとう」
「まあ、あんたの事例でも分かるように、知らぬ間に体に寄り添っていて、大人しくしている毒蛇を力任せに払いのけようとする馬鹿はいない」
チラリと見て、「居た」ってわざとらしく驚く。
「チッ 知らんかったんだから仕方ないだろ。まさか人っ子一人いない野っぱらで首筋狙っているのがいたなんて、藤枝梅安*じゃないんだから」
蛇は腹が怒らせない限りはやたらめったら噛みつかないものだ。牙も毒袋もそのままの毒蛇と数百日同じ部屋で暮らすってギネス記録に項目があるぐらいだから。
「まるでまだらの紐ね*。叩いてみる?」
「いえ。寝たフリしていて嵐が直ぐ去るのを待つかな」
「いつまでジッとしているの?」
「死ぬまでかもね*。先に動いて方がやられるって生き死にの時は定番っていうからね」
無論噛みつく事がわかっているなら一か八かで払いのけるが、エサにもならんし腹も減って無いし敵でも無いと思ってスルーしてくれるかもしれないのに、恐怖から暴れてそれこそ藪を突いて蛇を怒らせて噛まれては一大事だと様子見になった。
そんな事情で少しの間教室はピリピリとした雰囲気であったが、そんな猜疑は霧散した。直ぐにわかった。そんな漁夫の利を求めるような立ち回りをするような人間では無いと。別に正義とか卑怯とかなんて感情じゃない。
一言で言えば面倒くさがりなのだ。そしてそんな性格故?モノを深く考えたり覚えている事嫌う。
「人生いつもニュートラル。しがらみは代償あってもノーサンキュー。後の世に呪物なるものを持たず*」
コイツはその体質の所為で物忘れが酷く、ウソ・大げさ・まぎらわしいってJAROが言いそうな事を口にすると、直ぐに論理矛盾するので、自分の吐いた言葉は全部覚えていけないが、それが事実上不可能なのだ。
「詐欺師とかは事実とすり合わせても大丈夫なように言ったこと全部覚えていないと嘘の隙をついてバレるらしいからな」
そんな面倒ごとを背負いこむほど努力家じゃないと分かり、普通は人間的に心配な欠陥により信用されるっておかしな事で大丈夫だと安堵された。
「大丈夫だと思えたのはそれだけじゃないけど」
自分の弱みを知っているかもしれない相手には持つ感情では無いが、大丈夫かな?と思うほどコイツは利他的に行動する。
ただ人が良いとか、良く思われたいとかの偽善や友愛では無く、そのスキル故の行動である。
「気が利くってのは処世術的にも大事だけど、気が利き過ぎるって大変なのね」
その他者の気持ちを感じる能力の所為で、周りに人間が嫌な気分だったらこいつはそれを敏感に感じるので、その気持ちを鏡の中の自分のように重ね合わせる。
クラスの皆もその他人と繋がるのが仕事スキル?があるので他者に対して辛く当たる事は、自分にその嫌な気持ちが伝染するのでしないが、彼女はそれが現在のみでなく過去の記憶にまで遡れるので、現在のみならずに過去の記憶まで遡ってケアをしようとする。
「助かるな。金も払わなくてもいいのにセラピストやってくれるなんて」
「外国じゃ診療カウンセラーは一時間400ドル取れるから人気らしいからな」
「そりゃ儲かる仕事だな。しかもアイツがやれば患者が何を悩んでいるのかが、まるで手に持ってる札がわかってやるポーカーみたいなもんだから連戦連勝。相手が欲しい言葉を並べれば名医だって言われるから儲かるだろうな」
少なくともファミレスやコンビニバイトよりは借金の返済は捗るだろうから教えておいてやろうと思った。
「アイツ、セラピストみたいな事やってなかったか?」
「そういえば騒ぎになっていたな」
ファミレスでウエイトレスのバイトをやっていたが、ファミレスってのは色んな人間が訪ねてくるもんだが、あの街は地政学的ややこしい連中がやってくる。
ある日男にフラれたんだからなんだかで、今にも死にそうな異国の女性 … 多分スパイか工作員?が異国のロミオ要員[女をスパイにしたてる男性すぱい]がいたらしいが、どうやら敵国の調査部にバレて本国に逃げ帰って、なんか活かしとくと拙いって祖国で口封じされたらしい。
「怖いね~、流石オロソ …」
恋人が殺されたってのになんでそんな雰囲気にそぐわないファミレスに来たのか分らんが … 泣いて腹減ったのかな?腹のくちくして落ち着いたらもうワンランドだと突っ伏して号泣したらしい。泣くのは個人の自由だからほっとこうと思ったが、フラれ女が泣いているそんな店にいられたら店側としては迷惑だし、心のシンクロをしてしまう彼女からすると普通なら逃げるが、バイト中だったので逃げるワケにもいかずに、年の割に人生相談がとケツをもってこられたらしい。
なんであたしがって思ったらしいが、マネージャーがバイト代に色をつけてくれると、何をやってか知らんが慰めたらしい。その女性は帰っていくとき顔を破顔して弾ける笑顔を浮かべスキップして帰っていったらしい。自死を選びそうな女がスキップして帰っていくなんて何があったか知らんが、本人絶対口を割らないかったらしいが、それが評判になって恋の悩みを持った女性がひっきりなしに訪ねてくるようになっていた。ウエイトレスの仕事が出来ないって店から厄介ばらいされたとか。もう少しで時給があがったのにと、今度は本人が落ち込んでいた。
「恋に悩む女性のカリスマって言われてるんだろう。給仕なんてやってないで新興宗教起こしたり、占い師の方が儲かりそうだけど」
色々悩む女性から金銭の授受も無いのに悩みの種を取り除いてくれるって頼られ、中には崇められて年配のお姉さま方から“聖女”なんて呼ばれているらしい。本人顔をヒクヒクと引きつらせているようであるが。
「聖女?あいつが」
「色々突っ込みたいと思ってる筆頭は本人だから言うなよ。本人本当に嫌がってる」
「なんでだ。聖女って神様の代理みたいなもんだろう?虎の威を借るじゃないけど、それをとっかかりにして新興宗教でも立ち上げたら、宗教業は敷金礼金セミナー費にフランチャイズ料も払わなくてもいいし、それ自体は無税だし、関連業務って事にすれば節税・脱税やり放題だから宗教やくざは儲かってるよな。いっちょ噛ませてもらいたいぐらい儲かるんだろう」
「あいつを誘拐したのが、そんな宗教団体だったんだぞ」
「そういやそうか」
アイツの他人の心を詠む能力を使って、神様にこの世の不浄を払う為に神から選ばれた“聖女”で売り出そうと誘拐されたらしい。
「イヤなスカウトだな。確かに宗教も聖女も神様も嫌いになるわ」
アイツは基本サービス精神あるので、他人の期待に応えようとするので、多分本人絶対否定したいんだろうけど、期待に応えて言い出せないで苦虫をかみつぶしているんだろう。
「まあアイツも悪い所無いかって言うと、あるよな。沈んだ気持ちで近くにいられるとミラーニューロン現象で自分も沈む、それも見た目じゃなくて魂魄から同調するから、本当に自分の気持ちと区別がつかんらしいもんな」
お陰で誰かを助けようって言うより、心象的に他人じゃ無く自分を助けるつもりで手を差し伸べる。手を指し伸ばされた方は本気で自分を心配してくれてると“伝わる”ので、言い人だと思うし中には心酔に似た感情を抱く者だっているようだ。
「本当は違うんだけどな」
助けたいのはあくまで“自分”なんだけど、そんな利己的故に利他的に振舞ってなんて事情が分かるワケはないから心の底からいいヒトだって勘違いする。
「勘違いだって事もわかってるからそこは否定すればいいんだけど、アイツはサービス精神あるんだな」
「あんなに周り中の心労を背負ってれば疲れるぞ。ぶっきらぼうにして、冷たい人間だって距離取ってくれって気持ちが分かるは」
「神様だか聖女様だか勘違いされるには勘違いされるだけの理由あるんだな」
「言われた本人どうしているんだ?」
「相当嫌がっていて、そんな風評被害に泥を塗ろうと躍起になってるけど、他人の心象をダイレクトに感じるんだから、そんな心の自傷行為出来ないらしい」
「だろうな」
-------------------
「聖女様はともかく、わたし達も気を付けた方がいいのかな」
クラスの連中、口と態度は何となく今風のしらけ世代ではあるが、その能力ゆえ他人の気持ちを気にするので意外と善人な行動をとる。他人に感謝されて喜ぶのは生意気盛りの年頃なので正直には喜べないが、気分はいい。
「だからと言って、アイツみたいに親身になり過ぎるのは御免だ。それも全部もらい事故だぞ」
本人には覚えもない事で散々っぱら苦労している。
「そうだな。こんな力を得っれたんだかから少しは増長して、悪人とまでは言わんが少しは傍若無人に生きてもいけるだろうが、人の恨みをかって生きていくのはツケを先延ばしにするようなもんだろう。それでツケがたまった状態でくたばれればいいが、老いさらばえてツケを払う段になった時には、利子がとんでもないって事になるらしいからな」
「アイツが良く言ってるように『死ぬ奴は運がいいんだ*』ってそんな事かね」
「悪人で生きていく予定は今のところ無いけど、年貢を納める前に死んだ方がいいのかね」
将来はなんとなく紛争地や戦場や鉄火場みたいな所で死にそうなので、派手に逝きたいと思う。
「アイツじゃないけど、私は電気ガス水道止められた四畳半で煎餅布団で孤独死でも畳の上で死にたいかな」
適当に善人を装って生きるのが結局は楽みたいだから、自分達に与えられた能力はこれ以上いらんと言う。
「派手な魔法とか欲しくないのか?」
「それで幸せになるんかな?コスパに見合うなら頑張ってもいいけど、合格の見込みのない試験に人生掛けるような無駄な時間を持ってないんだけど」
ドンボンぐらいの擬音を出すような攻撃魔法がレベルアップしたら、ドカンボカンになるらしいが、それで幸せになるとは思えない。幸せの補助具として少し余裕のある金銭を得たいなら国家資格を取った方が良いだろう。だからあんまり霊能関係もレベルアップしたくないと言う。
「普通は霊能力関係ってのは年を取ると無くなっていくらしいんだけど、アイツは年を取ったら、特に死にかけた後は鋭くなったし色んな事も出来るようになったって言っていたな。この学校に来たのはその能力無くす術を探しに来たらしいんだけど、逆に鋭くなったって困っていた」
「アイツは相当変わってるので参考にはならんと思うけど。それが証拠ってわけじゃ無いが、普通は年くったら霊感関係は無くなるなるけどアイツは逆に鋭くなったって困っていた」
「なんで年食ったら鈍感になるんだ。普通経験積むと敏感になるから逆じゃない」
「七五三ってどうして祝うか知ってるか」
「七五三?なんだそりゃ?」
いきなり話が飛んだが何かの話の筋道だと感じて素直に答える。
「確か昔は衛生状態も栄養状態も良くなかったから、子供が無事成長出来たって神様に報告したんでしょう」
「半分は神様に感謝なんだけど、あれは神様との別れでもあるんだよね」
「どういうことよ」
「七五三が終わるまではその子供は神様の領域に近いって思われている。つまりこの世で生きちゃいるけど、実はまだ神さまのいるあの世にまだ片足は残している。だから七五三の最後の七歳の時は子供から大人になって神様との訣別を意味するんで帯解(おびとき)の儀で初めてこの世の者になるのよね」
「神様の領域からコッチの世界に来てなんか変わるのは?」
「まず体は大人モードになるから大人になる事が出来るから丈夫になる」
「だから、もう神様に連れていかれないからって祝うのか」
「もっとも母親から貰った免疫が薄まるから大人の病気が始まる境界でもあるから痛しかゆしなんだけど」
「結構な事じゃないか。死なないで済む体になるんだろう」
「いや、一概そうとも言えん。前に流行った病の事で親はしてるのでマスクをしていない子供がいただろう」
「自分だけマスクをかけて酷い親だと思ったけど、なんな意味あるの」
以前流行った新型呼吸器系肺炎で子供がかかりにくかったのは母親からの貰った免疫システムが残っているからと言われていた。
「あれは体の事情だけど時を同じく、大人になるってのは精神的には自我が出来るって事で、それまで他者との意識に垣根が曖昧だったんだけど明確に境界が出来る。自我を手に入れるって事なんだけど、何かを得れば何かを失うもんだよ。何を失われると思う」
「話の筋からすると … 神様との今生の別れって言うならあの世との別れか」
「大体正解。神様や妖怪や幽霊や魑魅魍魎との別離でもある」
「結構じゃないか。神様はいた方が良いってのもいるかもしれんが、この世で生きるのには疎遠になった方がいい連中だろう」
「あたしもそう思うけど、それは連中と意思の疎通が出来ていた能力の喪失だとは思えない?」
「確かにそうだけど」
「幸か不幸か知らんが、このクラスの連中は多かれ少なかれその能力が残っているだろう」
「わたしらの憑依体質はその名残りだとかは聞いたけど」
憑依するってのは他者の意識がシームレスで共有[憑く]する事。
「客を招いておきながら玄関閉めて閂(かんぬき)下して猛犬注意じゃ取り付く事はできないよな」
「いや、普通はそれでいいんだよ」
「そんな事情で子供は他人の記憶を見ることが出来るらしい。何しろ神様に近いんだから、大人よりそこんところ察せるんだろう」
「そういえば子供って誰も教えていない話をするとか言うな」
「前世の記憶って言うけど、中には本当に前世の記憶もいるかもだけど、子供が前世で知ったって情報って市レベルと近くにいた人間が知っている情報をトレースしている事が多いんだよな」
だから懐疑派はそんな大人が教え込んだって検証するんだけど、確かに年長なら教える事は出来るだろうが、異国の言語を子供がちょっと習ったぐらいで理解出来るようになることは難しいと言われている。
「じゃあ前世の記憶ってのは実は近場にいる人間の記憶を覗いたって事があってるのか」
「胡蝶の夢をあの作者が思いついたのは、ってそんな話が元になったって説もある」
胡蝶となったのか夢から目が覚めたらいつもと同じ人間だったけど、夢が覚めて人間であったと思っている事自体が胡蝶の見ている夢であった。じゃあ人間であったと思っている事自体が胡蝶の夢でないと言い切れないのだから、今も自分が見ている夢と現実はどちらがどちらかわからない。
「あれは胡蝶の例えているが、実は子供が近場の大人の名前を名乗ったり、子供は知らないが、その脇にいる大人なら知っている事を話し始めたりする事を見て、あの話を書いたともいわれている。流石に近所のガキの見ている夢の中のにいる自分が … なんて事になった小説は売れそうにないだろうし、いくら読めれば出版するだろう系小説だって刷ってくれないだろう」
「なるほどね。その方が話は通る。子供が他人の記憶を覗くのが普通だけど」
「四六時中一緒にいるんだから、例えば同じ時間の違う事が起こった記憶が有れば普通は寝ていた時に見た意味なき断片で意味ない記憶のごちゃまぜなを見ているだけで夢や妄想だと思うだろうけど、何度も見ている内にジグゾーのパズルが埋まるように、複数ある記憶の間を取り持つ事情が分かり、それが複数存在した同時間の記憶だと分かるんだと分かるだろう。なら気の所為で突き通すのは無理だろうと、後でバレると信用を失うんで、それは嫌だって話して来る」
そういう事情もあって、先ほど言ったようにアイツが改変された歴史を知っていても別に不思議は無いと言う。
「門前の小僧 習わぬ経を読むだな」
どんな意味かは知らんが、文言はしているだけって事なら同じだ。
----------------------
「えっと、何の話だっけ」
周りが“議事進行”って雰囲気だったので話を戻さないといけないようだ。
「時をかける少女とか、時をかける電子レンジとか、時をかける脳外科医とかの話だったような」
「なんだ、その『今なん時だい?』って落語の蕎麦屋みたいな話は。そうだったっけ。まあいいか」
諦めて話を戻す。
「あの映画の中じゃ恋人は助けられなかったけど、もし助けられた後その秘密を黙っていれればいいんだけど、その秘密を打ち明けられた恋人はどうなるのかな」
「自分は死んでいて、それを修正するために自分の彼氏はタイムマシンをこさえて死ぬ前の今現れたって聞かされたのか。自分は違う歴史ではもう死んでいたのに、今自分は生きてるって … どうなるんだろう。原作版のエイトマン状態ね*」
「まず博士は間違いなく知ってるよりお爺さんはなってるだろうな」
タイムマシンとやらが吊るしの既製品で無かったんだろうから、どれぐらい作成に時間かかったか知らんが、部品は殆どオーダーメードであるだろうから設計図があって資金が潤沢でも組み上げるだけで数年かかるだろうし、理論から設計に試作に資金繰りまで入れると数十年単位必要だから、相当おじいちゃんになってるだろうから、数日前にあったとから偉く老けたと思った彼から、自分が死んだと聞かされる前に、妖しい人物だって信じてくれないのではなかろうか。
「老けた相手でもあってもそこはそれ“愛”って事で通じるんじゃない」
「そこだけロマンでごまかすな。大体論理破綻するとロマンやらでゴマ化すのは碌な事にならんぞ」
それはいいとして、どんな気持ちでそれの虚実を受け止めるのかわからない。自分はコイツと同じくまだ乙女でだから、愛とやらの真実は知らん。
(花のJKがまだ恋に恋する状態ってのは情けないな。まあネコの恋なんてとっとと始まりとっとと終わるからあんまり気にしても仕方ないか)
それより気になったことがある。
「でも学校側から時間移動魔法危険だからって特別な許可が無ければ、わたし達には使えないようにされているんじゃなかった」
フィクションでは時間移動は副次的影響がデカ過ぎて使用を禁止になっているのが定番みたいで、そんな魔法はあるが自分たちにかけられた制限で使えないと説明を受けていた。
「まあ、ルールは破る為にあるっていうんだから、どうなるんだか?」
「やったらどうなるんだ?」
「さあ~、タイムパトロール隊でも出てきて赤切符でも切られるんじゃない?」
「25キロ以上のスピード違反や危険走行運転じゃないんだから」
「話を聞いてると、あの二人は構わんって事って事か。何であの二人だけ許されてるんだ」
「事故があったときの安全装置みたいよ」
「なんの事故だ。夜の酒場であの二人がやらかした事か」
「それでも良いんだけど、もうちょっと話がデカい」
「ちょっと待て、お前そこらの事情もなんか知ってるんだよな」
「多分ね」
「アブナイ話か」
「かもね」
ネコの奴は周りをその縦長の瞳孔を開いてみる。
「みんな、コイツなんかヤバそうな話をしようとしてるぞ。聞かない方がいいような気がしない」
ニヤリと笑った口から覗いた切り裂き歯が怖い。
「好奇心ネコを殺すっていうからな」
どこからか男子がチャチャを入れる。
「シュレディンガーの箱に興味を持って中に入ったら、わたしは生きてるの?それとも死んでるの?秘密なら殺されないで、笑える範囲がありがたい」
ちょっとネコもノッて聞いて来る。多少冗談めかしているが、瞳孔は広がり瞳は少し吊り上がっているので緊張状態のようで、同じく男子の声も緊張していた。
下手に学校側?の秘密を知っては生命の危機を感じるのはこの学校の生徒には周知。
ここが普通の高校だったら、学校側の隠したい秘密を知ったとて命の危機などは笑い話で済むが、ここは勉学の場であることは間違い無いが、国防や国益に密接に関わる諜報機関の一面でもあるので、一般の学校では扱わないような情報も事案も飛び交う。
「裏死海文書や真・法滅尽経、ネオ・ゾディアック写本が副読本の学校なんて中々ないよな。オカルト界隈じゃ有名な、読んだだけで夜中黒服に訪問されるってオモシロ文書が図書館に満載だもんな」
将来そんな仕事に就く事に備えての機関であるので、過保護にアブナイ事から遠ざけるだけでは設立の意味がないので、陸軍中野学校I機関*やのように、生徒でありながらもヤバいネタに首を突っ込まされ、専門的な知識はお仕込まれる。
「他人の秘密で笑えるもんならいいけど、国の秘密なんて知ったら碌なことにならんからな」
どこに出しても恥ずかしいだけの個人的黒歴史な秘密?なら構わないが、世の中綺麗事で表に出して面白い事ばかりじゃないって事がある。それを習熟する必要もあるので、汚い面も見せられる。
「出来ればお天道様のあたる場所をずっと歩いていたい。戦国時代の忍者や隠密集団の狩人*みたいな現場で飼い殺しで捨て駒な一生にはなりたくないよな」
国側が勉強の為にとコントロール下であれば構わないが、表に出ると国の威信や信用に関わると拙い事もある。
社会人になればある程度それらを許容出来るからいいが、まだ若くて社会的義侠心を持つかもしれん学生なら、外部へリークする事だってありえる。
「そんな正義のハッカーがどっかの諜報部にいたな。祖国からは裏切り者の名を受けて戦うのはハッカーだけに文系だから無理だったろうから逃げていたけど」
当然それは国として非常に困る。何しろ手の内を全部知ってるのだから、敵に回すと厄介だ。なら、その前にいっそ …ってのは昔からある。
「美国情報局のエージェントだったソイツは国家が国民のプライベートを安全保障の名のもとに侵しまくっているって告発したら口封じされそうになって敵国に亡命したもんな。罪に問わないから帰国しろって言われたけど、家族を人質同然で捕られていたけど、絶対帰らなかった。確かに帰国した後は簡単な取り調べの後、多分罰金ぐらいで放免になるだろうけど、ある日街を歩いていたら車が近くに停まる。乗っているのは知り合いだから、そいつは乗り込む。断る選択肢は無い。それで終わり」
チッと立てた親指で首筋を掻っ切るポーズを取る。後ろでおっかねえと乾いた笑い声が起こる。それはいいのだが、特にお前[ネコ]がその鋭い爪でやってると冗談でも洒落で笑えないって場の雰囲気であった。
「あたしも激しくそう思う」
猫は一番近くにいる猛獣だ。本気で殺しにくる家猫[普通のペット]は武器を持っていないと成人男子だってただでは済まない。
クラスの連中も、組織を裏切ったときコイツが来たら心底嫌だって思った。こいつなら情け容赦なく眉一つ動かさずにゴルゴ13みたいにやられそうだ。
「あんたらが、わたしをどうみているのかよく分かった。その時は抜け忍狩りに志願するから覚悟しとけ」
「お~ こわいこわい」
誰かがおどけているが、洒落にならずに背中が震える。
「やめてくれ。俺らの場合は本当に洒落にならんのだから。特に俺らはコイツの所為で、そんな国家的陰謀物の映画随分見たんだから色々と思い当たる」
「いいな。何みたの?国家が隠したい映画といえばJFKかダラスの熱い日あたりかな」
「よくわかるな。そのダラスの方」
「あれは安いけどいいらしいね。あの事件は裁判前に重要証人16人全員が死んでるが、その確率は10京分の1で、凄すぎる偶然だよな」
偶然って結構重なるから、このクラスに起こっても不思議ないとケラケラと笑う。そりゃお前はもう何か知って生きて、または生かされてるけど自分達が知ってどうなるかわかったもんじゃない。証言者が一人 また一人消えていき、犯人は見つからないし警察はまともに操作しないなんて裏がどんだけデカいんだと、ハッキリ言って怖いが、それでも知りたい。猫じゃなくても好奇心は隠せない。
「そんだけシナリオのケツ*まで覚えてるってのにまだ見てないのか。可哀そうね」
「仕方なかろう。あたしが映画館行ったら映画館が潰れるんだから」
彼女は同居?しているユーレーの所為で映画は見たことない。そのユーレーや出会って記憶の同調をした人間が持っている映画の断片だけを知っているが、ワケあって本編はみたとこ無くて、せめて中身を知りたくパンフレットや原作を読んだぐらいしかないので素直に羨ましい。
「本当にお前に憑いてるユーレーは猫みたいにタチ悪いよな。コッチが他に興味を持つと、自分を見ろって邪魔をするんだろ」
テレビを見ようとするとテレビの前に立ちはだかりリモコンを隠す。パソコンに向かえばキーボードに座り、マウスを噛んで離さない。それだけなまだマシで、万難を廃してみようとすると心霊現象でお馴染みの電波障害や静電気か電磁力を駆使しテレビやパソコンやスマホを破壊する。お陰で周りの皆が、現代人にマストはスマホなどを破壊されては迷惑するので一切近寄れなくなった。あたしは現代人じゃないのねって思いながら。やきもちなんて可愛いじゃないって言われるが。
「猫好きなら我慢できるんだろうけど、あたし特に猫は好きじゃないし」
「ええええ~~~~」
クラスのネコ型が絶望交じりな笑い声を上げる。
「お前らの事じゃない」
いや、お前らの事であっても別に構わんだろう。その、だろう系ラノベにありがちな、なんでか知らんが意味も理由も無くモテモテ展開ゴッコは止めろ。コミカライズでそんな展開ばかり描かされていたので、飽きた以上に花粉症みたいに体内で作られた抗体物質が蓄積されて許容量超えたお陰でアレルギーが発症して、見るだけでくしゃみ鼻水悪寒に咳なんて起きる。風邪の諸症状緩和の総合感冒薬のテレビCMで『あなたの症状はどこから?』に、『異世界モノから』だって答えそう
「そんなのだってわかっていながらコミカライズを引き受けておきながら、ツイッターで こんなゴミみたいな異世界ダーロッパお貴族様恋愛ご都合ハーレム展開なんて描きたくないって、大炎上していた作画担当漫画家ってお前だったのか」*
「あたしはツイッターなんか出来ないけどで、良かったPCに触れなくて。触れたら八つ当たりでもコメ欄嵐になったかもしれん」
しかし金にならんのにコメ欄あらしは面倒くさい。それならコミカライズの作画担当らしく脱税活動に勤しむか、著作権を原作者や出版社と訴訟合戦して金をふんだくった方が良い。面倒くさいから多分やらんが。
「そういうことを言うんじゃん。現世がデッドエンドで、そんな妄想に浸るしか縋る藁が無いって、縋ってもどうせ溺死しか無いとわかっていながら浸るやつだっているんだから」
異世界なんぞに興味なかったが、リアルで事情で体験するにあたり、授業の副読本でその手の本を強制的に読まされたクラスメイトは精神的に同士なので、あまり反論も出来ずに嫌な顔をしていた。
「下手でも長く楽しめるのがゴルフとコーマンだっていうけど、やってればどっちもその内飽きるぞ。ゴルフなら手にタコが出来るだけで済むが、コーマンは男なら色んな女をとっかえひっかえで淫水[愛焼け]で竿が黒くなって、風呂屋で見ても『お兄さん遊んでるね~』で笑えるけど、女が逆ハーレムなら変化の度合いに変色は笑えないんだから」
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「JKのお前が、学校の教室でお前と違ってカタギの皆の前で言う方が最低だぞ」
どぎついY談はせめて隠れてトイレや更衣室で言えと言う。何、青年の主張みたいに弁論大会みたいにハツラツとして発表してるんだと苦言を呈する。
「まあ、ハーレムなんぞ夢で終わっていた方がいいみたいだぞ。頑張って無理して、若い内から赤玉出て腎虚したら早く老けるぞ。まあ若くして好々爺になって女に惑わされないで飄々と生きるのも素敵な人生だけど」
みゃ みゃ みゃ みゃ
そういうと、男として起たなくなって自分達に興味を示さなくなった男に何の価値があるんだ。男なんて自分達に媚びへつらい貢ぐ為だけに存在するのが生きる意味だろうと、ネコ共がにゃあにゃあと勝手な事で嘲笑していた。
「お前ら元からそんな性格だったのか。それとも獣化で本当に猫みたいになったのか?」
呆れて苦虫を噛むと、クラスのネコ系女共がチャシュ猫みたいに笑っていた。
「本当に猫なんてどこに行っても碌なもんじゃないよな」
じゃあそのまま消えろと願った。
title #3
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
幕の内 11/?
end
---------------------
注釈
*手翳し(てかざし)治療 アニメやゲームで見かける、医療活動従事者が患者に対して手を触れて治す治癒活動の古い名称。ゴッドハンドとか治癒の術者とか様々な名称あり。何故か宗教関係で聖女とか聖者の名称を与えられるらしい。
*異世界のエルフって動物性脂肪大丈夫だったかな 異世界食堂より
*トリ頭の某先輩 究極超人R 鳥坂先輩 深く物事を考えずに根拠のない自信などスキルとは思えない能力を誇っている騒動屋
*「単純作業やって気が狂ったモダンタイムスのチャーリー」 1938年 モダンタイムス 押し寄せる機械化文明によって人間性を失っていく人間を皮肉った映画。主人公チャーリーはずっとボルトを締めるだけの仕事に気がふれた男を演じる
*落語の寿限無 子供が健やかに幸せに生きて欲しいという親の願いを欲張ってしまったのが、寿限無という子の噺
*「お前は悟空かヒンケルか」* 悟空の説明は省く。ヒンケルは映画 独裁者の登場人物 その題名通りに独裁者で一党独裁国家の総裁 どう考えてもヒットラー チャールズチャップリン 1940年 独裁者が世界を模した風船型の地球儀を玩ぶシーンが有名 最後は割れて生末を暗示する。
*WastedXIII(廃棄物ⅩⅢ号) 機動警察パトレイバー 劇場版3
*B-2爆撃機燃やして暖を取る アメリカ空軍所属のノースロップ・グラマン B-2 一機2000億円以上で同じ重さなら金より高価らしい。事故で燃えて2000憶が一度も使用されずにお釈迦。
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*「胡蝶となったのか夢から目が覚めたらいつもと同じ人間だったけど、夢が覚めて人間であったと思っている事自体が胡蝶の見ている夢であった。じゃあ胡蝶であったと思っている事自体が人間が見ている夢でないと言い切れないのだから、今も自分が見ている夢と現実はどちらがどちらかわからない」胡蝶の夢
*チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン シャーロック・ホームズシリーズ 犯人は二人 被害者かつロンドン一の強請屋 他人の過去を探って大金や自由をせしめる脅迫業者
*有能過ぎる故埋め立て地に島流しになった剃刀隊長 後藤喜一の事 機動警察パトレイバー
*まだらの紐 シャーロックホームズ 帰郷した自宅で夜な夜なおかしな笛の音がするので女雇い主が管理人の助言を振り切りホームズを雇うのだSherlock Holmes 「The Speckled Band まだらの紐」
*『死ぬ奴は運がいいんだ」 1950年 宝島 伝説の海賊の残した宝を探すお話。集った海賊連中は好き勝手に生きてきたので、捕まれば独房で獄死か縛り首しか待っていないので、お宝を探している内に死ねれば本望だと言ったセリフ。
*藤枝梅安 必殺仕掛人 鍼灸師で必殺技は首筋に経絡秘孔への畳針の一刺し。
*「いつまでジッとしているの?」「死ぬまでかもね」名探偵登場 1976年 まだらの紐のパロシーンで使われたセリフ
*「後の世に呪物なるものを持たず」 宮本武蔵 五輪の書? アイテムの価値を持つと碌な人生歩めないので、銘のあるようなモノは戒めよって意味らしい?
*「だろう系ラノベのコミカライズを引き受けておきながら、ツイッターで こんなゴミみたいな恋愛ご都合ハーレム展開なんて描きたくないって、大炎上していた漫画家ってお前だったのか」 そんな作画担当がいたらしい。思ってても言うなって突っ込み多数。
*[夢やからこそ、やり直しがききますのんや。なんべんでも、くり返せますのや] うる星やつら2
*「死人は死んだ方が幸せだよ」宝島 1950年代
*「どの人生もいずれ終わる」 エースをねらえ 1970年代
*「ミネラル麦茶さん」 ライオンと豹 まっしぐらのアノ女優さん
*「朝食つくる婦女暴行魔」一人暮らしの女性の部屋に催眠ガスをまいて眠らやることやって、何故かご苦労様とばかりに女性の朝食を作って帰る事件があった。
*「資金繰りがアブナイ会社がつぶれない理論」 つぶれそうな会社に勤めている社員が、自分を納得させるために繰り出す屁理屈「昨日つぶれなかった 今日もつぶれたない だからきっと明日もつぶれない」って希望的観測で正常性バイアス全開の安心理論。
*「バンザーイ 無しよ」萩本欽一 スター誕生の時合格者が出なかったときのフォロー言葉 「置いといて」NHK ジェスチャー ワードの前後をいら変える時など、既出のワードを一時後回しにする時、持っていたモノを脇に避ける動作で表現する
*“幼年期の終わり”か“V” 宇宙からの訪問者がどちらも爬虫類型?のモンスタータイプだったので、訪問される方としてはあまり歓迎できない。
*真っ黒いヌリカベ 2001年宇宙の旅 モノリスの事 知能の発達を促すらしい超文明の文明バフ装置 地球破壊爆弾 ドラえもん 自宅で鼠が出たのでバグったドラえもんが取り出した、どうみても核反応兵器 ただしドラえもんのもっているのは殆どが無料に試供品らしいので、命名に齟齬があると思われる
*チックタックプロジェクト タイムマシン 1966年 タイムパトロール隊 藤子不二雄 1970年代
*ラベンダーの匂い 時をかける少女 1960年代- タイムマシン作って恋人を助けに行った博士 タイムマシン(映画版) アルミホイルを張り付けたセダン[車] バック・トゥ・ザ・フューチャー 1985年-
*「クジラの歌声を録音に行った奴 スタートレックIV 故郷への長い道1986年 前世の自分にあってやつ GS美神 1980年代
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*どこのキングさん ワンパンマン 地上最強の男キングは左目に深い傷跡があり
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*ドラえもんのどこでもドア都市伝説 どこでもドアは空間を歪曲させてつなげるのではなく、転送する対象のデータだけを送って、出口で受肉化するって原理だとする都市伝説。入り口側でデータを取ったオリジナル?は同じ人間が複数存在するとややこしいので消去される。
*「雨合羽を着込んだ郵便配達員が隠し持ったイングラムSMGで関係者を皆殺し」コンドル 1975年
*「鏡は横にひび割れて』アガサ・クリスティの小説タイトルにも使われた「シャロットの姫」(The Lady of Shalott)の一節 参照https://www.limosuki.com/2022/03/agathachristie-the-mirror-crackd-from-side-to-side.html
*象の足 チャルノブイリ原発で放射性物質が溶解して垂れている金属上物体。まるで象の脚のように見えるのでそう呼ばれている。その場に数秒居たらほぼ死亡するぐらいの高濃度被ばくするらしい。
*マイクロ・デス・ドライブ[次元転移装置]伝説巨人イデオンに登場する転送装置
* I機関 ゴルゴ13 戦後日本でCIAやNSA(アメリカ国家安全保障局)のような非政諜報員育成機関
*隠密集団の狩人 精霊の守り人シリーズにでてくる諜報暗殺の暴力装置 表の業務で才を見出されると裏と呼ばれる狩人班に回される。選択制ではあるが、ほぼ強制で表への復帰は不可能ってブラックな職種
*魔女ならパンケーキぐらい焼く 魔女の宅急便 使い魔のジジは熱いパンケーキが猫舌なのに好きらしい。
*【インドの虎狩り】 セロ弾きのゴーシュ架空の曲 で家から耳が過敏な猫を追い出す為に牽いた、超音波兵器みたいな曲
*シナリオのケツ ダラスの熱い日 映画本編の最後はノンフィクションの朗読で「ある保険会社の試算によると、重大事件が起こり重要証言者16名が三年以内に全員死亡する確率は10京分の1である」で終わる。
*タイタンの戦い 1981年 ストップモーションの巨匠レイ・ハリーハウゼンが動かすメデューサと目があえば全て石に代わる。
*見つめあう瞳のレーザービーム🎵(諸事情で一字誤字あり)2億4千万の瞳_郷ひろみ
*クラリス姫かラプンツェルかシャロットの姫 ルパン三世カリオストロの城 塔の上のラプンツェル シャロットの姫 に登場する姫君達
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