13 / 79
12☆おばあ様は皇后陛下
しおりを挟む
「まあまあ、法子ったらお祈りの修行するから一人にさせてもらっている隙に、宮を抜け出して少年と逢引をしていたのですって?」
いつもニコニコ笑顔で品があって温かく優しいだけではなく芯のある祝皇の皇后であり法子のおばあ様はベットにつっぷしていじけている法子の頭を撫でながら訊ねる。
法子は突然はっと思い出したように、すくっとベットの上で正座になって、いすまいを正しておばあ様に顔を見せる。
両親がいないあいだは最も近しい方は恐れ多くも帝の祖父と皇后の祖母だ。
国の父母といえる尊い象徴である。
李流にそう改めて諭されて、改めて尊い方だと思う。
おばあ様の優しく見つめるお顔を拝見して、いろいろ溢れるモノが涙となって出てきた。
「いまだけは、私のおばあ様でいてくれる?」
法子が突然泣き出して皇后は困った表情だったけれど、
「もちろんよ。可愛い私の法子。なにがあったの?」
「これ、李流がもっていたの」
菊桜のペンダントをみせる。
「かなり古びたペンダントね。桜庭李流と言ったわよね?旧、桜庭の宮の子息かしらね」
さすが、おばあ様は皇后であられる。
宮家はすべて把握しているらしく、一国民であり今や容疑者で捕まってしまっている李流の情報は既に掴んでいるのかもしれない。
「でも桜庭家に斎宮は出ていないはずよ。」
「じゃあどうして李流はこれを持っていたのだろう?」
謎が謎を呼ぶ。
「そうねぇ……李流くんの事を法子はどれほど知っているの?」
「え……衛士係のお兄さん、我が国のことや歴史をいろいろ知ってるお兄さん……」
「それだけ?」
コクンと頭を縦に振る。
あらあらと口元に手を当てて困ったふうだ。
「それだけじゃ……」
私は李流のことを何も知らない……
「何も知らなくて信頼していたの?逢引をしていたの?」
「信頼出来ると、思ったから。私を変えさせてくれたのは李流だから。それと……」
法子は赤く頬をそめて、
「李流の笑顔や法子を優しく抱きとめてくれる腕や優しさが私が知る李流のすべて……なのじゃ!」
「あらあらあらあら。まあまあまあまあま。」
おばあ様は驚きと嬉しさと孫の可愛さに興奮してそのような言葉しか出てこないようだ。
「李流はどうなるのじゃ?刑罰があたえられるのか?何も李流は悪くない。悪いのは無断で宮を抜け出した私なのに」
こんどは不安の涙か溢れてくる。顔も青ざめる。
「誰も悪くないわ。危険なことをしたのは確かだけど……法子は変わったわね。」
「え?」
「どことなく雰囲気が、大人になったわ。
李流くんがちゃんと日和の国のことを正しく理解して法子はよく学んだのね」
そうだ、李流に出会う少し前の私は、おばあ様にあっても、おじい様にあってもモヤモヤと話すことすら嫌だった。
学校で教わった偽りが頭の中に入っていて、嫌な態度をとっていた。
きっとご心配され嫌な気持ちにさせたに違いない。
今は李流の影響で私の世界は変わった。
全てが未来もがが輝いて見える。
けれど、李流が監禁されてどんな罰が与えられ罪人にされると思うと目の前が暗くなる。
「李流はどうなるのじゃ……おばあ様」
おばあ様の服をギュッと握り皇后に法子の不安が伝わった。
「このことは陛下のお耳に入ってます。直接内密に沙汰が下されることでしょう」
「おじい様が直々に……それは世の中に知らされるのか?李流の未来に影響が及ぶことは……」
李流が私のせいで罪人になるのがとても恐ろしい。
「法子、陛下は国民の幸せを祈る。祝皇陛下ですよ。李流くんに教わったことを信じなさい」
その凛としたお言葉は皇后としてだ。
「は、はい。」
法子は無意識にしゃんと背筋を正しくだす。
その態度にふふっとまた優しげのおばあ様に戻って、
「このペンダントは陛下にご覧頂きましょう。きっと良いお導きをして下さるわ」
いつもニコニコ笑顔で品があって温かく優しいだけではなく芯のある祝皇の皇后であり法子のおばあ様はベットにつっぷしていじけている法子の頭を撫でながら訊ねる。
法子は突然はっと思い出したように、すくっとベットの上で正座になって、いすまいを正しておばあ様に顔を見せる。
両親がいないあいだは最も近しい方は恐れ多くも帝の祖父と皇后の祖母だ。
国の父母といえる尊い象徴である。
李流にそう改めて諭されて、改めて尊い方だと思う。
おばあ様の優しく見つめるお顔を拝見して、いろいろ溢れるモノが涙となって出てきた。
「いまだけは、私のおばあ様でいてくれる?」
法子が突然泣き出して皇后は困った表情だったけれど、
「もちろんよ。可愛い私の法子。なにがあったの?」
「これ、李流がもっていたの」
菊桜のペンダントをみせる。
「かなり古びたペンダントね。桜庭李流と言ったわよね?旧、桜庭の宮の子息かしらね」
さすが、おばあ様は皇后であられる。
宮家はすべて把握しているらしく、一国民であり今や容疑者で捕まってしまっている李流の情報は既に掴んでいるのかもしれない。
「でも桜庭家に斎宮は出ていないはずよ。」
「じゃあどうして李流はこれを持っていたのだろう?」
謎が謎を呼ぶ。
「そうねぇ……李流くんの事を法子はどれほど知っているの?」
「え……衛士係のお兄さん、我が国のことや歴史をいろいろ知ってるお兄さん……」
「それだけ?」
コクンと頭を縦に振る。
あらあらと口元に手を当てて困ったふうだ。
「それだけじゃ……」
私は李流のことを何も知らない……
「何も知らなくて信頼していたの?逢引をしていたの?」
「信頼出来ると、思ったから。私を変えさせてくれたのは李流だから。それと……」
法子は赤く頬をそめて、
「李流の笑顔や法子を優しく抱きとめてくれる腕や優しさが私が知る李流のすべて……なのじゃ!」
「あらあらあらあら。まあまあまあまあま。」
おばあ様は驚きと嬉しさと孫の可愛さに興奮してそのような言葉しか出てこないようだ。
「李流はどうなるのじゃ?刑罰があたえられるのか?何も李流は悪くない。悪いのは無断で宮を抜け出した私なのに」
こんどは不安の涙か溢れてくる。顔も青ざめる。
「誰も悪くないわ。危険なことをしたのは確かだけど……法子は変わったわね。」
「え?」
「どことなく雰囲気が、大人になったわ。
李流くんがちゃんと日和の国のことを正しく理解して法子はよく学んだのね」
そうだ、李流に出会う少し前の私は、おばあ様にあっても、おじい様にあってもモヤモヤと話すことすら嫌だった。
学校で教わった偽りが頭の中に入っていて、嫌な態度をとっていた。
きっとご心配され嫌な気持ちにさせたに違いない。
今は李流の影響で私の世界は変わった。
全てが未来もがが輝いて見える。
けれど、李流が監禁されてどんな罰が与えられ罪人にされると思うと目の前が暗くなる。
「李流はどうなるのじゃ……おばあ様」
おばあ様の服をギュッと握り皇后に法子の不安が伝わった。
「このことは陛下のお耳に入ってます。直接内密に沙汰が下されることでしょう」
「おじい様が直々に……それは世の中に知らされるのか?李流の未来に影響が及ぶことは……」
李流が私のせいで罪人になるのがとても恐ろしい。
「法子、陛下は国民の幸せを祈る。祝皇陛下ですよ。李流くんに教わったことを信じなさい」
その凛としたお言葉は皇后としてだ。
「は、はい。」
法子は無意識にしゃんと背筋を正しくだす。
その態度にふふっとまた優しげのおばあ様に戻って、
「このペンダントは陛下にご覧頂きましょう。きっと良いお導きをして下さるわ」
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる