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あやかしと神様の黄泉がえり
19☆二人の皇族
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「僕の力を試すために業とおびき寄せたようなものだからね。」
そんな危険なことをしてはいけないことは百も承知だった。
災いをもたらした張本人と言われても否定はできない。
だけどこんなチャンスもう一生訪れないことの誘惑に勝てなかった。
東は常に皇族として…皆のお手本になろうと、表では心がけていても、内心、阿闍梨の魂の記憶の力を思いっきり使いたくてウズウズしていた。
だからあやかしや幽霊の噂を聞き付ければ学校をすぐに変えて力試しをしてきた。
報われない思いや無念の霊ばかりだったけれど、目の前のあやかしは大物中の大物だ!
子供が新しいおもちゃを見つけて今すぐに遊びたい!というように瞳を輝かせている視線を九尾は侮られていると感じる。
東は再び真言を結界を強めて九尾を調伏するつもりだ。
陰陽寮長も、ともに計画をしていた真言を唱える。
「私が操るのはあやかしだけだと思っているのか?」
背後から気配もなく東親王は舎人職員に羽交い締めされる。
九尾が操る瑠香のお香の力せいだと舎人から匂う香りでわかった。
首を腕で締め上げられる。
その様子を九尾はふふふとたのしげに見る。
陰陽寮長は東の代わりに結界の強化の呪文を唱えているため助けることができない。
「東様をお放しなさい!」
春子は東を締めている舎人の腕を手首を掴み外させてその腕をひねりあげて簡単に東を開放させる。
その職員は無表情で暴れ手加減はないが、春子は手刀で気絶させた。
「さすが。祈る修行よりも体術メイン修行した祈り姫だね」
普通の男より強い春子に淑やかを強要するの諦めようと思った。
春子は素の春子が一番強くかっこよく、呪を唱えて無防備な自分の傍で役に立つ相応しい妃になると改めて思った。
「お褒めに預かり光栄ですわ、ですが…敵が多すぎますわ…」
気がつけばさっきの舎人だけではなく陛下の御座所に使える側仕えたちも操られて、精気がなくてゾンビのようだと思う。
《職員を操る瑠香を目覚めさせればなんとか術はとけます!》
陰陽寮長はテレパシーで二人に伝える。
「目覚めの一発を入れればよろしいんですの?」
「出来る?」
「たやすいですわ!」
そういって、瑠香の方を探す。
九尾の狐の後ろに隠れて呪文を唱えている。
ぎりぎり結界の外にいる。
「九尾のしっぽを押さえておいてくださいませ!」
「わかったよ!」
東は札を適当に取り出して結界の中の九尾のしっぽの頭を縛る。
陰陽寮長と共に呪文を唱えて春子に襲いかかるしっぽを御札の結界で抑える。
「っ!瑠香!あの者達を止めよ!」
瑠香はお香の煙を出して呪文を唱える二人を大きな煙の手で捕えようとする。
「そうわさせませんわ!」
春子は、たたっ!と身軽に素早く瑠香に向かって走ると、九尾の尻尾が根性で春子を潰そうと襲いかかるが、スライディングして、瑠香の股関めがけて踵落しをした。
「ぐぅっ!」
目が覚めるほどの痛さでその場にうずくまる。
豪勢な鎧を着ていても急所をかくす垂れは布だった。
それは九尾が欲情したとき弄ぼうとおもっていたせいでもあった。
まずは陛下からと計画していたためそういう行為はまだしていなかったが……
春子を一撃は捉えるための煙も霧散させ職員の動きを止めることを成功させた。
「ヤりました!」
春子は満面の笑みで東達に向き直る。
「初代祈り姫様必殺技!球蹴りですわ!」
(孫ができなくなったらどうしよう……)
と陰陽寮長は青ざめる。
「そこが品がないんだけどまぁ、お手柄だよ!」
東は呪文を唱えるのをやめて、結界を解いた。
いざという時は陰陽寮長が再び呪文を唱えるように構えている。
「九尾の君に対話したいんだけど……だめかな?」
「何を話したいのだ…?」
九尾の狐は余裕がある様子だ。
「では何が望みで国を統べるものに近づくの?」
「皇の心が欲しいのだ…
民に向ける優しさを寿ぎを、私一人のものにしたい……
私に恋をして試させてほしい…
」
裏を返せば皇にふさわしいものなのかどうか試すような言い方だと思う。
それでこそ瑞兆となる白き神獣の役割かとも東は思うが…
「それとも、お前が帝になってわたしと恋をしてくれる…?」
急に甘えた声音で言う。
「……それも、いいね。」
東はそう答えてみた。
あやしいのは百も承知だった。
「君みたいなあやかし他にいないしね。君に恋するために……ひとまず人の姿になってくれる?」
東はそうお願いしてみた。
フフッと、笑って葛葉子の姿になる。
素肌を露出する服装で色気漂う妖気に東も、あてられたように近付く。
「東殿下!近づいてはダメだ!」
瑠香は注意なのか、葛葉子を奪われたくないのか叫ぶ。
東は西洋の騎士のように葛葉子に膝をつき手の甲にキスをする。
そして、遠慮なく抱き付いた。
葛葉子の首筋にキスをして、後ろで青ざめ蒼白になる瑠香に微笑み耳元に口を寄せて、
「ゴメン、やっぱり僕は君に恋できないよ」
耳元近くで封印の真言を唱えて背中に回した手で印を組み九尾の力を葛葉子の器に封じる。
「僕は瑠香のように、一途じゃないからね」
「くっ!なんてことを!」
妖気の半分が葛葉子の中に封じられたことを力を感じることが出来る者は理解した。
「これで九尾の狐の姿にしばらくなれないよ。よかったね」
くちづけできそうな間近で見つめて不敵に微笑んだ。
瑠香には悪いが出来るものなら眷属にしてみたいと思ってもいたが…
「目障りな阿闍梨の魂をもつ親王め…騙されたのはお前の方だ…」
葛葉子も不敵に笑い瞳を金に煌めかすと、
グサッ!
東は胸を鋭い爪が伸びた手で貫かれる。
腕を引き抜くと同時に大量の血液が服を濡らした。
「東様ァァァ!」
春子は、あまりのことに叫ぶ。
その絶望の叫び声は、あやかしには心地よい。
「私はすでに威津那のモノ。
威津那の望みは皇室を…祝皇の滅びだ!
契約など元から結ばれないのだ!」
東は意識が遠のく…
わかっていた、人に殺されずあやかしに殺られるだろうとは……
大妖怪にやられるならまぁ、いいかな……
東はその場で息絶えた…
そんな危険なことをしてはいけないことは百も承知だった。
災いをもたらした張本人と言われても否定はできない。
だけどこんなチャンスもう一生訪れないことの誘惑に勝てなかった。
東は常に皇族として…皆のお手本になろうと、表では心がけていても、内心、阿闍梨の魂の記憶の力を思いっきり使いたくてウズウズしていた。
だからあやかしや幽霊の噂を聞き付ければ学校をすぐに変えて力試しをしてきた。
報われない思いや無念の霊ばかりだったけれど、目の前のあやかしは大物中の大物だ!
子供が新しいおもちゃを見つけて今すぐに遊びたい!というように瞳を輝かせている視線を九尾は侮られていると感じる。
東は再び真言を結界を強めて九尾を調伏するつもりだ。
陰陽寮長も、ともに計画をしていた真言を唱える。
「私が操るのはあやかしだけだと思っているのか?」
背後から気配もなく東親王は舎人職員に羽交い締めされる。
九尾が操る瑠香のお香の力せいだと舎人から匂う香りでわかった。
首を腕で締め上げられる。
その様子を九尾はふふふとたのしげに見る。
陰陽寮長は東の代わりに結界の強化の呪文を唱えているため助けることができない。
「東様をお放しなさい!」
春子は東を締めている舎人の腕を手首を掴み外させてその腕をひねりあげて簡単に東を開放させる。
その職員は無表情で暴れ手加減はないが、春子は手刀で気絶させた。
「さすが。祈る修行よりも体術メイン修行した祈り姫だね」
普通の男より強い春子に淑やかを強要するの諦めようと思った。
春子は素の春子が一番強くかっこよく、呪を唱えて無防備な自分の傍で役に立つ相応しい妃になると改めて思った。
「お褒めに預かり光栄ですわ、ですが…敵が多すぎますわ…」
気がつけばさっきの舎人だけではなく陛下の御座所に使える側仕えたちも操られて、精気がなくてゾンビのようだと思う。
《職員を操る瑠香を目覚めさせればなんとか術はとけます!》
陰陽寮長はテレパシーで二人に伝える。
「目覚めの一発を入れればよろしいんですの?」
「出来る?」
「たやすいですわ!」
そういって、瑠香の方を探す。
九尾の狐の後ろに隠れて呪文を唱えている。
ぎりぎり結界の外にいる。
「九尾のしっぽを押さえておいてくださいませ!」
「わかったよ!」
東は札を適当に取り出して結界の中の九尾のしっぽの頭を縛る。
陰陽寮長と共に呪文を唱えて春子に襲いかかるしっぽを御札の結界で抑える。
「っ!瑠香!あの者達を止めよ!」
瑠香はお香の煙を出して呪文を唱える二人を大きな煙の手で捕えようとする。
「そうわさせませんわ!」
春子は、たたっ!と身軽に素早く瑠香に向かって走ると、九尾の尻尾が根性で春子を潰そうと襲いかかるが、スライディングして、瑠香の股関めがけて踵落しをした。
「ぐぅっ!」
目が覚めるほどの痛さでその場にうずくまる。
豪勢な鎧を着ていても急所をかくす垂れは布だった。
それは九尾が欲情したとき弄ぼうとおもっていたせいでもあった。
まずは陛下からと計画していたためそういう行為はまだしていなかったが……
春子を一撃は捉えるための煙も霧散させ職員の動きを止めることを成功させた。
「ヤりました!」
春子は満面の笑みで東達に向き直る。
「初代祈り姫様必殺技!球蹴りですわ!」
(孫ができなくなったらどうしよう……)
と陰陽寮長は青ざめる。
「そこが品がないんだけどまぁ、お手柄だよ!」
東は呪文を唱えるのをやめて、結界を解いた。
いざという時は陰陽寮長が再び呪文を唱えるように構えている。
「九尾の君に対話したいんだけど……だめかな?」
「何を話したいのだ…?」
九尾の狐は余裕がある様子だ。
「では何が望みで国を統べるものに近づくの?」
「皇の心が欲しいのだ…
民に向ける優しさを寿ぎを、私一人のものにしたい……
私に恋をして試させてほしい…
」
裏を返せば皇にふさわしいものなのかどうか試すような言い方だと思う。
それでこそ瑞兆となる白き神獣の役割かとも東は思うが…
「それとも、お前が帝になってわたしと恋をしてくれる…?」
急に甘えた声音で言う。
「……それも、いいね。」
東はそう答えてみた。
あやしいのは百も承知だった。
「君みたいなあやかし他にいないしね。君に恋するために……ひとまず人の姿になってくれる?」
東はそうお願いしてみた。
フフッと、笑って葛葉子の姿になる。
素肌を露出する服装で色気漂う妖気に東も、あてられたように近付く。
「東殿下!近づいてはダメだ!」
瑠香は注意なのか、葛葉子を奪われたくないのか叫ぶ。
東は西洋の騎士のように葛葉子に膝をつき手の甲にキスをする。
そして、遠慮なく抱き付いた。
葛葉子の首筋にキスをして、後ろで青ざめ蒼白になる瑠香に微笑み耳元に口を寄せて、
「ゴメン、やっぱり僕は君に恋できないよ」
耳元近くで封印の真言を唱えて背中に回した手で印を組み九尾の力を葛葉子の器に封じる。
「僕は瑠香のように、一途じゃないからね」
「くっ!なんてことを!」
妖気の半分が葛葉子の中に封じられたことを力を感じることが出来る者は理解した。
「これで九尾の狐の姿にしばらくなれないよ。よかったね」
くちづけできそうな間近で見つめて不敵に微笑んだ。
瑠香には悪いが出来るものなら眷属にしてみたいと思ってもいたが…
「目障りな阿闍梨の魂をもつ親王め…騙されたのはお前の方だ…」
葛葉子も不敵に笑い瞳を金に煌めかすと、
グサッ!
東は胸を鋭い爪が伸びた手で貫かれる。
腕を引き抜くと同時に大量の血液が服を濡らした。
「東様ァァァ!」
春子は、あまりのことに叫ぶ。
その絶望の叫び声は、あやかしには心地よい。
「私はすでに威津那のモノ。
威津那の望みは皇室を…祝皇の滅びだ!
契約など元から結ばれないのだ!」
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