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ルカSIDE 7.
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夏の長期休暇になり、俺は毎年の事のようにあの女に呼び出された。
先に過度な接触は断ると言っていたことから、この夏期休暇の間は数回連れ出されただけだった。
だが、その連れ出された先は、高位貴族の間で開催されるお茶会や夜会で、気軽に参加できるほど格式張ってはいないものだ。そもそも学園の付き合いの延長と言ってもいいだろうが、俺としても次期侯爵として参加する時の仮のパートナーくらいの扱いなのだと割り切っていた。
周囲の目にどう映っているかなど考える余裕もなく、ただこの時が終わることだけを考えて過ごしていたのだ。
俺の気持ちがブレなければ、それでいいのだと。真にリズだけを想い続けているこの気持ちが大切なのだとただそれだけを心の中に抱いていたのだ。
ある時、ユーゴ第二王子の同学年と近い年代の高位貴族を中心に招待したお茶会が開かれた。
俺は同級生でもあり次期侯爵ということで招待状が届き、あの女のところにも同級生としてと、それとウィローズ公爵令嬢として同じく招待状が届いていた。
そうなると、会場でもまとわりつかれるだろうと覚悟した。
最悪だ。
リズは夏期の休暇が入ると同時に彼女の母がいる領地へと出発していたから、会場で鉢合わせすることはない。まあ、今回のお茶会も高位貴族とはいえ伯爵家は除外されている。どうやら別日で行われるらしいが、一緒に参加できないならいちいち考えるまでもないことだ。
そのお茶会に参加してみると、やはりあの女はべったりと俺にまとわりついてくる。
取り繕うように俺も笑顔を浮かべるが、そんな俺に向けられるリズの同級生のヴィルマ公爵令嬢やラングポート公爵令息の俺を見る目が冷たいとは感じていた。
ラングポート公爵令息には話をしてあるとはいえ、やはり視線は以前とは変わらない。
あの視線は俺に対する不信感なのだろう。
リズの婚約者の俺が他の女と親しくしている姿は、やはりどんな理由があろうとも不誠実そのものなのだから仕方はない。
今頃リズは領地で何をしているのだろうか。
今の季節はあの地では星降祭がある。リズと初めて出会った祭だ。
あの時のリズは瞳がくりくりしていて、とても可愛かった。ほんの少しの時間しか一緒にいられなかったけれど、俺にとっては一生忘れられない時間だった。
そして俺のリズへの執着の始まりだった。
何度も父に彼女との婚約を望んでようやく認めてもらえるまで数年。そしてようやく婚約できても気の利いた話もできなくて態度は悪かっただろうという感は否めない。
毎回反省しているところへ彼女が領地へ行くことになったり兄の件があったり。そして今のこの状況だ。俺にとっては悪いことばかりが続いている。
一度、教会でお祈りをささげてきた方がいいだろうか。
はぁ。
用事があるからと帰ってしまえばいいが、このお茶会に参加しているメンバーは、いずれ侯爵となった時に必要な人脈につながるのだからそう邪険にすることはできない。
あの女のことはいないものとして扱いたいが、後から文句を言われてリズに何かあってはいけない。そうならないためにも、ある程度のおべっかも必要だろうが、それとこれとは別だ。
「ルカ、帰りに買い物に行きたいのだけど、一緒に行かない?」
「すみません。今日はこの後、父と約束があるので行けません」
卒業した後は次期侯爵として引き継ぐべき業務が多くなることを知っているリリアンナは、こう言えば強く出ないことを俺もこの数年で学んだ。
以前は荒れだったが、卒業が間近ともなればこういう言い訳が使えるのだ。
言い訳するよりもさっさとリリアンナを突き放してしまえばいいのに、リズのことを考えると行動しきれない自分が情けなくて仕方ない。
リリアンナは公爵令嬢だ。ウィローズ公爵が可愛がっているという話も俺の耳に届くほどだから、何かあってコゼルス侯爵家やリンデン伯爵家になにかあっても困る。
もう少し。
もう少しの辛抱だ。
先に過度な接触は断ると言っていたことから、この夏期休暇の間は数回連れ出されただけだった。
だが、その連れ出された先は、高位貴族の間で開催されるお茶会や夜会で、気軽に参加できるほど格式張ってはいないものだ。そもそも学園の付き合いの延長と言ってもいいだろうが、俺としても次期侯爵として参加する時の仮のパートナーくらいの扱いなのだと割り切っていた。
周囲の目にどう映っているかなど考える余裕もなく、ただこの時が終わることだけを考えて過ごしていたのだ。
俺の気持ちがブレなければ、それでいいのだと。真にリズだけを想い続けているこの気持ちが大切なのだとただそれだけを心の中に抱いていたのだ。
ある時、ユーゴ第二王子の同学年と近い年代の高位貴族を中心に招待したお茶会が開かれた。
俺は同級生でもあり次期侯爵ということで招待状が届き、あの女のところにも同級生としてと、それとウィローズ公爵令嬢として同じく招待状が届いていた。
そうなると、会場でもまとわりつかれるだろうと覚悟した。
最悪だ。
リズは夏期の休暇が入ると同時に彼女の母がいる領地へと出発していたから、会場で鉢合わせすることはない。まあ、今回のお茶会も高位貴族とはいえ伯爵家は除外されている。どうやら別日で行われるらしいが、一緒に参加できないならいちいち考えるまでもないことだ。
そのお茶会に参加してみると、やはりあの女はべったりと俺にまとわりついてくる。
取り繕うように俺も笑顔を浮かべるが、そんな俺に向けられるリズの同級生のヴィルマ公爵令嬢やラングポート公爵令息の俺を見る目が冷たいとは感じていた。
ラングポート公爵令息には話をしてあるとはいえ、やはり視線は以前とは変わらない。
あの視線は俺に対する不信感なのだろう。
リズの婚約者の俺が他の女と親しくしている姿は、やはりどんな理由があろうとも不誠実そのものなのだから仕方はない。
今頃リズは領地で何をしているのだろうか。
今の季節はあの地では星降祭がある。リズと初めて出会った祭だ。
あの時のリズは瞳がくりくりしていて、とても可愛かった。ほんの少しの時間しか一緒にいられなかったけれど、俺にとっては一生忘れられない時間だった。
そして俺のリズへの執着の始まりだった。
何度も父に彼女との婚約を望んでようやく認めてもらえるまで数年。そしてようやく婚約できても気の利いた話もできなくて態度は悪かっただろうという感は否めない。
毎回反省しているところへ彼女が領地へ行くことになったり兄の件があったり。そして今のこの状況だ。俺にとっては悪いことばかりが続いている。
一度、教会でお祈りをささげてきた方がいいだろうか。
はぁ。
用事があるからと帰ってしまえばいいが、このお茶会に参加しているメンバーは、いずれ侯爵となった時に必要な人脈につながるのだからそう邪険にすることはできない。
あの女のことはいないものとして扱いたいが、後から文句を言われてリズに何かあってはいけない。そうならないためにも、ある程度のおべっかも必要だろうが、それとこれとは別だ。
「ルカ、帰りに買い物に行きたいのだけど、一緒に行かない?」
「すみません。今日はこの後、父と約束があるので行けません」
卒業した後は次期侯爵として引き継ぐべき業務が多くなることを知っているリリアンナは、こう言えば強く出ないことを俺もこの数年で学んだ。
以前は荒れだったが、卒業が間近ともなればこういう言い訳が使えるのだ。
言い訳するよりもさっさとリリアンナを突き放してしまえばいいのに、リズのことを考えると行動しきれない自分が情けなくて仕方ない。
リリアンナは公爵令嬢だ。ウィローズ公爵が可愛がっているという話も俺の耳に届くほどだから、何かあってコゼルス侯爵家やリンデン伯爵家になにかあっても困る。
もう少し。
もう少しの辛抱だ。
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