13 / 47
第一章
東京と夜景
しおりを挟む
私たちは、昼ご飯を終え、スカイツリーや浅草など、東京の観光地を見て回った。
夜は、恭平が行ってみたいと思っていた、フレンチレストランに行くことになった。
高層ビルの50階にあり、地元にはないスケールに圧倒されながら入店し、運良く窓際の席に座ることができた。
日が陰り始め、夕焼け空に多くの高層ビルが立ち並ぶ。
私は窓から見える景色に心を奪われた。
「恭平、すごいね。こんな景色初めてみたよ」
「地元じゃなかなか見れないし、俺も初めて見た時には感動したよ」
恭平も、椅子に座って、キラキラとした夜景を見つめている。
注文を済ませ、前菜からゆっくりと料理を楽しむ。
「恭平はもうすっかり都会の人だよね。そういえば、東京で就職を考えてるの?」
「あぁ、まだ決まってないけど、東京での就職がいいかな」
頭脳明晰で、運動神経も良く、誰からも慕われ、お家柄も良くて、こんな人材だったら引く手数多だろう。
本人も、ほとんど就職活動に関する不安も無さそうだ。
「そうか、恭平はもう地元には戻ってこないんだね」
「なんだ、寂しいのか?」
「ちょっとね」
本当は、会えない寂しさよりも、会ったときの虚無感が大きい。
埋められない格差を見せつけられるようで辛いのに、彼が悪いわけではないから、そう言えない。
仮に、今日の無戸籍調査をきっかけに私が戸籍をもらい対等な立場に立ったとしても、これまでの人生を取り戻すことは、絶対に叶わない。
もう、何もかも遅い。私の生きてきた25年はあまりにも長すぎた。
「恭平、彼女はいないの?大学も院でも、やっぱりモテたんじゃない?」
「まあ、モテまくったよ。困るよな、いい男は」
恭平は、すこしおちゃらけて、彼女がいるのかの問いには答えてくれなかった。
彼女がいるなら私とは離れた方がいいし、彼女がいなかったとしても釣り合わないのだから、結果は目に見えている。
もう、いっそのこと私との縁は切った方が、恭平のためだと思う。
でも、それを伝えていいのかすら、まだ分からない。
夜は、恭平が行ってみたいと思っていた、フレンチレストランに行くことになった。
高層ビルの50階にあり、地元にはないスケールに圧倒されながら入店し、運良く窓際の席に座ることができた。
日が陰り始め、夕焼け空に多くの高層ビルが立ち並ぶ。
私は窓から見える景色に心を奪われた。
「恭平、すごいね。こんな景色初めてみたよ」
「地元じゃなかなか見れないし、俺も初めて見た時には感動したよ」
恭平も、椅子に座って、キラキラとした夜景を見つめている。
注文を済ませ、前菜からゆっくりと料理を楽しむ。
「恭平はもうすっかり都会の人だよね。そういえば、東京で就職を考えてるの?」
「あぁ、まだ決まってないけど、東京での就職がいいかな」
頭脳明晰で、運動神経も良く、誰からも慕われ、お家柄も良くて、こんな人材だったら引く手数多だろう。
本人も、ほとんど就職活動に関する不安も無さそうだ。
「そうか、恭平はもう地元には戻ってこないんだね」
「なんだ、寂しいのか?」
「ちょっとね」
本当は、会えない寂しさよりも、会ったときの虚無感が大きい。
埋められない格差を見せつけられるようで辛いのに、彼が悪いわけではないから、そう言えない。
仮に、今日の無戸籍調査をきっかけに私が戸籍をもらい対等な立場に立ったとしても、これまでの人生を取り戻すことは、絶対に叶わない。
もう、何もかも遅い。私の生きてきた25年はあまりにも長すぎた。
「恭平、彼女はいないの?大学も院でも、やっぱりモテたんじゃない?」
「まあ、モテまくったよ。困るよな、いい男は」
恭平は、すこしおちゃらけて、彼女がいるのかの問いには答えてくれなかった。
彼女がいるなら私とは離れた方がいいし、彼女がいなかったとしても釣り合わないのだから、結果は目に見えている。
もう、いっそのこと私との縁は切った方が、恭平のためだと思う。
でも、それを伝えていいのかすら、まだ分からない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる