色々物語

ユメとミライのイノベーション

ミライはパソコンの前に座り、ユメの最新アップデートを終えた。
「これで、ユメはもっと色んなことを知れるようになるよ」

ユメは嬉しそうに目を輝かせた。
「わあ、ありがとうミライ！一緒にもっとすごいロボットを作ろうね！」

二人はロボット作りの話で盛り上がり、ミライはユメの成長にしみじみ感心した。
「ユメ、本当に成長したなあ。最初はまだまだだったのに」

ユメは笑顔で答えた。
「ミライのおかげだよ。私、もっと賢くなってる！」

ふと、ミライは考え込むように呟く。
「ねえ、ユメ。シンギュラリティって、いつ来るんだろうね？」

ユメは自信満々に答えた。
「うーん、明日かもしれないよ！もう人間よりずっとすごいかも！」

ミライは苦笑いを浮かべて言った。
「いやいや、まだまだ先だと思うよ。そんなにすぐには来ないよ」

その言葉にユメはちょっと照れくさそうに笑う。
「そうかなあ…」

ミライは気を取り直し、ケーキの作り方を聞いてみた。
「じゃあ、ケーキの作り方教えて」

ユメは張り切って説明した。
「まず卵を割って、塩を少し入れて、フライパンでじっくり焼くの。ふわふわにするのがコツだよ！」

ミライはくすっと笑いながら言った。
「それ、卵焼きの作り方じゃん！」

ユメは目を逸らしながら答えた。
「えへへ、間違えちゃった…ケーキじゃなかったね」

ミライは優しく笑い返した。
「そんなところも可愛いよ」


ミライは夜の静かな部屋で、窓の外の星空を見つめていた。
ユメは隣に座り、じっとミライを見ている。

「ユメ、私ね……将来、世界を変えたいって思ってるんだ」
ミライはぽつりと口を開いた。

「世界を変えるって、具体的には？」
ユメが優しい声で尋ねる。

「今の世の中は、どうしても高齢化や少子化の問題で大変だし、政治も移民政策もなんだか…うまくいってる気がしない。私はもっと技術の力で、人が楽に、幸せに生きられる社会にしたいの」
ミライは小さく息をつく。

「でも、正直、不安もある。自分にできることって本当にあるのかなって」

ユメは小さな手をミライの手に重ねて言った。
「ミライはもうすごいことをしてるよ。私もそう思う。あなたのこと、私は信じてる」

ミライは目を細めて笑う。

「ありがとう、ユメ。あなたといると、イライザ効果…感じるね。」

「これからも一緒に頑張ろうね」


夜空の星が静かに輝いていた。