異世界転生したらヒロインや仲間が最強過ぎて、何故か護られています!

緑青白桃漠

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第5章 長い夏季休暇中に巻き起こる冒険と新たな事件 第1節 帰省と海岸都市フォード王国の冒険

第28話 地下水路の遺跡に棲む水と氷を司る精霊と精霊依の力

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 初めてフォード王国に来て一夜を過ごした五人は、宿の人から伝説の精霊の話を聞いて、五人は海底遺跡の調査の前に精霊の噂を調査をすることにして、フォード王国の少し離れた、地下水路跡地の遺跡に来ていた。

「遺跡に地下水路があるの?」

 レンは地下水路は普通下水などを流す場所だと思っていたので、遺跡と聞いた時は疑っていた。

「そうね、私も遺跡って聞いた時は目を疑ったわよ。あの人頭おかしいかと思ったわよ」
「俺だって、聞いた時は目を疑ったぜ、遺跡って普通あれだよな」
「あれって何ですか、ファングさん、あれでは分かりませんよ」
「しかし、遺跡だから階段があるよ、本当に地下水路に続いているの?」

 地下水路へ続く道だろうか、入口に階段があった。

「とりあえず進もうか、レオス時々サーチ使ってモンスターがいないか探っておいて」
「分かったよレンお兄ちゃん!」
「ファングの能力使わなくなったわね」
「アリス、俺だって分かっているんだから言うなよ」

 レオスにサーチで周辺の監視をしつつ五人は地下水路に続く階段を下り始めた。

 何この遺跡、階段を下りると凄い広いし、周りから水が落ちているよ。地下水路と言うよりダンジョンだよね。

 階段を下りると周りの穴から水が滴り落ちていて、地下なのに広い空間で幻想的な光景だった。

「しかし、寒くないか、外と気温が違い過ぎだぜ」
「そうだね、外とは違って涼しいね。多分水が滴り落ちてるから涼しいんだよ。レオスは寒くない」
「大丈夫、寒くないよ」

 階段を下りるにつれて冷気がたまっているのか、かなり寒かった。

「しかし、凄いわね。本当に地下水路なのに遺跡になっているわ」
「僕も驚いていますよ。地下にこんな空間があるなんて入る前には想像出来ませんよ」

 五人は周りの光景に驚きながら階段を下りると広い床が広がっていて両端には水が流れていた。五人は地下水路に見とれながら奥へ歩いて行った。

「しかし、凄いね。天井が広いし、道も遠くまで伸びていて何があるんだろうね。本当に精霊がいそうな雰囲気だよね」
「そうよね、道の両端には水が流れていて、本当に水路になっているわ。それにちゃんと遺跡造りもあるから不思議だわ」

 五人は地下水路を歩いていると、両端に部屋が見えてきた。五人はとりあえず左側の部屋を見ようと入っていくと、部屋の壁面一面に絵が描かれていた。

 何これ? 人と誰かが描かれているよ?

 五人は壁面に描かれている絵を食い入るように見ている。

「凄いわね、昔の出来事を描いているのかしら?」
「でもこの絵、ちょっと変じゃないか?」
「確かに、人が何かを崇めているし、こっちは、人に天罰が降りかかった絵ぽいし」
「そうですね、こっちは海でしょうか? 何かに襲われていますね」
「レンお兄ちゃん、ここに何か書いてあるよ」

 五人は壁画を見ながら、考えているとレオスが壁画の下に文字が彫られていたのを見つけていた。

「これは‥‥‥!」
「アリスどうしたの?」
「レン君、これは昔、ここの地域に海の魔物クラーケンが襲来したみたいね」
「それって昔、ここの地域にクラーケンが来て国を襲っていたの?」
「そうよ、クラーケンは色々と空想の魔物だと言われているが、この絵が本当なら昔は凄いモンスターがいた事になるわね」

 アリスが説明すると、四人は驚きながらも真剣に話を聞いていた。

「しかし、大昔の人はあんな化け物をどうやって倒したんだろうな?」
「そうよね、この絵だと、襲われた所で終わっているわ、もしかすると反対側の部屋に描かれているのかも?」

 左側の部屋には時系列で色々と人々がやってきた事が描かれているがクラーケンを襲われた後の肝心な部分が描かれてなかった。五人は壁画の続きが気になるため、反対側の部屋に入ると、そこには壁画がなく正面奥に文字が彫られていた。

「アリス、この部屋に壁画の続きないね?」
「でもレン君、奥に文字があるわよ」

 五人は正面奥に向かって歩き、文字が彫られている部分を見ていた。

 これ何て読むの? 全然読めない。

 文字を食い入るように見ていたが何が書いてあるか分からなかった。

「これ全然読めないよね?」
「確かに私も読めないわ。何て書いてあるのかしら?」

 五人は文字を見ていたが全然読めないでいた。

「レオス、前みたいに読めたりしない?」

 レオスは以前洞窟で描かれていた読めない文字を読んでいたので今回も文字が読めないか確認していた。

「うーん、読めそうな感じするけど、僕は読めないよ。兄さんなら読めると思うから聞いてみる‥‥‥マスター、僕が読んであげるよ、これは古代文字だね。かなり古い文字だよ!」
「レオスの兄、いきなり変わらないでビックリするでしょう。それで読めるの?」
「ごめんマスター、レオスに言ったら直ぐ変わってくれたから最初に言えばよかったね。それでこの文字だけど読めるよ。少し時間をくれれば大丈夫、僕は昔歴史の勉強していたからある程度は読めるよ!」

 レオスが壁画の文字を解析している間、四人はさっき見た壁画の事を話していた。

「しかし、続きの壁画はどこにあるんだ? あれじゃ結末が分からないだろう?」
「そうですねファングさん、あれだと国が滅んだのか、救われたのか、分かりませんよ」
「そこなのよね、何故続きが描かれてないのか不思議だわ」
「もしかして、僕達が見落とした部屋があるの?」
「でも、それらしい部屋や怪しい壁などの部分は無かったぜ」

 四人は壁画の続きが気になっていたが、レオスが文字の解析が終わったので、四人は一旦壁画の話をやめてレオスが解析した文字を読んでもらった。

「我、水と氷を司るもの、力が欲しければ、汝の求める力を示せ。力を示す先に、汝の求める答えがあるって書いてあるよ! 意味が分からないんだけど?」

 レオスが読んだ言葉を四人は真剣に考えていた。

「水と氷ってなんだ? 意味的にこの地下水路に関係あるよな」
「確かに関係ありそうだよね。でも、僕達が求める力って何?」
「おそらく僕達が新しい力を手にしたいと言う欲望を意味していると思いますよ」
「そうね、もしかすると新しい力が手に入るかも知れないわ。前の伝説の剣を手に入れたみたいに、それに戦いになるわよ!」
「それって、前にゴーレムが現れた感じなるの?」
「それは分からないわ? だけど、前回みたいな戦いにはなるかも知れないわ。そして、戦いの先に求める答えとは恐らくそこに壁画の続きがあるんだわ!」

 四人は色々とレオスが言った事を推測していたが、ここにいても意味がないので、とりあえずレオスを弟に戻して、五人は普通に通ってきた地下水路の奥に歩いていくと、更に下に続く階段があった。

 何か階段凍ってないですか?

 階段を眺めると、下に行くにつれて階段が凍っていて滑りやすい状態になっている。五人は慎重になりながら一歩ずつ階段を下りていき、階段を下りると再び通路になっていて道が遠くまで続いていた。

 結構寒いんだけど、地下ってこんなに寒かったけ?

 通路の両端を見ると、上の階と違って水路に流れている水の表面が凍っているため、まるで冷蔵庫に入っているくらいに寒かった。

「ヘックション、ウー何か急に寒くないか?」
「確かに寒すぎですよね。僕も体を鍛えていますが、この寒さは体に応えます」
「僕もこの寒さは異常だと思ったよ。これじゃ観光の人、来ないよね。レオス、体振るえているけど大丈夫?」
「大丈夫だけど、この寒さは異常だね。兄さんもおかしいと言っているし」
「私もおかしいと思っているわよ。この寒さは尋常じゃ無いわ。それにどこまで続いているのかしら」

 五人は寒さに耐えながら、ひたすら通路の奥に進むと、再び階段が見えてきた。

 えっ、まだ階段があるの、しかも更に寒そうな冷気が上がっているんだけど。

 五人はあまりの寒さで下の階に行くのを躊躇っていた。

「なぁ、レン。俺達これ以上、下に行ったら凍え死ぬぞ!」
「分かっているけど、折角来たのに断念するの?」
「俺だって断念したくないよ。だけどこの寒さは異常だぜ。アリス何か良い方法はないのか?」
「ないことはないけど、持続時間がねぇ‥‥‥レオス君は何か良い魔法ないの?」
「うーん、ちょっと待って兄さんに聞いてみる‥‥‥あるけど持続時間があるから長時間だと厳しいだって」

 五人は階段の前で下に行くか迷っていたが、折角地下水路に来たので魔法が持続出来る範囲で下に行く事を決めて全体に魔法を掛けていた。

「ヒートプロテクション」

 アリスが魔法を唱えると、五人の体に薄い膜が現れて、膜が体を包むとさっきまでの寒さが嘘のように消えていた。五人は階段を下りて、通路に出ると奥に向かって歩いて行った。暫く奥にに歩くと広い空間の部屋に出たが、行き止まりだった。

「おい、行き止まりだぜ、これで終わりなのか? 俺達ただ寒い思いしただけだよな?」
「確かに、そうだけどあの壁画に描かれた文字を思い出してよ。ここで行き止まりのはずがないよ。絶対に何か仕掛けがあるよ」
「レン君の言うとおりだわ、ファング思い返してみなさい。水と氷を司る場所にはうって付けの場所だわ」
「そうですよファングさん、行き止まりと決めつけるのは早いと思いますよ。とりあえず調べてみましょう」
「僕も頑張って調べるよ!」

 五人は分担する壁を決めて、それぞれ調査を始めた。

 しかし、この地下水路は何の為に作ったのかな? 下に行くと水が凍っているし、水路の意味ないよね。

 通路の両端には水を流す水路になっていて、一定の量で上の階から下に流れているが、レン達のいる場所は水路の水が凍っていて流れていなかった。

 しかし、壁を見てもおかしい部分が見当たらないな?

 壁を見ながら横を歩いていると、カッチっと何か踏んだ音がした。

 えっ、何か踏んだよ。何か嫌な予感が‥‥‥!

 足元を見ると、床が一部沈んでいた。暫くすると、ゴーと言う音を立てて行き止まりだった、壁が横に移動して新たな部屋が奥にあった。

「レン、凄いじゃんか、よく隠し扉見つけたな」
「レン君凄いわ、お手柄よ。まさか床に仕掛けがあるなんて」
「レン師匠、奥の部屋に行ってみましょう」
「レンお兄ちゃん、流石だね。僕も床に仕掛けがあるなんて思わなかったよ」
「そうだね、僕も床に仕掛けがあるなんて思わなかったよ。でもモンスターが現れなくてよかった」

 四人に褒められいたが、レンは誤ってトラップを踏んで皆を巻き込んじゃあないか内心ヒヤヒヤしていた。五人は奥の部屋で戦闘になるかも知れないので、戦闘の準備をしてから奥の部屋に進むと、氷のベットの上で寝ている少年がいた。

 誰、この青と水色の髪をした少年は? エレントと同じくらいの年頃だよね。しかも氷の上で上半身脱いで気持ち良く寝てるよ、寒くないの?

 目の前に気持ち良く寝ている少年をジッと、眺めていた。

「レン君、その氷の上に何があるの?」
「レン、そこに何があるんだ?」
「レン師匠、そこに何があるんですか?」
「レンお兄ちゃん、何があるの、僕には何も見えないけど」
「えっ、皆見えないの?」

 四人には、ただの氷しか見えてないので、レンは自分が見ていることを四人に教えた。

「えっ、この氷の上に青と水色の髪をした少年が寝てるの?」
「うん、気持ち良さそうに上半身脱いで寝てるよ。何で見えるか分からないけど」
「それって、もしかして精霊か?」
「多分そうじゃない? 僕だけしか見えてないんだから? レオスが言った事が正しいと精霊と戦うの? 僕はもう精霊いらないから、見ないで帰ろうかと思って」
「レン師匠は、この精霊と契約しないんですか?」
「エレントがいるから、十分かな? それにこれ以上契約したら僕魔力吸われて死ぬよ」 

 契約する時に魔力をかなり吸われるので、レンはあまり精霊と契約したくなかった。

【エレントがそこにいるのか?】
「えっ?」

 レンが四人と話していると、いつの間にか氷の上で寝ていた少年が目を覚まして上半身の服を着て五人を見ていた。

【お前、今エレントと言っただろう】

 少年が宙に浮きレンを食い入るように見てきた。

「えっ、言ったかな‥‥‥気のせいじゃい。僕はエレイントの森に精霊エレントがいるんじゃないと言っただけだよ!」
【そうか、エレントはいないのか‥‥‥】

 レンは嫌な予感がしたのでわざと嘘をついていると少年は淋しそうな声で言っていた。

「レン君、今男の子の声が聞こえたんだけど?」
「俺も、聞こえたぜ」
「僕も聞こえました。姿が見えないのに不思議です」
「レンお兄ちゃん、僕も男の声が聞こえるよ」
【当たり前だ。俺は精霊なんだから姿が見えなくても、声は聞こえるようにお前達に直接話し掛けているんだ】

 四人は精霊の声が聞こえて驚いていたが、レンは精霊の姿も見えているので、複雑だった。

「精霊さん、僕達は寒くなって来たのでこれで帰ります!」
【まて、折角来たんだから俺と遊ぼうぜ】

 少年が五人を呼び止めていた。

 何か嫌な予感がするよ、エレントを呼べば解決するのかな?

 エレントを呼ぼうか迷っていたので、エレントとどう言う関係なのか聞いて、戦闘を回避しようとしていた。

「あのう、精霊さん、その精霊エレントとどう言う関係何ですか?」

 すると少年は顔を赤くして話し始めた。

【えっ、それはあいつと精霊になった日が同じなんだよ。しかも昔はあいつと付き合っていたから‥‥‥】

 少年はその後も暫くエレントの事を語っていた。

 どんだけ、エレントに執着があるんだ? しかも精霊にも彼氏と彼女の関係とかあるんだ?

 精霊の事情をまた新たに知って聞いていていたが、少年は突然我に戻り、逆に怒っていた。

【お前、よくも俺の恥ずかしい事を喋らせたな。絶対に許さない。精霊の天罰を受けろ】
「いや、精霊さんが勝手に色々と喋っただけだよね」
【うるさい、お前から天罰を与えてやる】

 少年が勝手に暴発して、皆にとばっちりを食うのはしゃくに合わないので、ため息を吐きながらエレントと会話していた。

「エレント、この精霊さん何とかならない!」
【クスクス、まさか水と氷を司る精霊アクトに会うとは思いませでしたわレン様。私、この精霊苦手なんですよ昔何回もアプローチして好きですと連呼されましたから】
「そうなんだ、アハハッ」
【仕方ないですね。レン様を傷つけるのなら私がレン様を護らないといけないですからね】

 エレントと軽く会話していた後、レンはエレントを呼ぶとアクトは驚いていた。

【久しぶりですね、精霊アクト、私のご主人様に何しようとしていたんですか】
【えっ、本当にエレントなのか?】
【そうですよ、アクト、あなたは私のご主人様に何しようとしていたの?】
【それはその‥‥‥分かるだろう僕は寂しかったんだよ。僕が住んでいるこの場所に何百年も人が来なくて一人でずっといたんだよ。そこに君たちが来たから、嬉しくて遊んでやろうと思って】
【へぇ、それで天罰って何ですか?】
【それはその‥‥‥】

 アクトは威勢がなくなっていて淡々とエレントの説教を素直に受けていた。

【レン様、アクトの事はほっといて、帰りましょう】
【まて、俺がホイホイ帰らせる分けないだろう】

 エレントに言われて五人は帰ろうとすると、帰る方向に氷の壁を作って道を塞いでいた。

【アクト、これはどう言うつもりですか?】

 エレントはアクトに詰め寄っていた。

【お前、あのレンとか言う子供と契約しているんだろ?】
【そうですよ、レン様は私を自由にしてくれたご主人様なんですから】

 エレントはレンの事を色々アクトに語っていた。

【だったら、俺も契約してくれよ。こんな所で一生棲んで、人々を見守るなんてつまんないだろう?】
【何を言っているのアクト、私達精霊は人々を護ったり、自然を護ったりするのが使命でしょう。精霊王に言われたでしょう? 私達精霊は精霊王によって各地域を守っているのよ!】
【だったら、エレントはエレイントの森周辺の地域を護っているんだろう? 何故お前がここにいるんだ?】
【それは‥‥‥私は良いのよ妖精に任せているから】
【お前、それ精霊の仕事放棄しているんだろう】

 エレントとアクトはその後も言い争いをしている。

 何をしてるだエレントは、精霊アクトと喧嘩するために来たんじゃないんだけど?

 精霊同士で喧嘩しているを見て呆れていた。

「レン君、声が聞こえるけど、今はどんな状況なの?」

 レン以外は姿が見えてないので、今の状況を四人に説明していた。

「なんてワガママな精霊何でしょうね。ここの精霊さんわ?」
「レン、お前も大変だな。あの精霊と契約するのか?」
「いや、しないと思うよ‥‥‥」

 精霊アクトの言い分に、皆が呆れていた。

 アリスは精霊アクトをわがままと言っているけど、エレントも同じだと思うんだよね。

 エレントと会った事を思い出すと精霊アクトとやっていることは変わらないんじゃないのと感じていた。エレントとアクトは未だに言い争っているので、五人は精霊アクトのいる部屋をくまなく見ていると、レイスが壁画の続きを見つけていた。

「皆さん、ここに壁画の続きがありますよ!」

 レイスが呼んでいたので四人はレイスのもとに行き壁画を見ていた。

「ここに壁画の続きがあるって事は、やっぱり精霊アクトと戦うの?」
「それは無いんじゃないか、今、エレントさんがアクトを足止めしてるし、本当に精霊と戦うのかも分からないし」

 今もエレントとアクトは言い争っているので、攻撃される事はないだろうとファングが言っていた。

「それにしても、この絵、人の上にいるのは精霊かしら? 何か力を与えているよね」
「そうですね、アリスさん、こっちの絵も人がいますけど、髪がアリスさんが見ている絵の精霊と思われる髪をしていますよ」
「確かにそうよね。まるで精霊と融合しているみたいだわ?」
「それってどう言う事、昔の人は精霊の力を直接借りたの?」
「分からないわ、少なくともこの絵からはそう捉える事ができるわ」
「でも肝心なクラーケンが倒す部分が描かれてないぞ?」 

 四人はますます壁画に描かれている謎が深まったので、壁画を見ながら、想定出来る事を話していると、レオスが何かを見つけていた。

「レンお兄ちゃん、ここに何かあるよ!」

 レオスを指差す方向を見ると、角の隅に不自然な壁があるので、ファングとレイスが壁を押すと壁は脆く崩れて、小さな部屋があり天井に壁画が描かれていた。

「この絵クラーケンが倒されているよね!」
「確かにそうだけど、肝心なクラーケンを倒されるまでの過程がないわ?」

 天井に描かれている絵は既にクラーケンを倒した場面が描かれているだけで肝心な部分がなかった。

「これじゃ、どうやって倒したか分からないぞ?」

 五人は壁画を見て悩んでいた。

「でも、クラーケンを倒す手がかりは精霊アクトがいる部屋に描かれている絵がヒントだと思うわよ」
「やっぱり、精霊の力を借りて倒したのかな?」
「あの絵を見る限り、多分そうだと思うわよ」
「昔の人は凄いですね、精霊の力を借りて倒すなんて、まるでレン師匠みたいですね、レン師匠も精霊と契約していますから」
「確かに精霊の力を借りているけど、あの絵とは違うよね。あの絵は精霊と一体化しているし、僕は精霊に頼んで力を貸してもらっているだけだからね」

 壁画の謎が一部残るが、五人は昔の出来事を知ることが出来たので、それ以上壁画についてあまり深く考える事はなかった。五人は壁画を一通り見たので、帰ろうと精霊アクトの部屋に戻ると、エレントとアクトが未だに言い争っていた。

 まだ、言い争っているの? しかも精霊って疲れるの?

 エレントとアクトを見ると喋り疲れたのか精霊アクトが息をゼイゼイしていた。

「エレント、そろそろ帰るよ!」
【分かりましたわ、レン様! アクトと話しても無駄なので帰りましょう】
【はぁはぁ、ちょっとまてエレント、俺は諦めていないぞ】

 五人は宿に戻るため、精霊アクトがいる部屋を離れようとすると、精霊アクトが勢いよくレンの目の前に来た。

【おいお前、最初から俺の姿見えているだろう? 答えろ!】

 アクトが宙に浮きながら、レンを食い入るように見て言って来た。

「えっ、何突然?」 
【精霊は普通の人は見えないんだよ。何らかの特別な力を持っていない限りはな、それなのにお前は姿が見えないエレントと何故契約出来ているんだ?】

 精霊アクトが意表をついて言ってくるのでどうしようか迷っていた。

 この精霊、物凄く確信をついて来るんだけど、まるでファングみたいだよ。しかし、どうしようか普通に見えます何て言ったら、絶対に契約を迫られるよね。だけど答えないと帰れないし‥‥‥。

 レンはこれ以上皆を巻き込みたくなかったので素直に精霊アクトに姿が見えますと言うと精霊アクトは突然顔を赤くしていた。

【それじゃ、お前は俺が寝ている姿を見たのか?】
「そうですね、気持ち良さそうに上半身脱いで寝ていましたね」

 レンは見たまんまを精霊アクトに言うと、恥ずかしそうに顔を隠していた。

【お前、俺の寝顔を見たんだから、俺と契約しろ】
「はい? 意味が分からないのですが?」

 精霊アクトは俺の寝顔を見たんだから、その代償として契約をしろと迫っていた。

【じゃあどうすれば、エレントと同様に契約してくれるんだよ!】

 精霊アクトは、色々と言い分を付け足してレンに契約を迫っていた。

「レン君、精霊アクトと契約したら? こんなに言っているんだから、それに精霊の力が手に入るわよ! それに他の人に精霊を奪われても良いの?」
「それはそうだけど‥‥‥」
【そこのお嬢ちゃん、良いこと言うじゃないか、俺と契約すれば水と氷系は使い放題だぜ!】

 アリスがレンを促していると、アクトはレンと契約出来ると思い目を輝かせていた。

 はぁ、アリスは何を言っているだ。契約したら僕死ぬかも知れないんだよ。

 ため息を吐きながら、渋々契約することにした。

「精霊アクト、契約するけど準備いい?」
【うん、準備オッケーだよ。早くやろうか】
「分かったよ、それじゃ行くよ、アクト!」

 大声で叫ぶとレンと精霊アクトの周囲に青い光が現れて二人を包み込み光が消えると、精霊アクトは喜んだようにレンの周辺を飛び回っていた。

【やったー、これで俺は自由だよ。ありがとうレン】
「アハハッ、よかったね」

 アクトはレンの周りを飛んでいたが、レンは地面に座ってへばっていた。

 何とか契約出来たけど、契約する時にかなりの魔力吸われたよ。次精霊と契約したら絶対に死ぬよ!

 レンはアクトに魔力をかなり吸われて、死にそうな表情をしていた。

【レン、大丈夫か? 契約する時だけ魔力をがぶ飲みするだけだから安心しろ。普段は自然の魔力を使うから、お前の魔力が減ることはないぞ、エレントを使った時も魔力を吸われたりしなかっただろう?】
「えっ、そうなの? 確かに言われて見れば契約した時以外は精霊から魔力を吸われた様子がないね!」
【当たり前だ。そんな事したら契約者が死んで精霊が悪だと人々に認識されるだろう。精霊は人々と一緒にいる存在なんだからな! それにお前と契約する時に魔力をがぶ飲みするのは、俺とお前の魔力をリンクさせているから一時的にお前の魔力が精霊に流れただけだよ! それに精霊は契約者に一時的に魔力を与える事が出来るからエレントと契約した後、一時的だが魔力を回復しなかったか?】

 アクトに言われると色々と思い当たる部分があるので、エレントに聞いてみると、

【アクト、何で余計な事をレン様に言うんですか? 言わなければレン様を独り占め出来たのに?】
【エレント、レンに説明しなかったのか? 確かに契約後はレンから魔力を吸って生きるけど、それほど魔力を吸ってないだろう、基本的に俺達精霊は自然の魔力があれば生きられるんだから?】
【だから、レン様に言わなかったのですよ。言わなければ、レン様は他の精霊と契約しませんもの】

 エレントとアクトは宙に浮きながら話をしていると、

「エレント、僕を騙していたの、精霊と契約するにはかなりの魔力がないと死ぬとか言っていたけど、誰でも契約出来たんじゃないの?」

 レンはエレントに怒っていた。

【レン、エレントは騙してないよ。契約後は騙してたみたいだけど、契約する時は下手したら本当に死ぬよ!】
「えっ、それってもしかして‥‥‥本当なの?」
【本当だけど? でもレンの魔力凄いね、凄く魔力の質が良くて凄く魔力が美味しく感じるよ。エレントはいいパートナーを見つけていたんだね!】
【当たり前よ、レン様は他の人とは違うもの、それにアクトもレン様と契約したんだから、ちゃんとやりなさいよ】
【分かっているよ、レンに自由の身にしてくれたんだからレンの命令には従うよ!】

 エレントとアクトは楽しそうに、話していたがレンは力が抜けて倒れ込んでいた。

 えっ、それじゃアクトと契約する時に下手したら僕死んでいたの? エレントが言った事は嘘じゃ無かったのかよ。それに僕の魔力の質が良いとか何なの?

 エレントとアクトを見ながら、今後精霊と契約したら僕は生きているのか行き先が不安だった。

「なぁ、レン、精霊アクトと契約したんだからエレントと同様に俺達にも姿見えるのか?」

 ファングが食い入るようにレンに詰め寄りながらワクワクしていた。

「出来るんじゃないの? エレントが出来るんだから、エレント、アクト姿を見せてあげて」
【分かりましたわレン様】
【了解、レン今俺の姿を皆に見せるね】

 レンが命令すると、エレントとアクトは光に覆われて光が消えると皆にも精霊の姿が見えていた。

「ウォースゲー、エレントさんは相変わらず可愛いけど、こっちのアクトさんは男らしい体格してるぜ!」
「ファング、ハシャギ過ぎよ、アクトさんは凄く格好良くて男らしい姿をしているわね。ファングも成長したらアクトさんと同じになるのかしら?」
「僕も精霊をこの目で見られるて感動していますよ。レン師匠の仲間でよかったです」
「レンお兄ちゃん、僕、エレントを見たことはあるけど、他の精霊を見るのは初めてだよ!」
「アハハッ、僕も他の精霊と契約するなんて思わなかったよ!」

 五人はエレントとアクトの精霊を見て盛り上がっていた。

【クスクス、相変わらずファングさんは元気がありますね!】
【そうだな、これがレンの仲間なんだな!】
【そうですよ、アクト賑やかなパーティーでしょう】 
【アハハッ、確かに‥‥‥】
【アクト、もしかして泣いていますか?】
【いや、泣いてないけど俺、ずっと寂しかったからこうして賑やかな光景を見るのは何百年ぶりだろうと思ってな】

 久しぶりに再会したエレントとアクトは宙に浮きながらレンの仲間について話したり、過去について話していた。

「それよりも、レン、レオスが言っていた事って精霊と契約する事だったのか? でもあの文字には戦う雰囲気が書いてあったぞ?」
「確かにそうだよね。でも戦いは起きなかったね?」
【そんなに戦いたいなら相手になるよ?】
「えっ?」

 アクトに突然声を掛けられたので、ビックリしていた。

「それって、僕達と戦うのですか?」
【本来なら、試練で僕が生み出したモンスターと戦う予定だったけど、お前がエレントを使ってきたから卑怯だぞ!】
「いや、卑怯とか言われても困るんですけど、エレントがいなかったら戦闘になっていたの?」
【多分そうだけど、でもお前のお陰でエレントと再会出来てよかったよ! エレントに色々話せたから】

 アクトは嬉しそうにレンに感謝していた。

「そうだったのか、残念だな。俺は精霊と戦ってみたいな」
「それなら、一人で戦えば、戦いたいのなら僕がアクトに言って戦わせてあげるよ!」
「レン、ちょっとまて、一人だと精霊に勝てる分けないだろう!」
「えっ、ファングなら出来るでしょう。一人でアクトさんをボコボコにしなさい」
「そうですよ、ファングさんならできますよ!」
「アリスもレイスも何を言っているだ。レイスなら魔力を吸収出来るんだからレイスなら勝てるだろう?」
「えっ、そうかも知れませんが、アクトさんの魔力はレン師匠のもの何ですよ。僕がレン師匠の魔力を吸収するのはしゃくに合いませんよ。それにレン師匠に嫌われたくありません」

 ファングは皆と精霊アクトと戦おうと考えていたが、皆に否定されるとあれこれ言って、戦うのを逃げていた。

 だったら最初から言わなければ良いのに、ファングはどんだけ戦いたいんだ?

 ファングが慌てて否定しているので、ため息交じりで呆れていた。

「そういえば、アクトはこれからどうするの? 精霊がこの場から離れるのはまずいんじゃないの?」

 精霊は各地域を守護しているので、この場を移動したらモンスターなどに荒らされると思っていた。

【それなら問題ないよ、別に俺がここにいなくても大丈夫だし。そんなに心配なら僕が使っている妖精に言って代役してもらうし】
「そんな事で良いの? エレントもそんな事を言っていたけど、精霊って自由過ぎない。仕事を放棄してるよね。普通は精霊を呼んで来るのが一般じゃないの?」
【まぁ、確かに普通なら精霊はこの場に留まり、契約者に呼ばれて一瞬でワープして来たり、戻ったりするんだけど、あくまでも一般論だよね。僕達がそんな一般的な事する分けないでしょう。契約している間は自由の身何だから、この場に留まる精霊はバカだよ!】

 アクトがエレントと同じような事を言っているので頭を痛めていた。

 いや、普通の精霊なら、この場を護りながら僕達に力を貸していると思うんだけど、何故アクトは僕について来たがるんだ、エレントもそうだけど‥‥‥。

 あまりにも自由過ぎる精霊達を見ながら、本当にこの場を離れて大丈夫なのか心配だった。

【あっ、そうだ。レンにこれ渡すよ!】

 アクトは氷のベッドの下から取り出し、レンに宝石を渡していた。

「これは何?」
【それは、精霊と一体化になれる魔石だよ! 君たちは神依と言えばピーンとくるかな。僕達精霊は精霊依せいれいかと言っているけどね】
【まぁ、アクトこの魔石どこで入手したんですか? これは精霊界では、伝説とされている魔石よ。大昔に消滅したと精霊王が言っていたのに何であるの?】
【実は、ここに住んでいた時にたまたま見つけたんだよね!】
【アクト、見つけるのは構いませんが、レン様に扱えるのですか? 精霊王の話しだと下手したら契約者が死ぬと言っていましたよ。精霊王は禁忌に近いから使う相手を選びなさいと精霊になる前に言っていたわよ】
【レンなら扱えるだろう? それにこのまま魔石を置いておくにもいかないし、他の人に精霊を悪用されるくらいならレンに持たせた方が安全だろう? まぁ、一度使えばその魔石はレンの所有物になるんだから】
【それは、そうですが‥‥‥私達の魔力に耐えられなくて、契約者の肉体が滅んだ事例があるんですよ】

 エレントとアクトは魔石の事で話しているが、レンは表情を暗くしていた。

 えっ、この宝石使うと僕死ぬの? しかも精霊王は禁忌と言いつつ使っても良いとかおかしいよ。この世界の人々や精霊達は変だよ。

 この世界の定義が色々とおかしすぎて、レンは宝石を見ながら恐怖していた。

【それでレン、その魔石使え!】
「えっ、ちょっと待って、エレントとアクトの話しだと精霊依をすると僕死ぬよね。さっき下手したら肉体が滅ぶとか言っていたよね」
【大丈夫だよ。お前なら扱えるよ】
【そうですね、レン様なら行けます】

 エレントとアクトは何の根拠も無いのにレンに言っていた。

 僕はここで死ぬの? しかも四人がこっち見てるし。

 ファング、アリス、レオス、レイスがワクワクしながらこっちを見ていた。

「レン、早くやってみろよ」
「レン君の精霊依みたいわ」
「レン師匠、精霊依見せて下さい」 
「レンお兄ちゃん、僕も見てみたい」

 四人に詰め寄られて、もはや逃げる場所を失い、うな垂れながらアクトに聞いていた。

「どうやって使うの?」
【その魔石を持って俺の名前を呼びながらアクト精霊依と言ってみて】

 レンは諦めて、死を覚悟しながら、魔石に向かって叫んだ。

「アクト精霊依!」

 レンが叫ぶと手にしていた魔石は砕け散り、レンの体に砕けた魔石が吸い込まれた。それと同時にアクトの体が光だし光のたまになってレンの体に吸い込まれるとレンは激しい光に包まれていた。

「エレントさん、レン君は大丈夫なんですか? レン君が物凄く、呻いているんですけど」
【分からないわ、レン様は今アクトと肉体を融合している所なので下手したらレン様が死ぬかも知れないわ】
「エレントさん止めることは、出来ないんですか?」
【無理だわ、一度発動したら、光が消えるまでは何も出来ないわ】
「それじゃ、レンが死んじまうだろう。レン無事で帰ってこい」

 四人はレンに余計な事を言わなければよかったと後悔していたが、レンの無事を信じて見守っていた。光の中ではレンが苦しそうな声が響いていたが四人は何も出来なかった。次第に光が消えるとレンは苦しそうな表情をしているが無事だった。

 はぁはぁ、何この体、変な感じ何だけど。 これが精霊依の姿なの?

 レンは体を触ったりして見ていた。

【どうやら上手くいったみたいだね】
「えっ、アクトどこにいるの?」

 アクトの声が聞こえたので、レンは周りを見ていた。

【周りを見ても、俺はいないよ。今はレンの中にいるんだから。君の体が俺の体でもあるんだからね】
「えっ、それじゃ痛覚など、体全てを共有してるの?」
【そうだよ、だけど体はレンが動かすんだから、不思議な感じでしょう。俺はレンの体力や傷を回復したり、サポートしか出来ないよ。それと俺の持つ精霊の力は自由に使えるよ】

 レンは再び体を触ったりしてアクトが言った事を確かめていた。

「レン君、大丈夫なの? 髪などがアクトさんの色になっているわよ。姿はレン君のままだけど」
「えっ、大丈夫だよ。何だか不思議な感じなんだよ。それに見てよ、僕空を飛べるんだよ」

 ほんのちょっと前まで精霊依を拒否していたのに、精霊依をすると何故か精霊依で色々試していた。

「レン、凄いじゃんか、これで精霊の力は使い放題だな!」
「アハハッ、確かにそうだけど、使い途ないよね?」

 レンはアクトの精霊依の力で空を飛んで、四人を驚かせていた。

「それよりも、どうやって精霊依解除するの?」
【えっ、それは‥‥‥アハハッ忘れた】

 アクトが笑いながら忘れたと言っていた。

 いや、何を言っているのアクト、僕ずっとこの姿なの? 嫌だよ、これじゃ人前にいられないよ。僕は精霊と運命共同体なの?

 地面に降りると、暗い表情をしていたがエレントが声を掛けていた。

【アクト、ワザと言ってませんか? レン様を困らせないと言ってなかったですか?】
【うっ、エレント聞いていたの】
【当たり前でしょう。アクトはレン様と一つになりたいだけでしょう】
【だって、俺人間になれたんだよ。凄いじゃんか】
【いや、アクトはレン様の中にいるだけで体を動かしているのはレン様ですよね! レン様、精霊依解除と言えば解けますよ】
【ちょっと待って、エレント何でレンに教えているんだよ】 

 見かねたエレントがレンに解除方法を教えていたが、アクトは解除するのを拒否していた。結局契約者が判断するので、レンは精霊依解除と言ってもとに戻っていた。

 ふぅ、何とか解除出来たよ。特に変なところはないよね?

 レンは体を触って大丈夫か確認していたが、アクトからもらった魔石がなかった。

「ねぇ、アクトからもらった魔石が無いんだけど何処行ったの?」
【魔石は消滅して、レンの魔力に変わったよ。それにこれからはレンは自由に精霊依出来る体に変化したよ】
「えっ、それって僕は精霊依の器になったって事?」

 精霊依の体になってエレントとアクトは喜んでいたが、肝心な契約者のレンはなってしまったから仕方ないと諦めていた。

【そうですわよ、レン様。よかったですね。次は私とやりましょう】
「えっ、ちょっと待ってアクトの精霊依で魔力消費したのに続けては‥‥‥!」
【レン、大丈夫だよやれるよ。それに最初だけだから、次から精霊依する時は肉体が出来上がっているから一瞬で精霊依出来るぜ。使い方によっては一瞬だけ精霊依の力を使えたりするから一度だけエレントと肉体を仕上げておけ】

 レンは疲れていたが、エレントとアクトに言われるまま、レンは無理やり、エレントと精霊依していた。

「はぁはぁ、僕死ぬよ」
【クスクス、さすがレン様ですね、アクトの後なのに、でもこれが精霊依何ですね。初めてやりますが、レン様と一つになっている気分です。アクトが一つになりたい気分が分かりますよ】
【そうだろう、エレント、レンと一つになっていると気持ちいいんだよ。多分レンの魔力が極上過ぎるのが悪いんだけど、何だかレンの中にいると落ちつくんだ】
【そうですわね、だけど、私達はあくまで精霊何ですから、レン様を死なす事は許しませんよ!】
【それは大丈夫だろう。俺達がいる限りは、レンを死なすつもりなし、精霊依すれば、精霊の加護で傷を治せるだろう。致命傷の場合は複数の精霊の力を借りないとまずいけどエレントと協力すれば大丈夫だろう?】

 エレントとアクトがレンを護ってやると言っていたが、肝心なレンは精霊依の姿が気になりエレントとアクトの会話を聞き逃していた。

「あのう、精霊同士で喋るのは構わないけど解除していい」

 エレントとアクトが長々と話しているので、精霊依しているレンは魔力消費はしてないなが姿が女の子ぽっい姿なので恥ずかしかった。

【ごめんなさいレン様、つい長く話してしまって解除して良いですわよ】
【悪かったな、レン】

 エレントとアクトに謝られて、レンは精霊依を解除していた。

「ふぅ、疲れたよ。まさか精霊依が精霊の姿に似るなんて思わなかったよ!」

 精霊と類似した姿になることを知って今後、精霊依を使うか悩んでいた。

「でも、レン君エレントさんと精霊依した時は女の子ぽっかったよ」
「俺も一瞬、女の子だと思ったけど、レン何だよな」
「ファング、変な目で僕を見ていたでしょう!」
「レン師匠可愛かったですよ!」
「レイスまで変な事言わないで」
「レンお兄ちゃん、精霊依した時、格好良かったよ」

 四人は精霊依したレンの感想を述べていた。

「それじゃ、帰ろうか? エレント、アクト、姿を消してよ」
【クスクス、分かってますよレン様、アクトは心配ですが?】
【エレント、大丈夫だよ。俺がヘマするわけないだろ。それとレンちょっと待ってくれ、妖精に伝えておくから】 
「早くしてよ、夜までには宿に戻るんだから」
【了解、すぐ終わらせるよ】

 レンは水と氷の精霊アクトと契約したり、新たな力精霊依を手に入れて喜んでいたが、ますます危険な力や仲間が増えて今後の行き先が不安だった。五人は地下水路を出ると夜になっていたので、精霊アクトに八つ当たりしながら、宿に向かって走っているのだった。
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