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あやかしと神様と祈り姫
3☆むつみあい
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「葛葉子が捕らえられたとはどういうことですか!?」
瑠香が、血相を変えて中務の宮に駆け込んできた。
昨夜、四神を自分の眷属にして、四神からの情報で葛葉子が捕らえられて中務の宮に連れて行かれたと告げられて、葛葉子が何か粗相を犯したのかと思い慌ててきた。
人が最も眠りにつく深夜三時の事なのであまり頭が働かなかったのも事実だったが……
葛葉子と東と春子はお茶を飲んで談笑しているようだった。
瑠香は一瞬拍子抜けしたが、無事なことにホッとし落ち着き、殿下の住まいに無作法だったと思い、
「大変失礼いたしました…」
頭を深々と下げ礼をする。
そんな瑠香を春子はじっと見つめて、
「ルカの神様…ですの?」
すぐに見破る。
瑠香の背後に立つだろうルカの神を見て言う。
さすが曲がりなりにも祈り姫、神を見ることができるらしいと東は感心する。
「はっ、お初めにかかります。香茂瑠香と申します。
ルカの神の化身、審神者を務めさせていただいております。」
春子にも深くお辞儀をして言った。
「葛葉子は春子に捕らえられて僕に献上してくれたんだよ。
下賜するから大切にするんだよ?」
東はわざと大袈裟に言って微笑み葛葉子の背中を優しく押して瑠香のもとに行きなさいと促す。
瑠香のそばに葛葉子は近づくと、腕の中にぎゅっと抱きしめられる。
「オレを心配させるな。」
瑠香はムッと怒った顔をする。
「ごめん…でも捕まったの春子殿下にだったし」
「捕らえられたと聞いたとき、阿倍野殿かとも思った……」
「春子殿下でよかったよ…」
瑠香に心配掛けたことが申し訳ないし、その心も嬉しくて背中に手を回して狩衣の布をつかむ。
「捕まっていいのはオレだけにしてくれ」
《たとえ、皇族殿下がたでも…だめだよ…》
「うん。瑠香にしか捕まえられないようにするよ…」
そう言ってさらにお互い場所を忘れて抱きしめる。
促した手前、外でイチャイチャしろとは東は言わなかった。あくびがでる。
事件が一段落したら眠気が襲ってきたらしい。
「いまの、葛葉子お姉さまのほうが幸せそうですわね。」
春子は二人のラブラブぶりにあてられてキスをしまくる二人をポーッ見つめる。
「恋愛してるからね。ふぁぁぁあ。そろそろ、みんな戻ってもらおうかな。僕やっぱり、眠い」
あくびを交えて眠りの準備に入る東を春子はじっと真っ直ぐに見つめて、
「東様も瑠香さまのように私にそうしてくださる?」
「は?春子は妹みたいな存在だよ」
年が近いし、幼い頃は本当の兄のように慕ってくれて、面倒を見せられた記憶が強い。
方向音痴な春子を助けに行って川に落ちて八尾比丘尼に出会ったことを思い出す。
「まだ、お聞きになってなっておられないみたいですわね…」
春子は頬に手を当ててため息を吐く。
「私、東さまの婚約者になりましてよ?」
「エッ!?なにそれ聞いてないよ!?」
東は突然の告白に青ざめる。
眠気もふっとんだ。
「今回特別に参内したのは重陽の行事のほかに東様とさらに仲良く睦合うためですわ!」
瑠香が、血相を変えて中務の宮に駆け込んできた。
昨夜、四神を自分の眷属にして、四神からの情報で葛葉子が捕らえられて中務の宮に連れて行かれたと告げられて、葛葉子が何か粗相を犯したのかと思い慌ててきた。
人が最も眠りにつく深夜三時の事なのであまり頭が働かなかったのも事実だったが……
葛葉子と東と春子はお茶を飲んで談笑しているようだった。
瑠香は一瞬拍子抜けしたが、無事なことにホッとし落ち着き、殿下の住まいに無作法だったと思い、
「大変失礼いたしました…」
頭を深々と下げ礼をする。
そんな瑠香を春子はじっと見つめて、
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すぐに見破る。
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「葛葉子は春子に捕らえられて僕に献上してくれたんだよ。
下賜するから大切にするんだよ?」
東はわざと大袈裟に言って微笑み葛葉子の背中を優しく押して瑠香のもとに行きなさいと促す。
瑠香のそばに葛葉子は近づくと、腕の中にぎゅっと抱きしめられる。
「オレを心配させるな。」
瑠香はムッと怒った顔をする。
「ごめん…でも捕まったの春子殿下にだったし」
「捕らえられたと聞いたとき、阿倍野殿かとも思った……」
「春子殿下でよかったよ…」
瑠香に心配掛けたことが申し訳ないし、その心も嬉しくて背中に手を回して狩衣の布をつかむ。
「捕まっていいのはオレだけにしてくれ」
《たとえ、皇族殿下がたでも…だめだよ…》
「うん。瑠香にしか捕まえられないようにするよ…」
そう言ってさらにお互い場所を忘れて抱きしめる。
促した手前、外でイチャイチャしろとは東は言わなかった。あくびがでる。
事件が一段落したら眠気が襲ってきたらしい。
「いまの、葛葉子お姉さまのほうが幸せそうですわね。」
春子は二人のラブラブぶりにあてられてキスをしまくる二人をポーッ見つめる。
「恋愛してるからね。ふぁぁぁあ。そろそろ、みんな戻ってもらおうかな。僕やっぱり、眠い」
あくびを交えて眠りの準備に入る東を春子はじっと真っ直ぐに見つめて、
「東様も瑠香さまのように私にそうしてくださる?」
「は?春子は妹みたいな存在だよ」
年が近いし、幼い頃は本当の兄のように慕ってくれて、面倒を見せられた記憶が強い。
方向音痴な春子を助けに行って川に落ちて八尾比丘尼に出会ったことを思い出す。
「まだ、お聞きになってなっておられないみたいですわね…」
春子は頬に手を当ててため息を吐く。
「私、東さまの婚約者になりましてよ?」
「エッ!?なにそれ聞いてないよ!?」
東は突然の告白に青ざめる。
眠気もふっとんだ。
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