称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう

文字の大きさ
72 / 122
第四章 極寒山脈の凶龍編

第64話 冒険者ギルド本部


ついに王都へと出発する日の朝となった。

俺とレイナさんはギルマスが用意してくれた馬車に乗っていくことになっており、そのため見送りにもギルマスが来てくれていた。本当に律儀な人だと改めて感じる。

レイナさんがギルマスから少し分厚い大きめの封筒を受け取って荷物に入れる。これで馬車にすべての荷物を積み終わる。まあ僕は荷物はほとんどインベントリに入れてあるのでレイナさんのバッグ一つ分の荷物だけだが、これにて出発の準備が完全に整った。


「二人とも気を付けてな。グランドマスターによろしくお伝えしておいてくれ」

「ありがとうございます!」

「ギルドマスターありがとうございます!ユウトさんもよろしくお願いします!では、行ってきます」


俺とレイナさんが馬車に乗り込むと御者が馬に指示を出した。
馬がゆっくりと走り出し徐々に馬車のスピードが上がっていく。

段々とギルマスが小さくなっていき、そしてついには町も遠く小さくなっていった。



俺とレイナさんはしばらくの間、馬車の中で互いにいろんな話をして盛り上がっていた。それでも王都までの時間をすべて潰すにはあまりにも距離が遠く、途中でレイナさんは寝息を立てて寝てしまった。

いくら日が昇り切って気温が上がってきたとはいえこのままではレイナさんが風邪をひいてしまうのでインベントリから毛布代わりの大きな布を取り出す。それをゆっくりと起こさないようにレイナさんへとかける。


馬車の天幕からかすかに感じる太陽の暖かさと馬車の中を爽やかに過ぎ去っていく風が確かに眠気を誘ってくる。俺は馬車周辺の警戒をする必要があるので完全に寝るわけにはいかず、目をつぶって休む程度にとどめている。




そうして何事もなく穏やかな王都への旅路は過ぎ去っていった。道中に多少の魔物との遭遇はあったが、1km以上離れている時に遠距離でレイナさんにも御者にも気づかれないように全て対処していった。

地図化スキルやその他のスキル、魔法技能を訓練してレベルアップしたおかげでこのような芸当も簡単に出来るようになったのだ。やはり問題は発生する前に対処するのが一番だな。




そうしてようやく前回と同じく約4日かけてついに俺たちは王都へと到着した。
門での検閲を終えて王都の中へ入るととなりでレイナさんが街並みに見入っていた。


「そういえばレイナさんって王都に来るの初めてですか?」

「いえ、幼い頃に1,2回ほど両親と来たことはありますけどギルドの受付の仕事を始めてからは初めてですね。久しぶりに来たのですごく新鮮な気持ちです...!」


子供のように目をキラキラと輝かせながらいろんなお店を見ている。
あとでどこか行きたいところがあれば連れて行ってあげようかな。


門から少し中に入ったところで俺たちは馬車から降りることになった。
すると御者の人から話しかけられた。


「お客さん、今回は幸運でしたね。道中に全く魔物と出会わなかったんですから」

「あっ、いや~本当に運が良くて良かったですね~!今回はありがとうございました」


まあわざわざ「実は何度か気づかれないように魔物を倒してたんですよ~」なんて言う必要はないだろうからこの御者さんに話を合わせる。こうして俺たちは馬車とはお別れして早速目的地である冒険者ギルドの本部へと向かう。


と言いたいところだが、その前に宿のチェックインをしておかないと部屋がなくなっては大変だ。二人でそのように話し合って真っ先に行くのは宿にすることに決める。宿は前回俺が王都に泊まった際に行った宿でいいんじゃないかということになったのでそこへ急ぐことにした。


そうして俺たちは何とか宿泊できる宿もしっかりと確保することが出来た。
部屋にレイナさんが今必要のない荷物を置いてからようやく本部へと向かい始める。





「ここが冒険者ギルド本部です」

「すごく、大きいですね...」


レイナさんは目の前に建っている大きな建物を見上げて口をポカンと開けている。俺も最初この本部を見た時はレイナさんのように建物の大きさに圧倒されていたっけ。それに大きさだけではなく細部の装飾にもかなりこだわっており、建物全体が一つの芸術作品と言っても過言ではないのだ。


「とりあえず入ってみますか」

「え、ええ。早く資料も渡さなくちゃいけないですし、行きましょうか」


そうして俺たちは本部の中へと入っていった。中も外から見たらわかる通り、大きくて広いのだがそれぞれの豪華さがサウスプリングとはけた違いである。ある意味高級ホテルのロビーを思わせるその豪華さはここを荒くれ者たちが集まる場所だとは到底思えない。

しかしそこにいる人たちは鎧や魔力の帯びたローブ、大きな武器に魔法の杖など明らかに実力のありそうな冒険者があちこちに存在していた。それを見るとここはやっぱり冒険者ギルドなんだなと感じてしまう。


とりあえず俺たちはギルド職員がいる受付へと向かうことにした。

受付へとやってくるとサウスプリングのよりも倍近くのカウンターがあり、またそれに合わせて非常に多くの職員たちが業務に追われていた。さすが冒険者ギルドの本部ともなると業務の量も比べ物にならないくらい多いだろうな。


「あのー、すみません。冒険者ギルドサウスプリング支部からやってきたものなのですが...」


レイナさんはカウンターで働いていた受付嬢の一人に話しかける。
それと同時に何か僕の持っている冒険者カードに似たカードのようなものを渡していた。


「サウスプリング支部の方ですね、少々お待ちください」


カードを受け取った受付嬢はカウンターの奥で何か確認作業をし始めた。おそらくギルマスが事前に俺たちのことについて知らせておくと言っていたのでその確認だと思う。


「お待たせいたしました。サウスプリング支部のレイナさん、およびCランク冒険者のユウトさんですね。グランドマスターに伝えてきますので少々お待ちください」


確認を終えたであろう受付嬢が急いでカウンターから出てどこかへと消えていってしまった。待つこと数分後、その受付嬢が駆け足で帰ってきた。かなり急いでいたのか少し息が上がっているようだった。


「大変お待たせいたしました。応接室にてグランドマスターがお待ちです。さあこちらへ...」


そうして俺たちは応接室へと案内してもらうことになった。

応接室はこの建物の二階にあるらしく、建物の壁際にある大きな階段から上がっていく。見たところこの建物には地下や三階もあるようで階段がさらに続いていた。外観から考えてもかなり大きな建物であることは分かってはいたが、改めて中に入ってみるとさらにその広さに驚かされる。


「さあ、こちらです。グランドマスター、お客様をお連れいたしました」


ドアをノックして受付嬢がドアを開いてくれる。
入ってくださいとジェスチャーで促され、俺たちはゆっくりと部屋の中に入っていく。

応接室の中に入ると部屋の中は貴族の館を思わせるほどの豪華な装飾が施され、座り心地がよさそうなソファーが2つ、透明なガラス張りの机を挟むように配置されていた。


そして一番奥には俺よりも少し大きいぐらいの優しそうな白髪男性が仁王立ちでこちらを見ている。

おそらく彼がグランドマスターだろうが思ったよりも見た目が若い。グランドマスターというのだからもっとギルマスよりも屈強な体な老人を想像していたのだが...

それにこの部屋には彼だけではなく、なぜかもう一人...
その人は俺を見るとすぐさま立ち上がりこちらへと挨拶してきた。


「お久しぶりです、ユウトさん」


感想 24

あなたにおすすめの小説

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

加工を極めし転生者、チート化した幼女たちとの自由気ままな冒険ライフ

犬社護
ファンタジー
交通事故で不慮の死を遂げてしまった僕-リョウトは、死後の世界で女神と出会い、異世界へ転生されることになった。事前に転生先の世界観について詳しく教えられ、その場でスキルやギフトを練習しても構わないと言われたので、僕は自分に与えられるギフトだけを極めるまで練習を重ねた。女神の目的は不明だけど、僕は全てを納得した上で、フランベル王国王都ベルンシュナイルに住む貴族の名門ヒライデン伯爵家の次男として転生すると、とある理由で魔法を一つも習得できないせいで、15年間軟禁生活を強いられ、15歳の誕生日に両親から追放処分を受けてしまう。ようやく自由を手に入れたけど、初日から幽霊に憑かれた幼女ルティナ、2日目には幽霊になってしまった幼女リノアと出会い、2人を仲間にしたことで、僕は様々な選択を迫られることになる。そしてその結果、子供たちが意図せず、どんどんチート化してしまう。 僕の夢は、自由気ままに世界中を冒険すること…なんだけど、いつの間にかチートな子供たちが主体となって、冒険が進んでいく。 僕の夢……どこいった?

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明… 不運が重なり、途方に暮れていると… 確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル 異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった 孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。 5レベルになったら世界が変わりました

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。