称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう

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第五章 王都魔物侵攻編

第92話 エルフと精霊

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この静まり返った会議室にエルフの女性の綺麗な声が響いた。


「セレナ嬢とこの少年、ユウト君だったかしら?あなた達はおそらく精霊と契りを交わしていますよね?」

「契り...?支援の契りはエルフ以外では確かに珍しいが、それが一体なんだというのだ?」

「支援...これはそれよりももっと深い契りのように感じです。おそらく友好の...」

「なっ?!」


すると突然おじいさんは勢いよく立ち上がった。
その時の衝撃で椅子は後ろへと倒れてしまっていた。


「そ、それは精霊たちともに暮らすエルフ族の中でもごく少数の者しか出来ないとされるあの契りか?!あり得ん...勘違いじゃないのか?」

「私が精霊に関することで誤ったことを言うとでも思うのですか?」

「ぐっ...!それは...」


エルフの女性は少し語気を強めておじいさんに言い放った。
彼女は精霊のことに関してはこの中で1番の有識者なのだろう。

というか俺たちのどこを見て分かったのだろう?

称号は保有しているが別にセラピィが今ここにいるわけでもないし、セラピィの魔力を借りているわけでもないのに。もしかして鑑定系のスキルか...?とも思ったが俺には鑑定は効かないから違うか。


「セレナ嬢、そしてユウト君。君たちは精霊と友好の契りをしている...違いますか?」


エルフの女性は俺たちに確認を求めてくる。
俺はセレナとアイコンタクトで意思疎通を図った。


「はい、間違いありません」

「そう、やはりですか...」


そういうとエルフさんは少し考え込む。
そしてすぐに口を開いた。


「もしよければ君たちと契りを交わした精霊を呼んでもらうことは出来ますか?」

「えっ、あっ、はい。分かりました」


突然のセラピィとの面会の所望に少し驚いたが、俺はそれを快く引き受ける。エルフという種族は話を聞く限り精霊と深い関わりがあるようなのでセラピィに会って直接何か知りたいことがあるのだろう。

俺はすぐに念話でセラピィに話しかけた。するとちょうど暇してたみたいなので俺のところに来て欲しいということを伝える。

すると嬉しそうな声で「すぐに行くっ!」といい返事が返ってきた。そして忘れずに紹介したい人(エルフ)がいるということも伝えておく。


すると10秒もしないうちにセラピィがこの会議室へとやってきた。セラピィは人化していない状態だったのでおそらく俺とセレナ以外には見えていないと思う。


「あなたがこの子達と契約している精霊でしょうか?」


するとエルフの女性が人化していないセラピィに向かって話しかけたのだ。しかもちゃんと見えているようで的確にセラピィの方を見て話している。


「見えるのですか?」

「ええ、もちろんです。我々エルフ族は精霊と共に暮らす種族ですから、エルフなら誰でも精霊を見ることが出来ます」


そ、そうなんだ...!

しかし俺たち以外の三人、格闘家風の男性と魔法使い風のおじいさん、そしてグランドマスターには見えていないようだ。

厳密にいうとグランドマスターとおじいさんは微かに何かを感じているようだったが、格闘家風の男性はさっぱりなようだった。


とりあえず話を進めるためにセラピィには人化をして欲しいとお願いする。するとセラピィが見えていなかった三人の目の前に突然少女が現れたので驚いていた。

しかし彼らの反応は当たり前だとしても何故かエルフの女性もセラピィが現れたのを見て驚いた表情をしていたのだ。


「まさか人化が出来る精霊だったとは...!恐れ入りました」


するとエルフの女性はセラピィに向かって膝をついて頭を下げた。まるでセラピィを崇拝しているかのようだ。


「何をされて...?」

「...君も知っているとは思いますが精霊は基本的には精神体といって物質としての体は持っていないのですよ。ですが稀に彼女のように実体化が出来る精霊がいるのです。そのような精霊を我々は神化精霊と呼んでいます。まさに神の如くこの世に顕現された存在として崇めているのです」


神化精霊...!?セラピィが?!
まさかそのような大層な存在だったとは...

俺は何だか誇らしい気持ちでセラピィを見る。
ただ当の本人はよく分かっていないようだった。


「しんかせいれい...?何それ?」

「非常に珍しい存在だということです」

「そうなの!?ユウト、セレナ、セラピィ珍しいって!」


するとセラピィは俺とセレナのもとへと駆け寄ってきた。こんな愛らしいセラピィが神の如き神化精霊だなんて信じられないよな。


あっ、でも女神であるイリス様もお綺麗な感じだったからある意味でセラピィにぴったりなのかもしれない。


「セラピィ様、お聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」

「ん~?何?」


エルフの女性は膝をついたままセラピィへと質問をする。


「こちらのユウト君が見てきたと言っているドラゴンの超越種、そしてマモン教の大司祭がそれを生み出したという話は事実なのでしょうか?」

「うん、そうだよ!セラピィもユウトと一緒に見たもん」


セラピィはエルフの女性の質問に身振り手振りも加えてどれほどドラゴン・イクシードが大きかったのかを伝えようとしていた。


「なるほど...ありがとうございます」


するとエルフの女性は立ち上がり、他のSランク冒険者の方へと体を向けた。そして胸に手を当てて宣言する。


「私、Sランク冒険者イルーラ・エレガ・イーストウッドは彼らの話を全面的に信用し、グランドマスターからの依頼を引き受ける」


その宣言を聞き、魔法使い風のおじいさんは少し驚いた表情をしていた。


「...お主は信用するというのか?」

「もちろん。彼の証言はともかく、セレナ嬢の魔眼やセラピィ様の発言は信用に足りうるものであると思っています。それはあなたも知っているでしょう?」


エルフの女性、イルーラさんはそのおじいさんに問いかける。
すると彼は当たり前だと言わんばかりの表情で答える。


「ああ、もちろん知っているとも。セレナ嬢の魔眼の調査はわしが行ったのじゃからな。それに精霊の成り立ちも分かっておる。元は一つだったと言われる善悪の精神生命体が二つに分かれ、そのうち善意の方が精霊に、そして悪意の方が悪魔になった...のじゃからな。だが精霊に悪意はなかろうともその男に騙されている可能性だってあるわけじゃが?」

「それこそあるわけありません。精霊は相手の気持ちの機微を感じることが出来ます。そんな精霊を騙すような人物と契約、ましては友好の契りを結ぶわけがありません」


イルーラさんがそう言い放つとおじいさんの方は論破されたことで渋い表情になっており、先ほどの言葉に言い返すことが出来ずに静かに黙っていた。


「...ということで私は依頼を受けさせていただきます」

「あ、ありがとうございます!!」


俺はここまで信じてくださったエルフの女性に感謝の気持ちを込めて頭を下げる。すると彼女は特に顔色ひとつ変えずに俺に言葉を放った。


「君の証言を信じたわけではありません。あくまでもセレナ嬢の魔眼の力とセラピィ様の言葉を信じたまでです」

「そ、そうですよね。すみません...」


確かに俺の証言はともかくとか言ってたもんな。
まあでもセラピィの言葉で信じてもらえただけありがたい。

俺のことはこれから信用してもらえるように努力しよう。


「イルーラ君、受けてくれること感謝する。あとの二人はどうする?」


グランドマスターは残る二人のSランク冒険者に依頼を受けるか否か迫った。魔法使い風のおじいさんは何やらぶつぶつ呟きながら険しい顔をしている。

だがもう一人、格闘家風の男性に関しては顔色を一切変えずに目を閉じて腕を組んで黙り込んでいた。彼が何を考えているのか全く見当がつかない。


すると突然、彼の両目が勢いよく開いた。
そして彼の野太い声が会議室に響き渡る。

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