【GunSHOP】スキルで銃無双

カロ。

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57.制御

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57.制御















「ふーむ、どうするか」



俺は悩んでいた、【制御:機械種マギア】を使う事で手に入れるやつをどれにするかをだ。

スキルの説明ではコアを手に入れてそれを制御するって話しだったがそのコアっていうのが恐らくリーダー格についていた【ラドナクリスタル】の事だろう、そこできになって犬型とか箱型の『機械種マギア』も解体してみると中から小さいがクリスタルが出てきた。



つまりやろうと思えば犬型とかもテイムする事ができるみたいだ、そこできになったのが上限数だ、何体制御する事ができるのか。



何となくだけど多分、上限は無いんだと思う。スキルの説明にも書いてなかったし。だが恐らく大きいのは1体だけしか無理だろう。

なぜ1体だけだと思うのかというと【格納庫】の広さが問題だ。



【格納庫】はそこそこ広い、それこそ普通の一軒家よりも大きい。だけど人が動くスペースや道具を置くスペース、後は制御した大き目の『機械種マギア』を収納するスペースを考えると大きいのは置けても1体、犬型とか小さいのは4~5体までだと思う。



他にも気になるのは制御した『機械種マギア』の強さだ、犬型とリーダー格のコアを見比べると大きさに違いがあるのがわかる。

コアは所謂、動力源になる所だ。コアの強さはそのまま制御した『機械種マギア』の出力の強さに直結するんだと思う。

つまりコアはいい物であればあるほど制御した『機械種マギア』が強くなる。



大きいのは1体まで、出来るだけいいコアがほしい。つまりもうちょっと奥にいるであろうリーダー格の『機械種マギア』より強いやつのコアが欲しい。





取り合えず朝ご飯をたべて探索する用意をするか。









◇  ◇  ◇  ◇









「あ、復活してる」



昨日いた地下の施設から出てちょっと離れたところで【野営地】内へと入り一夜を明かしたのだが、外へ出るとリーダー格の『機械種マギア』が復活していた。

しかも今回のは初めて見る形のやつなのだが形が変だ。



人型の足に腰から上が戦車みたいになっていて砲身がついている。何て言うかあまったパーツを取り合えずつけてみたってやっつけ感がにじみ出ている。



奥へと進むには倒すか別の道を探すか、めんどくさいし倒すか?

ただあの形のやつって頭がどこかわからないから一撃で倒すならコアを狙うのが楽なんだよなぁ。



敵との距離は187メートル、いつもよりちょっと近いがまぁ誤差の範囲だ。【空間庫】から〝対物ライフルFoxtrot〟を取り出し構える。

一気に近づいて近距離で倒すのもいいが、結局はこれが楽なんだよな。



深呼吸してから息を止め狙い、撃つ。



〝対物ライフルFoxtrot〟は【空間庫】へ、そのままいつもの装備である〝アサルトライフルFoxtrot〟を持ち突撃する。



「1、2、3っと」



3発指切りで子機を倒していく。もうこのへんは慣れたもので戦闘も楽になってきている。

倒したやつをそれぞれGPへと換えていく、今回はコアを撃ち抜いてリーダー格を倒したので残骸だけの5万と子機3体で合計8万GPだ。

これで今あるのは58万GPか、後々に制御した『機械種マギア』の事を考えるともっと欲しいな。〝ハンドガン〟でも一番やすいので50万GPいるし………

それに加えてパーツも交換する事を考えると300万か500万GPぐらいほしい。



そうすると奥へ行く前にGPを稼いだ方がよさそうだ、ちょっとリーダー格狩りをするか。



そうと決まれば早速行動しよう、前回【ラドナクリスタル】を手に入れるためにこの辺は探索済みなのでリーダー格の大体の配置は既に分かっている、そこを回っていこう。









◇  ◇  ◇  ◇









右から左へと振りぬかれるブレードの攻撃をしゃがんで躱して足の関節へとショットガンを撃ち込み、体勢が崩れて頭が下がったところへ追加の一撃を加えてお終い。



「ふぅ、これでえ~っと15グループ目か」



GP貯めを決めてから1日が経ち今は2日目のお昼過ぎ、昨日から数えてちょうど15グループ目を倒し終えたところだ。

稼げたGPは345万、元からあったのと合わせて合計403万になる。

リーダー格が稼げるって言うのもあるがそれにしても結構な勢いで稼げたな。



「【ラドナクリスタル】が15個、もし全部神宮寺さんが買い取ってくれていたとしたら3億か………」



現実的に全部を買い取って貰える事なんて無いのだが頭では計算した結果が流れていく、ちょっとむなしくなるからもう考えるのはやめよう。

取り合えず400万GPもあればコアが手に入ったら色々カスタマイズする事が出来そうだ。

後は奥へ行ってコアを手に入れるだけなので進もう。



今いるのはダンジョン全体からみると3分の1ほど進んだ場所で、そんなに奥まで来ていないのだ。







【気配感知】に注意を払いつつ奥へと進んでいく、時々反応はあるが遠いしこちらにくる気配がないので無視して進んでいく。



【アルミーシュ】のダンジョンは荒廃した都市といった感じで歩いているだけでも結構楽しい。

崩れたビルに破壊されたベンチなど、言葉で表すと混沌とした感じでそんないいように聞こえないかもしれないが、ビルなどは全体的に色が統一されており地面なども所々破壊された後があるがそれ以外は綺麗なものだ。

雑草や花、木なども生えており絵で描かれるような世界観だからそこにいるだけで楽しい。





「ん?なんだこれ」



【気配感知】に敵がひっかかったのだが反応があるのが空中なのだ。もしや飛行型?



反応からしてこちらへと飛んできていて、もう少しすると目の前を横切りそうなので物陰に隠れてアサルトライフルを構えておく。





「あー、ああいうのもいるのか」



すこし待ってやってきたのは小さなプロペラのついたドローン型の『機械種マギア』だ。

ここのダンジョンに出てくるのは機械系の敵だしいるかもなぁとは考えていたがやっぱりいたか。



しかもあのドローン、どう見ても戦闘が出来るように見えない。大きさは50センチと微妙で火器がついているようにも見えない。

っていうかあれはカメラか?ドローンの下部に半円のレンズが光っている。



「つまりあれは、監視カメラ代わりって事か」



あのドローンが敵を見つけると近くの戦闘型の『機械種マギア』へと報告がいくのだろう。その報告範囲がどれくらいかわからないが、最悪の場合四方八方から敵がきて囲まれる可能性もある。



見つからないようにするしかないか。



幸いな事に【気配感知】に姿が映るので先に見つければ平気かな?今のスキルレベルだと感知範囲はちょうど1キロあるからよそ見とかしてなければ大丈夫なはずだ。



ドローンが通り過ぎるのを待ってから再び進み始める、ちょっとあれを倒したらどうなるか気になったが破壊されたことがトリガーとなり警報が鳴るとかもありえそうなのでうかつに手を出せない。



まぁそれを言えば普通の敵だって倒されたときに緊急通報みたいな感じで警報がいかないっていう保証はないんだけれどね。

あのドローンは監視に重きをおいているかんじだったのでそこが気になったのだ。





「意外と飛んでいるなぁ」



こちらへとは来ないが【気配感知】にドローン型の『機械種マギア』が何度かうつる。隙間なくいるというわけでもないが結構な頻度で【気配感知】にひっかかる。



「あ、この反応は………」



そんな風に【気配感知】に気をつけながら進んでいると大きな反応が1体、そのまわりにリーダー格と思われる反応が5体、さらにその子機の反応が15体分出てきた。



ちょっとこれは想像してなかった数だった。



「まずは直接見える位置へと行くか」



【気配感知】に映る反応から大体の場所を予想して、周りのビルをみて敵が見渡せそうな所を探す。



あれかな。



敵が見渡せそうなビルへと入り中の階段を上がっていく、外階段を使わないのはドローンが途中で来ると隠れる場所が無く危険だと思ったからだ。



階段を上り17階のフロアに到達すると移動して敵が見える位置へと行く、このぐらいの高さであれば十分見えるはずだ。



「あそこか」



850メートル先に広場みたいな物がありそこに『機械種マギア』の集団が隊列を組んで集まっていた。【遠目】では倍率が足りないので【イーグルアイ】を使い様子を見ていく。

手前に子機がわちゃわちゃと15体動いていてその奥にリーダー格が5体整列していてそのさらに奥にでかいのが1体たたずんでいた。

子機はいつも通り箱型に四つ足が生えたやつで、リーダー格は見た目を揃えているのか5体ともが人型のやつで、量産機っぽさを感じる。



一番奥にいるやつがリーダー格よりも3回りほどでかく装備もでかくごつくなっている。装甲も厚そうでリーダー格みたいにコアが外から見てもどこかわからない。

だけどまぁ多分胸の辺りにあるんだろうとはおもうんだけど。



武器もリーダー格と比べてでかいのでその威力がどんなものか今から怖くなってくる、流石に一撃でビル半壊とかまではいかないよな?



まずはどうやって倒すか考える、子機とリーダー格などは数が増えた所で正直余裕だと思うがうまく動かないと危険な場面は出てくる。

まぁ倒す順番は変わらず一番強いやつからかな?

今回は倒すのがめんどくさそうな一番でかいやつが人型だしいつも通り頭を狙えばいいだろう。





標的の確認が終わったので階段を降りていきビルの外へと出る、そのまま【空間庫】から〝対物ライフルFoxtrot〟を取り出し狙撃できる位置まで移動する。



「この辺でいいかな」



敵がいる広場まで一本道で見通せる場所で瓦礫を土台に対物ライフルを構える、距離は少し近づいて560メートル。

子機は動いているがリーダー格と大きいのは微動だにしていないので狙いやすい。



まずは一番でかいやつの頭を狙って1発、放たれた弾丸は狙ったところへ当たって正面から顔面を貫通して破壊した。

一番でかいのが動かなくなったのを見てアサルトライフルを構えて突撃する。

敵も狙撃位置を一瞬にして理解したのかこちらへと走ってくる。



走りながらリーダー格のコアか頭を狙ってアサルトライフルを撃っていく、普通ならこんな撃ち方をすればまともに当たらないがその辺はステータスでごり押しだ。

無駄に高い器用値のお陰で結構あたる。



リーダー格の1体目を倒し、2体目を倒し、3体目をぎりぎり倒すかどうかの段階で射程距離に入ったのか敵からの火器攻撃が始まった。



3体目を倒しきり瓦礫とビルを足場に三角飛びをして空中で慣性を利用して飛んでいる最中に残り2体を撃っていく。



「あっぶなっ」



通り過ぎた場所へとリーダー格の砲撃が飛んできて結構な風圧を感じる。

地面へと着地した瞬間に走り出し飛んでくる銃弾をステップで避ける、こういった事が出来るのもステータスのお陰だ。



最後のリーダー格2体も倒し、急いで子機の殲滅へと移行する。ここまでの戦闘所要時間は30秒ほど、急がないと前みたいに子機に修理されてしまう。



最初に狙撃した大きいのに視線を移すとそこにはやはり修理中なのか子機が群がっていた。

なのでそこへ〝アサルトライフルFoxtrot〟を掃射する。途中リロードを2回挟みながらも何とか修理される前にすべての子機を倒し終わった。

子機が修理を優先していてこちらへ来なかったから楽に倒せた。



「回収するのがちょっと面倒だな」



リーダー格の残骸がちょっと離れたところにあるので回収が少しめんどくさく感じてしまう。

なんかこう、戦利品を手元に引き寄せるスキルとかないのかね。



そんなことを考えつつも残骸を回収していく、今回は綺麗に倒すよりも素早く倒す事を優先したのでリーダー格の『機械種マギア』の腕がとれていたりとバラバラになっている。

アサルトライフルに〝徹甲榴弾〟を装填していたのでこの結果はしょうがないかなと思いつつ勿体ないなとも思う。



まぁ5体ともコアである【ラドナクリスタル】が無事だし贅沢は言えないか。これだけで75万GPだしな。

リーダー格を回収して、バラバラになった子機を回収して、全部で92万GPになった。元のと合わせて今は495万GPある事になる。





あれ?こう見ると結構稼げてるな。



一瞬これでもっと稼げるんじゃね?って思ったがリーダー格5体に子機15体、大きいのが1体だとそれなりのリスクがあるので安定して稼ぐならリーダー格1体だけのグループを狩りまわった方がよさそうだな。





「さて本命に行きますか」



最後に残しておいた一番でかいやつのコアの取り出しにかかる、装甲が分厚いので【格納庫】に置いてあったバールのような物を持ちだしてこじ開けていく。



「結構硬いなっと、でかぁ」



体がでかいからかリーダー格のコアと比べてこちらも2~3回りほどでかい。

【ラドナクリスタル】が2リットルのペットボトルだとするとこいつは2リットルのペットボトルを3つ、三角の形に重ねたぐらいの大きさがある。

片手で持てそうにも無くこれは抱える事になりそうだ。

後は単純にでかいからかコアの輝きも強い気がする。





コアへと絡まっている配線を引きちぎり取り出していく。



「それで、これでどうやって制御するんだろう?」



まずは試しにと【制御:機械種マギア】スキルを意識して使う様に念じてみる。



『【制御:機械種マギア】の発動を確認、【リスィクリスタル】を制御します………成功しました』



「おぉう?これでよかったのかっていうか【リスィクリスタル】?」



大きいやつだし名称も変わるって事かな?まぁ何でもいいか。



コアの抜き取られた残骸をGPへと換えていく。



「おー残骸だけで12万GP………」



頭だけ破壊の綺麗な倒し方なのでこれがこの大きな奴の最大の売値だろう。コア抜きで12万GPはうまい。





どうして残骸を売ってしまうのか、そのまま利用すればいいのにって思うかもしれない。

【制御:機械種マギア】の説明でもコアがついたままでも制御できるって感じの説明がかいてあったけど考えてみて欲しい、せっかくなら1からカスタマイズしたくね?って、さらに言うと俺が欲しいのは人型じゃないからっていうのもある。







「よっしゃー!いじるぞー!」



ここから先は楽しい時間だ。











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