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第二節
誰カノ記憶
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そこに居る二人のエルフ
どうやら砂漠慣れしてないのか水分を多く取りすぎたのか
水が尽きたらしい
「大丈夫ですか!?」
金髪のエルフが倒れそうになるので支えようとするが
「えっ!?」
支えようとした手がすり抜ける
「なんで...」
『うっ...』
『大丈夫か!?』
『俺はもう駄目みたいだ』
金髪のエルフがそう言ったのに対し白髪のエルフは砂地に倒れながらこう答える
『どうやら僕もらしい...最後がこんな終わり方なんてね 想像もつかなかったよ』
『ははは...過去の俺に伝えたら鼻で笑われるだろうな』
『まったくだ 僕も正気を疑われるだろう』
どうやら僕はこの人たちに認識されてないし僕からこの人達に何も干渉出来ない
環境による干渉も受けないらしい
「お願い..神様...この二人を助けて...」
僕には何も出来ない 祈ることしか出来ない
最初は軽口叩き合ってた二人ももうそんな事が出来ないくらい追い詰められている
そんな時
『だいじょーぶ?』
『...どうやら幻聴が聞こえるようにまでなったらしい』
『...僕は幻覚も見えるみたい 今少年が僕を覗き込んできてるよ』
緑髪の少年が白髪のエルフを上から覗き込んでいる
「あれは...精霊?」
その少年の身体はエルフ達と違って少し透けている
ミラちゃんと同じだ
そっちに近づこうとするけど周りの景色が歪み始める
「えっ!?」
食器のように景色が破片となって散らばっていく
そしてまた別の破片が集まり景色となる
『あの時は焦ってたな』
『そうだね お互いあの砂漠化の原因を探る為 家の反対を押し切って出たからね』
『..だけど終わった訳じゃない』
『..ああ、俺らがしたのは一時的に止めただけ 俺らにできることは後の時代に託すだけだ』
『そうだね 僕たちの意思...それをどんな方法でも良いから後世に受け継ぐべきだ それこそ彼らの力を借りてでも』
周りは自然豊かな街に変わった
そこではあの金髪と白髪のエルフが色んな人に祝福されている
何かしたのだろうか?
『借りる事になるだろうな...』
金髪のエルフはそう言いながら街の中心に大きくそびえ立つ1つの大樹を見る
とても大樹という規模で表せないほど大きい木に
「何...あれ...」
初めて見た 本にもあんな木は載ってなかった
あれは...何?
もっと近くで見たい そう思い歩き始めるも近づく様子はない
『あれは今は寝ているだろうな』
『おっとりした性格だからね 』
『そろそろ行くか』
『ああ、起こさないといけない』
『お寝坊さんを起こさないと』
白髪と金髪のエルフが歩き出した
その先はあの大きな木
着いてこうとするが
『はぁ...毎回毎回転移魔術を使うこっちの身にもなって欲しいよ』
『今のお前なら余裕だろう?』
『まぁそうだけどねぇ..』
そう言いながら白髪のエルフが手をかざす するとその指に嵌めてある指輪が光を放ち彼らの眼の前が歪み始める
「あれが...転移魔術?」
おじいちゃんが使ったのとは全く違う
それに魔術が彼らは使えるのに僕は使えない
その時ミラちゃんが言っていた事を思い出す
水魔法は過去を見ることが出来る
現にミラちゃんが昔の海を見せてくれたのが良い例だ
だけどあの時とは違う
太陽が照りつける感覚を感じない
暑さを感じない
これは水魔法と違う
あれは過去を体験する
これは過去を見る
だから彼らに干渉出来ないし彼らは僕を認識しない
こういうことじゃないだろうか
僕がそう考察し始めた時 周囲が歪み始める
また違う景色になるかと思いきや今度は違う
周りの景色がひび割れて行く
ひびの隙間からは光が漏れ出てくる
『...さん!!お...さん!!』
呼ばれている
でも僕はまだこの先を見たい
ここが何処なのか
いつの事なのか
彼らは誰なのか
そして...
「誰の物かを僕は知りたい」
だけど光はそれを許してくれない
今光に飲まれたら見れなくなる気がする
だから逃げる 光から
僕をここから解放してくれるであろう光から
だけど次の瞬間には光に呑まれ...
「お嬢さん!!!」
声を荒らげたおじいちゃんが居た
「ああ...」
「良かった...何も怪我をしていませんね?」
「うん、大丈夫だよ」
「申し訳ありません..私が早急に止めるべきでした」
「おじいちゃんが謝ることは無いよ 勝手に発動させた僕が悪いから」
「ですが...」
「いいから...ね?」
「..分かりました それで幾つか聞きたいことがあるのですが」
「聞きたいこと?」
「お嬢さんは一体なんの魔術を発動したのですか?」
「あれ?おじいちゃん知らないの?てっきり知ってるかと思ってた」
「私が知らない魔術でしたので..」
「そっか..あの魔術は...過去を見る魔術だと思うの」
「過去を?」
「うん 水魔法が過去を体験する事が出来るけどあれは過去を見る魔術」
「ふむ...魔術は古代文明が作り出した叡智の塊 その殆どが失われてる為 現代では知る方法が無いのです なので現存してる魔術のみ 私は把握していましたが..もしその過去を見る魔術...名付けるなら..天眼は如何でしょうか?」
「天眼...良いねそれ!」
「天とはあの太陽の事 太陽はこの国では月と並んで時の象徴です なのでそれにちなんで名付けさせて頂きました 気に入って貰えて幸いです」
そう言うと おじいちゃんは僕から目線を外し 遠くを見るようにぼーっとしていた
まるで何かを思い出してるかのように
「...彼女と戦ってた頃が懐かしいものです」
何かボソッと呟いてたけど僕には聞こえなかった
その時のおじいちゃんの顔は 穏やかでありながらどこか悲しい雰囲気を出す切ない表情をしていた
それを気になったけど 僕は聞かない
こういうのは聞かない方が良い っておじさんも言ってたから
「...すいません 少々 昔を思い出していました」
「大丈夫だよ おじいちゃん」
「それではトラブルはありましたが続けられそうなので魔術についての訓練を再開しましょう 幸い夕方まで時間はありますから」
「お願いします!!」
そうして僕とおじいちゃんは魔術の訓練を再開した
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そこに居る二人のエルフ
どうやら砂漠慣れしてないのか水分を多く取りすぎたのか
水が尽きたらしい
「大丈夫ですか!?」
金髪のエルフが倒れそうになるので支えようとするが
「えっ!?」
支えようとした手がすり抜ける
「なんで...」
『うっ...』
『大丈夫か!?』
『俺はもう駄目みたいだ』
金髪のエルフがそう言ったのに対し白髪のエルフは砂地に倒れながらこう答える
『どうやら僕もらしい...最後がこんな終わり方なんてね 想像もつかなかったよ』
『ははは...過去の俺に伝えたら鼻で笑われるだろうな』
『まったくだ 僕も正気を疑われるだろう』
どうやら僕はこの人たちに認識されてないし僕からこの人達に何も干渉出来ない
環境による干渉も受けないらしい
「お願い..神様...この二人を助けて...」
僕には何も出来ない 祈ることしか出来ない
最初は軽口叩き合ってた二人ももうそんな事が出来ないくらい追い詰められている
そんな時
『だいじょーぶ?』
『...どうやら幻聴が聞こえるようにまでなったらしい』
『...僕は幻覚も見えるみたい 今少年が僕を覗き込んできてるよ』
緑髪の少年が白髪のエルフを上から覗き込んでいる
「あれは...精霊?」
その少年の身体はエルフ達と違って少し透けている
ミラちゃんと同じだ
そっちに近づこうとするけど周りの景色が歪み始める
「えっ!?」
食器のように景色が破片となって散らばっていく
そしてまた別の破片が集まり景色となる
『あの時は焦ってたな』
『そうだね お互いあの砂漠化の原因を探る為 家の反対を押し切って出たからね』
『..だけど終わった訳じゃない』
『..ああ、俺らがしたのは一時的に止めただけ 俺らにできることは後の時代に託すだけだ』
『そうだね 僕たちの意思...それをどんな方法でも良いから後世に受け継ぐべきだ それこそ彼らの力を借りてでも』
周りは自然豊かな街に変わった
そこではあの金髪と白髪のエルフが色んな人に祝福されている
何かしたのだろうか?
『借りる事になるだろうな...』
金髪のエルフはそう言いながら街の中心に大きくそびえ立つ1つの大樹を見る
とても大樹という規模で表せないほど大きい木に
「何...あれ...」
初めて見た 本にもあんな木は載ってなかった
あれは...何?
もっと近くで見たい そう思い歩き始めるも近づく様子はない
『あれは今は寝ているだろうな』
『おっとりした性格だからね 』
『そろそろ行くか』
『ああ、起こさないといけない』
『お寝坊さんを起こさないと』
白髪と金髪のエルフが歩き出した
その先はあの大きな木
着いてこうとするが
『はぁ...毎回毎回転移魔術を使うこっちの身にもなって欲しいよ』
『今のお前なら余裕だろう?』
『まぁそうだけどねぇ..』
そう言いながら白髪のエルフが手をかざす するとその指に嵌めてある指輪が光を放ち彼らの眼の前が歪み始める
「あれが...転移魔術?」
おじいちゃんが使ったのとは全く違う
それに魔術が彼らは使えるのに僕は使えない
その時ミラちゃんが言っていた事を思い出す
水魔法は過去を見ることが出来る
現にミラちゃんが昔の海を見せてくれたのが良い例だ
だけどあの時とは違う
太陽が照りつける感覚を感じない
暑さを感じない
これは水魔法と違う
あれは過去を体験する
これは過去を見る
だから彼らに干渉出来ないし彼らは僕を認識しない
こういうことじゃないだろうか
僕がそう考察し始めた時 周囲が歪み始める
また違う景色になるかと思いきや今度は違う
周りの景色がひび割れて行く
ひびの隙間からは光が漏れ出てくる
『...さん!!お...さん!!』
呼ばれている
でも僕はまだこの先を見たい
ここが何処なのか
いつの事なのか
彼らは誰なのか
そして...
「誰の物かを僕は知りたい」
だけど光はそれを許してくれない
今光に飲まれたら見れなくなる気がする
だから逃げる 光から
僕をここから解放してくれるであろう光から
だけど次の瞬間には光に呑まれ...
「お嬢さん!!!」
声を荒らげたおじいちゃんが居た
「ああ...」
「良かった...何も怪我をしていませんね?」
「うん、大丈夫だよ」
「申し訳ありません..私が早急に止めるべきでした」
「おじいちゃんが謝ることは無いよ 勝手に発動させた僕が悪いから」
「ですが...」
「いいから...ね?」
「..分かりました それで幾つか聞きたいことがあるのですが」
「聞きたいこと?」
「お嬢さんは一体なんの魔術を発動したのですか?」
「あれ?おじいちゃん知らないの?てっきり知ってるかと思ってた」
「私が知らない魔術でしたので..」
「そっか..あの魔術は...過去を見る魔術だと思うの」
「過去を?」
「うん 水魔法が過去を体験する事が出来るけどあれは過去を見る魔術」
「ふむ...魔術は古代文明が作り出した叡智の塊 その殆どが失われてる為 現代では知る方法が無いのです なので現存してる魔術のみ 私は把握していましたが..もしその過去を見る魔術...名付けるなら..天眼は如何でしょうか?」
「天眼...良いねそれ!」
「天とはあの太陽の事 太陽はこの国では月と並んで時の象徴です なのでそれにちなんで名付けさせて頂きました 気に入って貰えて幸いです」
そう言うと おじいちゃんは僕から目線を外し 遠くを見るようにぼーっとしていた
まるで何かを思い出してるかのように
「...彼女と戦ってた頃が懐かしいものです」
何かボソッと呟いてたけど僕には聞こえなかった
その時のおじいちゃんの顔は 穏やかでありながらどこか悲しい雰囲気を出す切ない表情をしていた
それを気になったけど 僕は聞かない
こういうのは聞かない方が良い っておじさんも言ってたから
「...すいません 少々 昔を思い出していました」
「大丈夫だよ おじいちゃん」
「それではトラブルはありましたが続けられそうなので魔術についての訓練を再開しましょう 幸い夕方まで時間はありますから」
「お願いします!!」
そうして僕とおじいちゃんは魔術の訓練を再開した
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