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11. 結婚
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それからはエーレ子爵家のことも他の部署が対応に当たることとなり、俺はいつも通りの生活に戻ることとなった。
あの宴の日からフェリスの様子はどこか変わったような気がした。
以前に比べると何かを決心したようなそんな雰囲気を感じさせる表情というか言葉というか。何をどうとは表すことはできないが、あえて言うなら落ち着いただろうか。
前から五月蠅い令嬢とは違う部類だとは思っていたが、さらにその感じが強くなったようだ。
だがそれは俺にとっては悪いとは感じなかった。一緒にいていい意味では落ち着き、悪い意味では気を使わなくてもいいというそんな感じだったからだ。
そして肝心の侯爵夫人からは厳しい言葉をもらうことも多々あったが、最終的にはフェリスが俺との結婚を押し切ったと言われ、俺はどこかで嬉しくも感じていた。
会えないからと寮や騎士団の詰め所へ押しかけることもしなければ、定期的な手紙のやり取りと回数が少なくなった婚約者としての交流に関しても文句を言うこともなくいてくれたフェリスに対して、感謝の気持ちが強くなっていった。
そして結婚式まで半年を切り、お互いに準備に忙しくなった。
ドレスに始まり結婚式と披露宴の会場の設営、招待する人を選び、招待状の送付、そして結婚してからフェリスが過ごす部屋の準備もしなければならない。
話し合いの末、双方で準備するものを確認したが、俺もできる限りそのなかに顔を出した。
とはいえ、公爵家での話のみだが、彼女が触れるものを俺が選びたいという気持ちを母が感じ取ったのか、それともその俺の変化を好ましく思ったのか、彼女の部屋に揃えるものを選ぶようにと言ってきた。
侯爵家から持ち込まれるものも多いだろうと思ってはいるが、フェリスが使う部屋は一つと決めなければいいだけのことだ。
壁紙から絨毯、カーテンに至るまで彼女が好きそうなものを選ぶのに時間は惜しくはなかった。もちろんその中には彼女が着るドレスもあった。
これも侯爵家から持ってくるだろうと予想はできたが、母の「義娘に着せたい」という思いもあって、部屋着から外出用のドレスまで何着も仕立てた。後からフェリスがクローゼットを見て驚いて衣裳部屋を準備するべきだなと思ったほどだ。
そして結婚式当日。王都にある教会で式を挙げた。
フェリスの赤い髪が白いウェディングドレスに映えとても美しかった。
正直、その時のことをあまり覚えていない。
祭壇でベールを上げ、上目遣いで俺を見た彼女のあのアメジストの瞳に、令嬢から見つめられて初めてドキリとしたのだ。
しかもその相手が自分の妻になるのだ。
披露宴で友人と一緒に過ごしてて屈託のない笑顔を浮かべているその妻の姿を見て、俺もその表情が柔らかくなっていくのを感じた。
披露宴が終わってからの初夜も、いつも感じるしっかりとした彼女ではなく、嫋やかなその姿に押さえていた理性も焼き切れていった。
お互い、初めてだろうその夜を体に刻み込むように交わった。
騎士団から蜜月を楽しめとばかりにしっかりと休みを与えられていた俺は、この時ほどそれがありがたいと思ったことはない。
そしてその蜜月をどこかで緊張しながらも彼女とすごした。まだ夫婦としては始まったばかりなのだから、焦らずに過ごそうと心に決めた。心に決めただけと言われれば、言葉に詰まるが。
しかし、騎士として勤めている以上、朝は早く夜は遅くなる。
結婚を機に騎士団の中での立場も変わり、その忙しさは独身の頃とはまた違う種類の忙しさになった。
だが、日々を過ごしていくうちにフェリスとは会話も増えていき、婚約時代からはこうなるとは想像できないほどの会話量だと自分でも思ったほどだ。
そしてフェリスは次期公爵夫人としての勉強の傍ら、自分を磨くことにも手を抜くことはなかった。
彼女の侍女のカイリが言うには俺の隣に立つには普通ではダメなのだということらしい。
俺は自分ではこの容姿が好きではなかったが、フェリスが好きになってくれるのなら悪くはないとそう思ったくらいだ。
外見だけでなく内面もと、色々な本を読みお茶会では公爵家のためになりそうな話題をしっかりと聞いてきたりと、かなりの努力をしているようだった。
あの宴の日からフェリスの様子はどこか変わったような気がした。
以前に比べると何かを決心したようなそんな雰囲気を感じさせる表情というか言葉というか。何をどうとは表すことはできないが、あえて言うなら落ち着いただろうか。
前から五月蠅い令嬢とは違う部類だとは思っていたが、さらにその感じが強くなったようだ。
だがそれは俺にとっては悪いとは感じなかった。一緒にいていい意味では落ち着き、悪い意味では気を使わなくてもいいというそんな感じだったからだ。
そして肝心の侯爵夫人からは厳しい言葉をもらうことも多々あったが、最終的にはフェリスが俺との結婚を押し切ったと言われ、俺はどこかで嬉しくも感じていた。
会えないからと寮や騎士団の詰め所へ押しかけることもしなければ、定期的な手紙のやり取りと回数が少なくなった婚約者としての交流に関しても文句を言うこともなくいてくれたフェリスに対して、感謝の気持ちが強くなっていった。
そして結婚式まで半年を切り、お互いに準備に忙しくなった。
ドレスに始まり結婚式と披露宴の会場の設営、招待する人を選び、招待状の送付、そして結婚してからフェリスが過ごす部屋の準備もしなければならない。
話し合いの末、双方で準備するものを確認したが、俺もできる限りそのなかに顔を出した。
とはいえ、公爵家での話のみだが、彼女が触れるものを俺が選びたいという気持ちを母が感じ取ったのか、それともその俺の変化を好ましく思ったのか、彼女の部屋に揃えるものを選ぶようにと言ってきた。
侯爵家から持ち込まれるものも多いだろうと思ってはいるが、フェリスが使う部屋は一つと決めなければいいだけのことだ。
壁紙から絨毯、カーテンに至るまで彼女が好きそうなものを選ぶのに時間は惜しくはなかった。もちろんその中には彼女が着るドレスもあった。
これも侯爵家から持ってくるだろうと予想はできたが、母の「義娘に着せたい」という思いもあって、部屋着から外出用のドレスまで何着も仕立てた。後からフェリスがクローゼットを見て驚いて衣裳部屋を準備するべきだなと思ったほどだ。
そして結婚式当日。王都にある教会で式を挙げた。
フェリスの赤い髪が白いウェディングドレスに映えとても美しかった。
正直、その時のことをあまり覚えていない。
祭壇でベールを上げ、上目遣いで俺を見た彼女のあのアメジストの瞳に、令嬢から見つめられて初めてドキリとしたのだ。
しかもその相手が自分の妻になるのだ。
披露宴で友人と一緒に過ごしてて屈託のない笑顔を浮かべているその妻の姿を見て、俺もその表情が柔らかくなっていくのを感じた。
披露宴が終わってからの初夜も、いつも感じるしっかりとした彼女ではなく、嫋やかなその姿に押さえていた理性も焼き切れていった。
お互い、初めてだろうその夜を体に刻み込むように交わった。
騎士団から蜜月を楽しめとばかりにしっかりと休みを与えられていた俺は、この時ほどそれがありがたいと思ったことはない。
そしてその蜜月をどこかで緊張しながらも彼女とすごした。まだ夫婦としては始まったばかりなのだから、焦らずに過ごそうと心に決めた。心に決めただけと言われれば、言葉に詰まるが。
しかし、騎士として勤めている以上、朝は早く夜は遅くなる。
結婚を機に騎士団の中での立場も変わり、その忙しさは独身の頃とはまた違う種類の忙しさになった。
だが、日々を過ごしていくうちにフェリスとは会話も増えていき、婚約時代からはこうなるとは想像できないほどの会話量だと自分でも思ったほどだ。
そしてフェリスは次期公爵夫人としての勉強の傍ら、自分を磨くことにも手を抜くことはなかった。
彼女の侍女のカイリが言うには俺の隣に立つには普通ではダメなのだということらしい。
俺は自分ではこの容姿が好きではなかったが、フェリスが好きになってくれるのなら悪くはないとそう思ったくらいだ。
外見だけでなく内面もと、色々な本を読みお茶会では公爵家のためになりそうな話題をしっかりと聞いてきたりと、かなりの努力をしているようだった。
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