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第1話 クロスブラッド誕生
Part17 ブラッド粒子
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次の授業は、音楽で、移動教室だった。
校舎の四階の両端に、それぞれ音楽室AとBがある。音楽室Aは主に楽器の演奏を学ぶのに使われ、Bは歌の練習をする時に使用される。
この時期の音楽の授業は、一一月上旬にある校内合唱コンクールの練習に費やされるので、音楽室Bへ移動する事になった。
「何を歌うんだ? へぇ、難しいだろう、これ」
ミライは、俺が小脇に抱えた分厚い楽譜を見て言った。
俺は特別に歌が巧い訳ではないので、他のどの課題曲でも難しいは難しいだろう。それに加えて俺はまだ声変わりをしておらず、調整してみれば女の子みたいな声も出せてしまう。
だから俺は、殆どの男子が担当する男声パートではなく、女子に混じってソプラノをやらなければいけなかった。
しかしそれにしたって、完全な女声ではないから、どうしたって浮いてしまう。
――打率は高い曲らしいけどね。
「金賞を狙い易いって訳か。確かに、難しい課題ならそれだけ努力しなくちゃいけないからな。不器用な奴程、真剣に見えるのと同じ理論だ」
そういうものだろうか?
勝手に納得するミライに首を傾げつつ、音楽室Bへやって来た。
階段教室になった音楽室Bは、出入り口の向かいの壁が黒板で、その手前にグランドピアノが置かれている。パイプ椅子が入り口の傍の台車に重なっているので、各自それをパートごとに分かれて指定されたゾーンに置き、座る。
音楽の担当教員は既にピアノの前に腰掛けており、楽譜を開いていた。
「今日は少人数で、確認をやります。指名しますからその人だけ前に出て、他の人たちは声を出さずに自分のパートを練習していてください。では……」
うちのクラスは、男子が一五人で、女子が一〇人。パート分けとしては、男声が一二人で、ソプラノが男子を一人含んで六人、アルトが俺を含んだ七人になる。
呼び出される時は、男声から二人、アルトとソプラノから最後の一組を除いて一人ずつになり、そのパートでの出席番号順に指名されるので、俺は最初の一組になった。
男声は、赤木と江幡。
ソプラノが俺。
アルトは石川だ。
「頑張れよー」
と、ミライは応援してくれるのだが、そこまでやる気にはなれない。
前に呼び出された四人で、先生の伴奏に合わせて、歌う。
江幡は声がでかいが音程がちょっと外れており、赤木はその逆だった。
石川は、流石に体育会系と言うべきか発声も良く、荒々しいがリズム感も巧みである。
俺は、石川のアルトと江幡の声、逆の意味で俺と違う音程に引き摺られないよう、どうにか付いてゆくので精いっぱいであった。
一度、江幡が盛大に音程を外して先生が演奏をやめ、その部分をやってみせ、江幡自身にも一人で歌わせた。最初から通してやると、江幡も音程を掴み、まぁまぁという評価を受けた。
俺たちの組が終わって、引き下がってゆく。
その途中で、
「あれれぇ? どーして飛鳥くんはソプラノなのに男子の制服着てるのかなぁ」
と、石川にからかわれた。
しかしこれで、同じアルトをやっている男子の椎名と小坂には何も言わないのであるから、明らかに俺をターゲットとした嫌味なのである。
「うるせー。そんなにでかい声が出せるなら、男に混じってろよデカブツ!」
「な……い、良いわよ、そんなに言うなら男子に混じって上げる! だから制服寄越しなさいこいつ!」
「放せこら! 皺になるだろーがッ」
「はいそこ! ふざけない‼」
先生から指差し叱られ、俺たちは互いに手を放し、そっぽを向いた。
クラスメイトたちは、
「またやってるよ」
「飛鳥の事、イジメるなよー」
「飛鳥、お前はもっと頑張れ! 男の意地を見せてやれ!」
などといい加減にはやし立てる。
それを無視してパイプ椅子に腰掛けると、ミライが横から顔を突き出して来た。
「仲良いなァお前たちは」
――何処が。
「ま、今は分からないか。でもなー、こういう時間が将来の財産になるんだぜ」
――あんたの言ってる事は分からないよ。何なら、ブラッド粒子云々の方が分かり易いくらいだ……。
俺は、楽譜を眺めて先生の言うよう、声を出さずに練習する振りをしながら、ミライに説明の続きを求めた。
「リアライバルの話をしよう」
あの、怪物の事だ。
あやちゃんが変化したらしい、不気味なモンスター……おとぎ話の世界から飛び出したような、不可思議な構造を持った化け物。
――ブラッド粒子の暴走と……何とか現象とか、言ってたよな。
「ブラッド粒子の暴走が引き起こす、ソウルリバーサル現象だ。さっきは説明が途中になったが、ブラッド粒子というのは、時間を司る粒子という事も出来る」
――時間を? そうか、時間の経過によって物質が摩耗し劣化し消滅する、その働きを持つのが流動ブラッド粒子って話だったもんな。
「そうだ。時間には基本的に不可逆性があり、過去から未来へゆく事は可能だが、未来から過去へゆく事は不可能とされている。相対性理論……の説明は、この際、割愛するとしようか」
――そもそも、あんたの存在が、その話を否定しているからな。
ミライが、彼の言うようアポカリプス後の未来から来たのなら、今の言葉を覆す事になる。長長と説明した小難しい理論を吹き飛ばすただ一つのカードが、ミライの存在だ。
「既存の物理法則を超えた現象、という訳だ。……今言ったように、時間には不可逆性がある。だから、時間を進行させる流動ブラッド粒子と、この力を抑制する抵抗ブラッド粒子では、流動粒子の方が力が強い訳なのだ。時間が止まるという事はないからな」
――時計の針は、昨日には戻らない訳だ。
「詩人だな、その通りだ。しかし、それも絶対じゃない。時間を遡り、過去へ移動する方法が、全く存在しない訳ではないんだ」
――その方法って?
「思う事だ。自分が経験した過去を思い出す事、その記録を見る事さ」
――そんな事で?
「ああ。ただ、肉体を過去に戻す事は出来ないけどね。しかしその過去を思い出す事によって、心ばかりは、未来から過去へタイムスリップする事が出来る。例えば、子供の頃に遊んだ場所を久々に訪れてみると、その時の記憶が蘇るだろう。要は、過去の経験と現在の座標を重ね合わせているだけだが……それも一種の時間遡行と言える」
――でも、実際にその時間に移動する訳じゃないだろう? じゃあ……。
「タイムスリップとは言えない? そうだろうか。そもそもタイムスリップとは何か? 過去へ移動して、そしてどうするのか。そもそも過去とは何か? 時間とは何か? 果たして過去というものは明確に存在したものか? 朔耶、君にはその答えが出せるのかい」
――世界五分前仮説……。
「良く勉強しているな、偉いぞ。そう、過去なんてものは幻想に過ぎない、今、そこにいる君は、五分前……いや、この瞬間に誕生したものかもしれない。その身体も思想も記憶も全て……」
この説を知った時、俺はかなり動揺したものだ。
俺が、今まさに誕生した。俺に過去はなく、ただ“過去の記憶”を埋め込まれた状態で、飛鳥朔耶という環境に出現した存在でしかないのではないのか。両親も友人も存在せず、虚無に設置された得体の知れない何ものかに過ぎないのではないか……。
今でも時々、そういう漠然とした不安に襲われる事はある。或る日、突如として自分が出現したように、自分が消滅するのではないか。何の前触れもなく虚空に放り出されるのではないか。
俺が現れた時、過去も同時に造られたのなら、消える時は現在も、それを観測し感想する心というものも消えるのだろう。そうなれば恐怖さえ感じないのだろうが、自身の存在が消えゆく事すら分からないその事への恐怖は、拭い去れなかった。
俺は、振りだけであっても楽譜をなぞる手を止めて、その不安に押し潰されそうになった。
校舎の四階の両端に、それぞれ音楽室AとBがある。音楽室Aは主に楽器の演奏を学ぶのに使われ、Bは歌の練習をする時に使用される。
この時期の音楽の授業は、一一月上旬にある校内合唱コンクールの練習に費やされるので、音楽室Bへ移動する事になった。
「何を歌うんだ? へぇ、難しいだろう、これ」
ミライは、俺が小脇に抱えた分厚い楽譜を見て言った。
俺は特別に歌が巧い訳ではないので、他のどの課題曲でも難しいは難しいだろう。それに加えて俺はまだ声変わりをしておらず、調整してみれば女の子みたいな声も出せてしまう。
だから俺は、殆どの男子が担当する男声パートではなく、女子に混じってソプラノをやらなければいけなかった。
しかしそれにしたって、完全な女声ではないから、どうしたって浮いてしまう。
――打率は高い曲らしいけどね。
「金賞を狙い易いって訳か。確かに、難しい課題ならそれだけ努力しなくちゃいけないからな。不器用な奴程、真剣に見えるのと同じ理論だ」
そういうものだろうか?
勝手に納得するミライに首を傾げつつ、音楽室Bへやって来た。
階段教室になった音楽室Bは、出入り口の向かいの壁が黒板で、その手前にグランドピアノが置かれている。パイプ椅子が入り口の傍の台車に重なっているので、各自それをパートごとに分かれて指定されたゾーンに置き、座る。
音楽の担当教員は既にピアノの前に腰掛けており、楽譜を開いていた。
「今日は少人数で、確認をやります。指名しますからその人だけ前に出て、他の人たちは声を出さずに自分のパートを練習していてください。では……」
うちのクラスは、男子が一五人で、女子が一〇人。パート分けとしては、男声が一二人で、ソプラノが男子を一人含んで六人、アルトが俺を含んだ七人になる。
呼び出される時は、男声から二人、アルトとソプラノから最後の一組を除いて一人ずつになり、そのパートでの出席番号順に指名されるので、俺は最初の一組になった。
男声は、赤木と江幡。
ソプラノが俺。
アルトは石川だ。
「頑張れよー」
と、ミライは応援してくれるのだが、そこまでやる気にはなれない。
前に呼び出された四人で、先生の伴奏に合わせて、歌う。
江幡は声がでかいが音程がちょっと外れており、赤木はその逆だった。
石川は、流石に体育会系と言うべきか発声も良く、荒々しいがリズム感も巧みである。
俺は、石川のアルトと江幡の声、逆の意味で俺と違う音程に引き摺られないよう、どうにか付いてゆくので精いっぱいであった。
一度、江幡が盛大に音程を外して先生が演奏をやめ、その部分をやってみせ、江幡自身にも一人で歌わせた。最初から通してやると、江幡も音程を掴み、まぁまぁという評価を受けた。
俺たちの組が終わって、引き下がってゆく。
その途中で、
「あれれぇ? どーして飛鳥くんはソプラノなのに男子の制服着てるのかなぁ」
と、石川にからかわれた。
しかしこれで、同じアルトをやっている男子の椎名と小坂には何も言わないのであるから、明らかに俺をターゲットとした嫌味なのである。
「うるせー。そんなにでかい声が出せるなら、男に混じってろよデカブツ!」
「な……い、良いわよ、そんなに言うなら男子に混じって上げる! だから制服寄越しなさいこいつ!」
「放せこら! 皺になるだろーがッ」
「はいそこ! ふざけない‼」
先生から指差し叱られ、俺たちは互いに手を放し、そっぽを向いた。
クラスメイトたちは、
「またやってるよ」
「飛鳥の事、イジメるなよー」
「飛鳥、お前はもっと頑張れ! 男の意地を見せてやれ!」
などといい加減にはやし立てる。
それを無視してパイプ椅子に腰掛けると、ミライが横から顔を突き出して来た。
「仲良いなァお前たちは」
――何処が。
「ま、今は分からないか。でもなー、こういう時間が将来の財産になるんだぜ」
――あんたの言ってる事は分からないよ。何なら、ブラッド粒子云々の方が分かり易いくらいだ……。
俺は、楽譜を眺めて先生の言うよう、声を出さずに練習する振りをしながら、ミライに説明の続きを求めた。
「リアライバルの話をしよう」
あの、怪物の事だ。
あやちゃんが変化したらしい、不気味なモンスター……おとぎ話の世界から飛び出したような、不可思議な構造を持った化け物。
――ブラッド粒子の暴走と……何とか現象とか、言ってたよな。
「ブラッド粒子の暴走が引き起こす、ソウルリバーサル現象だ。さっきは説明が途中になったが、ブラッド粒子というのは、時間を司る粒子という事も出来る」
――時間を? そうか、時間の経過によって物質が摩耗し劣化し消滅する、その働きを持つのが流動ブラッド粒子って話だったもんな。
「そうだ。時間には基本的に不可逆性があり、過去から未来へゆく事は可能だが、未来から過去へゆく事は不可能とされている。相対性理論……の説明は、この際、割愛するとしようか」
――そもそも、あんたの存在が、その話を否定しているからな。
ミライが、彼の言うようアポカリプス後の未来から来たのなら、今の言葉を覆す事になる。長長と説明した小難しい理論を吹き飛ばすただ一つのカードが、ミライの存在だ。
「既存の物理法則を超えた現象、という訳だ。……今言ったように、時間には不可逆性がある。だから、時間を進行させる流動ブラッド粒子と、この力を抑制する抵抗ブラッド粒子では、流動粒子の方が力が強い訳なのだ。時間が止まるという事はないからな」
――時計の針は、昨日には戻らない訳だ。
「詩人だな、その通りだ。しかし、それも絶対じゃない。時間を遡り、過去へ移動する方法が、全く存在しない訳ではないんだ」
――その方法って?
「思う事だ。自分が経験した過去を思い出す事、その記録を見る事さ」
――そんな事で?
「ああ。ただ、肉体を過去に戻す事は出来ないけどね。しかしその過去を思い出す事によって、心ばかりは、未来から過去へタイムスリップする事が出来る。例えば、子供の頃に遊んだ場所を久々に訪れてみると、その時の記憶が蘇るだろう。要は、過去の経験と現在の座標を重ね合わせているだけだが……それも一種の時間遡行と言える」
――でも、実際にその時間に移動する訳じゃないだろう? じゃあ……。
「タイムスリップとは言えない? そうだろうか。そもそもタイムスリップとは何か? 過去へ移動して、そしてどうするのか。そもそも過去とは何か? 時間とは何か? 果たして過去というものは明確に存在したものか? 朔耶、君にはその答えが出せるのかい」
――世界五分前仮説……。
「良く勉強しているな、偉いぞ。そう、過去なんてものは幻想に過ぎない、今、そこにいる君は、五分前……いや、この瞬間に誕生したものかもしれない。その身体も思想も記憶も全て……」
この説を知った時、俺はかなり動揺したものだ。
俺が、今まさに誕生した。俺に過去はなく、ただ“過去の記憶”を埋め込まれた状態で、飛鳥朔耶という環境に出現した存在でしかないのではないのか。両親も友人も存在せず、虚無に設置された得体の知れない何ものかに過ぎないのではないか……。
今でも時々、そういう漠然とした不安に襲われる事はある。或る日、突如として自分が出現したように、自分が消滅するのではないか。何の前触れもなく虚空に放り出されるのではないか。
俺が現れた時、過去も同時に造られたのなら、消える時は現在も、それを観測し感想する心というものも消えるのだろう。そうなれば恐怖さえ感じないのだろうが、自身の存在が消えゆく事すら分からないその事への恐怖は、拭い去れなかった。
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