【GunSHOP】スキルで銃無双

カロ。

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38.依頼品の完成

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38.依頼品の完成















神宮寺家のお風呂と食事はやはりすごかった。



まずはお風呂、銭湯のように何十人も一度に入れるほどの広さがありドラゴンを模した彫像の口からは常にお湯が流れ出ていた。



それじゃぁ入るかーって思い服を脱ぎお風呂場へ入るとなぜかメイドさんも3人ほど一緒に入ってきた。

これはあれか!?物語などでよくある「お背中お流しいたします」ってやつか!?って思ってたら普通にお風呂場の使い方を説明されただけだった。

石鹸の位置とかシャンプーはどれがいいとか。



ちょっと残念とか思ってないよ?ほんとに。うん………





気を取り直して一日の汚れを落としてさっぱりしてから、待っていたのは豪華な食事だ。



ステーキに生野菜のサラダにポテトサラダに魚のソテーにパンなどと結構な量があった。



ステーキは分厚く中はレアで美味しかった、聞いたところによるとブランドの和牛らしいが正直そんなお肉を食べる事なんてほぼないので美味しいという事しかわからない。

生野菜のサラダもドレッシングをかけるまでもなく美味しかったがドレッシングをかけるとさらに美味しかった。



ポテトサラダは半潰しというのか?ちょっとジャガイモの形が残った感じで他にはハムときゅうりが入っていてシンプルながらも美味しかった、後気になったのは上に揚げて刻んだジャガイモの皮がのっておりそれがいいアクセントになってた。



魚は正直苦手だったのだが下処理が上手なのか臭みもなく美味しかった、食べるのに夢中でなんの魚だったのかを聞き忘れたのかが痛かった、また食べたいと思っていたのに。





そんな感じでお腹いっぱい食べた後は客室に通された。



客室にはソファやテーブル、棚やクローゼットなど一通りそろっておりホテルのスイートのような、とはいっても泊まった事は無いので想像だがそんな感じの部屋だなと思った。



ベッドは天蓋付きの物で大きくちゃんと真ん中で寝ようと思ったらベッドにのってからちょっと膝移動しないといけないぐらい広い。



寝心地も最高で枕もふわっふわで体を包み込まれるようにぐっすり眠れた。



【野営地】内に置いてあるベッドをいい物に変えようと決意するぐらいには衝撃的だった。





そうして俺は神宮寺家で一晩を過ごし翌日には連絡先を交換してから家へと帰ってきた。

神宮寺さんはこの後も装備制作を続けるらしく朝ご飯を食べ終わると機嫌よく工房へと行ってしまった。



家に戻った俺は取り合えずドローンに指示をだし畑の世話などをした後は家の掃除をしたりまぁ諸々を片づけていった。



最近ずっとダンジョンに籠っていたしここらで一度リフレッシュしようと3日ほどゆっくりする事にしたのだ。

まぁゆっくりすると言っても毎日射撃訓練はするし、ゲームで遊んだり買い物行ったりはするのでダンジョンへ行かないだけで他の事は普通にする。





一日のルーティーンとしては、朝おきてから畑に異常が無いか見てドローンの設定をして終わったら朝ご飯を食べて、それから朝シャンしてこの間買ったばかりの新作ゲームをする。



ゲームは昔から続く、ファイナルしないファンタジーだ。ず~っと昔からあるのでナンバリングも既に3桁を越えてしまった、一体いつまで続くのか………まぁ面白いから続いて欲しいが。



買い物は直接お店に見に行くのと、VR空間で現実に売っている家具の置いてあるワールドに行き見に行ったりした。

画像でネット注文でもいいが、やっぱり直接みるのは大事かと思いこういう形にした。



そうしてあれこれしていると3日なんてあっという間で探索者交流会で止まっていた学校が再開した。











◇  ◇  ◇  ◇











学校が始まって1週間が経ち神宮寺家から装備が出来上がったから都合のつく日があれば教えて欲しいと連絡がきた。

まかせっきりだったが時々立花さんと神宮寺さんの二人から連絡が画像付きで来て進捗を見せてくれていた、頼んだ装備品がどんどん出来上がるのを見るのは結構面白かった。

年齢の近い女の子との連絡のやり取りなんて最初はドキドキしたが今ではある程度慣れてきた。それでもまぁ未だに連絡の通知がくるとドキッとしてしまうが。





後、今回はちゃんと事前に予定を聞いてくれるみたいだ。





「おはようございます神薙さん、お迎えにあがりました」



「おはようございます、立花さん」



迎えに来てくれたのは立花さんだ、車は大きく黒塗りでどことなく高級感が出ていて明らかに一般の車とは見た目が違う。

何ていえばいいんだろう、重厚感?そんな感じだ。



そんな高級感溢れる車に乗り込み出発する。

自動運転ではないようで運転手がいるのが見える。



ここで一つ現代の交通事情を話しておくと、自動運転の車が走る専用の道があり手動運転車がはしる道とは分かれており基本的に交わらない。

しかし全ての車には自動運転モードが搭載されているので、自動運転にしてから専用の道へ、手動にしてから専用の道へと切り替える事はできる。



自動運転があるわけだし全部それにすればいいじゃんって思うかもしれないがそうもいかない、いつの時代でも自分で運転したい派ってのはそれなりにいる。

もちろん自分で運転するんだ事故だって起きる。



どれだけ時代が進んでも技術が進んでも、扱うのが人間でいる限り何かしら問題は起きる。

俺の両親の交通事故もそういった自分で運転したい派の人達による事故に巻き込まれて死んだ。



事故を起こした本人も死んで巻き込まれた他の人も死んで、なんの救いもない凄惨な事故だった。



どうして事故が起きたのかっていう理由は知らない、推測は出来るらしいが知りたくないもうあれは過ぎた事だからだ。今更知ったところでどうにもならないなら知りたくない。



そんな事を考えながらも車の窓から流れていく景色を眺めている。交通量はそんなにない、たまに車がいるな程度。

車が少ない理由としてはそもそも時代的に自動運転が楽だなーってなって最近の若い人はほぼ手動運転にしない事。



後はそもそも手動運転をする場合は免許証が必要になる。自動運転の場合はそれが必要ない、だから学生でも一人で乗れる。



自分で運転できないと自動運転の故障とかで止まった時どうするんだ?って思うかもしれないがそういう場合は止まった場所にレスキューの人がくるし代わりの自動運転の車がやってくる。



なのでそもそも今の時代ほんとうに運転する必要が無いんだ、なのに手動で運転したい人がいる。



ずっと前から定期的に手動運転は事故も起こすし無くすべきだーみたいな声があがるが結局は白黒つかない永遠に続く問題だ。

自動運転の車だって事故がないわけじゃないしね。



こういっていると手動運転の事が嫌いなんじゃないかと思われるかもしれないが俺的にはどうとも思っていない。

へぇ手動で運転するんだーぐらいの事しか思わない。



なんにしても扱う人次第なのだ、一部の人だけに注目して全体に文句を言ったって仕方ない。



扱う人の点で言えば今運転してる人はドライブテクニックがいいのか何も思うところがない。

普通だ、普通の運転だがそれがどれだけ難しい事か。世の中普通が一番難しい。



こういった運転手を用意できるってのもお金持ちの一種のステータスなのかねぇと色々考えていると景色がいつの間にか変わっていてそろそろ神宮寺家へとつきそうだ。

何となく景色に見覚えがある。



そこからさらに数十分、車に揺られていると目的地へとついた。



車を降りてそのまま相変わらずどでかい屋敷に案内され進んでいくと多分この間と同じ応接室に通された。

多分がつくのはそもそも部屋の数が多すぎてここだってハッキリ言いきれないからだ。



あと花瓶に植えられている花とかも変わってるし、部屋の中ってこんな感じだったっけ?って朧げなのもある。



「来たか!それじゃぁ早速だがこれが完成品だ!」



「早速すぎる」



思わず突っ込んでしまった。いや、だって仕方がないだろう?部屋にはいって挨拶の前に速攻で完成品を見せられてはそう突っ込むしかない。



「お嬢様、神薙さんは遠い所からわざわざお越しくださったんですよ。まずは一息、休憩を入れましょう」



「むぅ、そういう物か?」



「そういう物です」



「わかった………」



取り合えず落ち着いたようなので神宮寺さんの対面にあるソファへと座る。



今日の神宮寺さんはこの間とは違い布面積が多い、可愛らしい服だ。

ただやはりその服の下にある筋肉まではごまかせないのか明らかに服がみちっとしている。



「おはようございます、神宮寺さん」



「あぁ、おはよう響」



響、そういつの間にか神宮寺さんにそう呼ばれるようになってしまった。連絡をやり取りしている時に響と呼んでいいか?と聞かれたのでそのまま了承した形だ。

面と向かって言われるのは今回が初めてなので少し気恥ずかしい。



いつの間にか出されていたお茶を飲み一息いれる、そのあとお茶請けにと出されていたお菓子もいただく。



これ美味しいな………サクッとしていて適度に口の中の水分を持っていく。

甘すぎずいくらでも食べれそうだ。





「そ、そろそろいいか?」



ちょっとした雑談を交えながら会話する事数十分、対面のソファでずっとそわそわしていた神宮寺さんがちらちらと立花さんの方を見ながら許可をとる。

それをみて立花さんが頷く。



「よし!響、これが依頼されていた品だ!」



そういって神宮寺さんがこっちへとずいっとおしたのは高級感溢れる木で出来た小物入れ。

こういうのってジュエリーボックスとかもいうんだっけ?



「中を見させてもらいますね」



「あぁ!」



ジュエリーボックスを自分の前まで持って来てそっとあける、すると中に入っていたのは青く淡く光る腕輪だ。

目立つような光りかたではなく、よく注意してみると何となくぼやぁっとわかる程度だ。遠目からはちょっと青いかも?ぐらいの腕輪にしか見えないだろう。



装飾も見事な物で草のレリーフのようなものが刻まれていたり他にも名前は知らないが可愛らしい装飾が施されている。



一応進捗の連絡でそれなりに出来栄えは見ていたが完成品を見るのは今回が初めてだ。



「これが【召喚士の腕輪】ですか?なんかその、語彙力がなくて悪いけど、すごいな………」



「ふふふ、自信作だ!すごいだろう!性能はこんなもんだ!」



そういって神宮寺さんが1枚の紙を取り出して見せてくれる。

どうやら装備品の鑑定能力もあるみたいだ。







【召喚士の腕輪】 品質:極  耐久値:2000

召喚士が契約した召喚獣との親和性を上げ、可能性を広げる腕輪。

優れた職人による一品、その出来栄えはこの世に二つと無いほどだろう。







紙に書いてある説明を見るが内容はよくわからない、親和性を上げるって言うのは聞いていたが可能性を広げるってどういう意味だ?

優れた職人っていうのは【魔鍛冶師】スキル持ちだからだろう。



何だか思っていたよりすごい装備が出来たな………



「何か思ってたよりすごい装備がきて驚いてるよ。ありがとうこれだけの物を作ってくれて」



「だろ!?特にこのレリーフが………」



あ、なんか変なスイッチ押してしまったかも突然早口でしゃべりだした。











◇  ◇  ◇  ◇











「お嬢様そろそろ次を」



「おぉ!そうだった」



早口でしゃべり続ける事多分数分、体感時間は1時間ぐらいだとおもうけど多分数分しか経ってない。

あまりの情報量に俺の口から魂が抜けていないか心配になった。



だけど、どうやらまだなにかあるみたいだ。





「響の頭装備を作るって言ってただろう?実は余ったミスリルで作ってな、これなんだが」



そう言って目の前に出されたのはビロードのひかれたお盆に乗せられた片耳だけの骨伝導イヤホンみたいな見た目の物。

耳の穴に直接入れる部分がなく恐らく耳にかけるだけの物っぽいけど。



形から恐らく耳にかけるものだって事はわかるがこれが頭防具?どういう事だ?



取り合えず手に取って眺めてみるがやっぱり耳にかけるだけの何かに見える。



「これはどうやって使うの?」



「おぉ!そうだった、こう左耳にかけてくれるか?」



神宮寺さんが身振り手振りで付け方を教えてくれるのでその通りにつけてみる、やはり耳にかけるものだったようだ。



「こう?」



「そうそう、それで耳の裏のこのへんを指で突いてみてくれるか?」



言われた通りに左耳にかけた物を人差し指でとんとんっと突く、見えないから恐らくこの辺だろうって感じだが。



「うお!?なんだこれ!?」



言われた通りに突くと視界が一瞬で切り替わりヘルメットを被ったような感触を覚える。



「神薙さん、鏡です」



「あぁ、ありがとうございます………って何だこれかっけぇ」



鏡を見るとそこにはフルフェイスのロボットアニメに出てきそうな顔面をした俺がいた。



「戻したいときはもう一度同じとこを突くといいぞ」



鏡を眺めていると戻し方が聞こえてきたのでその通りにする。さっきと同じ感じで耳の裏を突くだけだ。



「おぉ!戻った。どうなってんだ?これ」



さっきと同じ場所を突くとヘルメットを被った感じが無くなり視界が戻る、なんだか不思議な感じだ。



「はい、これ装備品の説明」



神宮寺さんが紙を渡してきてくれたので見てみる。







【展開型フルフェイス防具】 品質:極 防御力:5000 耐久値:7000

装備者の形を瞬時に測り展開するフルフェイスの防具、頭全体を覆うが視界が邪魔される事のない特別な仕様の装備。使用するには本体を数度突くだけでいい。

優れた職人による一品、その出来栄えはこの世に二つと無いほどだろう。







「展開型フルフェイス防具?」



「そうだ、この間来た時に響が展開型の防具を着ていただろう?それをみて頭もそうしたいなって思って作ったんだ!」



展開型の防具………あぁ!あのネックレスか、ってか展開型の装備とか作れるのか?【魔鍛冶師】ってどんだけすごいスキルなんだ………





「凄いとしかいえないな………」



そう言いながら【展開型フルフェイス防具】を何回か展開して戻すを繰り返す。この動作が楽しくなってきた。



「それだけ喜んでくれるなら職人冥利に尽きるな!」



「うん、これだけ凄い装備を作れる何て凄いな!」



何だか語彙力がない会話だがいいのだ、これで。



「うむ!」















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