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19.戦いを終えて再確認
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19.戦いを終えて再確認
「取り合えずその出してある武器は閉まっておけ、変に勘繰られたくないだろう?」
「そうします」
佐々野さんがトロールを収納袋に入れてくれたので、ドロップ品である腕輪をポケットに入れてから使い終わった〝ロケットランチャー〟や〝ショットガン〟を【空間庫】に入れておく。
彼女は高ランクらしく、人のスキルについてあまり言及をしようとする姿勢は見せなかった。ランクが高い人ほど隠し玉のスキルはあるもので、佐々野さんも多分そういった隠し玉スキルがあるのだろう。
自分が聞かれて嫌な事は相手にも聞かない、それが大人の気遣いだ。
【空間庫】スキルのばれる相手が彼女でよかった、他の人ならどうなっていたか分からない。
帰りに魔物が出ていいように〝アサルトライフル〟を装備して太ももには〝ハンドガン〟を装備して、予備のマガジンも確認しておく。
〝ロケットランチャー〟と弾を買って、今まで貯めてきた8000GP以上がすっからかんになって残り230GPしかないのであまり無駄撃ちは出来ないから今ある装備で何とかしないと。
この探索者交流会が終わったらGPを貯めに行った方がいいかもしれない。
「神薙、ほれっ」
「っと、ん?スキルオーブ?」
さて、ダンジョンを出る為に歩き出そうかってタイミングで佐々野さんがスキルオーブを投げてよこしてきた。
「こういった特殊な魔物はスキルオーブを落とす事が多々ある、このトロールもそうだったみたいだな傍に落ちていたぞ」
ほー、そうなのか………じゃぁ特殊な魔物いっぱい倒せば、って思ったけれどそうそういないから特殊な魔物だしそれは無理なのかな。
それに今回はたまたまトロールとかいう俺と相性のいい魔物だったから倒せただけで、これが素早さ特化の魔物とかだったらとてもじゃないが倒せていなかっただろう。
スキルオーブを【空間庫】に入れて歩き出す。取り合えずこれを使うのは後だ、落ち着いてから気合を入れて使いたい。
「神薙君!」
「新井さん?戻って来たんですか?」
「あぁ、心配だったからね……それに佐々野さんが目を覚ますなり飛び出していったから気がかりで」
どうして佐々野さんがやってきたのか不思議だったけれど、トロールに吹き飛ばされていたけど思ったより傷は深くなくてすぐ目を覚ましたのか。
それであんなにすぐに戻って来たんだな。
「お?どうやら救援が来たようだな、もう遅いが」
佐々野さんの呟く声が聞こえたので視線の先を見て見ると、遠くからやってくる集団が見える。
「君達!大丈夫か?緊急連絡は受け取ったか?ここの近くに【ダンジョンウォーカー】が出現したんだ、早く避難してくれ!」
やって来たのはフルプレートの鎧を着た騎士みたいな大人の男性、いやらしくない程度に髭が生えていてそれが顔とマッチしてイケメンだ。
「暁の連中か。【ダンジョンウォーカー】ならもう倒したよ、来るのが遅かったわね」
「何!?もう倒されたのか?ふむ………それならひとまずは安心か。討伐者は誰だ?」
「そんな事をいちいち教える必要があるのか?【ダンジョンウォーカー】はもういない、それでいいじゃない?」
「ぐっ、そうだな【ダンジョンウォーカー】は倒されたそれでいい。帰るぞ!」
それだけ言うと救援に来てくれた彼らは帰っていった。折角来てくれたのに悪い気はするが、俺がここで口出しするのも違うとおもうし黙っておこう。
「佐々野さんは彼らと知り合いなんですか?」
「ん?彼らは【暁の騎士】クランのメンバーだな、あの男がリーダーでAランク、残りのパーティーメンバーもBランクだったはずだ」
「へぇ、【暁の騎士】………どっかで聞いた覚えがあるけれどどこだったかな?」
「それならテレビじゃないか?彼らのクランはよく国からの依頼を受けてるからな」
テレビ………あー多分そうだった気がしてきた。【暁の騎士】って国からの依頼を受けれるレベルのクランなのか、すごいな。
凄すぎてクランの規模感が想像できない、どれぐらいのクランメンバー数なんだろう?
「それじゃぁ私達も帰るぞ、あいつらが先に戻ったからといって帰り道でも油断しないようにな?」
「はい」
◇ ◇ ◇ ◇
「んがっ………………朝か、寝汗が気持ち悪い」
トロールとの戦いは余裕があったように見えて実際には精神的にかなり疲れていたのか、昨日家に帰ってきてからお風呂も入らずに寝てしまった。
トロールの遺体はダンジョン協会へ売却する事になった。
本音を言えばGPにしたらどれだけ貯まるのか気にはなるが【GunSHOP】スキルを見せれない以上大人しくダンジョン協会へ売却するしかない。
今回倒したトロールは【ダンジョンウォーカー】でその遺体は通常の個体よりもいい物らしくその査定に少し時間かかるので値段が決まったらそのまま売却されてお金が俺の口座に振り込まれる手はずになっている。
一体トロールのどの部分がどう活用できるのかさっぱり見当もつかないが、きっと何かしら利用方法があるんだろう。
取り合えずお風呂に入るか。
場面は変わって今いるのは【野営地】内、起きてからお風呂はいってご飯食べてやることやったので今回のリザルトと、今のうちにもう一度ちゃんと自分が持っているスキルなどを再確認しようと思ったのだ。
なぜ今なのかというと昨日の【ダンジョンウォーカー】騒ぎで探索者交流会が前倒しで終わりになってしまったからだ。
【週末の夜】ダンジョンはその名前の通り週末に物凄く混むので、土日が来る前に【ダンジョンウォーカー】が1階層まで見つからずに来た理由を詳しく調査するらしく、その調査の間大事をとって【週末の夜】ダンジョンの探索者交流会を中止する事に決めたみたいだ。
他のダンジョンで行われている探索者交流会は続けるらしいので中止になったのは【週末の夜】ダンジョンだけだ。
と、言うわけでまずはステータスの確認だ。
名前:神薙 響 年齢:15
レベル:22
STR:38
VIT:10
AGI:40
DEX:258
INT:8
MND:7
≪スキル≫
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
<上級>【空間庫】Lv:3
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
<中級>【射撃】Lv:5
<初級>【銃術】Lv:3
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
相変わらずひどく偏ったステータスだ、STRは銃の反動を抑えるのに使うし他にも何かと力仕事は多いのでちょっとずつだが育ってきている。
VITに関しては銃という遠距離攻撃を使う以上ダメージを食らう事が無いので育たない。このままだと高ランクのダンジョンへ行った場合魔物の一撃が怖いので、どこかで防御力を固める防具を買うかステータスを伸ばす何かしらの行動をするしかない。
AGIは普段からダンジョンで動き回っているので少しずつ伸びてきている。このままゆっくり伸ばすのもいいが、本音を言えばもっと素早さは欲しい。
DEXはもうなんかいっその事このままどこまで伸びるのか逆に楽しみだ。
INTとMNDは………うん、まぁ育つわけないよね?って感じ。この先魔法でも覚えない限りINTやMNDは伸びないだろう。
次はスキルだ。
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
Lv:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> ▽
Lv:2 <新商品の入荷、売却時のGP微増>
Lv:3 <新商品の入荷、売却時のGP微増>
改めてスキルの説明を開いてみたがどうやら売却時のGPがちょっとだけ増えていたらしい。全然気づかなかった、この先も新商品入荷と売却時のGP微増が続くのかな?それともまったく予想外の何かが来るか。
<上級>【空間庫】Lv:3
Lv:1 <異空間を開き、物を保存する事が出来るようになる。大きさは8畳>
Lv:2 <空間内を10畳に拡張>
Lv:3 <空間内を15畳に拡張>
【空間庫】はレベルが上がる度に空間が広がっていっているが内部は時間経過していく。ネット情報によるとレベルマックスまで行くと時間経過を無しにできるようになるらしいが。俺の持っている【空間庫】がそうなるかはなってみないとわからない。
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
Lv:1 <異空間に人の生存できる空間を作る。空間内でGPを使い様々な拡張を出来る>
俺の持っているスキルの中でも特に他人に見せられないスキル【野営地】だ。今はまだレベル1だが【GunSHOP】スキルと一緒で使い続ければレベルが上がっていくだろう。
<中級>【射撃】Lv:5
Lv:5 <射撃攻撃を行う際命中率に補正を得る。スキルレベル×10のDEXをプラスする>
初めは<初級>スキルであった【射撃】スキルだ。<初級>のときにスキルレベルが10になりそのまま<中級>スキルへ進化して今ではレベル5だ。しかもDEXがスキルレベル分150ほどプラスされている。スキルレベルの補正がなければ素のDEXは108だ、こう見るとそこまで変な数値に見えない事もないのかもしれない。
<初級>【銃術】Lv:3 ▽
Lv:1 【マハト】<1分間銃の威力が上がる>
Lv:2 <アーツスキルの効果時間が伸びる>
Lv:3 <アーツスキルの効果時間が伸びる>
これのおかげで【ダンジョンウォーカー】のトロールを倒せたと言っても過言ではないほど使い勝手の良かったアーツスキルだ。
初めは使う際に技名を言わないといけないのが恥ずかしくて嫌だったが、使ってみれば慣れたのか今では気にもならなくなった。今後どんなアーツスキルを覚えるか楽しみだ。
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
<ありとあらゆる状況で、焦る事なく落ち着いて行動することが出来る。その心は揺らがず耐え忍ぶだろう>
帰ってきてから調べたのだが、けんにんふばつ、と読むらしい。どんなことがあっても心を動かさず、じっと我慢して堪え忍ぶこと。を意味する言葉らしく銃を取り扱いちょっとした動揺が危険を及ぼす戦闘においてこれほど頼りになるスキルは無いと思う。
以上が今現在の俺のステータスとスキルの詳しい内容だ。現状では不満はないが今後、俺自身にどういったスキルが必要になるか考えておく必要があるかもしれない。
後は使い切ってしまったGPもどうにかしないとな、〝アサルトライフル〟と〝ハンドガン〟〝ショットガン〟の弾を補充したので残り170GPになっている。
弾を買うだけならまだGP的には余裕があるが銃を新しいのにしたいしGP貯めをしに行きたい。
探索者交流会が無くなったし時間的には余裕がある。Eランクの【骨骨の洞窟】でスケルトン将軍を周回するのもいいし、新しい所を開拓するのも楽しそうだ。
行くとしたらDランクのダンジョンがいいか、他のEランクの所にいくか。悩ましい。
そしてさらに悩ましいのがこのスキルオーブだ。
実は【野営地】内に入ってから【空間庫】から取り出し眺めながら考え込んでいた。
考えているのがどのタイミングで使うかだ、今のところダンジョン探索に有利で俺自身にも使いやすいスキルばかりがスキルオーブから出ている。といっても今までに使ったスキルオーブは二つだけだ、その二つで手にれたのは【GunSHOP】スキルに【空間庫】になる。スキルリンクである【野営地】はまた別として……
そう考えるとスキルって割と行動を起こす結果で手に入るスキルの方が自分にとって有益で使いやすい物のほうが多いかもしれない。【射撃】スキルに【銃術】に【堅忍不抜】とどれも自分に合っている。
スキルオーブは問答無用で一つスキルを覚えれるが問題は自分のスタイルにあったスキルが手に入るか分からないって事だ。
もしかしたらこれで【槍術】スキルが手に入るかもしれないけれど、使い道が無い。
「う~ん、いっその事売るのもありか………?」
お金には困っていないけれど、かといってあって困る物でもない。
「やっぱり自分で使おう。これも経験だ」
どんなスキルが手に入ってもいい、使えようが使えまいがかまわない。
「よっし、使うぞおおおおお!」
スキルオーブを右手に持ち空に掲げて気合を入れる。果たして気合を入れる事でいいスキルが手に入るかどうかしらないが気分だ。
ぴっ『新しいスキルを習得しました』
「さて、どきどきの結果はっぴょー」
名前:神薙 響 年齢:15
レベル:22
STR:38
VIT:10
AGI:40
DEX:258
INT:8
MND:7
≪スキル≫
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
<上級>【空間庫】Lv:3
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
<中級>【射撃】Lv:5
<初級>【銃術】Lv:3
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
New<中級>【気配感知】Lv:1
「よっしゃ!大当たりだ!」
【気配感知】は有名なスキルで、自力で習得する事を推奨されているスキルだ。俺もできる事なら欲しいと思っていた。このスキルの優秀な所はアクティブスキルだがパッシブスキルの両方の面を持っているというところにある。
自分で意識して使う事もできるが、意識していなくても何となく気配を感知することが出来るようになるというのだ。
<中級>【気配感知】Lv:1
Lv:1 <周囲30メートルの範囲の気配を感知する事が出来る>
30メートルの範囲が果たしてせまいのか広いのか分からないがこの辺は使ってみないとわからないだろう。
「次のダンジョンへいく楽しみが増えたな!」
楽しみだ!
「取り合えずその出してある武器は閉まっておけ、変に勘繰られたくないだろう?」
「そうします」
佐々野さんがトロールを収納袋に入れてくれたので、ドロップ品である腕輪をポケットに入れてから使い終わった〝ロケットランチャー〟や〝ショットガン〟を【空間庫】に入れておく。
彼女は高ランクらしく、人のスキルについてあまり言及をしようとする姿勢は見せなかった。ランクが高い人ほど隠し玉のスキルはあるもので、佐々野さんも多分そういった隠し玉スキルがあるのだろう。
自分が聞かれて嫌な事は相手にも聞かない、それが大人の気遣いだ。
【空間庫】スキルのばれる相手が彼女でよかった、他の人ならどうなっていたか分からない。
帰りに魔物が出ていいように〝アサルトライフル〟を装備して太ももには〝ハンドガン〟を装備して、予備のマガジンも確認しておく。
〝ロケットランチャー〟と弾を買って、今まで貯めてきた8000GP以上がすっからかんになって残り230GPしかないのであまり無駄撃ちは出来ないから今ある装備で何とかしないと。
この探索者交流会が終わったらGPを貯めに行った方がいいかもしれない。
「神薙、ほれっ」
「っと、ん?スキルオーブ?」
さて、ダンジョンを出る為に歩き出そうかってタイミングで佐々野さんがスキルオーブを投げてよこしてきた。
「こういった特殊な魔物はスキルオーブを落とす事が多々ある、このトロールもそうだったみたいだな傍に落ちていたぞ」
ほー、そうなのか………じゃぁ特殊な魔物いっぱい倒せば、って思ったけれどそうそういないから特殊な魔物だしそれは無理なのかな。
それに今回はたまたまトロールとかいう俺と相性のいい魔物だったから倒せただけで、これが素早さ特化の魔物とかだったらとてもじゃないが倒せていなかっただろう。
スキルオーブを【空間庫】に入れて歩き出す。取り合えずこれを使うのは後だ、落ち着いてから気合を入れて使いたい。
「神薙君!」
「新井さん?戻って来たんですか?」
「あぁ、心配だったからね……それに佐々野さんが目を覚ますなり飛び出していったから気がかりで」
どうして佐々野さんがやってきたのか不思議だったけれど、トロールに吹き飛ばされていたけど思ったより傷は深くなくてすぐ目を覚ましたのか。
それであんなにすぐに戻って来たんだな。
「お?どうやら救援が来たようだな、もう遅いが」
佐々野さんの呟く声が聞こえたので視線の先を見て見ると、遠くからやってくる集団が見える。
「君達!大丈夫か?緊急連絡は受け取ったか?ここの近くに【ダンジョンウォーカー】が出現したんだ、早く避難してくれ!」
やって来たのはフルプレートの鎧を着た騎士みたいな大人の男性、いやらしくない程度に髭が生えていてそれが顔とマッチしてイケメンだ。
「暁の連中か。【ダンジョンウォーカー】ならもう倒したよ、来るのが遅かったわね」
「何!?もう倒されたのか?ふむ………それならひとまずは安心か。討伐者は誰だ?」
「そんな事をいちいち教える必要があるのか?【ダンジョンウォーカー】はもういない、それでいいじゃない?」
「ぐっ、そうだな【ダンジョンウォーカー】は倒されたそれでいい。帰るぞ!」
それだけ言うと救援に来てくれた彼らは帰っていった。折角来てくれたのに悪い気はするが、俺がここで口出しするのも違うとおもうし黙っておこう。
「佐々野さんは彼らと知り合いなんですか?」
「ん?彼らは【暁の騎士】クランのメンバーだな、あの男がリーダーでAランク、残りのパーティーメンバーもBランクだったはずだ」
「へぇ、【暁の騎士】………どっかで聞いた覚えがあるけれどどこだったかな?」
「それならテレビじゃないか?彼らのクランはよく国からの依頼を受けてるからな」
テレビ………あー多分そうだった気がしてきた。【暁の騎士】って国からの依頼を受けれるレベルのクランなのか、すごいな。
凄すぎてクランの規模感が想像できない、どれぐらいのクランメンバー数なんだろう?
「それじゃぁ私達も帰るぞ、あいつらが先に戻ったからといって帰り道でも油断しないようにな?」
「はい」
◇ ◇ ◇ ◇
「んがっ………………朝か、寝汗が気持ち悪い」
トロールとの戦いは余裕があったように見えて実際には精神的にかなり疲れていたのか、昨日家に帰ってきてからお風呂も入らずに寝てしまった。
トロールの遺体はダンジョン協会へ売却する事になった。
本音を言えばGPにしたらどれだけ貯まるのか気にはなるが【GunSHOP】スキルを見せれない以上大人しくダンジョン協会へ売却するしかない。
今回倒したトロールは【ダンジョンウォーカー】でその遺体は通常の個体よりもいい物らしくその査定に少し時間かかるので値段が決まったらそのまま売却されてお金が俺の口座に振り込まれる手はずになっている。
一体トロールのどの部分がどう活用できるのかさっぱり見当もつかないが、きっと何かしら利用方法があるんだろう。
取り合えずお風呂に入るか。
場面は変わって今いるのは【野営地】内、起きてからお風呂はいってご飯食べてやることやったので今回のリザルトと、今のうちにもう一度ちゃんと自分が持っているスキルなどを再確認しようと思ったのだ。
なぜ今なのかというと昨日の【ダンジョンウォーカー】騒ぎで探索者交流会が前倒しで終わりになってしまったからだ。
【週末の夜】ダンジョンはその名前の通り週末に物凄く混むので、土日が来る前に【ダンジョンウォーカー】が1階層まで見つからずに来た理由を詳しく調査するらしく、その調査の間大事をとって【週末の夜】ダンジョンの探索者交流会を中止する事に決めたみたいだ。
他のダンジョンで行われている探索者交流会は続けるらしいので中止になったのは【週末の夜】ダンジョンだけだ。
と、言うわけでまずはステータスの確認だ。
名前:神薙 響 年齢:15
レベル:22
STR:38
VIT:10
AGI:40
DEX:258
INT:8
MND:7
≪スキル≫
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
<上級>【空間庫】Lv:3
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
<中級>【射撃】Lv:5
<初級>【銃術】Lv:3
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
相変わらずひどく偏ったステータスだ、STRは銃の反動を抑えるのに使うし他にも何かと力仕事は多いのでちょっとずつだが育ってきている。
VITに関しては銃という遠距離攻撃を使う以上ダメージを食らう事が無いので育たない。このままだと高ランクのダンジョンへ行った場合魔物の一撃が怖いので、どこかで防御力を固める防具を買うかステータスを伸ばす何かしらの行動をするしかない。
AGIは普段からダンジョンで動き回っているので少しずつ伸びてきている。このままゆっくり伸ばすのもいいが、本音を言えばもっと素早さは欲しい。
DEXはもうなんかいっその事このままどこまで伸びるのか逆に楽しみだ。
INTとMNDは………うん、まぁ育つわけないよね?って感じ。この先魔法でも覚えない限りINTやMNDは伸びないだろう。
次はスキルだ。
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
Lv:1 <GunSHOPを開いて売買が出来る> ▽
Lv:2 <新商品の入荷、売却時のGP微増>
Lv:3 <新商品の入荷、売却時のGP微増>
改めてスキルの説明を開いてみたがどうやら売却時のGPがちょっとだけ増えていたらしい。全然気づかなかった、この先も新商品入荷と売却時のGP微増が続くのかな?それともまったく予想外の何かが来るか。
<上級>【空間庫】Lv:3
Lv:1 <異空間を開き、物を保存する事が出来るようになる。大きさは8畳>
Lv:2 <空間内を10畳に拡張>
Lv:3 <空間内を15畳に拡張>
【空間庫】はレベルが上がる度に空間が広がっていっているが内部は時間経過していく。ネット情報によるとレベルマックスまで行くと時間経過を無しにできるようになるらしいが。俺の持っている【空間庫】がそうなるかはなってみないとわからない。
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
Lv:1 <異空間に人の生存できる空間を作る。空間内でGPを使い様々な拡張を出来る>
俺の持っているスキルの中でも特に他人に見せられないスキル【野営地】だ。今はまだレベル1だが【GunSHOP】スキルと一緒で使い続ければレベルが上がっていくだろう。
<中級>【射撃】Lv:5
Lv:5 <射撃攻撃を行う際命中率に補正を得る。スキルレベル×10のDEXをプラスする>
初めは<初級>スキルであった【射撃】スキルだ。<初級>のときにスキルレベルが10になりそのまま<中級>スキルへ進化して今ではレベル5だ。しかもDEXがスキルレベル分150ほどプラスされている。スキルレベルの補正がなければ素のDEXは108だ、こう見るとそこまで変な数値に見えない事もないのかもしれない。
<初級>【銃術】Lv:3 ▽
Lv:1 【マハト】<1分間銃の威力が上がる>
Lv:2 <アーツスキルの効果時間が伸びる>
Lv:3 <アーツスキルの効果時間が伸びる>
これのおかげで【ダンジョンウォーカー】のトロールを倒せたと言っても過言ではないほど使い勝手の良かったアーツスキルだ。
初めは使う際に技名を言わないといけないのが恥ずかしくて嫌だったが、使ってみれば慣れたのか今では気にもならなくなった。今後どんなアーツスキルを覚えるか楽しみだ。
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
<ありとあらゆる状況で、焦る事なく落ち着いて行動することが出来る。その心は揺らがず耐え忍ぶだろう>
帰ってきてから調べたのだが、けんにんふばつ、と読むらしい。どんなことがあっても心を動かさず、じっと我慢して堪え忍ぶこと。を意味する言葉らしく銃を取り扱いちょっとした動揺が危険を及ぼす戦闘においてこれほど頼りになるスキルは無いと思う。
以上が今現在の俺のステータスとスキルの詳しい内容だ。現状では不満はないが今後、俺自身にどういったスキルが必要になるか考えておく必要があるかもしれない。
後は使い切ってしまったGPもどうにかしないとな、〝アサルトライフル〟と〝ハンドガン〟〝ショットガン〟の弾を補充したので残り170GPになっている。
弾を買うだけならまだGP的には余裕があるが銃を新しいのにしたいしGP貯めをしに行きたい。
探索者交流会が無くなったし時間的には余裕がある。Eランクの【骨骨の洞窟】でスケルトン将軍を周回するのもいいし、新しい所を開拓するのも楽しそうだ。
行くとしたらDランクのダンジョンがいいか、他のEランクの所にいくか。悩ましい。
そしてさらに悩ましいのがこのスキルオーブだ。
実は【野営地】内に入ってから【空間庫】から取り出し眺めながら考え込んでいた。
考えているのがどのタイミングで使うかだ、今のところダンジョン探索に有利で俺自身にも使いやすいスキルばかりがスキルオーブから出ている。といっても今までに使ったスキルオーブは二つだけだ、その二つで手にれたのは【GunSHOP】スキルに【空間庫】になる。スキルリンクである【野営地】はまた別として……
そう考えるとスキルって割と行動を起こす結果で手に入るスキルの方が自分にとって有益で使いやすい物のほうが多いかもしれない。【射撃】スキルに【銃術】に【堅忍不抜】とどれも自分に合っている。
スキルオーブは問答無用で一つスキルを覚えれるが問題は自分のスタイルにあったスキルが手に入るか分からないって事だ。
もしかしたらこれで【槍術】スキルが手に入るかもしれないけれど、使い道が無い。
「う~ん、いっその事売るのもありか………?」
お金には困っていないけれど、かといってあって困る物でもない。
「やっぱり自分で使おう。これも経験だ」
どんなスキルが手に入ってもいい、使えようが使えまいがかまわない。
「よっし、使うぞおおおおお!」
スキルオーブを右手に持ち空に掲げて気合を入れる。果たして気合を入れる事でいいスキルが手に入るかどうかしらないが気分だ。
ぴっ『新しいスキルを習得しました』
「さて、どきどきの結果はっぴょー」
名前:神薙 響 年齢:15
レベル:22
STR:38
VIT:10
AGI:40
DEX:258
INT:8
MND:7
≪スキル≫
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:3 ▽
<上級>【空間庫】Lv:3
<スキルリンク>【野営地】Lv:1
<中級>【射撃】Lv:5
<初級>【銃術】Lv:3
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
New<中級>【気配感知】Lv:1
「よっしゃ!大当たりだ!」
【気配感知】は有名なスキルで、自力で習得する事を推奨されているスキルだ。俺もできる事なら欲しいと思っていた。このスキルの優秀な所はアクティブスキルだがパッシブスキルの両方の面を持っているというところにある。
自分で意識して使う事もできるが、意識していなくても何となく気配を感知することが出来るようになるというのだ。
<中級>【気配感知】Lv:1
Lv:1 <周囲30メートルの範囲の気配を感知する事が出来る>
30メートルの範囲が果たしてせまいのか広いのか分からないがこの辺は使ってみないとわからないだろう。
「次のダンジョンへいく楽しみが増えたな!」
楽しみだ!
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