2 / 19
2どこがいいの?
しおりを挟む
「私のどこがいいんですか?私、人間じゃないんですよ?」
空腹が無くなって頭が冷静さを取り戻し、健十郎さんに質問する。
「だからなんだ?」
遅番の警官とシフト交代で勤務は終わりで、普段着の彼は警察官とは見えないパンクファッションとかいう服に着替えている。
今にも喧嘩を売りに行きそうなほどの格好だ。
柄が悪すぎる……
吸血鬼の私にだって好みはある。
どちらかと言うと警官みたいな硬い仕事をして、真面目な男性が好みだと思う……
今までの血を頂いた人間だって、きっと真面目で優しい人だけ、選んでいたような……
貧血が極まると今まで出会ってきた人間のことなど霧の彼方になってしまって忘れる事は常だけど……
詐欺られた….
と、後悔してしまう……
「ルイさんはこれ着て、そのままより、こっちの方が目立たないから」
予備でロッカーに置いてあった黒い上着を私にきさせた。
ぶかぶかで、膝の辺りまでくるワンピースのようになってしまった。
髑髏のイラストに赤文字でkillと印字されていて、警官が着てはいけない服装なような気がする。
「交番に彼女、連れ込まないでくださいよ」
同僚の人の良さそうな警官はそう言って見送ってくれた。
いつのまに彼女と言うことになっている。
「ああ、おつかれさーん」
といい、急いで私の手を引っ張り夜の街に連れて行かれた。
「私が…怖くないんですか?」
「俺怖いのと可愛いのが好きなんだよ」
やっぱり怖いのか……と自分で聞いといてしょんぼりする。
そんな様子に、顔を赤くして口元をわななかせて、乙女のようにきゅんきゅんポーズを健十郎さんは取っている。
「やっぱり、可愛すぎ!まじで惚れたぁ!」
健十郎さんは筋肉質の腕で、私の体をホールドして、思わず。「ぐげっ」と声が出てしまって、緩めてもらった。
「す、すまない、つい……」
見た目のワイルドさと真逆に子犬のようにしゅんとする様子は可愛いと思う。
「結婚するにあたって、十字架は少し苦手感があります。多分戸籍もありません。血をいただいてなんですが、結婚は……」
「結婚できないなら内縁でちゃんとするし、神前なら十字架はないだろ?問題ない」
迷いなく結婚する気満々だという事が伝わると。
むしろ私から叶える必要がないような……
健十郎さんは率先して自ら全てを手入られては願いを叶えることなんて出来ないんではないだろうか?
「俺の奥さんはルイさん一人だけになるのだから、夫婦ができることを最初に叶えてくれ」
婚姻届もダメなのに最初のことって?
「何をすれば…」
と困惑してたら、
人通りの少ない通りに連れて行かれていることに気がついた。
「今日は、ここでいいかな?」
指さしたところは何やら怪しげなホテルだった。
「ま、まさか………」
私は顔がサー…と青くなるのを感じる。
「最初にする事はこういう事だっ!」
健十郎さんは子供のように目をキラキラさせている。
男女について無頓着な私にもわかる…ここはラブがつくホテルだと。
空腹が無くなって頭が冷静さを取り戻し、健十郎さんに質問する。
「だからなんだ?」
遅番の警官とシフト交代で勤務は終わりで、普段着の彼は警察官とは見えないパンクファッションとかいう服に着替えている。
今にも喧嘩を売りに行きそうなほどの格好だ。
柄が悪すぎる……
吸血鬼の私にだって好みはある。
どちらかと言うと警官みたいな硬い仕事をして、真面目な男性が好みだと思う……
今までの血を頂いた人間だって、きっと真面目で優しい人だけ、選んでいたような……
貧血が極まると今まで出会ってきた人間のことなど霧の彼方になってしまって忘れる事は常だけど……
詐欺られた….
と、後悔してしまう……
「ルイさんはこれ着て、そのままより、こっちの方が目立たないから」
予備でロッカーに置いてあった黒い上着を私にきさせた。
ぶかぶかで、膝の辺りまでくるワンピースのようになってしまった。
髑髏のイラストに赤文字でkillと印字されていて、警官が着てはいけない服装なような気がする。
「交番に彼女、連れ込まないでくださいよ」
同僚の人の良さそうな警官はそう言って見送ってくれた。
いつのまに彼女と言うことになっている。
「ああ、おつかれさーん」
といい、急いで私の手を引っ張り夜の街に連れて行かれた。
「私が…怖くないんですか?」
「俺怖いのと可愛いのが好きなんだよ」
やっぱり怖いのか……と自分で聞いといてしょんぼりする。
そんな様子に、顔を赤くして口元をわななかせて、乙女のようにきゅんきゅんポーズを健十郎さんは取っている。
「やっぱり、可愛すぎ!まじで惚れたぁ!」
健十郎さんは筋肉質の腕で、私の体をホールドして、思わず。「ぐげっ」と声が出てしまって、緩めてもらった。
「す、すまない、つい……」
見た目のワイルドさと真逆に子犬のようにしゅんとする様子は可愛いと思う。
「結婚するにあたって、十字架は少し苦手感があります。多分戸籍もありません。血をいただいてなんですが、結婚は……」
「結婚できないなら内縁でちゃんとするし、神前なら十字架はないだろ?問題ない」
迷いなく結婚する気満々だという事が伝わると。
むしろ私から叶える必要がないような……
健十郎さんは率先して自ら全てを手入られては願いを叶えることなんて出来ないんではないだろうか?
「俺の奥さんはルイさん一人だけになるのだから、夫婦ができることを最初に叶えてくれ」
婚姻届もダメなのに最初のことって?
「何をすれば…」
と困惑してたら、
人通りの少ない通りに連れて行かれていることに気がついた。
「今日は、ここでいいかな?」
指さしたところは何やら怪しげなホテルだった。
「ま、まさか………」
私は顔がサー…と青くなるのを感じる。
「最初にする事はこういう事だっ!」
健十郎さんは子供のように目をキラキラさせている。
男女について無頓着な私にもわかる…ここはラブがつくホテルだと。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる