19 / 60
これ詰まらないものですが、、、
しおりを挟む
1939年6月 ハバロフスクが陥落した。
モンゴルは言わずもがな、ウランバートルに雪崩れ込んだ骨の騎兵は、古の作法に乗っ取り、モンゴル人民共和国の政府要人を袋に詰めた。
これに激怒したスターリンであるが、チタ、ウラウンデ、イルクーツクが死都へと変わり、ノボォシビルスク周辺に、モンゴル帝国軍(日本軍は「彼」の墓を探し当てたのだ)が出没したとの情報を前に講和を選んだ。
モスクワで行わた講和会議の席に置いて、ソ連代表のモロトフは腰を抜かしそうになる。日本側代表団と共に来たのは「彼」の使者だった。
信じたくはない現実だ。死体が動いて、皺枯れた舌で喋っている。
新旧二つの帝国が要求したのは、ソ連としては受け入れがたい物であった。
クラスノヤルスク以東の割譲と、モンゴル帝国の復活である。
会議は荒れた。ロシア語と日本語と古のモンゴル語が飛び交い、これ以上調子に乗るなら、全面戦争も辞さないとソ連側が席を立つまでに至る程だ。
ソ連が血涙を流しながら、死者の帝国の要求を受け入れたのは、「彼」の使者の通訳を介した一言があったからだ。
「では、冥府よりカァンの馬と狗たちを呼び戻すか?」
現世に舞い戻った死者たちはやる気だなのだ。
ソ連側代表の背に、冷たい物が走った事は言うまでもない。ロシア人の根源的恐怖であるタタール、が大挙して押し寄せてくる可能性がある。
負けはしないだろう、今は中世ではないのだ。だが眠りも、疲れもしないタタール騎兵が、粛清の余波がくすぶるソ連邦で暴れまわったらどうなる?
最悪の結末を迎えるだろう。動く死体を墓に追い返す前に、人民を酷使して、、、、違った。人民が血と汗を流して作りあげた工業基盤は灰になってしまう。
鉄の男は、必ずの復讐を誓い、要求を受け入れる事を了承した。
「いずれ必ず、あの汚らわしく、非科学的で、社会主義を冒涜する、帝国主義者の亡霊どもをこの世から消し去ってくれる」
ソビエト連邦の人民は耐え難い屈辱と恐怖の中、講和文書に署名する事になったのである。
好き放題にすぎる。中華を踏みつぶし、そして今度は、良くわからん内に、ソ連を下して、今度はモンゴル帝国の復活だ。
国際社会はこれを見てどう思うだろう。傍から見たら魔王軍の到来としか思えない。
この世にファンタジーが乗り込んできて、早三年、列強各国は、世界は大日本魔王帝国をどう見ているのだろうか?何故に西欧列強は疾く十字軍を結成し、この世界の癌を切除しないのであろうか?
「そこが、難しいところだ、、、」
合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトは大統領執務室で、一人悩んでいた。
彼の悩みは、合衆国の対日姿勢についてである。現在、日米の関係はややこしくなっている。中国侵略については許せないところであるが、あっと言う間に方が付き、新政府樹立、兵力撤兵とやられると、振り上げようとした拳の行き場がなくなってしまった。
その上、大日本帝国は、合衆国の安全保障の懸案である海軍を、自分から削減してさえいるのだ。これには拍子抜けと言う他はない。
「侵攻するには、厄介ではあるが、脅威とはなり得ない」
これが合衆国上層部の日本評だ。未だに信じがたい(信じたくない)死者の兵隊は確かに脅威と言える。ただし、それは海を渡ってこれるならの話である。
「この度の、突然のソ連側侵略行為に対する、自衛戦闘では、海軍条約を結ぶ各国に、不安を与えてしまった。帝国は締結国にたいして誠意を見せる為、戦艦の削減を行う」
大日本帝国は此方が何か言う前に、勝手に戦力を削減している。陸軍にしてもそうだ。合衆国の調査では、近代化を理由に、師団定数の削減を行っているのは確かなのである。
自滅の道をひた走っている様にしか見えない。
それが合衆国から見た、帝国陸海軍の姿だ。
だが、この好機に圧力を加え、太平洋の覇権を、、、、と言うには、無理がある。海上戦力は圧倒的に有利になってきたが、陸上で殴りあうには、嫌すぎる。
「お宅のお子さんを、死者の津波の真っただ中に、放り込んで良いですか?」
そんな事聞けば、民主党は一晩で政権を追われるだろう。英国も良い顔はしない。
日本は中国に軍事通行権を持っているのだ。至宝たるインドが、雪崩に襲われる事など、あの業突く張りどもが許すはずもない。陰に日向に嫌がらせを仕掛けて来るに間違いない。
で、あるならば如何するか?
今、「経済的な攻勢」と言う言葉が、合衆国上層の脳裏には過っている。
幸いと言うか、能天気と言うか、日本は、支配下に置いた中国で、経済的な進出を、外国企業にフリーハンドを許している。
「フロンティアたる中国に、妨害を受けずに進出できるなら、放って置いてもいいか?」
大統領が思わず口に出した言葉は、合衆国経済人の偽らざる本音だ。
「それに、、、それにだ、、あれは、、あれは、、余に魅力的過ぎる」
悩みはまだある。近ごろ、日本帝国が、法外な値段で各国に売りつけている物についての悩みだ。
「あれを、売らんと言われたら、、、間違いなく私は、次の選挙に落ちる、、、矢張り、、如何にか、アレの製法を、解析できるまで手出しは出来ないか、、、」
ん?アレとは何だろうか?人種について、ごく一般的な、現代的思考を持ち合わせる大統領が、対日姿勢を改める事を考えざるを得ない程の輸出品とは?
「考えても仕方ない、、、か、、今はドイツの方が問題でもある、、日本がドイツ側に行ったら大事だからな、、難しい、、うーむ、、どうしたものか、、、」
考えは尽きない。敵に回すには厄介で、味方にするには、不気味で嫌悪すら覚える帝国の扱いに付いて、大統領は日々頭を悩ませている。
「閣下、そろそろお時間です。会議室に移動をお願いします。」
そんな大統領に、ノックの音と共に秘書官の声が聞こえた。
「分かった、今行く」
(考え事はこれまで、今は仕事だ、、)
そう思うと、彼、合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトは、「己の足」で椅子より立ち上がり、責務を果たす為、歩き出した。
「二度と歩けないと思っていたが、、、そこはあの化け物共に感謝しないとな、、」
執務室を去る寸前。彼は忌まわしい帝国に少し感謝するのであった。
モンゴルは言わずもがな、ウランバートルに雪崩れ込んだ骨の騎兵は、古の作法に乗っ取り、モンゴル人民共和国の政府要人を袋に詰めた。
これに激怒したスターリンであるが、チタ、ウラウンデ、イルクーツクが死都へと変わり、ノボォシビルスク周辺に、モンゴル帝国軍(日本軍は「彼」の墓を探し当てたのだ)が出没したとの情報を前に講和を選んだ。
モスクワで行わた講和会議の席に置いて、ソ連代表のモロトフは腰を抜かしそうになる。日本側代表団と共に来たのは「彼」の使者だった。
信じたくはない現実だ。死体が動いて、皺枯れた舌で喋っている。
新旧二つの帝国が要求したのは、ソ連としては受け入れがたい物であった。
クラスノヤルスク以東の割譲と、モンゴル帝国の復活である。
会議は荒れた。ロシア語と日本語と古のモンゴル語が飛び交い、これ以上調子に乗るなら、全面戦争も辞さないとソ連側が席を立つまでに至る程だ。
ソ連が血涙を流しながら、死者の帝国の要求を受け入れたのは、「彼」の使者の通訳を介した一言があったからだ。
「では、冥府よりカァンの馬と狗たちを呼び戻すか?」
現世に舞い戻った死者たちはやる気だなのだ。
ソ連側代表の背に、冷たい物が走った事は言うまでもない。ロシア人の根源的恐怖であるタタール、が大挙して押し寄せてくる可能性がある。
負けはしないだろう、今は中世ではないのだ。だが眠りも、疲れもしないタタール騎兵が、粛清の余波がくすぶるソ連邦で暴れまわったらどうなる?
最悪の結末を迎えるだろう。動く死体を墓に追い返す前に、人民を酷使して、、、、違った。人民が血と汗を流して作りあげた工業基盤は灰になってしまう。
鉄の男は、必ずの復讐を誓い、要求を受け入れる事を了承した。
「いずれ必ず、あの汚らわしく、非科学的で、社会主義を冒涜する、帝国主義者の亡霊どもをこの世から消し去ってくれる」
ソビエト連邦の人民は耐え難い屈辱と恐怖の中、講和文書に署名する事になったのである。
好き放題にすぎる。中華を踏みつぶし、そして今度は、良くわからん内に、ソ連を下して、今度はモンゴル帝国の復活だ。
国際社会はこれを見てどう思うだろう。傍から見たら魔王軍の到来としか思えない。
この世にファンタジーが乗り込んできて、早三年、列強各国は、世界は大日本魔王帝国をどう見ているのだろうか?何故に西欧列強は疾く十字軍を結成し、この世界の癌を切除しないのであろうか?
「そこが、難しいところだ、、、」
合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトは大統領執務室で、一人悩んでいた。
彼の悩みは、合衆国の対日姿勢についてである。現在、日米の関係はややこしくなっている。中国侵略については許せないところであるが、あっと言う間に方が付き、新政府樹立、兵力撤兵とやられると、振り上げようとした拳の行き場がなくなってしまった。
その上、大日本帝国は、合衆国の安全保障の懸案である海軍を、自分から削減してさえいるのだ。これには拍子抜けと言う他はない。
「侵攻するには、厄介ではあるが、脅威とはなり得ない」
これが合衆国上層部の日本評だ。未だに信じがたい(信じたくない)死者の兵隊は確かに脅威と言える。ただし、それは海を渡ってこれるならの話である。
「この度の、突然のソ連側侵略行為に対する、自衛戦闘では、海軍条約を結ぶ各国に、不安を与えてしまった。帝国は締結国にたいして誠意を見せる為、戦艦の削減を行う」
大日本帝国は此方が何か言う前に、勝手に戦力を削減している。陸軍にしてもそうだ。合衆国の調査では、近代化を理由に、師団定数の削減を行っているのは確かなのである。
自滅の道をひた走っている様にしか見えない。
それが合衆国から見た、帝国陸海軍の姿だ。
だが、この好機に圧力を加え、太平洋の覇権を、、、、と言うには、無理がある。海上戦力は圧倒的に有利になってきたが、陸上で殴りあうには、嫌すぎる。
「お宅のお子さんを、死者の津波の真っただ中に、放り込んで良いですか?」
そんな事聞けば、民主党は一晩で政権を追われるだろう。英国も良い顔はしない。
日本は中国に軍事通行権を持っているのだ。至宝たるインドが、雪崩に襲われる事など、あの業突く張りどもが許すはずもない。陰に日向に嫌がらせを仕掛けて来るに間違いない。
で、あるならば如何するか?
今、「経済的な攻勢」と言う言葉が、合衆国上層の脳裏には過っている。
幸いと言うか、能天気と言うか、日本は、支配下に置いた中国で、経済的な進出を、外国企業にフリーハンドを許している。
「フロンティアたる中国に、妨害を受けずに進出できるなら、放って置いてもいいか?」
大統領が思わず口に出した言葉は、合衆国経済人の偽らざる本音だ。
「それに、、、それにだ、、あれは、、あれは、、余に魅力的過ぎる」
悩みはまだある。近ごろ、日本帝国が、法外な値段で各国に売りつけている物についての悩みだ。
「あれを、売らんと言われたら、、、間違いなく私は、次の選挙に落ちる、、、矢張り、、如何にか、アレの製法を、解析できるまで手出しは出来ないか、、、」
ん?アレとは何だろうか?人種について、ごく一般的な、現代的思考を持ち合わせる大統領が、対日姿勢を改める事を考えざるを得ない程の輸出品とは?
「考えても仕方ない、、、か、、今はドイツの方が問題でもある、、日本がドイツ側に行ったら大事だからな、、難しい、、うーむ、、どうしたものか、、、」
考えは尽きない。敵に回すには厄介で、味方にするには、不気味で嫌悪すら覚える帝国の扱いに付いて、大統領は日々頭を悩ませている。
「閣下、そろそろお時間です。会議室に移動をお願いします。」
そんな大統領に、ノックの音と共に秘書官の声が聞こえた。
「分かった、今行く」
(考え事はこれまで、今は仕事だ、、)
そう思うと、彼、合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトは、「己の足」で椅子より立ち上がり、責務を果たす為、歩き出した。
「二度と歩けないと思っていたが、、、そこはあの化け物共に感謝しないとな、、」
執務室を去る寸前。彼は忌まわしい帝国に少し感謝するのであった。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる