異世界転生したらヒロインや仲間が最強過ぎて、何故か護られています!

緑青白桃漠

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第6章 久しぶりの学園生活とカルベル王国の反乱部隊!

第95話 迫り来る死のカウントダウン!

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 五人は扉の窓から、先頭車両の様子を伺っていた。

「運転席が見えないんだけど?」

 先頭車両と後尾車両には、それぞれ運転席があるハズなのに何故か全く見えなかった。

「多分、あれが原因だわ」

 アリスが指差すと明らかに、先頭車両だけ空間が歪んでいた。

「何で先頭車両だけ、空間が歪んでいるんだよ」
「知らないわよ。多分、罠だって分かるけど、恐らく空間拡張系の魔法よね」
「空間拡張?」

 アリスだけ空間拡張を見抜いていたが、四人は頭にハテナを浮かべていた。

「簡単に言えば、空間その物を広げる魔法よ。私達がいる位置は変わらないけど、空間だけ広げることで、広範囲に移動出来るわ」
「へぇ、そんな魔法があるんだ。まるでフォレストの中みたいな感じだね」

 レンが変な例えで関心しているので、ファングが不快な表情を見せていた。

「レン、フォレストをあの空間と例えるな」
「えっ、だって同じだよね。フォレストの体にしてはあり得ないくらい中は広いし」
「それはフォレストが持つ、能力何だから仕方ないだろう?」
「別に同じだと思うんだけど、ファングは意外と気にするのね」
「当たり前だ、俺ならもっと広く出来るし」
「えっ、そこで張り合うの」

 ファングが不快になっていた理由が全く見当違いなので、レンは頭を痛めていた。

「どの道戦いになるのは避けられそうにありませんね。レン師匠」
「そうだね。僕も気を引き締めないと」
「レンは、アリスとレオスの後ろで待機しろよな」

 レンが言った途端、ファングがくぎ付けをしてきた。

「何で、僕は待機なの? 僕は戦うからね」
「いやダメだ、お前が出る必要は無い、俺とレイスに任せろ。お前はここから脱出する方法を考えて欲しいんだよ」
「だから、戦った後でも良いよね。万が一、敵の数が多かったら、どうするつもりなの?」
「それはアリスとレオスが、やってくれるから大丈夫だろう」

 ファングが余りにも引かない為、レンは頭を押さえていた。

 何で戦っちゃダメなんだよ。てかファングが仕切るなよ。

 ファングに言いたい事が山ほどあったが、今はそんな場合じゃなかった。

「それでレン、俺考えたんだけど、さっき捕まえた騎士達の偽装を死体に変えて良いかな?」

 ファングが意外な質問をしてきた。

「別に良いけど、何か問題でも?」
「問題は無いんだけど、死体に変えた方が良いかなと思ってな。気絶していると万が一魔法で回収される恐れがあるだろう」

 ファングの閃きに、レンは関心していた。

「なる程ね。三位一体になっているからちゃんとカイトの知識を使っているんだね」
「お前、そこで関心するなよ。とりあえず良いんだな?」

 ファングは呆れ気味に聞いてきた。

「別に良いけど、ちょっと不思議だなと思って? カイトとクライブはファングの中に呑み込まれ、三位一体になっているのに、何で分身からカイトとクライブが出てきたの?」
「それ私も思ったわ、三位一体なら二人は動けないハズよね」
「俺様もずっと不思議に思っていました」
「僕も変だと思ったよ」

 四人の質問にファングはちょっと困った顔をしたが、直ぐに説明をしていた。

「あれは俺の脳から送られた命令で動いているんだよ。もともと、細胞一つ一つに俺達三人の情報が含んでいるから、命令すると自由に動けるんだよ。まぁ基本的に命令系統で動いているから制約はあるけど、二人はちゃんとここにいるぜ。レンは一度フォレストの中で大量の俺を見ただろう、あれと同じ原理だよ」

 ファングは説明しながら、一瞬だけ三位一体の姿を四人に見せていた。

「なる程ね、何となく分かった気がするよ。あの時は本当に気持ち悪かったよ」

 レンは過去の事を思い出しいた。

「いや、お前が大量のファングを見せろと言ったんだけど」
「そうだっけ?」
「はぁ、お前って奴は、本当に都合の悪い所は言わないよな」

 レンが惚けているので、ファングは頭を押さえていた。

「それにしても不思議だわ。ますますフォレストを調べて見たいわね」
「アリス、あんまり調べるなよ。調べて弱点など分かったらどうすんだ、フォレストの能力は未知のままの方がレンの為になるだろう。なぁレン」
「僕はフォレストを調べても構わないと思っているよ、アリスだけは、ただし他の人に話さない条件だけどね」

 レンはフォレストを調べる許可をアリスだけに与えたが、アリスが意外な答えをした。

「えっ、調べて良いの? だけどフォレストは気持ち悪いから、興味程度で良いかな?」
「お前、レンの好意を無駄にするのかよ。それに気持ち悪い言うな」
「だって見た目が既にアウトだし、どう見ても魔王の心臓と言うか細胞体だわ」
「お前、俺は魔王じゃない、れっきとした精霊フォレストだ」

 ファングはアリスに噛み付いていたが、四人はファングを魔王だと感じていた。

【レン、ファング、聞こえるか?】

 五人が一向に先頭車両に進まない中、追い打ちを掛けるようにアクトから連絡が入った。

「聞こえるよ、アクト」
「アクト、どうかしたのか?」

 レンとファングの声が聞こえると、アクトはホッとした声が聞こえていた。

【レン、無事なんだな】
「僕は大丈夫だよ。ファングが傍にいたから、アクト達もファングに言われて動いていたんでしょう?」

 レンはファングに言われて、動いていたと思っていたが、実際は違っていた。

【いや、俺達はファングに言われる前から動いていたぜ。上空から不審な奴らがいたからな】

 アクトの説明にレンは何かを考えていた。

 何か精霊達が優秀何だけど、僕が指示しなくても今後も勝手やるんじゃないの?

 レンの持つ精霊達が余りにも優秀なので、この先が恐かった。

【レン、ちゃんと聞いているか?】
「えっ、うん聞いているよ。エレント、アルトニス、エレナは何をしているの?」

 レンがアクトに質問している中、アリス達が二人を見ていた。

「ねぇレン君、精霊達と話しているんだよね」
「そうだけど、アリス達は聞こえてないんだよね」
「うん、全く聞こえないから、ファングが憎いわ」
「何で俺だけなんだよ。ほらお前ら、俺の体に触れろ、そうすれば聞こえるから」

 ファングが手を差し伸べると、レイス、レオス、アリスの順で手を繋いでいた。

「お前、結局そうなるのかよ」

 アリスが遠い位置にいるので、ファングは頭を痛めていた。

「別にファングに一人触れて、手を繋げば繋がっているんだから同じよね」
「同じだけど、あくまでも俺に触れたくないのかよ」
「ファング、痴漢になるわよ」
「アハハッ、アクト、説明お願い」
【はぁ、分かったぜ。俺が掴んだ情報を説明するな】

 五人はアクト達が掴んだ情報を説明していた。

「それじゃ、各車列ごとに魔術師がいるんだね」
【そうだぜ。だけどリーダーらしき人物が魔道列車の屋に居たけど今はいないから、恐らくレン達のいる車内に魔法で移動している可能性があるぜ】
「それが、あれかもね」

 先頭車両だけ、空間が歪んで見えるので、恐らくリーダーらしき人物が魔法で、空間を広げて待機しているとアリスが推測していた。

「多分、それしか無いだろう? アクト、エレントの風系で魔術師を吹き飛ばせないのか?」

 エレントの風魔法を使えば、簡単に結界を破れるとファングは考えていたが、アクトは慎重な答えが返ってきた。

【確かに俺も考えたけど、エレントに聞くと、万が一魔道列車が風で横転したらどうするんだって言われたよ】
「言われて見ればそうだな。横転してレンが怪我したら、俺達の責任だしな」
【そう言う事だぜ。エレントにはとりあえず魔道師の監視だけを頼んだぜ】

 ファングは良い案だと思ったが、アクトの説明を聞いてガックリしていた。

「そうか、それよりもアルトニスとエレナの報告は本当何だな」
【あぁ、二人の報告は間違いないよ。俺の計算が正しければこのままのスピードで行った場合あと十分で廃線に着くぜ】
「アクト、重要な報告が遅いぜ! レン、早く運転席に行こう」
「そうだね、急ごう。アクト達は引き続き魔道師の監視お願い」
【分かったレン、それと報告が遅くなって済まない】

 重要な事を隠していた事をファングに言われて、アクトが謝っていた。

「何で謝るの? 僕達を不安にさせたくなかったんでしょう。それに僕達の為に色々と情報収集したから遅くなっただけだよね」
「レン、アクトがやった事は重大な過失だぜ」
「それはファングも同じだよね。僕に隠し事していたし」
「それは、そうだけど‥‥‥」
「アクト、次からちゃんと重要な事は隠さず教えてよ。今回は許してあげるから、ちゃんと三人にも伝えて置いて」
【うん、分かったぜレン。本当に悪かったな、ファング、レンを頼んだぜ】
「あぁ、任せろ。絶対にレンを死なせないからな」

 ファングはアクトと約束すると、五人は先頭車両に向かって移動を始めていた。

【レン様に怒られたのアクト?】

 魔道師を監視していたエレントは、落ち込んでいるアクトに声を掛けていた。

【あぁ、怒られたよ、報告が遅いって。だけど今回は許してくれたんだぜ。本当、優しいよなレンは、普通なら契約破棄もおかしくないぜ】
【レン様は、色々キツい事は言いますけど、一度も契約破棄した事はないですわよ。ファングを見れば分かるでしょう?】
【確かに、ファングは何回も怒られているけど、罰程度で済んでいるしな】
【そうですわよ。だからレン様は絶対に私達を捨てたりしません。だから私達も頑張ってレン様を助けましょう】
【あぁ、そうだな。俺達で出来る事をしようぜ】

 アクトとエレントが話していると、魔道列車はレールの切替ポイントにたどり着き、大きく右に舵を切っていた。

【アクト、はぁはぁごめん報告が遅くなって】
【ごめんなさい、私が道を迷ったから、レールを切り替える人を阻止出来なかった】

 アルトニスとエレナが焦った様子を見せながら、アクトに謝っていた。

【アルトニス、エレナ、謝るな。何となく分かっていたから、俺の指示が悪かったな】
【アクトは悪いないよ。私が悪いのよ、普通にレールを辿ればよかったのに焦って、レールを見るの忘れてしまったせいで、みんなに迷惑をかけたから】
【僕も焦って、エレナを見失ったのが悪いんだよ】
【だから、謝るなって、失敗は誰でもあるんだから、俺だってレンに怒られたよ。だからお互い様だぜ】

 アクトの言葉を聞いて、アルトニスとエレナが驚いていた。

【やっぱり報告が遅かったからレン君に怒られたんだね】
【そうだぜ、だけど、レンは許してくれたんだぜ。本当、おかしいよな】
【アクト‥‥‥】

 アクトは突然涙を流していた。

【悪いアルトニス、エレント、エレナ、みっともない所を見せて】
【ううん、僕も多分同じ気持ちだよ。報告の遅れでレン君を失うかも知れないと思っているんでしょう】
【そうだよ。レンを失ったら俺達はどうなるんだよ。また退屈な日々を過ごすし、お前らとまた離れ離れになるだぜ。それにレンみたいに自由にさせてくれる精霊使いはいないよ】

 アクトは精霊の事情に付いて、三人に投げかけていた。

【僕はレン君と離れたくないよ。僕は酷い精霊使いから解放してくれたんだ。それにまだレン君に恩義を返せてないよ】
【私もアルトニスと同じ、レンがいたからこうして、自由に過ごせるし、アクト達と会える事が出来たから、絶対にレンを死なせない】
【私も同じですわ。レン様がいたから、アクト達に会えたんですわ】

 三人の答えを聞いて、アクトは笑みを零していた。

【ふっ、お前らやっぱり、俺と同じ気持ちなんだな。泣いている場合じゃないな】
【当たり前だよ、まだ魔道列車は廃線に落ちてないんだから、出来る事が絶対にあるよ】
【そうだな。だけどこれが終わったら、レンの罰を受けようぜ】
【はぁ、仕方ありませんわね。私は何もしてないのに】
【エレント、落ち込むなよ。別にお前だけ受けなくても良いんだぜ。今回は俺とアルトニス、エレナが罰を受けるから】
【いえ、一人だけ仲間外れには出来ませんよ。レン様も言っていたでしょう。仲間なら連帯で責任を取りなって】

 エレントの言葉を聞いて、三人はレンの言葉を思い出し、アルトニスとエレナが謝っていた。

【本当にごめんエレント、僕とエレナのせいで報告が遅くなって】
【ごめんエレント】
【はいはい、二人とも謝らないで、さっさと出来る事をやりますわよ。レン様が無事ならそれで良いでしょう】
【そうだな、今はレン達を助ける事に集中しようぜ。レンさえ助かれば俺達は離れ離れにならないんだし】
【そうだね、失敗した分をここで挽回するよ】
【私も頑張る】
【よし、なら行動開始だぜ】

 精霊四人は少しでも、レン達の助けになるように、行動を開始した。だが魔道列車が奈落に落ちるまでもう残り時間が十分を切っていた。
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