称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう

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第三章 王都誘拐事件編

第57話 多額の礼とパーティ

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「君...聞いていた以上の力を持っているようだね」


しばらくアルバート様は俺をじっと観察していたが何かを理解したかのような表情になった。
もしかして鑑定スキルを持っているのか...?

いや、それでも俺はステータスを偽装しているから本来の能力は分からないはずだ。


アルバート様の所持スキルやステータスを確認してみたい気持ちに駆られるが、それが万が一にもバレてしまった時にどんなことになってしまうのか考えるだけで恐ろしいので我慢する。


「それは、どういう...?」

「あ、いやいや。マリアに君のことを聞いていたのだがね...そういえば、君は今冒険者としてはDランクだそうだね?」

「はい、そうです」


俺は冒険者になった経緯と冒険者になってまだ日が浅いことを告げる。
もちろん女神様のことや転生のことは上手い具合に隠した。


「なるほど、君の状況は理解した。だが恩人が実力に見合わないランクにいるのは少し如何なものかと思ってしまうな...」


そういうと少しアルバート様は少し思考を巡らせ始めた。
そしてすぐに何かを思い出したかのようにこちらへと話しかける。


「おっと、すまない。立ち話もなんだからぜひ座ってくれたまえ」

「あ、ありがとうございます」


そう言うとアルバート様は接客スペースにある一番奥の一人がけソファーへと腰を下ろした。俺はというとマリアさんに案内され、公爵から斜め横に位置する3人がけソファーに座った。

俺が腰をかけるとソファーの柔らかさが体を優しく包み込んできた。もう座り心地だけでこのソファーがいかに高級なものかが伝わってくる。自分の家にも欲しいぐらいだ。


「では早速本題に入らせてもらおう」

「...はい」


マリアさんからおおよその内容は聞いているとはいえ、何だこの緊張感は...!場の空気に飲まれているのかめっちゃくちゃドキドキする。


「今日君を呼んだのは他でもない、昨晩の件のお礼をしたくてな。マリアから一部始終聞かせてもらったよ。君がいなければ私の娘は無傷で帰ってこれなかっただろう。本当に君には感謝している。ありがとう」


そう告げるとアルバート様はあろうことか、俺に向かって頭を下げたのだ。この場にはマリアさん、俺、そして公爵しかいないとはいえ貴族が平民に頭を下げるのは不味いんじゃ...?!


「こ、公爵様!頭を上げてください!!私は自分のしたいことをしただけですので、公爵様が頭を下げられるのは...」


俺は突然のことにあたふたしながらアルバート様に頭を上げてもらうようお願いする。すると公爵は頭を上げ、側に立っていたマリアさんに小声で何かを指示する。マリアさんはアルバート様に一礼するとすぐさま部屋から出ていった。


「うちの娘、それにうちのメイドであるマリアを助けてくれたお礼を今用意させている。少し待っててくれるかね」

「お、お礼なんてそんな...!」

「いや、君が戸惑うのも分かるがどうか遠慮せずに受け取って欲しい。私は公爵家当主として恩人である君に相応の礼を尽くさねばならない。王国に仕える貴族としての威信にかけてな」


...そこまで言われてしまってはこれ以上断る事なんかできないな。
貴族の威信か、やっぱり貴族っていうのもいろいろ大変そうだな。



そうしてマリアさんが部屋を出ていってから数分後、小さな箱を抱えたマリアさんが部屋へと戻ってきた。その箱を公爵に手渡すとその箱の中身を確認し、俺の目の前のテーブル上に置いた。


「これが今回の謝礼だ。王金貨が3枚入っている」

「あ、どうもありがとうございます。...って、王金貨?!?!?」


え、ちょっ、この人『王金貨』って言った?!?!
銅貨100枚で銀貨、銀貨100枚で金貨、そして金貨100枚で王金貨...だったよな。

ってことは1億円が3枚で3億円ってこと!?!?!?


「ちょっ、これは多すぎでは...?!」

「いやいや、私の愛する娘の恩人なのだ。これぐらい出さなければ割に合わん」


たしかにそう言われれば自分の子供の命に比べたら安いものかもしれないけど...
いや、これは受け取りにくいよ!!!

...でも受け取るしかないんだよな。はぁ、いっそのこともうこのお金で冒険者引退して隠居でもしようかな。


「...分かりました。ありがたく頂戴します」

「うむ、そうしてくれ」


俺は箱の中に入っていた王金貨を取り出して懐にしまう。
気持ち的な問題かもしれないが他の貨幣よりも何だか重く感じた。

その後、すぐさまインベントリにしまったのは言うまでもない。


「実はもう一つお礼と言っては何だが、今晩私の主催するパーティに君を招待したいんだ」

「ぱ、パーティですか...?」

「ああ、そうだ。今は建国祭で王都中に各地から貴族たちが集まっているのだが、この建国祭期間中は毎晩のようにいろんなところで社交パーティが開かれていてね。今日は私主催のパーティを開く予定なのだがそこにぜひ参加してくれないか?」


貴族たちの集まるパーティに俺が...?
え、冗談ですよね?


「いや、パーティなんて貴族でもない私には場違いじゃ...それにそのような場所に着ていくような服もありませんし、お気持ちだけで...」

「いや、それに関しては問題ない。私直々に招待するのだ、誰も文句は言えんよ。それに服ならこちらで用意しよう。どうだろうか?」


おぅ、至れり尽くせりとはこのことか~。
パーティ苦手なので行きたくないです!なんて言ったら公爵の面子が丸潰れだしな...

まさかこれも強制イベントですか?
不可避なのですか?


「...分かりました。お言葉に甘えさせていただきます」


はい、諦めました。
まあ人生なんでも経験って言うし一度ぐらいはいいか。

って考えることにしよう。


「おお、ありがとうユウト君!!ぜひ楽しんでいってくれ!!!」


てか何でここまでお礼をしてくれるのだろうか。「恩人だから~」っていうので説明できるのかもしれないけれど、何か他に思惑があるのではないかと勘繰ってしまう。これは考え過ぎなのだろうか...

こんなことになるんだったらマリアさんに宿の場所教えず今日すぐにでもサウスプリングに帰ればよかったかもしれない。まあ今更そんなこと考えたところでどうにかなるわけでもなく、これからのことを考えようか。


俺はアルバート様と一度別れ、マリアさんに客室へと案内してもらった。パーティの時間までまだあるらしいのでそれまでここで休んでいいとのことだ。

それにしても、客室も高級ホテルのスイートルームか!ってぐらい豪華すぎてやばいんだけど。ベッドとかふかふかだし、ソファーも多いし、なんかテーブルの上に軽食まで用意されてるんだけど。

まあもう二度とない経験だろうからせめて気の済むまで満喫してやろうじゃないか!




...しかしパーティのことを考えると結構憂鬱だな。

はぁ、今日はこの世界に来て一番疲れそうな日になる予感がするな。せめてもうこれ以上何事も起こらずに無事に終わって欲しい。

とかいうとフラグになるかもなぁ...はぁ。


俺は部屋にある大きな窓から憂鬱な気分を何とか晴らそうと青く澄み渡った空を見上げる。鮮やかな青に下を見れば庭園に咲き誇る綺麗な花々が広がっていて少しは気分転換になりそうだと気持ちが軽くなっていく気がした。
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