「月が太陽と眠る夜」 〜出自が分からず無戸籍の孤児として育った小春の前に現れたのは、日本王国の王子の兄弟?!〜

みなみ

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第一章

東京と夜景

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私はホテルまで戻ると、ベットに横たわった。


王宮という非日常の空間に、緊張と興奮とで、身も心も疲れ切ってしまった。


とは言っても、朝も昼もご飯を食べていないので、お腹が空いていて、近くのレストランに出かけようとした瞬間、スマホの着信音がなった。




「小春、今どこだ?もうどこか出かけたか?」


「今ホテルにいるよ」


「観光は?午前中どこも出かけてないのか?昼飯は?」


「うん、宮殿の周りを散歩したくらいで、まだどこにも行ってなくて。これからどこかに行こうかなーと…」


「まったく、無計画だな…。やっぱり俺が全部案内してやる!1時間後にホテルに行くから!」


「え?ちょっと待って!」


「そこで待ってろ!」




調査にどのくらいの時間がかかるのか分からず、観光の予定は一切入れていなかったため、結局、恭平の強行に合わせることになってしまった。


現在の時刻は14時で、今日の夜までは、恭平の案内で、東京の観光地を巡ることになった。





「小春、昼飯は何がいい?」


「もんじゃ焼きを食べてみようと思ってたんだ」


「もう少しオシャレなとこにしろよ、全く。でも俺ももんじゃ焼き好きだから行くか!」


恭平はすぐにお店を予約し、念願だったもんじゃ焼きを堪能した。




「小春と飯に行くの初めてだな。一緒に遊びに出かけることもほとんどなかったよな」


「そうだね。なんか新鮮だね」


「小春とは長い付き合いだから、お互い気も使わなくていいから楽だし」


「もう出会ってから10年以上経ったんだね」


「小春は昔から、かわ…らないよな!」


「そうかな…。恭平は、どんどんカッコよくなっていったよね」


「え…そうかな…?」



恭平は、学生時代から変化の多い環境で育って、そのたびに洗練されていった。


会うたびに大人っぽくなり、今も大学生として華やかな生活をしているのだと想像できる。


私はというと、中学校卒業から、地元から離れることもなく、気持ちも見た目もなにも成長していないように思う。




恭平の目にも、私はそう写っているのだろう。



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