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「アレン様ッ、アレン様!!」
声と共に扉が打ちつけられる音。
それがけたたましく響き、アレンは眠りから覚める。
「んー……なんだ、五月蝿いな」
「なーに? なにかあったの?」
寝ぼけ眼のアレン。
そしてまだ夢見心地のジュリア。
その勇者と治癒士は事の重大さを知らずに呑気に返事を返す。
それとは対照的に、バンッと開かれる扉。
そして響くは絶叫。
「アレン様ッ、お助けを!! おッ、お助けを!!」
転がり込むように部屋へと駆け込む、一人の男。
それは血まみれのディルクその人だった。
そのディルクの姿。
それに、アレンは迷惑そうにーー
しかしすぐに眉間に皺を寄せ、声を発した。
「なんだ、ソレ? 誰の首?」
「ザールのッ、ザールの首です!!」
「首? いッ、いやぁぁぁ!!」
叫び、アレンとは対照的に毛布にくるまるジュリア。
だがアレンは冷静だった。
「ザール? あぁ、あの大男の」
鼻で笑う、アレン。
「で、その首。どうしたの?」
「じッ、ジークが!! あの化け物がーーッ」
ジーク。
その名を聞いた瞬間、ジュリアの震えが更に激しくなる。
「じ、ジーク。あ、あの負け組がどうして?」
「ジーク。ふんっ、あの負け組がね」
毛布の中で震える、ジュリア。
その背を毛布越しに撫で、余裕を崩さないアレン。
「で、君はなにをしにここに?」
「あ、アレン様にご報告を」
「なんの?」
「じ、ジークの。力。そ、その恐ろしさを」
「あっそ。で、そのジークはどこに?」
「ここからそう離れていない森の中。そ、そこに」
「そっか。じゃ、ぼくがサクッと始末してやるよ」
吐き捨て、立ち上がるアレン。
その顔。そこに滲むのは余裕のみ。
しかしそれを遮るは、小生意気な声。
「アレン様、アレン様。ジーク。あのゴミの始末。わたしに、このココネに任せてよー」
開いた扉。
その向こうでとんがり帽子をちいさく下げ、笑うココネ。
その小柄な魔法使いの言葉。
それにアレンは声を発する。
「まだお前の出る幕じゃないだろ」
「でもー。あの負け組、鬱陶しいもん。わたし、地形を変える程の魔法。それを無尽蔵に使えるもん。だから一瞬で終わらせるよ」
笑う、ココネ。
そのココネにアレンは頷く。
「それもそうだな。おい、ディルク」
「は、はい」
「ココネをジークのところへ案内しろ」
「か、か、かしこまりました」
こうしてココネがジークの元に向かう事になったのであった。
~~~
黒の廃墟と化した、ジークの村。
先ほどいた森からそう離れていない場所。
そこに故郷はあった。
いまだ残る焦げ臭いにおい。
至るところに転がる焼けこげた骨の欠片。
それを見つめ、ジークの表情は変わらない。
「故郷。オレの、故郷」
心の壊れた、ジーク。
淡々と言葉を呟き一筋の涙をつたわせながら、ジークは視界全てに力を行使する。
「収納する。この村、全てを」
【収納物】
廃れた村×1が追加されました。
闇に包まれる、故郷。
それを見つめ、ジークは踵を返す。
「この村。再建する。オレの力で、前と同じように。あの草原に」
響く、ジークの声。
そこには確かに闇に濡れた悲壮な決意が宿っていた。
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「アレン様ッ、アレン様!!」
声と共に扉が打ちつけられる音。
それがけたたましく響き、アレンは眠りから覚める。
「んー……なんだ、五月蝿いな」
「なーに? なにかあったの?」
寝ぼけ眼のアレン。
そしてまだ夢見心地のジュリア。
その勇者と治癒士は事の重大さを知らずに呑気に返事を返す。
それとは対照的に、バンッと開かれる扉。
そして響くは絶叫。
「アレン様ッ、お助けを!! おッ、お助けを!!」
転がり込むように部屋へと駆け込む、一人の男。
それは血まみれのディルクその人だった。
そのディルクの姿。
それに、アレンは迷惑そうにーー
しかしすぐに眉間に皺を寄せ、声を発した。
「なんだ、ソレ? 誰の首?」
「ザールのッ、ザールの首です!!」
「首? いッ、いやぁぁぁ!!」
叫び、アレンとは対照的に毛布にくるまるジュリア。
だがアレンは冷静だった。
「ザール? あぁ、あの大男の」
鼻で笑う、アレン。
「で、その首。どうしたの?」
「じッ、ジークが!! あの化け物がーーッ」
ジーク。
その名を聞いた瞬間、ジュリアの震えが更に激しくなる。
「じ、ジーク。あ、あの負け組がどうして?」
「ジーク。ふんっ、あの負け組がね」
毛布の中で震える、ジュリア。
その背を毛布越しに撫で、余裕を崩さないアレン。
「で、君はなにをしにここに?」
「あ、アレン様にご報告を」
「なんの?」
「じ、ジークの。力。そ、その恐ろしさを」
「あっそ。で、そのジークはどこに?」
「ここからそう離れていない森の中。そ、そこに」
「そっか。じゃ、ぼくがサクッと始末してやるよ」
吐き捨て、立ち上がるアレン。
その顔。そこに滲むのは余裕のみ。
しかしそれを遮るは、小生意気な声。
「アレン様、アレン様。ジーク。あのゴミの始末。わたしに、このココネに任せてよー」
開いた扉。
その向こうでとんがり帽子をちいさく下げ、笑うココネ。
その小柄な魔法使いの言葉。
それにアレンは声を発する。
「まだお前の出る幕じゃないだろ」
「でもー。あの負け組、鬱陶しいもん。わたし、地形を変える程の魔法。それを無尽蔵に使えるもん。だから一瞬で終わらせるよ」
笑う、ココネ。
そのココネにアレンは頷く。
「それもそうだな。おい、ディルク」
「は、はい」
「ココネをジークのところへ案内しろ」
「か、か、かしこまりました」
こうしてココネがジークの元に向かう事になったのであった。
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黒の廃墟と化した、ジークの村。
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そこに故郷はあった。
いまだ残る焦げ臭いにおい。
至るところに転がる焼けこげた骨の欠片。
それを見つめ、ジークの表情は変わらない。
「故郷。オレの、故郷」
心の壊れた、ジーク。
淡々と言葉を呟き一筋の涙をつたわせながら、ジークは視界全てに力を行使する。
「収納する。この村、全てを」
【収納物】
廃れた村×1が追加されました。
闇に包まれる、故郷。
それを見つめ、ジークは踵を返す。
「この村。再建する。オレの力で、前と同じように。あの草原に」
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そこには確かに闇に濡れた悲壮な決意が宿っていた。
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