産むし 増えるし 地に満ちる 私がママになるんだよ!!

ボンジャー

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第十四話 壁の中のゴミパンダ

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 人間さんを篭絡するなら、矢張り食べ物と女に限りますねぇ。皆さん、下水食品を美味い美味いと食べて下さり、エルフの秘薬で若さを保つ娼婦にメロメロです。



 旦那を取られて怒鳴り込んで来た奥様方も、若さの秘薬入りの化粧品に前には矛を収めずにいられません。一度薬を使った彼女らは、それを手放す事など無理なのです。止めたが最後、老いは直ぐに戻ってきます。若さを求める欲望に勝てる女等いない!断言できます。



 娼婦の方々には、優先して効き目の強ーい奴を使用して有りますので、彼女らが裏切る心配もゼロ。湯上り卵肌、何時までも十代の若さを貴方に、裏切ったら婆に逆戻りでーす。今では港湾地区の娼婦の殆どが、私の物に成りました。



 長かったですね此処まで来るの、表通りに店を出すまでに、上の娘たちは十六に成りましたよ。彼女らも今ではお母さん、立派な子を育てています。良きかな、良きかな。



 さてと、遂に港湾地区の裏社会は我が物に成りました。邪魔な組織は、今頃は下水迷宮のネズミのお腹の中か、サメの巣亭の看板娘ズとして働いてます。私一人の力ではありませんよ。子供たちのお陰です。



 十六を頭に十二人おります都市エルフの子供達は、今や一端の狩人です。七歳の子ですら、一人でジャイアントローチ位なら倒して見せる位です、危ないのでさすがに止めましたが。



 都市で生まれ、都市で育った彼らは何処か、いえ、かなり森生まれのエルフとは違います。何というか、森の子供とは別方向に野性的なのです。森の子供が蜥蜴竜やアカガネ熊だとするならば、都市の子共は、お化けネズミや九尾ネコと言った所でしょうか。



 親として、その例えは如何なの?と言われましても、そうとしか言いようがないんですよ。身内には優しい子達ばかりなのですが、敵と見なすと集団で襲い掛かりますからねあの子ら。今の所、あの子らが身内扱いなのは、親である私と忠犬村の村民位です。他の都市住民を見る目あれは獲物を見る目です。



 まあ、気に入った人間もそれなりに居るみたいですので、要は慣れと言う奴ですよ。証拠に長女、次女が、気に入った婿にすると連れて来た青年等、かなり懐かれております。しかし、貴族の子弟らしいのですが、お忍びで町に出て所、野良ネコ姉妹に気に攫われて、一生を共有財産として終わるとは、なんと哀れな。



 まあ、刺客に襲われている所を助けたそうですので、命拾いしたと思って諦めて下さい。この世界は剣呑極まる有様なんです、不用意に好奇心を発揮した貴方が悪い。



 

 思いがけず、人間さんの貴種が家族に加わった訳ですし、此処で少し、人間さんの帝国(笑い)に付いてご説明でもしましょうかね。子供達も大きくなった事で、フリーハンドになった私は組織経営の片手間、帝宮に潜入して諜報の真似事をしております。かなり現在の帝国(笑い)事情にも明るくなりました。それなりに説明を出来る筈ですので。



 

 人類帝国。日本大陸を二分する、人類勢力の片割れです。元来は一つでしたが距離の暴力には勝てず、二つに分かれています。



 彼らの始まりは、髭達磨に匿われ大陸西方、龍骨山脈の向こうで力を蓄えた勢力で有る事は、前にもお話しました。凡そ二千年程前、彼らは髭達磨の大陸横断トンネルを通り、エルフ帝国圏に帰還、解放戦争を開始しました。



 無数の屍の山を積み上げた末、エルフ帝国の真ん中にあった大樹の館を陥落させた彼らは、此処に帝国を打ち立てました。初代皇帝は人類帝国の指導者です。エルフ帝国を半分に割った人類帝国は、征討軍を南に、本軍を北に向け解放戦争を継続しました。



 人類帝国を二分したのは、前にもお話した大内乱です。エルフ帝国と言う最大の敵を無くし、髭達磨にも見限られた人類帝国は、その後発生した大内乱により、瓦解寸前。半独立していた南方軍はこの内乱に乗じ、正式に人類帝国からの離脱を宣言、人類は二つの勢力圏に別れました。因みに南方軍も帝国を名乗っております。



 二大勢力と言いましても、内情はお寒い限りではあります。人類帝国は各地の軍閥が勝手に振舞っておりますし、これは南方軍も同じ事、所詮人間さんに巨大帝国を維持する事は不可能なんですよ。



 悪口ではありませんよ。人間さんはそれだけ画一的にならないと言う事です。千年も万年も同じ事の繰り返ししかできない。エルフや髭達磨と違い、人間さんは一つの考えに染まる事を良しとしません。百家争鳴と言う奴です。確か。



 新しい考え、新しい技術、今日よりも明日を良くしよう。それが人間さん、次世代の主役たる存在に許された、希望の力です。このまま時が過ぎて行けば、人間さんはより良い明日を目指して、七転八倒しながら茨の道を突き進んでいくのでしょう。私達を置いて。絶対にそんな事させませんが。



 話を戻しましょう。元祖と本舗に分かれた人類帝国、元祖の方のお話でしたね。元祖人類帝国の宮廷は、現在策謀渦巻く伏魔殿の様相を呈しております。



 言う事を聞かない国内勢力を御せる程の力は既に無く、皇帝はお飾り同然にして貴族は争いばかり。屋台骨である貿易の利権を巡り、皇帝派、貴族派、大商人派がマウント合戦。謀略と暗殺は日常茶飯事、今日の宰相が明日の乞食はざらと言う状態です。



 私以外は、最後の一人に至るまで国家に殉じたエルフ帝国とは大違いです。ですが、良い、実に良い。割り込む隙は幾らでもありますよこれ。



 どの勢力も対抗勢力を追い落とそうと策謀しているのです。役に立つ密偵は引く手あまたでしょう。さて、此処に神出鬼没のエルフ人妻が、熟れる体を持て余しておりますが、どなたか高く買って下さる方はおりませんか?







 



 行方不明になっていた第三皇子から手紙が届いたのは三日前の事だった。この潰れ掛けの蛇の巣には、陰謀しかないとは言え、正妻の子である第三皇子の行方不明事件は、かなりの大事件だ。



 暗殺も失踪も慣れっこだが、それが生きていたとなれば猶の事、事件である。筆跡は間違いなく皇子の物、押されていた印璽にも間違いない。そして、生存を知らせる手紙が、帝国宰相である私の枕元に人知れず置かれていたのは衝撃としか言いようがない、個人的にはだが。



 凡庸で、人の好さしか取り柄の無い皇子が、お忍びで帝都下町に出かけていたことは、宮殿内では知る者は少ない秘密だ。手引きしていたのは私だから当然であろう。暗殺者が狙いやすい様に、警備に穴を空けたのも私の仕業だ。



 この帝国、帝国と言う呼称自体が、滅びた主人たちからの借り物である国には、最早、皇位を争いあうには残された物が少なすぎる。出来うる限り、皇位継承争いに参加する者は少ない方が良いのだ。それが無能で有るなら猶更のこと。



 往生際の悪い皇子だ。無能は無能らしく、潔く死んでくれたら良かったが、どうやら彼には腕の良い密偵がいるらしい。私の配下に一切気づかせず、帝宮内の私の屋敷に侵入するのだから、相当な腕前なのだろう。



 手紙には、第三皇子の生存と、私に密かに会いたい旨が書かれていた。煩わし事この上ないが、会わずにはいられない。これ程の腕前を持つ人物が、私に刃を向けないとは思えないからだ。

 

 密談の指定場所は港湾地区、サメの巣亭等と言う安酒場。お忍びで帝都の安酒場を飲み歩いている事は知っていたが、スラムと同じくらい危険で不潔な場所を選ぶとは、何とも彼らしい迂闊で愚かな判断だ。



 この時までは、私はそう思っていた。帝国宰相を脅すには役不足極まる判断、金で雇える連中で始末が付けられるとさえ思っていたのだ。彼の抱える密偵も所詮は金ずく、容易に主を変える相手とさえ思っていた。



 愚かなのは私だった。あれが、あいつ等がよもや生きていようとは。









 「良く来たねぇ、座ってくれたまえ。なに安酒場とは言え、存外に良い酒を出す物だよ。ああ、彼に酒を、何時ものやつな」



 指定された酒場に入れば、赤ら顔で上機嫌な皇子が私を出迎えた。二十も後半に入ろうかと言うのに、酒浸り、相も変わらず良い身分だ。



 「そう言う顔だな宰相殿?良いさ、私が無能なのは自分で良く知っている」



 「殿下お声が、、、」



 「気にすることは無い。ここで真面目に話を聞く奴なんていないよ。おお、有り難う、さあ飲みたまえ、安心しろ、毒なんて入ってないさ、君と違い私は毒殺なんて真似はしない」



 「殿下、それは心外ですな。私は殿下のお言いつけで、こんな場所まで来たのですぞ。態々、嫌味を言う為に私を呼び出したので?」



 「なに、さすがに暗殺され掛かれば、嫌味の一つもでるさ。この前の一件も君の手引きだろう?」



 はて?こいつ此処まで不躾で、遠慮の無い物言いをする奴だったか?私の怖さは十分知っているだろうに。私を敵に回して此奴に得は無いはずだ。



 「私には、殿下が何を仰っておられるわかりませんな。お話がそれだけでしたら帰らせて頂きたいのですが」



 「待て待て。せっかちはいけない。私は何も嫌味だけを言う為に、君を呼び出したのではないよ。女給さん、今日のお勧めは?白身魚の海苔ペースト添え?良いね、それをくれ」



 「殿下」



 本当にどうしたのだ?随分と余裕じゃないか。宮廷内で他人の顔色ばかり見ていた男とは思えない。だがそろそろ本題に入って貰おうか。



 「分かった、分かった。そう怖い顔をするな。ほら、来た様だぞ」



 奴がそう言うと、女給が料理を運んで来た。盆に乗せた料理は三品、安酒場の癖に蓋なんぞ大仰にしている。



 「蓋を開けて見給え、君が気に入る物だ」



 こんな所の料理が私の口に合う物か!そう思うが一応こいつは皇子、一応礼は取ってやろう。私は料理の蓋をとり、そして、そこで固まった。



 「どうした、気にいらんか?君の好みだった筈だろ?」



 此奴!



 「殿下、おふざけは此処までにして貰いたいのですが、何をお望みで?」



 私たちの前に並べられた料理、、、首だよ、首だった。第三皇子の謀殺を企ていた、妾腹の第四皇子と、その母だ。考えを改めよう。此奴、無能と思っていたが、中々やる。店の連中もグル何だろう、誰も騒いだ様子が無い。



 「なに、そろそろ休暇を終えて、家に戻ろうかと思ってね。手伝ってくれるだろう?宰相殿」



 「腕の良い猟犬をお持ちですな。ですが、軽々しくこの様な手段に出る方とは思いませんだ。この後、陛下や他の皇子が、どの様な行動に出られるかお考えにならないのですか?」



 「その様な障害、君が協力してくれるなら簡単に乗り越えられるさ。どうだい?私と幸せに、なろうじゃないか?」



 不気味だ。帝国には、今の此奴の様に直接的な手段に出る奴らは幾らでもいるが、此処まで露骨で悪趣味なのは少ない。乗るべきか、乗らざるべきか。そもどうやって、警戒厳重な皇族を手に掛けた?



 「不思議かね宰相?」



 「そうですな、正直申し上げて、貴方様が、この様な事が出来るとは思いませんでした。ご協力させて頂く前に、私にも手の内を見せて頂きたいのですが?」



 「良いとも!紹介しよう。私の妻だ。下町で出会ってね。もうゾッコンさ。近く子供も出来る」



 妻だと?こいつ、未だに独身で正妻を迎えないのは、継承権争いに巻き込まれたくないからと思っていたが、今更?子供だと?皇族が下賤な女と子供を?何を考えている?



 「殿下。一体なにを、、、、!!!」



 エルフ!エルフだと!



 「驚いたかね?彼女らが私の妻たちだ。二人とも、此方の方にご挨拶を」



 「お初にお目にかかる、この宿六の妻、海燕だ」



 「同じく、海猫」



 「エルフにしては名前が短いのは気にしないでくれ宰相、義母の趣味でね」



 驚いたな、昔話の通り、赤銅の肌、金の髪、長い耳、エルフがそこにいた。其れならば納得できる。彼らの妖術が有れば暗殺等、幾らでも出来る。それにしても義母?まだエルフがいるのか?

 

 「驚きました、よもや殿下がエルフを飼っているとは、それに子供ですと?エルフと人間の間には、子供は出来ないはずでは?」



 「おい、おい、君らしくないな。学術的興味かい?どうでも良いではないか、そんな事。私の手の内は明かしたぞ、君の答えを聞こうじゃないか。其れと飼ってるは失礼ではないかね?飼い主は彼女らだ。私達、人間の主人は元来、彼女らエルフなのだ」



 「これは!失礼を致しました。尊い御方達、お許しください。下賤なる奴隷の言葉と御慈悲を」



 エルフ、どうやってこんな化け物を手懐けたのだ。此奴は化け物を使って何を私にさせる積りなのだ?



 「では、話の続きだ。私の帝室への復帰、手伝っていただけるかね?」



 はい、と言う他はなかった。エルフの前に有っては、人間が束になって掛かっても敵わない。それに、こいつ等を美味く使えば、帝国での私の地位は安泰となる。恐怖と欲望が私を挟んでいた。









 「ふー疲れた、お義母さん、これで良いのかい。僕は演技なんて柄じゃないんだ」



 「バッチリですよ。流石皇族、威厳ありましたよ。お義母さんも鼻が高い!」



 よもや、皇族を攫って来ていたとは、娘達もやるもんですね。しかし、怖いもんですね、人間さん帝国。あの宰相、並べられた首より、エルフに怖がってましたよ。婿殿もそうです。殺して置いてなんですが、肉親に情がないんですかね?



 「腹違いの兄弟など帝国では、他人も同然ですよ。それ汚いから捨てて置いて下さいね。この子らの胎教に悪い」



 「お前も働け、宿六!」「お前が働くのは夜だけだ、飲んだくれ!」



 連れて行かれてしまいました。怖いですね都市エルフ。彼女らに取って、人間さんも、お化けネズミも、等しく獲物でしかないのでしょう。そう育てたのは私とは言え、エルフの未来が心配になってきました。仕方がない、これもコラテラルと言う奴です。



 「皆さん、ご苦労様、帰って良いですよ」



 そして、人類自体も怖いです。此処にいる人間さんも人の生き死に頓着してません。私が命令したとは言え、この悪趣味な芝居に喜んで参加してくれました。下層民に取って、貴族の死など程よい娯楽でしかないのでしょう。



 人を駒にして遊ぶエルフと、他種族に殺される同族を見て平気な人類、どちらが怖いのでしょう?化け物は私自身と言う自覚も有りますが。これから先、お義母さんは少し心配です。
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