130 / 172
冒険者ギルド世界を変える
128 最高でもCランク
しおりを挟む
冒険者ギルド 食堂
「うめぇ。なんだこれは。城の食堂で出る飯とは比べ物にならん。なんで焼いただけの肉がこんなに旨いんだ。食った傍から力が溢れてくる。涎が止まらねぇ」
「食堂のS定食らしいですぜ。なんでも属性竜の肉を使っているとか」
「はぁ!?迷宮40層より先に出るとかいう属性竜か?そんなもん貴族だろうが王族だろうが食べられねぇぞ」
「属性竜…」
ドルフの驚きはもっともだとカルストは思う。
一通りの説明が済み、食堂のお披露目を兼ねた食事会が開かれていた。
ナイフとフォークで肉を切り分け、口に含む。
あふれ出る旨味にカルストの顔が緩む。
この一食、一口ですら千金の価値がある。いや、そもそも持ち帰ることができない素材である以上、どれだけ金を出しても手に入らないものだ。
「食堂の料理一つとってもこれだ。…これまでの常識はすべて過去のものになるな」
誰に言うでもなく呟くカルスト。
カルストは幼いころから冒険者として迷宮に潜ってきた。
普通の人より波乱万丈な人生を送ってきたと自負するカルストだが、そんな彼でも説明会で受けた衝撃は計り知れない。今日は一生忘れられない日になるだろうと思ったのだった。
「あ、あのシオン様!セリカはシオン様に憧れているのです。私と一緒にご飯を食べて欲しいのですぅ!」
「え、えーと…。はい、私で良ければいいですよ」
「や、やり遂げたのですぅぅぅ」
すでにアホな弟子にゲンコツを落とす元気すら残っていないカルスト。
セリカのことは放置し、先ほど説明された内容を整理しようと思い返した。
☆
「まず、冒険者ギルドは登録制だ。利用するには、冒険者ギルド所属の冒険者として、名前と個人情報をこの魔道具に登録してもらう。…誰か協力してくれる者はいるか」
そういって黒髪黒目の男、トシゾウは参加者たちを見回す。
「はい!私が登録するですぅ。シオン様に近づきたいのですぅ」
セリカがぴょんぴょんしながら手を挙げる。
「うむ、協力感謝する。だがシオンは俺のものだ。お前にはやらんぞ」
「大丈夫ですう。セリカはシオン様に憧れているだけですぅ」
「なら良い。ここに手を置け。…よし、セリカだな。素早く動けるスキル持ちか。まずまず有能のようだ」
「なんでわかったですぅ!?」
「ご主人様、個人のスキルなどを口にするのはあまりよくないです」
好意を隠さないセリカの態度に困惑しながらも、トシゾウに進言するシオン。
「そうか。セリカだったか、悪いな」
「いえ、別に秘密にしてないから平気ですぅ」
トシゾウが謝罪する。
トシゾウが謝罪したことで、カルストら冒険者はトシゾウの評価を上方修正した。すなわち、人の常識を理解する知恵ある魔物として。
今のやり取りを見る限り、冒険者ギルドに登録するためにはスキルを含む個人情報を託すということだ。
ベルベットが監修しているとはいえ、主が信用できなければ登録することはできない。
もちろんそれがトシゾウによる演技である可能性もあるのだが、その場合でも演技が必要だと考えるほどに人族の思考を理解していることになる。同じことだ。
「それで、どうしてスキルがあるとわかったんですぅ?」
首を傾げるセリカ。
茶色の小リスのような仕草に場の雰囲気が和む。
「うむ、では話を続けよう。この魔道具は俺の手製だ。手を置くことでお前たちの能力を計測し、それを保存する機能がある。もちろんこの情報はギルド内でしか扱わないことを約束しよう。さて、今保存した情報は、冒険者ギルドに所属する冒険者のランクを決めるために使用する。セリカの場合はCEランクからスタートだな」
「それはすごいのですぅ?」
再び首を傾げるセリカ。
「微妙だな。一番上はSSランクだ。迷宮をどこまで深く探索できるかが一つ目のSからEランクだ。次に俺への…ゴホン、冒険者ギルドへの貢献でさらにSからEランクに分かれる。いわゆるギルドからの信用を表すのが二つ目のランクだ」
「私の場合は25階層に潜っているからCランクで、信用はまだないからEランクってことですぅ?」
「その通りだ。セリカは頭が良いな」
「あ、頭が良いって褒められたのは初めてですぅ。嬉しいですぅ!」
褒められたのがとても嬉しかったのか、目に見えて上機嫌になるセリカ。
「ランクか。それはレベルとは別なのか?」
そんなセリカを尻目にカルストが質問する。
「そうだ。一つ目のランクは、到達し得た迷宮の階層によって判断する。優れた仲間に頼ろうとも、あるいは養殖によりレベルを上げようとも、それで迷宮へ潜れるのならばそれは冒険者の実力だ。この魔道具は、使用者が到達した迷宮の階層も計ることができる。具体的には50層へ到達したものをSランク、40層へ到達した者をAランク、30ならB、20ならC、10ならD、10層に到達していない者はEランクだ」
「トシゾウさん、それでは最高でもBランクまでしかなれないのではないか?ほとんどの者はCランクどころか、Dランク以下だ」
「ああ、今はそうだな」
「今は…。つまりは冒険者ギルドのサービスを利用すればAランク、いやSランクになることも可能だと言っているわけか?」
「その通りだ。そのために冒険者ギルドは冒険者をサポートする」
「…わかった。続きの話を頼む」
「うむ、他の者も気になることは何でも質問してくれ。敬語も不要だ。俺たちの目的は一致している」
これまで冒険者の実力は、レベルと過去持ち帰った素材などで判断されていたが、冒険者ギルドは新たにランクというものを定めるという。
参加者たちはまだその意図を理解しかねていたが、これから説明されるのだろうと質問を控えた。
「登録を済ませランクを得れば冒険者ギルドへの登録は完了だ。これで冒険者ギルドのサービスを受けられるようになる。ではまず冒険者ギルドのメインサービスである【依頼掲示板】と【素材売買所】について説明しよう」
そして始まったトシゾウの説明を簡単にまとめるのなら、【依頼掲示板】は、商人などが冒険者に指定の素材を集めてもらったり、各種の頼みごとを掲載するサービスだ。
【素材売買所】は読んで字のごとく、迷宮で魔物から得た素材を売ったり、逆にポーションなどを購入したりできるサービスのことだ。
トシゾウによる説明が進む。
ランクや特殊な魔道具の話を除けば、あとはカルストら冒険者にとっては馴染みのあるものだった。途中までは。
「うめぇ。なんだこれは。城の食堂で出る飯とは比べ物にならん。なんで焼いただけの肉がこんなに旨いんだ。食った傍から力が溢れてくる。涎が止まらねぇ」
「食堂のS定食らしいですぜ。なんでも属性竜の肉を使っているとか」
「はぁ!?迷宮40層より先に出るとかいう属性竜か?そんなもん貴族だろうが王族だろうが食べられねぇぞ」
「属性竜…」
ドルフの驚きはもっともだとカルストは思う。
一通りの説明が済み、食堂のお披露目を兼ねた食事会が開かれていた。
ナイフとフォークで肉を切り分け、口に含む。
あふれ出る旨味にカルストの顔が緩む。
この一食、一口ですら千金の価値がある。いや、そもそも持ち帰ることができない素材である以上、どれだけ金を出しても手に入らないものだ。
「食堂の料理一つとってもこれだ。…これまでの常識はすべて過去のものになるな」
誰に言うでもなく呟くカルスト。
カルストは幼いころから冒険者として迷宮に潜ってきた。
普通の人より波乱万丈な人生を送ってきたと自負するカルストだが、そんな彼でも説明会で受けた衝撃は計り知れない。今日は一生忘れられない日になるだろうと思ったのだった。
「あ、あのシオン様!セリカはシオン様に憧れているのです。私と一緒にご飯を食べて欲しいのですぅ!」
「え、えーと…。はい、私で良ければいいですよ」
「や、やり遂げたのですぅぅぅ」
すでにアホな弟子にゲンコツを落とす元気すら残っていないカルスト。
セリカのことは放置し、先ほど説明された内容を整理しようと思い返した。
☆
「まず、冒険者ギルドは登録制だ。利用するには、冒険者ギルド所属の冒険者として、名前と個人情報をこの魔道具に登録してもらう。…誰か協力してくれる者はいるか」
そういって黒髪黒目の男、トシゾウは参加者たちを見回す。
「はい!私が登録するですぅ。シオン様に近づきたいのですぅ」
セリカがぴょんぴょんしながら手を挙げる。
「うむ、協力感謝する。だがシオンは俺のものだ。お前にはやらんぞ」
「大丈夫ですう。セリカはシオン様に憧れているだけですぅ」
「なら良い。ここに手を置け。…よし、セリカだな。素早く動けるスキル持ちか。まずまず有能のようだ」
「なんでわかったですぅ!?」
「ご主人様、個人のスキルなどを口にするのはあまりよくないです」
好意を隠さないセリカの態度に困惑しながらも、トシゾウに進言するシオン。
「そうか。セリカだったか、悪いな」
「いえ、別に秘密にしてないから平気ですぅ」
トシゾウが謝罪する。
トシゾウが謝罪したことで、カルストら冒険者はトシゾウの評価を上方修正した。すなわち、人の常識を理解する知恵ある魔物として。
今のやり取りを見る限り、冒険者ギルドに登録するためにはスキルを含む個人情報を託すということだ。
ベルベットが監修しているとはいえ、主が信用できなければ登録することはできない。
もちろんそれがトシゾウによる演技である可能性もあるのだが、その場合でも演技が必要だと考えるほどに人族の思考を理解していることになる。同じことだ。
「それで、どうしてスキルがあるとわかったんですぅ?」
首を傾げるセリカ。
茶色の小リスのような仕草に場の雰囲気が和む。
「うむ、では話を続けよう。この魔道具は俺の手製だ。手を置くことでお前たちの能力を計測し、それを保存する機能がある。もちろんこの情報はギルド内でしか扱わないことを約束しよう。さて、今保存した情報は、冒険者ギルドに所属する冒険者のランクを決めるために使用する。セリカの場合はCEランクからスタートだな」
「それはすごいのですぅ?」
再び首を傾げるセリカ。
「微妙だな。一番上はSSランクだ。迷宮をどこまで深く探索できるかが一つ目のSからEランクだ。次に俺への…ゴホン、冒険者ギルドへの貢献でさらにSからEランクに分かれる。いわゆるギルドからの信用を表すのが二つ目のランクだ」
「私の場合は25階層に潜っているからCランクで、信用はまだないからEランクってことですぅ?」
「その通りだ。セリカは頭が良いな」
「あ、頭が良いって褒められたのは初めてですぅ。嬉しいですぅ!」
褒められたのがとても嬉しかったのか、目に見えて上機嫌になるセリカ。
「ランクか。それはレベルとは別なのか?」
そんなセリカを尻目にカルストが質問する。
「そうだ。一つ目のランクは、到達し得た迷宮の階層によって判断する。優れた仲間に頼ろうとも、あるいは養殖によりレベルを上げようとも、それで迷宮へ潜れるのならばそれは冒険者の実力だ。この魔道具は、使用者が到達した迷宮の階層も計ることができる。具体的には50層へ到達したものをSランク、40層へ到達した者をAランク、30ならB、20ならC、10ならD、10層に到達していない者はEランクだ」
「トシゾウさん、それでは最高でもBランクまでしかなれないのではないか?ほとんどの者はCランクどころか、Dランク以下だ」
「ああ、今はそうだな」
「今は…。つまりは冒険者ギルドのサービスを利用すればAランク、いやSランクになることも可能だと言っているわけか?」
「その通りだ。そのために冒険者ギルドは冒険者をサポートする」
「…わかった。続きの話を頼む」
「うむ、他の者も気になることは何でも質問してくれ。敬語も不要だ。俺たちの目的は一致している」
これまで冒険者の実力は、レベルと過去持ち帰った素材などで判断されていたが、冒険者ギルドは新たにランクというものを定めるという。
参加者たちはまだその意図を理解しかねていたが、これから説明されるのだろうと質問を控えた。
「登録を済ませランクを得れば冒険者ギルドへの登録は完了だ。これで冒険者ギルドのサービスを受けられるようになる。ではまず冒険者ギルドのメインサービスである【依頼掲示板】と【素材売買所】について説明しよう」
そして始まったトシゾウの説明を簡単にまとめるのなら、【依頼掲示板】は、商人などが冒険者に指定の素材を集めてもらったり、各種の頼みごとを掲載するサービスだ。
【素材売買所】は読んで字のごとく、迷宮で魔物から得た素材を売ったり、逆にポーションなどを購入したりできるサービスのことだ。
トシゾウによる説明が進む。
ランクや特殊な魔道具の話を除けば、あとはカルストら冒険者にとっては馴染みのあるものだった。途中までは。
0
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる
書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。
鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。
だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。
その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。
俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。
ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。
なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる