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第二十九話 どこ攻めてんだオラーン!
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1940年2月 我が世の春を謳歌する(経済が)常春の国、大日本帝国は苛ついていた。
性懲りもなくフィンランドを攻めたソ連は、際限なく送り込まれる二式中戦車と97式戦闘機を含む諸々の支援、シベリアで踊り出す日本軍のおかげもあり、何一つ得ることなく白紙和平に追い込まれている。
しかし、防共協定を発展させ、1939年10月に一緒にソ連を殺そうね同盟を結んだはずのドイツが一向にソ連に殴りかかる素振りを見せないのだ。
ノモンハン事件の結果手に入れた沿海州と、イルクーツク以東のソ連領は、目出度く満州国と新モンゴル帝国領になっているのだし、メイド軍団の土木力により、奪い取ったウラジオストクから伸びるシベリア鉄道は複線化しているのだ、何時でも大兵力をシベリアに送り届ける事が出来る。
何だったら輸送機を大規模動員してウランバートルに兵だけ乗りつけ、機材はその場で受け取れば良い。
足りないのは、後ろから殴り付けてくれる殺意溢れるお友達。
殺る気に溢れているが、近代化途中のモンゴルや、いまいちやる気のない満州国、偶にポップアップする阿片免疫持ちの野良英傑対策に兵を取られる中華民国は当てにならない
冬戦争協力のお礼としてサンタの国から譲渡された鹵獲品の中には、正式採用されたT34戦車やお化けのような重戦車KV1など新兵器があったのだ。
「まだあいつらこんなに物作るだけの余裕があるのか!」
戦慄する陸軍などは、
「早く殺しましょう」
と政府をせっつく。
あとT34は有難くチューナップの後二式改として採用した。
「開発ご苦労だったねソ連君死んで良いよ」
政府としても殺したい早く殺したいのは山々だが、ノモンハン事件終結よりこっち、荒ぶる現人神を鎮める為にウィッカーマンしたり炮烙の刑を執り行ったりで、人事がグチャグチャの陸軍単独でのモスクワ超特急運航は、まだ早いとかなと思っている。
陸軍の奴らあれだけ仲間が問答無用で放逐されているのに気楽なものだ。
「兎に角ドイツ、ドイツがどついてくれなきゃ話にならん」
「イタリア?パスタは美味しいよね」
真面目な話。彼らは、地中海に目が言っているスエズを取れれば良いが今のところ望みが薄い。
イギリスが黙認しているので兵器以外の物資はピストン輸送しているが本格的な戦争経済への転換はまだ先の事だろう。第一、ムッソリーニ統領などかなりやる気がない。
内々で、ドイツを捨てて二人で世界を取ろうと浮気を進める始末。
何だこれ欧州情勢複雑怪奇。
落ち着いて考えよう。ポーランドを殴り殺すまでは分かる。
日本も支那を絞め殺した。だがいつまでたってもファニーウォーをして動こうとしないのはどうしたことだ。
戦力が無いのか?あり得る。亡命ポーランド人の一部は、人種のサラダボウル満州にも流れ込んできている。
彼ら曰くドイツにかなり損害を与えたとの事。
(なら早く講和しろや、ポーランドを傀儡化して謝れば済む話だろ)
やっぱり納得できない。
「ポーランドは大の赤嫌いだろ、同盟しろよそこは!ポーランド大使なんて家に来て「ソ連殺すの手伝いましょうか?」って言ってたんだぞ!」
仕方がない。こうなった尻を蹴り飛ばす。
不要になった二式中戦車など兵器一式を送りつけてやる。
イギリスがやいのやいの言って来ても知る物か。拿捕されそうになった自沈する。
メイドさん曰く問題ありませんと言うことなのでそうする。さすがメイドさん船が沈もうが何ともないぜ(グルグルお目目)
かくて遣欧兵器デリバリー船団は貿易船団に偽装し旅立つ。
当然であるが、日本が送り付けた在庫品詰め合わせは、到着するや否や
「有り難う、フランス殺すのに使うね!あとお代わり頂戴」
と対仏戦に投入される。当初の目的からは外れたがこれはファインプレーであった。
貴重な戦車を充足させ、西方電撃戦のスピードが大幅アップしたのだ。
史実においてもアルデンヌの森から出てきた群盗たちに蹂躙されたフランスである。二式中戦車を定数一杯装備した強盗騎士団にフランス軍は衆寡敵せず打ち取られていく。
通常の1.5倍の速さで瓦解するフランス軍に巻き込まれる形で、
「こりゃ叶わん」
イギリス遠征軍も後退を始める。
逃げる先はそうダンケルクである。
逃げて英仏軍、君たちが居ないけりゃ、誰が英国を守るんだ!
「次回ダイナモ作戦発動す!」
失敗した。
ダイナモ作戦は、大失敗した。英本土に脱出できたのは僅か4万人。重火器の一切と約40万に及ぶ捕虜を出してダイナモ作戦は失敗したのだ。
ポカンとした顔でドイツの鮮やかな勝利を見ていた(頭が)常春の国の住人たちは手の平を返す。
「なーんだドイツ君強いじゃん。早くソ連殺そうぜ」
ソ連しか見ていない頭に頭に花が咲いた帝国、欧州制覇に燃える誇大妄想狂、ローマ復活を夢見るロマンチスト。
呉越処でない同舟は何処に流されていくのだろうか。
性懲りもなくフィンランドを攻めたソ連は、際限なく送り込まれる二式中戦車と97式戦闘機を含む諸々の支援、シベリアで踊り出す日本軍のおかげもあり、何一つ得ることなく白紙和平に追い込まれている。
しかし、防共協定を発展させ、1939年10月に一緒にソ連を殺そうね同盟を結んだはずのドイツが一向にソ連に殴りかかる素振りを見せないのだ。
ノモンハン事件の結果手に入れた沿海州と、イルクーツク以東のソ連領は、目出度く満州国と新モンゴル帝国領になっているのだし、メイド軍団の土木力により、奪い取ったウラジオストクから伸びるシベリア鉄道は複線化しているのだ、何時でも大兵力をシベリアに送り届ける事が出来る。
何だったら輸送機を大規模動員してウランバートルに兵だけ乗りつけ、機材はその場で受け取れば良い。
足りないのは、後ろから殴り付けてくれる殺意溢れるお友達。
殺る気に溢れているが、近代化途中のモンゴルや、いまいちやる気のない満州国、偶にポップアップする阿片免疫持ちの野良英傑対策に兵を取られる中華民国は当てにならない
冬戦争協力のお礼としてサンタの国から譲渡された鹵獲品の中には、正式採用されたT34戦車やお化けのような重戦車KV1など新兵器があったのだ。
「まだあいつらこんなに物作るだけの余裕があるのか!」
戦慄する陸軍などは、
「早く殺しましょう」
と政府をせっつく。
あとT34は有難くチューナップの後二式改として採用した。
「開発ご苦労だったねソ連君死んで良いよ」
政府としても殺したい早く殺したいのは山々だが、ノモンハン事件終結よりこっち、荒ぶる現人神を鎮める為にウィッカーマンしたり炮烙の刑を執り行ったりで、人事がグチャグチャの陸軍単独でのモスクワ超特急運航は、まだ早いとかなと思っている。
陸軍の奴らあれだけ仲間が問答無用で放逐されているのに気楽なものだ。
「兎に角ドイツ、ドイツがどついてくれなきゃ話にならん」
「イタリア?パスタは美味しいよね」
真面目な話。彼らは、地中海に目が言っているスエズを取れれば良いが今のところ望みが薄い。
イギリスが黙認しているので兵器以外の物資はピストン輸送しているが本格的な戦争経済への転換はまだ先の事だろう。第一、ムッソリーニ統領などかなりやる気がない。
内々で、ドイツを捨てて二人で世界を取ろうと浮気を進める始末。
何だこれ欧州情勢複雑怪奇。
落ち着いて考えよう。ポーランドを殴り殺すまでは分かる。
日本も支那を絞め殺した。だがいつまでたってもファニーウォーをして動こうとしないのはどうしたことだ。
戦力が無いのか?あり得る。亡命ポーランド人の一部は、人種のサラダボウル満州にも流れ込んできている。
彼ら曰くドイツにかなり損害を与えたとの事。
(なら早く講和しろや、ポーランドを傀儡化して謝れば済む話だろ)
やっぱり納得できない。
「ポーランドは大の赤嫌いだろ、同盟しろよそこは!ポーランド大使なんて家に来て「ソ連殺すの手伝いましょうか?」って言ってたんだぞ!」
仕方がない。こうなった尻を蹴り飛ばす。
不要になった二式中戦車など兵器一式を送りつけてやる。
イギリスがやいのやいの言って来ても知る物か。拿捕されそうになった自沈する。
メイドさん曰く問題ありませんと言うことなのでそうする。さすがメイドさん船が沈もうが何ともないぜ(グルグルお目目)
かくて遣欧兵器デリバリー船団は貿易船団に偽装し旅立つ。
当然であるが、日本が送り付けた在庫品詰め合わせは、到着するや否や
「有り難う、フランス殺すのに使うね!あとお代わり頂戴」
と対仏戦に投入される。当初の目的からは外れたがこれはファインプレーであった。
貴重な戦車を充足させ、西方電撃戦のスピードが大幅アップしたのだ。
史実においてもアルデンヌの森から出てきた群盗たちに蹂躙されたフランスである。二式中戦車を定数一杯装備した強盗騎士団にフランス軍は衆寡敵せず打ち取られていく。
通常の1.5倍の速さで瓦解するフランス軍に巻き込まれる形で、
「こりゃ叶わん」
イギリス遠征軍も後退を始める。
逃げる先はそうダンケルクである。
逃げて英仏軍、君たちが居ないけりゃ、誰が英国を守るんだ!
「次回ダイナモ作戦発動す!」
失敗した。
ダイナモ作戦は、大失敗した。英本土に脱出できたのは僅か4万人。重火器の一切と約40万に及ぶ捕虜を出してダイナモ作戦は失敗したのだ。
ポカンとした顔でドイツの鮮やかな勝利を見ていた(頭が)常春の国の住人たちは手の平を返す。
「なーんだドイツ君強いじゃん。早くソ連殺そうぜ」
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