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あやかしと神様と祈り姫
4☆東の苦手な女の子
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瑠香の陰陽寮の仕事と晴房の勉強の教師を終えて一息ついたところで、東殿下が瑠香と葛葉子の局にやってきた。
東が訪れたことに喜んだ晴房は東に遠慮無く抱きつく。
それほど仲がよくなったらしく、瑠香はホッとするが少し寂しい。
なついてくれるのは自分一人がいいと思ってしまうのは対の神だからか、弟を取られた気分か…それとも独占欲が強いから…
「晴房、風呂の時間だろ?」
と促してわざと引き剥がしてみた。
「うぬ。そうだな!風呂から上がったら雪の話をまた聞かせてほしいぞ!」
なぜか、瞳をキラキラさせてねだる。
心を覗くと、
(話だけ聞ければそれで良いのだけど…)
純粋に腹黒い…
東殿下をお慕いしてるわけではないらしい…
前のようにビクビクとしてる態度はなくなっただけでも良いと思う。
東は晴房を見送り、瑠香に向き直ると体育座りして、
「僕、春子のこと苦手なんだよ…」
とつぶやいた。
東はふだん人前では愚痴ることは控えるが学友で、自分の本性を知る瑠香には気を許している。
皇族として品よく気を張ることもやめても構わないほど気を許している。
その事は瑠香にとっても嬉しく光栄だった。
瑠香は皇族に対して丁寧な言葉遣いや敬うことは変えることはないけれど、
「決められた相手のほうが楽だと仰っていたではありませんか?」
と瑠香は遠慮無く意地悪を言った。
「それは、そうだけどさぁ…」
決められたのが春子になるとは思わなかった。
「春子は昔から、何しでかすか分からないし、予想もつかないことやりだすし…」
似た物同士…と瑠香は思う。
「私が苦手ならば克服してくださればよいのですわよ
ね、東様。」
「は、春子!いたの?」
本音を聞いて傷つけていたら訳ない…と罪悪感が湧く。
ホント予想がつかない神出鬼没なところがあったことを忘れていた。
葛葉子は、日を避けるために日陰で眠りについていて春子はすべての関わる尊き方々に挨拶をし終わったあと葛葉子の局に遊びに来ていた。
春子は葛葉子が眠っている間にモフモフのしっぽに触りたくて触りまくっていた。
ふかふかの耳も触りまくって、満足らしい。
葛葉子は意地でも寝ていて眉間にシワを寄せている。
ホントはそれは瑠香の楽しみでもあったのに奪われてちょっと不服でもあった。
「私の何が苦手ですの?」
わからないことは直接聞く。
「おとなしい女の子でいてほしい。それだけ。」
「なんだか、言葉に心が、こもってないみたいですわ」
図星をさせれてバツが悪い。
「戸惑ってるだけですよ東殿下は…」
瑠香はつい口に出してしまった口元を抑えて笑いをこらえる。
女の子にあまり意地悪したくない東は瑠香をかわりに睨む。
突然婚約者宣言されてしかも妹みたいにしか思ってなかった春子を将来妃になんておもってもみなかった。
決められたほうが楽だと思っていて受け入れる心の準備はあったのにまさかの妹のように親しくしていた春子女王だったからだ。
「ぼく、あんまり体力ないからお転婆な君のこと守れないよ…」
「守ってほしいなんて言っておりませんわ!
私が東様をお守りしたいんですから!」
東の手を握りこみ瞳を輝かせ、大声で宣言した。
「うーっ……うるさいよ!……って両殿下…おそようごさいます。」
寝ぼけて、手をつきお辞儀をする。
もう夕暮れ前だ。
葛葉子にとっては朝方前の感覚だろう。
「お休みのところ、ごめん遊ばせ葛葉子お姉さま」
「葛葉子胸元…」
胸元がはたけているのを瑠香はなおす。
古い小袖をパジャマ代わりにしているので型くずれしている。
自分はとくと見ても構わないけど他の男には絶対見せたくない。
「瑠香もおそよ……んんっ!」
深いキスをされる、二人見てるのに!
「は、恥ずかしいだろっ!」
「いつもの挨拶だろ?」
そういって、おでこにキスをする。
「うー…見られてるのに…」
「昨夜はすごくキスしまくってましてよ?」
「あの時は…ちょっと感極まって……」
葛葉子は照れる。
「かわいい……」
また瑠香はほっぺにキスをする。
瑠香は葛葉子に意地悪をしているのではなく、わざと春子に見せ付けて憧れさせてやろうとしている。
東の心を恐れ多くも覗けば素直になれないだけで、駄々をこねているようだった。
結ばれることもない相手なら余裕なのに身分も血筋も申し分なしの春子女王は妻にふさわしく申し分ない。
余裕がないぶん苦手だと言って春子から無意識に逃げようとしている。案外複雑な心を持っていると見抜く。
我の強い春子女王の熱烈さに素直にさせてやろうかと思った。
瑠香が葛葉子を押し負かせたように…
「私達も、あーゆうふうになりたいですわね」
女の子の春子はそういう憧れにすぐ流される。
「……で、できたらね」
春子は二人のラブラブっぷりに更に憧れ自分もそうなりたいと願望を強くする。
東は春子に苦笑いして、瑠香を睨んだ。
東が訪れたことに喜んだ晴房は東に遠慮無く抱きつく。
それほど仲がよくなったらしく、瑠香はホッとするが少し寂しい。
なついてくれるのは自分一人がいいと思ってしまうのは対の神だからか、弟を取られた気分か…それとも独占欲が強いから…
「晴房、風呂の時間だろ?」
と促してわざと引き剥がしてみた。
「うぬ。そうだな!風呂から上がったら雪の話をまた聞かせてほしいぞ!」
なぜか、瞳をキラキラさせてねだる。
心を覗くと、
(話だけ聞ければそれで良いのだけど…)
純粋に腹黒い…
東殿下をお慕いしてるわけではないらしい…
前のようにビクビクとしてる態度はなくなっただけでも良いと思う。
東は晴房を見送り、瑠香に向き直ると体育座りして、
「僕、春子のこと苦手なんだよ…」
とつぶやいた。
東はふだん人前では愚痴ることは控えるが学友で、自分の本性を知る瑠香には気を許している。
皇族として品よく気を張ることもやめても構わないほど気を許している。
その事は瑠香にとっても嬉しく光栄だった。
瑠香は皇族に対して丁寧な言葉遣いや敬うことは変えることはないけれど、
「決められた相手のほうが楽だと仰っていたではありませんか?」
と瑠香は遠慮無く意地悪を言った。
「それは、そうだけどさぁ…」
決められたのが春子になるとは思わなかった。
「春子は昔から、何しでかすか分からないし、予想もつかないことやりだすし…」
似た物同士…と瑠香は思う。
「私が苦手ならば克服してくださればよいのですわよ
ね、東様。」
「は、春子!いたの?」
本音を聞いて傷つけていたら訳ない…と罪悪感が湧く。
ホント予想がつかない神出鬼没なところがあったことを忘れていた。
葛葉子は、日を避けるために日陰で眠りについていて春子はすべての関わる尊き方々に挨拶をし終わったあと葛葉子の局に遊びに来ていた。
春子は葛葉子が眠っている間にモフモフのしっぽに触りたくて触りまくっていた。
ふかふかの耳も触りまくって、満足らしい。
葛葉子は意地でも寝ていて眉間にシワを寄せている。
ホントはそれは瑠香の楽しみでもあったのに奪われてちょっと不服でもあった。
「私の何が苦手ですの?」
わからないことは直接聞く。
「おとなしい女の子でいてほしい。それだけ。」
「なんだか、言葉に心が、こもってないみたいですわ」
図星をさせれてバツが悪い。
「戸惑ってるだけですよ東殿下は…」
瑠香はつい口に出してしまった口元を抑えて笑いをこらえる。
女の子にあまり意地悪したくない東は瑠香をかわりに睨む。
突然婚約者宣言されてしかも妹みたいにしか思ってなかった春子を将来妃になんておもってもみなかった。
決められたほうが楽だと思っていて受け入れる心の準備はあったのにまさかの妹のように親しくしていた春子女王だったからだ。
「ぼく、あんまり体力ないからお転婆な君のこと守れないよ…」
「守ってほしいなんて言っておりませんわ!
私が東様をお守りしたいんですから!」
東の手を握りこみ瞳を輝かせ、大声で宣言した。
「うーっ……うるさいよ!……って両殿下…おそようごさいます。」
寝ぼけて、手をつきお辞儀をする。
もう夕暮れ前だ。
葛葉子にとっては朝方前の感覚だろう。
「お休みのところ、ごめん遊ばせ葛葉子お姉さま」
「葛葉子胸元…」
胸元がはたけているのを瑠香はなおす。
古い小袖をパジャマ代わりにしているので型くずれしている。
自分はとくと見ても構わないけど他の男には絶対見せたくない。
「瑠香もおそよ……んんっ!」
深いキスをされる、二人見てるのに!
「は、恥ずかしいだろっ!」
「いつもの挨拶だろ?」
そういって、おでこにキスをする。
「うー…見られてるのに…」
「昨夜はすごくキスしまくってましてよ?」
「あの時は…ちょっと感極まって……」
葛葉子は照れる。
「かわいい……」
また瑠香はほっぺにキスをする。
瑠香は葛葉子に意地悪をしているのではなく、わざと春子に見せ付けて憧れさせてやろうとしている。
東の心を恐れ多くも覗けば素直になれないだけで、駄々をこねているようだった。
結ばれることもない相手なら余裕なのに身分も血筋も申し分なしの春子女王は妻にふさわしく申し分ない。
余裕がないぶん苦手だと言って春子から無意識に逃げようとしている。案外複雑な心を持っていると見抜く。
我の強い春子女王の熱烈さに素直にさせてやろうかと思った。
瑠香が葛葉子を押し負かせたように…
「私達も、あーゆうふうになりたいですわね」
女の子の春子はそういう憧れにすぐ流される。
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春子は二人のラブラブっぷりに更に憧れ自分もそうなりたいと願望を強くする。
東は春子に苦笑いして、瑠香を睨んだ。
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