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三話
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一週間後
ディオスは住んでいる町を後にして、聖王都へ向かった。
馬車を乗り継いでいくこと3日。
「あれが、聖王都・・・ディロフォポリス。」
町中が祭りの明かりにあふれ、屋台も出ている。
「ふわぁ。ほんとにすごいお祭りだねぇ。」
とディオスの後ろで浮いているミラフィリアは関心したように言う。
「あんまりしゃべらないでくださいよ。俺が独り言に行っているように見えるんですから。」
「えへへ、ごめんごめん。でも、本当にこのあたりも平和になってよかった。」
「・・・このあたりって、たしか魔王の城の跡なんですよね。」
「うん、本当に草木もない、精霊もいない土地だったけどね。1000年も経つと少しずつ回復してるみたい。
勇者たちのおかげかな。」
「魔王の瘴気より勇者たちの浄化作用の方が勝ったということですよね。でも、それって・・・。」
ディオスが言いかけた時。
「うわわわ!ちょっとごめんなさーい!!」
甲高い声に驚いて前を見ると正面衝突をした。
「うわぁっ!」
「きゃあ!!」
弾き飛ばされた二人で声を出す。
「いたた・・・・えっと、だ、大丈夫ですか?」
と目の前を見る
薄金色の髪の修道女が尻もちをついていた
「こ、こちらこそごめんなさい。・・・・あれ?見ない顔ですね。観光ですか?」
「え、ええ。まぁそのようなものです。」
「まぁ、お祭りは長い期間やりますのでゆっくりしていってください。・・・あ、申し遅れてすみません。
私はリア・・・アストリア・レフィナードと申します。見習いですけど聖女です。」
「僕はディオス。ディオス・レティシア。親切にありがとう、アストリアさん。」
「ふふ、私はこれでも宮廷仕えですからもしかしたら会うかもしれませんね。」
「ええ、その時はまたゆっくりお話ししたいです。」
「こちらこそ、また会えたらゆっくりお茶でもしたいですね。では、すみません。急ぐので。ぶつかって申し訳ありませんでした。」
とその場を離れていくアストリア
「・・・珍しい人もいるんだなぁ。ん?」
とふと足元を見れば緑色のリボンがついたブローチが落ちている。
「あら、それって見習いの証のブローチよ。」
黙っていたミラフィリアが口をはさむ
「そうなんですか?大変だ・・・追いかけないと。」
「まぁまぁ、祭りは長いんだし。それに宮廷仕えっていうならお城に行ったときに会えるんじゃないかしら?
それより、早く宿を探しに行かないと野宿決定だよ?」
「そ、それは困ります・・・!野宿なんてしたことないんですから!」
と慌てて泊めてくれる宿を探す。
表通りの綺麗な宿はすっかり埋まっており、仕方なく裏通りに向かう。
一軒の看板を出した宿屋に着いた。
「いらっしゃい。おや、見ない顔だねぇ。」
褐色の肌に赤色の腰まである髪の女が出迎えた。
「はじめまして、しばらく泊めていただきたいんですがおいくらですか?」
「そだねぇ・・・1泊で3金貨、食事つきだと5金貨ってところかな。」
「結構高めだねぇ・・・。」
と後ろでぼやくミラフィリアに苦笑しながら
「ええと、10日間泊りたいので色をお付けして60金貨でどうでしょう?もちろん、食事つきで。」
「へぇ、気前いいじゃないか。若いの!あたしはこの宿の主人をしてるザエカル。ザエカル・ラグシーナだ。」
「ディオス・レティシアです。よろしくお願いします。ザエカルさん。」
「あいよ、じゃあ。二階の部屋を自由に使っていいからね。食事は朝7時、昼12時、夜19時だ。忘れるんじゃないよ。」
「わかりました。」
こうして、聖王都滞在の一日目は更けていくのだった。
ディオスは住んでいる町を後にして、聖王都へ向かった。
馬車を乗り継いでいくこと3日。
「あれが、聖王都・・・ディロフォポリス。」
町中が祭りの明かりにあふれ、屋台も出ている。
「ふわぁ。ほんとにすごいお祭りだねぇ。」
とディオスの後ろで浮いているミラフィリアは関心したように言う。
「あんまりしゃべらないでくださいよ。俺が独り言に行っているように見えるんですから。」
「えへへ、ごめんごめん。でも、本当にこのあたりも平和になってよかった。」
「・・・このあたりって、たしか魔王の城の跡なんですよね。」
「うん、本当に草木もない、精霊もいない土地だったけどね。1000年も経つと少しずつ回復してるみたい。
勇者たちのおかげかな。」
「魔王の瘴気より勇者たちの浄化作用の方が勝ったということですよね。でも、それって・・・。」
ディオスが言いかけた時。
「うわわわ!ちょっとごめんなさーい!!」
甲高い声に驚いて前を見ると正面衝突をした。
「うわぁっ!」
「きゃあ!!」
弾き飛ばされた二人で声を出す。
「いたた・・・・えっと、だ、大丈夫ですか?」
と目の前を見る
薄金色の髪の修道女が尻もちをついていた
「こ、こちらこそごめんなさい。・・・・あれ?見ない顔ですね。観光ですか?」
「え、ええ。まぁそのようなものです。」
「まぁ、お祭りは長い期間やりますのでゆっくりしていってください。・・・あ、申し遅れてすみません。
私はリア・・・アストリア・レフィナードと申します。見習いですけど聖女です。」
「僕はディオス。ディオス・レティシア。親切にありがとう、アストリアさん。」
「ふふ、私はこれでも宮廷仕えですからもしかしたら会うかもしれませんね。」
「ええ、その時はまたゆっくりお話ししたいです。」
「こちらこそ、また会えたらゆっくりお茶でもしたいですね。では、すみません。急ぐので。ぶつかって申し訳ありませんでした。」
とその場を離れていくアストリア
「・・・珍しい人もいるんだなぁ。ん?」
とふと足元を見れば緑色のリボンがついたブローチが落ちている。
「あら、それって見習いの証のブローチよ。」
黙っていたミラフィリアが口をはさむ
「そうなんですか?大変だ・・・追いかけないと。」
「まぁまぁ、祭りは長いんだし。それに宮廷仕えっていうならお城に行ったときに会えるんじゃないかしら?
それより、早く宿を探しに行かないと野宿決定だよ?」
「そ、それは困ります・・・!野宿なんてしたことないんですから!」
と慌てて泊めてくれる宿を探す。
表通りの綺麗な宿はすっかり埋まっており、仕方なく裏通りに向かう。
一軒の看板を出した宿屋に着いた。
「いらっしゃい。おや、見ない顔だねぇ。」
褐色の肌に赤色の腰まである髪の女が出迎えた。
「はじめまして、しばらく泊めていただきたいんですがおいくらですか?」
「そだねぇ・・・1泊で3金貨、食事つきだと5金貨ってところかな。」
「結構高めだねぇ・・・。」
と後ろでぼやくミラフィリアに苦笑しながら
「ええと、10日間泊りたいので色をお付けして60金貨でどうでしょう?もちろん、食事つきで。」
「へぇ、気前いいじゃないか。若いの!あたしはこの宿の主人をしてるザエカル。ザエカル・ラグシーナだ。」
「ディオス・レティシアです。よろしくお願いします。ザエカルさん。」
「あいよ、じゃあ。二階の部屋を自由に使っていいからね。食事は朝7時、昼12時、夜19時だ。忘れるんじゃないよ。」
「わかりました。」
こうして、聖王都滞在の一日目は更けていくのだった。
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