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「そうね、似てると思うけどこの距離だとわかんないかなぁ」
「ねえ、ロアーナ王女様に近い位置なら、彼が王都から来た副団長?」
「そうかも!あんなイケメンならこの町に居たらわかるもんね」
返事を求められ、「そうね…」と何とか返事をした。
「ねえ、あの副団長さんって婚礼が終わったら王都に帰るのかしら」
「聞いてないけど、今、王太子様も一緒に来てるんでしょ?王太子様と一緒に戻るんじゃない?」
「そうよね。エデン地区には間違っても来ないか」
馬車を見送り沿道の人達もまばらに散り始める頃までみんなで話をして、いつもの静かな町に戻りつつある時間に外へ出た。この時間はお屋敷で披露宴が行われている頃だろう。
レイモンドが待っているからと買い物に行った彼女たちと別れ、一足先にエデン地区へと戻る馬車の乗り場へと向かった。
しかし冷静に考えてもこの町は広いし、王女様の護衛として来ているのであればエデン地区に顔を出すことはあり得ない。むしろ、彼が元気で過ごしていたことが知れて良かったのではないか。
もともとどこの誰かも知らなかったし、こうして顔を見られただけでも良かったと思えばいい。お土産を買わなきゃいけないことを思い出し、出発の時間までまだあることを確認してから近くに店がないかを見渡す。すると馬車乗り場の近くだからか、お土産物屋さんが露店のように店開きをしている。
その中で目を引くのは二人の絵姿とか花の形をしたお菓子などで、まあ絵姿はいらないからお菓子一択になる。それを3つほど買って馬車乗り場に戻った。少し時間はあるけど、なんだか混みそうだし早めに並んでいよう。
帰ったらセッテさんとアリッサさんにお土産を渡して、残ったのはレイモンドと一緒に食べよう。
今から帰れば暗くなる前には家に着くだろうし、晩御飯は一緒に食べられるかな。
出発時間がきて乗り込んだ馬車が動き出し、久しぶりのアンスリーに別れを告げた。次に訪れるのはいつになるのだろうかと遠ざかる街並みを見ていた。
町の喧騒もだんだんと小さくなり、ようやくアンスリーの郊外へ抜けた。
「ねえ、ロアーナ王女様に近い位置なら、彼が王都から来た副団長?」
「そうかも!あんなイケメンならこの町に居たらわかるもんね」
返事を求められ、「そうね…」と何とか返事をした。
「ねえ、あの副団長さんって婚礼が終わったら王都に帰るのかしら」
「聞いてないけど、今、王太子様も一緒に来てるんでしょ?王太子様と一緒に戻るんじゃない?」
「そうよね。エデン地区には間違っても来ないか」
馬車を見送り沿道の人達もまばらに散り始める頃までみんなで話をして、いつもの静かな町に戻りつつある時間に外へ出た。この時間はお屋敷で披露宴が行われている頃だろう。
レイモンドが待っているからと買い物に行った彼女たちと別れ、一足先にエデン地区へと戻る馬車の乗り場へと向かった。
しかし冷静に考えてもこの町は広いし、王女様の護衛として来ているのであればエデン地区に顔を出すことはあり得ない。むしろ、彼が元気で過ごしていたことが知れて良かったのではないか。
もともとどこの誰かも知らなかったし、こうして顔を見られただけでも良かったと思えばいい。お土産を買わなきゃいけないことを思い出し、出発の時間までまだあることを確認してから近くに店がないかを見渡す。すると馬車乗り場の近くだからか、お土産物屋さんが露店のように店開きをしている。
その中で目を引くのは二人の絵姿とか花の形をしたお菓子などで、まあ絵姿はいらないからお菓子一択になる。それを3つほど買って馬車乗り場に戻った。少し時間はあるけど、なんだか混みそうだし早めに並んでいよう。
帰ったらセッテさんとアリッサさんにお土産を渡して、残ったのはレイモンドと一緒に食べよう。
今から帰れば暗くなる前には家に着くだろうし、晩御飯は一緒に食べられるかな。
出発時間がきて乗り込んだ馬車が動き出し、久しぶりのアンスリーに別れを告げた。次に訪れるのはいつになるのだろうかと遠ざかる街並みを見ていた。
町の喧騒もだんだんと小さくなり、ようやくアンスリーの郊外へ抜けた。
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