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8☆錚々たるあやかし達
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叔母さんはついでということで、ウカノミタマの神様や八尾比丘尼という妖怪を呼んで本格的な結婚式を仕込んだ。
「うわ…美人さん勢揃い……」
誠さんは目をまんまるくする。
叔母さんのお願いで、ウカノミタマは大狐の姿から狐の耳と尻尾を生やしたグラマラスな美女に化ける。
八尾比丘尼は尼姿なのに気品と色気ムンムンだった。
私が温泉旅館で手伝いを頼まれた時の顔見知りの大妖怪たちだ。
「仮でも浮気はダメだぞ…これから私たちは結婚(仮)をするのに……」
私はいじける。
どうしても本物の大人には敵わない。
何百年の時を経て醸し出した美しさも別格だし神格やら妖気やらまだ十五歳の鬼っ子娘など足元に及ばない……
「僕は、緒丹子ちゃんに出会ってから緒丹子ちゃん以外考えられないから安心して…」
「それって、新郎(仮)としてのセリフか?」
「うーん……今はそういうことでいいよ」
困ったように頭を掻いて誠さんは言った。
「はっきりしろよっ!」
あまりにもはぐらかす微妙なことを言うので私はイラッとして脅す。
「はっきりしたら捕まっちゃうから、めっ!だよ。」
口元に手を当てて秘密だという仕草で言うから困惑する。
「でも、鬼が緒丹子ちゃんを襲うことがあったら命をかけて守るから安心して新郎を信じて、僕の奥さん?」
肩に手を置いて耳元でそう囁かれた。
「ひ、ひゃい!」
私は顔を真っ赤にして口元が歪む。
「あらあら、あの二人ほんとに仮ですの?」
八尾比丘尼は私たちの様子を見てそう言う。
「いや、結婚させてしまえよ。めんどくさい」
ウカ様は酒を飲みながらそう言う。
「まぁまぁ、これからこの新郎を狙う鬼が現れるらしいので楽しみましょうよ。」
叔母さんは本当にワクワクしている。
「我々がいるというのに人の恋路を邪魔する鬼とやらを嘲笑ってやろうぞ。」
ウカ様は鼻で笑ってそう言う。
「楽しむんか……」
もう、無敵なあやかしたちは結婚式よりも大変な事件が起こることにもワクワク胸躍っている。
長い時間を生きる神に近しいあやかしたちの楽しみの一つは人間がどのように困難を解決するかを見るのも一興ものだった。
結婚を阻止して嫁を喰らう勢いの怨念の鬼ですらこの錚々たるあやかしの前に出る無謀なことをするのかとも思う。
「まともな人間、僕しかいないところに、鬼は現れるかな…このまま本当に結婚…仮の、初夜まで、現れなかったりして……」
「なっ!そ、そこまで、考えてんのかよ!」
「か、仮だからそういう事はしないよ……?」
「してくれよ!」
と、はしたない本心を怒鳴りそうになったのをなんとか飲み込んだ。
私は薄衣の下着で二人で艶っぽいことをする妄想が止まらない……!
ウカ様が眷属の狐を人に化けさせてヤンヤヤンヤと結婚式を盛り上げる。
狐たちはこういうことに慣れていた。
三々九度の酒を注がれたところ空間が歪み黒い空間が現れそこからあの儚い美人の椿顔をした鬼が這い出ていた。
「うわ…美人さん勢揃い……」
誠さんは目をまんまるくする。
叔母さんのお願いで、ウカノミタマは大狐の姿から狐の耳と尻尾を生やしたグラマラスな美女に化ける。
八尾比丘尼は尼姿なのに気品と色気ムンムンだった。
私が温泉旅館で手伝いを頼まれた時の顔見知りの大妖怪たちだ。
「仮でも浮気はダメだぞ…これから私たちは結婚(仮)をするのに……」
私はいじける。
どうしても本物の大人には敵わない。
何百年の時を経て醸し出した美しさも別格だし神格やら妖気やらまだ十五歳の鬼っ子娘など足元に及ばない……
「僕は、緒丹子ちゃんに出会ってから緒丹子ちゃん以外考えられないから安心して…」
「それって、新郎(仮)としてのセリフか?」
「うーん……今はそういうことでいいよ」
困ったように頭を掻いて誠さんは言った。
「はっきりしろよっ!」
あまりにもはぐらかす微妙なことを言うので私はイラッとして脅す。
「はっきりしたら捕まっちゃうから、めっ!だよ。」
口元に手を当てて秘密だという仕草で言うから困惑する。
「でも、鬼が緒丹子ちゃんを襲うことがあったら命をかけて守るから安心して新郎を信じて、僕の奥さん?」
肩に手を置いて耳元でそう囁かれた。
「ひ、ひゃい!」
私は顔を真っ赤にして口元が歪む。
「あらあら、あの二人ほんとに仮ですの?」
八尾比丘尼は私たちの様子を見てそう言う。
「いや、結婚させてしまえよ。めんどくさい」
ウカ様は酒を飲みながらそう言う。
「まぁまぁ、これからこの新郎を狙う鬼が現れるらしいので楽しみましょうよ。」
叔母さんは本当にワクワクしている。
「我々がいるというのに人の恋路を邪魔する鬼とやらを嘲笑ってやろうぞ。」
ウカ様は鼻で笑ってそう言う。
「楽しむんか……」
もう、無敵なあやかしたちは結婚式よりも大変な事件が起こることにもワクワク胸躍っている。
長い時間を生きる神に近しいあやかしたちの楽しみの一つは人間がどのように困難を解決するかを見るのも一興ものだった。
結婚を阻止して嫁を喰らう勢いの怨念の鬼ですらこの錚々たるあやかしの前に出る無謀なことをするのかとも思う。
「まともな人間、僕しかいないところに、鬼は現れるかな…このまま本当に結婚…仮の、初夜まで、現れなかったりして……」
「なっ!そ、そこまで、考えてんのかよ!」
「か、仮だからそういう事はしないよ……?」
「してくれよ!」
と、はしたない本心を怒鳴りそうになったのをなんとか飲み込んだ。
私は薄衣の下着で二人で艶っぽいことをする妄想が止まらない……!
ウカ様が眷属の狐を人に化けさせてヤンヤヤンヤと結婚式を盛り上げる。
狐たちはこういうことに慣れていた。
三々九度の酒を注がれたところ空間が歪み黒い空間が現れそこからあの儚い美人の椿顔をした鬼が這い出ていた。
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