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第一章 波乱と契約婚の花嫁生活幕開け
幸せ フランソワーズSide
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ニーズベリー庭園の果樹園の手前に置かれたテーブルからは、秋の風に揺れるコスモスやアネモネやキキョウなど、色とりどりの花が見える。果樹園にはリンゴが赤く色づき、まもなくニーズベリー城でもチャツネやジャムなど、林檎や秋の実りを閉じ込める保存食を作りはじめる。
夫の最初のプレゼントであるエメラルドのネックレスをつけた私は、ゾフィー令嬢とその侍女のクリスティーネ、私の侍女のアガサ、法廷弁護士のダニエルと共にニーズベリー城の庭で国で、初めての貧困児救済施設に関して話し合っていた。プラチナブロンドで豊満な体を強調するドレスを着たジェノ侯爵令嬢のエリーゼ嬢も侍女と共に一緒にいた。
あとで皆でブルックのパン屋を手伝いに行こうとも話して盛り上がっていた。
スティーブン王子が赤毛のロバート・クリフトン卿と金髪サラサラの髪が陽光に輝くテリー・ウィルソン卿と共にやってきた。
女性陣が色めきたつのを感じて私は微笑んだ。ダニエルは3人の男性陣と学友なので、気心の知れた仲間らしく、軽い冗談を楽しげに言い合っていた。
私の人生は不思議だ。4歳年下の第一聖女との圧倒的な力の差と、見た目の優劣に悩んでいたのに、他人と比べることなく、今は心穏やかな毎日を過ごせている。
結婚を心から祝福するという手紙を、ヴィラ嬢からはもらった。私はクヨクヨと他人と自分を比較するのをやめた。いや、正確にはやめようとしている。少なくとも4歳年下の第一聖女と自分を比較するのはやめた。
比較して自分をいじめるには人生の時間があまりにもったいない。人生は有限なのだ。無限に続くわけではない。一度死んだからこそ、それは強く思うようになった。
褐色の髪をかき上げたスティーブン王子は、私を煌めく瞳で愛おしそうな表情で見つめている。私は思わず彼に微笑み返した。
「あとで……二人で……」
彼が声を出さずに私に合図を送ってきた。私は思わず赤面した。私たちの関係はいつの間にか愛し合っている関係に変わっていた。これは奇跡だと思う。
崖の上で声を漏らさないようにしながらむせび泣いていた美しい王子は、私の隣で幸せに微笑む私の夫になった。
私たちは互いに自分を苦しめている呪縛から解放された。最初は体の関係から始まった私たちは、契約婚から恋愛婚に変わり、明るい日差しも、清々しい朝の空気も、花が風に揺れる様も、木々の息吹にも、生命を明るく感じることができる幸せを互いから受け取った。
この奇跡のような幸せを胸に、自分を卑下することなく、私は彼と共に生きていこう。この国の民が豊かになるために、何より互いが素直に幸せと言えるように、日々を大切に生きていこう。
秋の風に揺れるピンクのコスモスを私は見つめた。
花言葉は「乙女の純潔」だ。純潔かは心次第かもしれない。
直向きに人を愛した二番手聖女の私は、ついに煌めく瞳で私を見つめる最愛の人と幸せを見つけたのだ。秋は幸せの季節だ。
完
お読みいただきまして本当にありがとうございました!
夫の最初のプレゼントであるエメラルドのネックレスをつけた私は、ゾフィー令嬢とその侍女のクリスティーネ、私の侍女のアガサ、法廷弁護士のダニエルと共にニーズベリー城の庭で国で、初めての貧困児救済施設に関して話し合っていた。プラチナブロンドで豊満な体を強調するドレスを着たジェノ侯爵令嬢のエリーゼ嬢も侍女と共に一緒にいた。
あとで皆でブルックのパン屋を手伝いに行こうとも話して盛り上がっていた。
スティーブン王子が赤毛のロバート・クリフトン卿と金髪サラサラの髪が陽光に輝くテリー・ウィルソン卿と共にやってきた。
女性陣が色めきたつのを感じて私は微笑んだ。ダニエルは3人の男性陣と学友なので、気心の知れた仲間らしく、軽い冗談を楽しげに言い合っていた。
私の人生は不思議だ。4歳年下の第一聖女との圧倒的な力の差と、見た目の優劣に悩んでいたのに、他人と比べることなく、今は心穏やかな毎日を過ごせている。
結婚を心から祝福するという手紙を、ヴィラ嬢からはもらった。私はクヨクヨと他人と自分を比較するのをやめた。いや、正確にはやめようとしている。少なくとも4歳年下の第一聖女と自分を比較するのはやめた。
比較して自分をいじめるには人生の時間があまりにもったいない。人生は有限なのだ。無限に続くわけではない。一度死んだからこそ、それは強く思うようになった。
褐色の髪をかき上げたスティーブン王子は、私を煌めく瞳で愛おしそうな表情で見つめている。私は思わず彼に微笑み返した。
「あとで……二人で……」
彼が声を出さずに私に合図を送ってきた。私は思わず赤面した。私たちの関係はいつの間にか愛し合っている関係に変わっていた。これは奇跡だと思う。
崖の上で声を漏らさないようにしながらむせび泣いていた美しい王子は、私の隣で幸せに微笑む私の夫になった。
私たちは互いに自分を苦しめている呪縛から解放された。最初は体の関係から始まった私たちは、契約婚から恋愛婚に変わり、明るい日差しも、清々しい朝の空気も、花が風に揺れる様も、木々の息吹にも、生命を明るく感じることができる幸せを互いから受け取った。
この奇跡のような幸せを胸に、自分を卑下することなく、私は彼と共に生きていこう。この国の民が豊かになるために、何より互いが素直に幸せと言えるように、日々を大切に生きていこう。
秋の風に揺れるピンクのコスモスを私は見つめた。
花言葉は「乙女の純潔」だ。純潔かは心次第かもしれない。
直向きに人を愛した二番手聖女の私は、ついに煌めく瞳で私を見つめる最愛の人と幸せを見つけたのだ。秋は幸せの季節だ。
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