苦い僕と甘い君

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Story4 恋愛小説

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みるくは、誰もいない放課後の教室で本を読んでいた。
読んでいる本は今流行りの作家が書いた恋愛小説だ。みるくはまだ人を異性として好きになったことがない自分に恋愛を教えてくれる恋愛小説が好きだった。
『教室で一人本を読んでいると、誰かがドアを開ける音がした。振り返るとそこにはさっき会った男の子が立っていた。私は自分の心臓が激しく脈打つのを感じ、赤くした顔を下に向けながら辛うじてどうしたの、と聞くことしかできなかった。
「なあ、一緒に帰らない?話したいことがあるんだけど」
私はこくこくと何度も頷きながら、急いで帰る支度をして彼と教室を後にした。』
そこまで読むとみるくはしおりを挟んで、ドキドキしている心臓に手を当てながら顔を綻ばせた。
やはり恋愛小説は読んでいて楽しい。自分まで恋愛をしている気分になれる。こんな恋をいつか自分もするのだろうかと思うと胸が高鳴る。
ふとみるくは昨日会った男の子を思い出した。少し怖い人だったが、あの綺麗な顔は鮮明に覚えている。普段なかなか人の顔が覚えられないみるくにしては珍しいことだった。
しかし、多分彼は自分のことなど興味ないだろうし、自分は彼に嫌われているだろう。向こうからしたら自分の顔は忘れているか忘れたいかのどちらかに違いない。
何とかしてもう一度彼に会って話がしたい。彼が自分に興味がないのなら興味を持ってほしいし、嫌われているのなら彼が自分に抱いている悪感情を払拭したい。
そんなことを思っていると、教室のドアを開ける音がした。振り返ると、まさに彼が立っていた。みるくが驚きのあまり言葉を失っていると、彼が口を開いた。
「なあ、一緒に帰らない?話したいことがあるんだけど」
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